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悪役令嬢、お祭りに参加する
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「しばらく部屋にいてって、どういうこと?」
「さぁ、でもそう言われたから」
樹くんが遊びに来る、と言った当日。
19時頃に、私は敦子さんによって自室に軟禁された。樹くんの指示らしい。
「やだやだ、やです、お腹空いてるし、説明くらいしてくれたって。敦子さん何か知ってるんでしょ」
「ホラ大人しくしなさい。これあげるから」
そう言って渡されたお盆に載っていたのは、可愛らしいマカロン数個と、良い香りの紅茶。
「こっこれは……先日表参道に日本初出店したお店のマカロンに、お紅茶は……プリンスオブウェールズ」
「マカロンは正解だけど、お紅茶はいつものセイロン」
「あは」
「しばらくお部屋にいれるわね?」
「ワタクシはしばらくお部屋におられます」
謎の日本語と共に、自室のドアをパタリと閉めた。
樹くんが何をしようとしているかは謎だが、食べたかったマカロンが手に入ったので無問題だ。
はぁ、雑に言うなれば、メレンゲを焼いただけといえばだけなのに、何故こんなに美味しくなるのか……。
夢中になって、そのパステルカラーのマカロンたちをゆっくりと味わう。
(一気に食べちゃうなんてもったいない……ああマカロン、なぜあなたはマカロンなの)
全て食べ終わり、うっとりとしているうちに、コンコン、と部屋をノックされた。
「待たせたな、華。もう出ていいぞ」
樹くんの声だった。
「えっ」
思わず時計に目をやると、もう30分ほど経過していた。
(マジか。マカロンっ、このっ、時間泥棒め)
部屋を出ると、別段いつもと変わりないリビングのように感じた。
「こっちだ」
樹くんに手を引かれて、向かったのはサンルーム。
扉を開けると。
「わぁ」
小さな、手作り感満載の、縁日会場のようだった。
本当に小規模だけど。
提灯も飾られていて、小さな屋台まである。おままごとのような大きさだけど。
その屋台には白いホットプレートが置かれていて(IHなのが、また室内感を際立たせている)その上では、焼きそばがじゅうじゅうと美味しそうな音を立てていた。
横のテーブルには、お祭りで買ってきてくれたと思しき、透明の容器に入った焼き鳥やはしまき、その他色々。
「ここなら、夜景も見えるが室内だから大丈夫かと思ったのだが……どうだろうか?」
「大丈夫、リビングと繋がってるし」
私は小さな縁日を見回す。
「えー、これどうしたの?」
「ホームセンターやなんかで色々揃えた」
綿あめメーカーもあるぞ、と樹くんはちょっと自慢気だ。
「……屋台も手作り?」
「うむ」
(き、器用か!)
日曜大工系攻略対象。
「ほえ~」
紅白の飾りなんかもついている。
樹くんは気恥ずかしそうに、りんご飴を渡して来た。
「これは買った方が美味しそうだったからな」
赤くて、つやつやの可愛らしいりんご飴。
「あ、ありがとう」
ちょっと感動しながら受け取る。
さっそく、舐めてみる。甘い。
「おいしい」
にこりと笑って樹くんを見上げると、口を押さえて目線をそらされた。
「そ、そうか」
(照れてるのかな?)
「そういえば敦子さんは?」
「誘ったのだが、なんだか良く分からないことを言いながらどこかへ行ったぞ」
「……?」
なんだよく分からないことって。
(どうせ敦子さんのことだから、あとはお若いおふたりで~、とかそんなことかな)
想像して、苦笑いする。
「あ、あれ」
一番窓側に、ビニールプールが置かれていた。中には、水に浮かぶたくさんのヨーヨー風船。
「ヨーヨーつり!」
「カラフルでいいだろう。金魚すくいも、と考えたのだが、華、100匹も金魚いらないだろう」
「う、うん、飼いきれない」
「うちに持って帰っても鯉の餌になるたけだしな」
「生き餌」
「そもそも餌金だぞ、あの手の金魚は」
「餌用なの!?」
「まぁお店によって色々だろうとは……しかし用途のひとつとして、というか、そういう言い方は生き物に対して、あまり良くないのかもしれないがな」
「へぇ」
「ウチではウーパールーパーの調子が悪い時にも、与えたりもするな」
「えっ、ウーパールーパー飼ってるの?」
「ああ」
(ちょっと見てみたいかも……)
ウーパールーパーに思いを馳せつつ、私はりんご飴ちゃんを舐めながら、ヨーヨーつりに挑戦する。
「む、これきっちりコヨリだ」
「フッ、簡単には取らせん」
不敵に笑う樹くん。
(ほう! このヨーヨー釣り歴戦の猛者たる私に挑戦とは!)
前世の話だけど。
わたしもにやりと笑い返した。
「ぜーんぶ釣り上げて見せるからね!」
「いいだろう、ならば勝負だ」
樹くんもすっかりやる気である。
1時間近くに及ぶ激闘の末(途中、焼きそばを食べたりもしたけど)僅差で私の勝ち!
「うっふっふっ、やったー!」
「くっ、いいところまで追い上げたのだが」
普通に悔しそうな樹くんをチラリと見る。
樹くんは最初こそ苦戦していたものの、徐々にコツを掴んできていて、実際、あと10個風船があれば勝負は分からなかった……。
「しかし、本当に華のコヨリ捌きは素晴らしかった。故事成語にできるレベルだ」
コヨリ捌きってなんだ。
樹くんは、いつものように(謎の例えで)私を褒めた後に「次は負けない」と口を尖らせた。
(負けず嫌いだなぁ……あ、そうだ)
「ねぇ樹くん、私、何かお礼がしたい」
「礼?」
「うん、こんなにしてもらって。すごく楽しかった!」
私は樹くんの手を握る。
「ありがとう!」
感謝が伝わりますように、と精一杯の笑顔でお礼を言う。
樹くんはさすがに照れたのか、少ししかめっ面で目線を逸らす。
(樹くんって、本気で照れてる時、ちょっと怖い顔になるのよね)
結構、そういうのにも慣れて来た。
「なにか、樹くんお礼にしてほしいこととか、欲しいものとか、ない?」
樹くんは一瞬首をひねったが、すぐに「ない。俺は華が喜んでくれたのが一番嬉しかった」と答えた。
「うーん、それじゃ私の気が済まないからなぁ」
「しかし、俺が勝手に企画・実行したことだ。華が気に病むことはない」
「違うの、本当に嬉しかったから。何かないかな」
「……」
樹くんは無言のまま耳たぶを赤くして、しかめ面を深くした。
少し上目遣い気味になったからだろうか?
(そ、そんなに照れなくても)
「な、なら」
「ん?」
「なら、……、嫌なら、いいんだが」
樹くんは言い渋る。なんだろう。
「うーん、言ってみて」
「……その、頰に、」
「うん」
「き」
「き?」
「きす、を」
「鱚?」
「違うその発音だと魚だ」
「そう聞こえたよ」
「済まない、緊張して」
「緊張しなくていいじゃん」
「……、キス、だ」
「? ほっぺたに?」
「ああ」
樹くんは「言ってやったぞ!」という顔をしているが、いまいち意図が読めない。
(んんん? ほっぺにちゅー?)
なんでだろう。親愛の印的なイメージだけど。
「……樹くんって、外国暮らししてたことあるっけ?」
「? ああ、小さい頃だが」
「なるほどねっ」
納得。
(私はイマイチ外国の慣習よく分かんないけど、きっとアレよね、友達から親友への進化的な? そんな感じ?)
私は微笑んで、すぐに背伸びして、ちゅっ、と樹くんの頬に口付けた。
(こんなんでいいのかな)
「……樹くん?」
樹くんは完全に固まっていた。
「ちょ、え、どうしたの樹くん!?」
「……はっ、済まない、意識が……俺はもう顔を洗わない」
「いや洗おうよ」
お肌荒れちゃうよ。
その後は「録画しておくべきだった」「華の唇はあれだな、うん、あれだ」「両親に国際電話をかける」などとよく分からないことを言っている樹くんと、綿あめを大量生産して遊んだ。
どれくらい作ったって、その後帰宅した敦子さんがさすがに絶句して、その日は羊の群れに追われる夢を見たくらいには作っちゃったのだ。
綿あめ作るのって、楽しいね。
「さぁ、でもそう言われたから」
樹くんが遊びに来る、と言った当日。
19時頃に、私は敦子さんによって自室に軟禁された。樹くんの指示らしい。
「やだやだ、やです、お腹空いてるし、説明くらいしてくれたって。敦子さん何か知ってるんでしょ」
「ホラ大人しくしなさい。これあげるから」
そう言って渡されたお盆に載っていたのは、可愛らしいマカロン数個と、良い香りの紅茶。
「こっこれは……先日表参道に日本初出店したお店のマカロンに、お紅茶は……プリンスオブウェールズ」
「マカロンは正解だけど、お紅茶はいつものセイロン」
「あは」
「しばらくお部屋にいれるわね?」
「ワタクシはしばらくお部屋におられます」
謎の日本語と共に、自室のドアをパタリと閉めた。
樹くんが何をしようとしているかは謎だが、食べたかったマカロンが手に入ったので無問題だ。
はぁ、雑に言うなれば、メレンゲを焼いただけといえばだけなのに、何故こんなに美味しくなるのか……。
夢中になって、そのパステルカラーのマカロンたちをゆっくりと味わう。
(一気に食べちゃうなんてもったいない……ああマカロン、なぜあなたはマカロンなの)
全て食べ終わり、うっとりとしているうちに、コンコン、と部屋をノックされた。
「待たせたな、華。もう出ていいぞ」
樹くんの声だった。
「えっ」
思わず時計に目をやると、もう30分ほど経過していた。
(マジか。マカロンっ、このっ、時間泥棒め)
部屋を出ると、別段いつもと変わりないリビングのように感じた。
「こっちだ」
樹くんに手を引かれて、向かったのはサンルーム。
扉を開けると。
「わぁ」
小さな、手作り感満載の、縁日会場のようだった。
本当に小規模だけど。
提灯も飾られていて、小さな屋台まである。おままごとのような大きさだけど。
その屋台には白いホットプレートが置かれていて(IHなのが、また室内感を際立たせている)その上では、焼きそばがじゅうじゅうと美味しそうな音を立てていた。
横のテーブルには、お祭りで買ってきてくれたと思しき、透明の容器に入った焼き鳥やはしまき、その他色々。
「ここなら、夜景も見えるが室内だから大丈夫かと思ったのだが……どうだろうか?」
「大丈夫、リビングと繋がってるし」
私は小さな縁日を見回す。
「えー、これどうしたの?」
「ホームセンターやなんかで色々揃えた」
綿あめメーカーもあるぞ、と樹くんはちょっと自慢気だ。
「……屋台も手作り?」
「うむ」
(き、器用か!)
日曜大工系攻略対象。
「ほえ~」
紅白の飾りなんかもついている。
樹くんは気恥ずかしそうに、りんご飴を渡して来た。
「これは買った方が美味しそうだったからな」
赤くて、つやつやの可愛らしいりんご飴。
「あ、ありがとう」
ちょっと感動しながら受け取る。
さっそく、舐めてみる。甘い。
「おいしい」
にこりと笑って樹くんを見上げると、口を押さえて目線をそらされた。
「そ、そうか」
(照れてるのかな?)
「そういえば敦子さんは?」
「誘ったのだが、なんだか良く分からないことを言いながらどこかへ行ったぞ」
「……?」
なんだよく分からないことって。
(どうせ敦子さんのことだから、あとはお若いおふたりで~、とかそんなことかな)
想像して、苦笑いする。
「あ、あれ」
一番窓側に、ビニールプールが置かれていた。中には、水に浮かぶたくさんのヨーヨー風船。
「ヨーヨーつり!」
「カラフルでいいだろう。金魚すくいも、と考えたのだが、華、100匹も金魚いらないだろう」
「う、うん、飼いきれない」
「うちに持って帰っても鯉の餌になるたけだしな」
「生き餌」
「そもそも餌金だぞ、あの手の金魚は」
「餌用なの!?」
「まぁお店によって色々だろうとは……しかし用途のひとつとして、というか、そういう言い方は生き物に対して、あまり良くないのかもしれないがな」
「へぇ」
「ウチではウーパールーパーの調子が悪い時にも、与えたりもするな」
「えっ、ウーパールーパー飼ってるの?」
「ああ」
(ちょっと見てみたいかも……)
ウーパールーパーに思いを馳せつつ、私はりんご飴ちゃんを舐めながら、ヨーヨーつりに挑戦する。
「む、これきっちりコヨリだ」
「フッ、簡単には取らせん」
不敵に笑う樹くん。
(ほう! このヨーヨー釣り歴戦の猛者たる私に挑戦とは!)
前世の話だけど。
わたしもにやりと笑い返した。
「ぜーんぶ釣り上げて見せるからね!」
「いいだろう、ならば勝負だ」
樹くんもすっかりやる気である。
1時間近くに及ぶ激闘の末(途中、焼きそばを食べたりもしたけど)僅差で私の勝ち!
「うっふっふっ、やったー!」
「くっ、いいところまで追い上げたのだが」
普通に悔しそうな樹くんをチラリと見る。
樹くんは最初こそ苦戦していたものの、徐々にコツを掴んできていて、実際、あと10個風船があれば勝負は分からなかった……。
「しかし、本当に華のコヨリ捌きは素晴らしかった。故事成語にできるレベルだ」
コヨリ捌きってなんだ。
樹くんは、いつものように(謎の例えで)私を褒めた後に「次は負けない」と口を尖らせた。
(負けず嫌いだなぁ……あ、そうだ)
「ねぇ樹くん、私、何かお礼がしたい」
「礼?」
「うん、こんなにしてもらって。すごく楽しかった!」
私は樹くんの手を握る。
「ありがとう!」
感謝が伝わりますように、と精一杯の笑顔でお礼を言う。
樹くんはさすがに照れたのか、少ししかめっ面で目線を逸らす。
(樹くんって、本気で照れてる時、ちょっと怖い顔になるのよね)
結構、そういうのにも慣れて来た。
「なにか、樹くんお礼にしてほしいこととか、欲しいものとか、ない?」
樹くんは一瞬首をひねったが、すぐに「ない。俺は華が喜んでくれたのが一番嬉しかった」と答えた。
「うーん、それじゃ私の気が済まないからなぁ」
「しかし、俺が勝手に企画・実行したことだ。華が気に病むことはない」
「違うの、本当に嬉しかったから。何かないかな」
「……」
樹くんは無言のまま耳たぶを赤くして、しかめ面を深くした。
少し上目遣い気味になったからだろうか?
(そ、そんなに照れなくても)
「な、なら」
「ん?」
「なら、……、嫌なら、いいんだが」
樹くんは言い渋る。なんだろう。
「うーん、言ってみて」
「……その、頰に、」
「うん」
「き」
「き?」
「きす、を」
「鱚?」
「違うその発音だと魚だ」
「そう聞こえたよ」
「済まない、緊張して」
「緊張しなくていいじゃん」
「……、キス、だ」
「? ほっぺたに?」
「ああ」
樹くんは「言ってやったぞ!」という顔をしているが、いまいち意図が読めない。
(んんん? ほっぺにちゅー?)
なんでだろう。親愛の印的なイメージだけど。
「……樹くんって、外国暮らししてたことあるっけ?」
「? ああ、小さい頃だが」
「なるほどねっ」
納得。
(私はイマイチ外国の慣習よく分かんないけど、きっとアレよね、友達から親友への進化的な? そんな感じ?)
私は微笑んで、すぐに背伸びして、ちゅっ、と樹くんの頬に口付けた。
(こんなんでいいのかな)
「……樹くん?」
樹くんは完全に固まっていた。
「ちょ、え、どうしたの樹くん!?」
「……はっ、済まない、意識が……俺はもう顔を洗わない」
「いや洗おうよ」
お肌荒れちゃうよ。
その後は「録画しておくべきだった」「華の唇はあれだな、うん、あれだ」「両親に国際電話をかける」などとよく分からないことを言っている樹くんと、綿あめを大量生産して遊んだ。
どれくらい作ったって、その後帰宅した敦子さんがさすがに絶句して、その日は羊の群れに追われる夢を見たくらいには作っちゃったのだ。
綿あめ作るのって、楽しいね。
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