36 / 39
36話
しおりを挟む
「ん、うん……」
壁沿いに横になっていた地球がうめき声を上げると、金星達3人がハッとそちらに顔を向けた。その視線の先の地球は、まだ意識がハッキリとはしないようで、少しフラフラしながら上半身を起こしていた。
「だ、大丈夫か?」
金星が問いかけると、「だいじょーぶ」と、少し眠そうな声で地球が返した。
「あ、れ……月は?」
辺りを見回しながら地球が聴いたが、天井が崩れたことでふさがれた道と、自分の手の中にある簪を見て、何があったのか思い出したようだ。
パッと、立ち上がるが、すぐによろめく。
壁に体を預け、荒い呼吸を繰り返す。その呼吸を整えるように、金星がトントンと軽く地球の背中を叩いた。
「とりあえず進もうよ」
呼吸が大分落ち着いたときに地球が言った。
全くの正論ではあったのだが、それでも周りは反対する。
呼吸が落ち着いたとはいえ、地球の調子が良くないのは一目瞭然だった。
だが、いくら地球の体調が良く見えないと言っても、地球は休むことに反対する。
そんな地球が休むことに同意したのは、火星が疲れた、休みたいと言ったからだ。
自分のことを顧みないこともある地球も、自分以外の人の為であれば、意にそぐわないことであっても、首を縦に振ることがあるのだと、3人は再確認させられた。
壁沿いに横になっていた地球がうめき声を上げると、金星達3人がハッとそちらに顔を向けた。その視線の先の地球は、まだ意識がハッキリとはしないようで、少しフラフラしながら上半身を起こしていた。
「だ、大丈夫か?」
金星が問いかけると、「だいじょーぶ」と、少し眠そうな声で地球が返した。
「あ、れ……月は?」
辺りを見回しながら地球が聴いたが、天井が崩れたことでふさがれた道と、自分の手の中にある簪を見て、何があったのか思い出したようだ。
パッと、立ち上がるが、すぐによろめく。
壁に体を預け、荒い呼吸を繰り返す。その呼吸を整えるように、金星がトントンと軽く地球の背中を叩いた。
「とりあえず進もうよ」
呼吸が大分落ち着いたときに地球が言った。
全くの正論ではあったのだが、それでも周りは反対する。
呼吸が落ち着いたとはいえ、地球の調子が良くないのは一目瞭然だった。
だが、いくら地球の体調が良く見えないと言っても、地球は休むことに反対する。
そんな地球が休むことに同意したのは、火星が疲れた、休みたいと言ったからだ。
自分のことを顧みないこともある地球も、自分以外の人の為であれば、意にそぐわないことであっても、首を縦に振ることがあるのだと、3人は再確認させられた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる