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14話
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朝早く。地球、月、金星、火星の4人は、太陽の呼び出しを受け、神殿の前の広場に集まっていた。
地球と月はしっかり起きていたが、金星は眠そうで、火星にいたってはその場に座って居眠りしている。
「おはよ~」
少し眠たげだが、キレイに澄んだ声が、凍りついた朝方の空を溶かすように響き渡った。
「ここに一番家が近い人が、何故最後に来るんですか?」
広場に少しだけ残っていた柔らかい響きを、ぴんと張った声が切り捨てた。言うまでもなく、遅れてきた特徴的な水色のショートカットの水星を月がにらみつけている。
「仕方ないじゃない。さっきまで寝てたし。それに最後でもないでしょ。太陽さんは?」
悪びれる様子もなく、いけしゃあしゃあと言ってのけた水星は、「つまり寝過ごしたんですね」とつぶやく月を無視して5人を呼び出した張本人である太陽の行方を聴く。
「ここにいるよ。30分くらい前からね」
頭上から降ってきた声に眠気が吹き飛んだ水星が上を見ると、2階の窓から5人を見下ろして手を振る太陽と目が合った。
「中入ったら?」
太陽がそう言うと、月以外は中へ入っていった。神殿の中は基本的に衛星が許可なくはいって良い場所ではない。
「月さんだっけ?入っていいよ」
太陽がそう言うと、許可を得た月も中へ入っていった。
地球と月はしっかり起きていたが、金星は眠そうで、火星にいたってはその場に座って居眠りしている。
「おはよ~」
少し眠たげだが、キレイに澄んだ声が、凍りついた朝方の空を溶かすように響き渡った。
「ここに一番家が近い人が、何故最後に来るんですか?」
広場に少しだけ残っていた柔らかい響きを、ぴんと張った声が切り捨てた。言うまでもなく、遅れてきた特徴的な水色のショートカットの水星を月がにらみつけている。
「仕方ないじゃない。さっきまで寝てたし。それに最後でもないでしょ。太陽さんは?」
悪びれる様子もなく、いけしゃあしゃあと言ってのけた水星は、「つまり寝過ごしたんですね」とつぶやく月を無視して5人を呼び出した張本人である太陽の行方を聴く。
「ここにいるよ。30分くらい前からね」
頭上から降ってきた声に眠気が吹き飛んだ水星が上を見ると、2階の窓から5人を見下ろして手を振る太陽と目が合った。
「中入ったら?」
太陽がそう言うと、月以外は中へ入っていった。神殿の中は基本的に衛星が許可なくはいって良い場所ではない。
「月さんだっけ?入っていいよ」
太陽がそう言うと、許可を得た月も中へ入っていった。
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