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34話
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飛び散った血の源に恐る恐る目を向けると、冥王星と地球をつなぐ直線上に月が立っていて、その右手が差し出されていた。
ポタリ、と血の滴る手の中には、針のような物が握られていた。
月は、今度こそ一切迷うことなく刀を抜ききった。
そのまま、風を連想させる速さで冥王星に斬りかかった。
地球に針を投げつけた時点で、気絶する程度に攻撃を抑えておくなどという優しい考えは一切なかったのだろう。
刀身し流している電流ですらかなりのものだ。
ただ、地球は、刀を持つ月の様子に、少しの違和感を覚えた。
月は、かなりの速さで斬りかかったのだが、地面から立ち上がった3本のツタが、冥王星を守った。そして、更に1本、生えてきたツタが、月の右腕に切り傷を残した。
「あれぇ~?どーしたのっ?こんな分かりやすい攻撃、月さんなら簡単によけれたよね?」
どこかうごめく物を感じさせるような笑顔を作った冥王星が言った。
そこで、地球は先ほど感じた違和感の正体を知った。
月の力は雷だ。この力は、少しの力で大きな威力を発揮する。ただ、その威力の分、副作用も大きい。
「でも凄いよね~♪雷の力の副作用って、たしか体がしびれて動けなくなるんだよね?なのにまだ動けるんだ!本当に凄いよね♪」
冥王星は嬉しそうに手を胸の前で合わせて言っているが、当の月は、思い通りに体が動かせないことに困惑しているようだった。なんせ副作用を経験するのもこれが初めてなのだ。
もちろん、副作用について知ってはいた。だが、まさか3回使うだけでこれほどまでに動けなくなる物だとは思ってもみなかった。
「まあでも、月さんが動けないなら、ボクは本命に取りかかりとするよ」
最初の歌うような声色とも、無邪気な声色とも異なる、重い声色で冥王星が言った。声の高さや、しゃべる速さは変わらないのに、声の調子だけが変わっているのはかなり不気味だ。
冥王星がゆっくりと、月から視線を外して地球達の方を向いた直後、何か金色に光る物が飛んで、コンッと、軽い音を立てて天井に当たった。
ポタリ、と血の滴る手の中には、針のような物が握られていた。
月は、今度こそ一切迷うことなく刀を抜ききった。
そのまま、風を連想させる速さで冥王星に斬りかかった。
地球に針を投げつけた時点で、気絶する程度に攻撃を抑えておくなどという優しい考えは一切なかったのだろう。
刀身し流している電流ですらかなりのものだ。
ただ、地球は、刀を持つ月の様子に、少しの違和感を覚えた。
月は、かなりの速さで斬りかかったのだが、地面から立ち上がった3本のツタが、冥王星を守った。そして、更に1本、生えてきたツタが、月の右腕に切り傷を残した。
「あれぇ~?どーしたのっ?こんな分かりやすい攻撃、月さんなら簡単によけれたよね?」
どこかうごめく物を感じさせるような笑顔を作った冥王星が言った。
そこで、地球は先ほど感じた違和感の正体を知った。
月の力は雷だ。この力は、少しの力で大きな威力を発揮する。ただ、その威力の分、副作用も大きい。
「でも凄いよね~♪雷の力の副作用って、たしか体がしびれて動けなくなるんだよね?なのにまだ動けるんだ!本当に凄いよね♪」
冥王星は嬉しそうに手を胸の前で合わせて言っているが、当の月は、思い通りに体が動かせないことに困惑しているようだった。なんせ副作用を経験するのもこれが初めてなのだ。
もちろん、副作用について知ってはいた。だが、まさか3回使うだけでこれほどまでに動けなくなる物だとは思ってもみなかった。
「まあでも、月さんが動けないなら、ボクは本命に取りかかりとするよ」
最初の歌うような声色とも、無邪気な声色とも異なる、重い声色で冥王星が言った。声の高さや、しゃべる速さは変わらないのに、声の調子だけが変わっているのはかなり不気味だ。
冥王星がゆっくりと、月から視線を外して地球達の方を向いた直後、何か金色に光る物が飛んで、コンッと、軽い音を立てて天井に当たった。
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