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13話
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「引き返すわよ」
その言葉に、木星と土星の2人はあからさまに安心したかのような反応を示した。海王星は、この場所への恐怖心と冥王星を探すことを天秤にかけたようだったが、しまいには渋々賛同した。恐怖心に負けたらしい。
ただ、天王星は、うつむいたまま、一切の反応も示さない。
「天、ここにいては危ないわ。引き返さないと」
そう言いながらルミナスが天王星の肩に手をかけ、振り向かせると、天王星の肩に置かれた左手に激痛が走った。
慌てて手を引っ込め、天王星を見ると、利き手からすでに顔にまで広がったカースがあった。毒々しい赤黒い色の。
――闇の術を使おうとしている――それに気付いたルミナスは、知っている光の術中で一番扱いやすいを使おうとしたが、相殺するにはほど遠いようで、手にともった光もすぐに消えてしまう。
『なっ』
ルミナスと同じことに気付いた木星、土星、そして海王星が天王星を止めようとするが、それぞれの足下から、赤黒く、太いツタが巻き付いた。
術を使用したかのように見えた天王星と、ルミナスも同様にツタに動きを封じられる。
木星は、咄嗟にまとわりつくツタを操ろうとしたが、そのツタは植物ではなかった。闇の力が目に見える形に変えられた物であり、植物の属性に従う物ですらなかった。
最初に術の使用をした天王星すらも、自分が発生させた物でないツタに動きを絡め取られた。
全員、深く、毒々しい闇に意識を奪われた。
その言葉に、木星と土星の2人はあからさまに安心したかのような反応を示した。海王星は、この場所への恐怖心と冥王星を探すことを天秤にかけたようだったが、しまいには渋々賛同した。恐怖心に負けたらしい。
ただ、天王星は、うつむいたまま、一切の反応も示さない。
「天、ここにいては危ないわ。引き返さないと」
そう言いながらルミナスが天王星の肩に手をかけ、振り向かせると、天王星の肩に置かれた左手に激痛が走った。
慌てて手を引っ込め、天王星を見ると、利き手からすでに顔にまで広がったカースがあった。毒々しい赤黒い色の。
――闇の術を使おうとしている――それに気付いたルミナスは、知っている光の術中で一番扱いやすいを使おうとしたが、相殺するにはほど遠いようで、手にともった光もすぐに消えてしまう。
『なっ』
ルミナスと同じことに気付いた木星、土星、そして海王星が天王星を止めようとするが、それぞれの足下から、赤黒く、太いツタが巻き付いた。
術を使用したかのように見えた天王星と、ルミナスも同様にツタに動きを封じられる。
木星は、咄嗟にまとわりつくツタを操ろうとしたが、そのツタは植物ではなかった。闇の力が目に見える形に変えられた物であり、植物の属性に従う物ですらなかった。
最初に術の使用をした天王星すらも、自分が発生させた物でないツタに動きを絡め取られた。
全員、深く、毒々しい闇に意識を奪われた。
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