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悪役令嬢はお茶を飲む
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「寒っ」
私は車から降りて開口一番にそう叫んだ。敦子さんも億劫そうな口調で「箱根は冷えるわね、相変わらず」と呟く。
敦子さんは朝からこんな感じだ。とにかく親戚に会いたくなくて仕方ないらしい。できれば私にも、樹くんとの婚約の顔合わせくらいまでは会わせたくなかったみたいだけど、そういう訳にもいかなかったみたい。
(親戚づきあいってめんどくさいよね)
「華、腹立つこともあるでしょうけど、あんなヤツら怒ってやる価値もないわ。無視よ、無視」
ぷんすか、と同じことを何度も繰り返す敦子さん。
私は「もう、わかりましたよ」と返事をしながら周りを見渡した。
純和風の老舗旅館の駐車場、そこには国内外問わず黒塗りの高級車(運転手付き)がずらりと。その中で、敦子さんの赤いスポーツカーは異彩を放っていた。
「運転もしない癖に車買うんじゃないわよ、ねぇ!」
とにかく全てが腹立つらしく、鼻息荒く旅館の入り口へ向かう敦子さんに続く。
「敦子様、華様、ようこそいらっしゃいました」
「来たくなかったわ」
「そうおっしゃらず」
駐車場を駆けてきて、苦笑するスーツ姿の男の人は、きっと旅館の人。私と敦子さんから荷物を受け取った。
「もう皆様お揃いです」
「お揃わなくていいのに」
変な日本語で抵抗を示し、いかにも嫌々な態度で旅館に入る敦子さん、とおセレブ旅館をキョロキョロ眺める私。
敦子さん曰く「地獄の新年会」の始まりである。大晦日と元旦をここ、箱根は強羅で過ごすのだ。
大晦日は親戚だけの食事会があり、新年には朝からお客さんがたくさん来て、の新年会らしい。
(きれー)
年季の入った、黒く艶のある木の梁。ロビーの奥は一面大きな窓で、箱根の雪景色が一望できる。
「誰かに会っちゃう前に部屋に避難しましょ」
敦子さんがそう言ったその時、背後から声がした。
「あら敦子様、お早いお着きね」
敦子さんの表情が一瞬固まって、振り返りながら笑顔になった。
振り返った先にいるのは、40歳くらいの、訪問着姿の女性。きっちり髪を結い上げて、垂れ目で優しそうなのに、その表情は酷く冷たい印象を与えるものだった。
「あーらアカネさん、もういらしてたの」
「やだわ敦子様ったら、おほほほほ」
「ほほほほほほ」
(タヌキだ! タヌキとキツネの会話だ!)
大人の会話をみながら私はアカネさんを見る。
びくびくしながらそれを見ていると、アカネさんは私に気づいて、酷く嫌な目をして笑った。
「これが噂の華さんね」
「……はじめまして」
ぺこりと頭を下げる。敦子さんは私とアカネさんの間に入り「さ、部屋へ行きましょ」と言った。
「そう言わないでくださいませ敦子様、綺麗な娘じゃないですか。頭も良さそう」
「……なにが言いたいの?」
「いえ、二十歳を幾ばくか過ぎたら、政治家のご令室でも十分勤まったのではないのかしらって」
「アカネさん!」
敦子さんは大声でそれを遮った。
「この子は鹿王院樹さんと婚約しているんです」
「ご披露も未だ。なんとでもなりますわ」
「……行きましょう、華」
「? あ、はい」
頷いて、後に続く。担当の仲居さんが澄まし顔でカードキー片手に先導する。
(すごいな仲居さん、あれ見て顔色ひとつ変えず……ってか、政治家って)
ものすごく嫌な予感がする。
(もしかして千晶ちゃんのお兄さん!?)
あの人の許婚にされちゃう可能性もあったってこと!?
(ややややヤダ!)
私はぷるぷると首を振った。
(あんな人の許婚なんて、おもちゃにされる未来しか見えない!)
ひとりで青くなっていると、気づけば宿泊する部屋の前だった。この旅館、そもそも平屋らしい。地下にプールはあるらしいけど。
「うわぁ」
すごい部屋だった。玄関っぽいのもあるし。ドアはカードキーらしくて、ひとり一枚受け取る。
「こちら本間、それからあちらが広縁でございまして、広縁のガラスの先正面に見えますのが露天風呂でございます。右手奥に洗面室と内風呂がございまして、スチームサウナがついてございます。そちらからも、広縁からも、露天に出入りしていただけます。寝室はおふた部屋ご用意させていただいております。奥の間はあちらから」
「お風呂っ!」
私の機嫌は急回復した。岩で出来た露天風呂!
「掛け流しでございますよ」
仲居さんがにこにこと言ってくれて、私は小躍りするように広縁まで駆ける。
「こら華、はしたない」
「ごめんなさい、だって嬉しくて」
こんな豪華な部屋泊まったことないんだもの!
広縁にはリラックスチェアが2つ。
(めちゃくちゃノンビリできそう~)
敦子さんは肩をすくめて、仲居さんはとても嬉しそうに「可愛らしいですね」と言った。
「お転婆で」
敦子さんは苦笑いしながら言う。
「いえいえ、……お茶をお淹れ致しましょうか」
「いえ、自分で。好きなの。ありがとう」
「左様でございますか。では、何かあればお知らせください」
仲居さんが出て行くと、敦子さんは「あーもーめんどくさーい」とリラックスチェアに座り込んだ。
「さっきの、誰ですか?」
私も敦子さんの隣の椅子に座ってみながら聞く。
「あー、あれはね、アカネさんって言って、まぁあれよ、あたしの兄の嫁」
「……、嫁?」
(娘じゃなくて?)
「えと、敦子さんのお兄さんって」
「70過ぎた色ボケジジイよ」
「うわぁ」
「あのヒトは後妻。元々愛人だったんだけど」
「ひゃぁ」
に、2時間ドラマみたい……。
「前の奥さんとは死別してるわ、……いきなり親戚どもに会っても訳わかんないだろうから、ざっと説明することにしましょうか」
敦子さんは面倒臭そうに立ち上がり「お茶淹れるわね」と言った。
「私する?」
「いいわ、ちょっと、落ち着きたくて」
敦子さんは手際よく緑茶を淹れる。
「はい」
「ありがとうございます」
(美味し)
お茶をはふう、といただきつつ、話の続きを聞くことにした。
「あたしの兄、単なる色ボケジジイに過ぎないんだけど、一応偉いサンなのね」
「偉い人」
ザックリした説明だ。
「そんで兄には前妻との間に息子が3人。あたしから見て甥たちね。長男が後継ぎってことで、会社いくつか経営してるわ。次男も系列会社で働いてる。三男は……実は最近、今月の始めだったかしら、に亡くなってね。15年前くらいに色ボケジジイと喧嘩して勘当されちゃって、フラっといなくなったんだけど、どうやらイギリスで画家してたみたい」
(あ)
私は確信した。
失踪してた三男こそ、"圭くん"のお父さんだ!
(そっか、亡くなっちゃったのか)
そろそろかなぁ、とは思っていたのだ。出会うはずの冬、だし。
(大丈夫かな……)
寂しいだろうな、と思う。
千晶ちゃんからも「気にかけてあげて」とお願いされている。もう日本に来ているのだろうか?
「で、色ボケジジイにはもう1人子供がいて、それがさっきのアカネさんとの娘。確かシュリ、とか言ったかしら」
「シュリちゃん」
「気の強い子よー、あなたと同じ歳」
「来てる?」
「来てるわよ、あまり話さないほうがいいわね……長男と次男の子どもたちも何人か。で、さっき言った画家の三男ね。あの人の子どもが最近シュリの家に引き取られてるはず」
「え」
(もう来てたのか……)
「なんだかね、よく分からないんだけど。まだこちらに来て一月も経ってないのに、ぽんぽんとたらい回しにされたみたいなのよね」
「……」
「それで仕方なく兄のところにいるみたい」
私はこくりと頷いた。
(私だって、敦子さんに引き取られてなきゃ同じだったかもしれない)
「ちょっと幾ら何でもとは思うんだけど……会ってみて考えましょうか。それから他にも有象無象のよくわかんない親戚が来てるけど、それはもう無視していいわよ、あたしも覚えてない」
敦子さんは本当にめんどくさそうに窓の外に目をやり、「あら雪降ってきた」とぽつりと呟くのだった。
私は車から降りて開口一番にそう叫んだ。敦子さんも億劫そうな口調で「箱根は冷えるわね、相変わらず」と呟く。
敦子さんは朝からこんな感じだ。とにかく親戚に会いたくなくて仕方ないらしい。できれば私にも、樹くんとの婚約の顔合わせくらいまでは会わせたくなかったみたいだけど、そういう訳にもいかなかったみたい。
(親戚づきあいってめんどくさいよね)
「華、腹立つこともあるでしょうけど、あんなヤツら怒ってやる価値もないわ。無視よ、無視」
ぷんすか、と同じことを何度も繰り返す敦子さん。
私は「もう、わかりましたよ」と返事をしながら周りを見渡した。
純和風の老舗旅館の駐車場、そこには国内外問わず黒塗りの高級車(運転手付き)がずらりと。その中で、敦子さんの赤いスポーツカーは異彩を放っていた。
「運転もしない癖に車買うんじゃないわよ、ねぇ!」
とにかく全てが腹立つらしく、鼻息荒く旅館の入り口へ向かう敦子さんに続く。
「敦子様、華様、ようこそいらっしゃいました」
「来たくなかったわ」
「そうおっしゃらず」
駐車場を駆けてきて、苦笑するスーツ姿の男の人は、きっと旅館の人。私と敦子さんから荷物を受け取った。
「もう皆様お揃いです」
「お揃わなくていいのに」
変な日本語で抵抗を示し、いかにも嫌々な態度で旅館に入る敦子さん、とおセレブ旅館をキョロキョロ眺める私。
敦子さん曰く「地獄の新年会」の始まりである。大晦日と元旦をここ、箱根は強羅で過ごすのだ。
大晦日は親戚だけの食事会があり、新年には朝からお客さんがたくさん来て、の新年会らしい。
(きれー)
年季の入った、黒く艶のある木の梁。ロビーの奥は一面大きな窓で、箱根の雪景色が一望できる。
「誰かに会っちゃう前に部屋に避難しましょ」
敦子さんがそう言ったその時、背後から声がした。
「あら敦子様、お早いお着きね」
敦子さんの表情が一瞬固まって、振り返りながら笑顔になった。
振り返った先にいるのは、40歳くらいの、訪問着姿の女性。きっちり髪を結い上げて、垂れ目で優しそうなのに、その表情は酷く冷たい印象を与えるものだった。
「あーらアカネさん、もういらしてたの」
「やだわ敦子様ったら、おほほほほ」
「ほほほほほほ」
(タヌキだ! タヌキとキツネの会話だ!)
大人の会話をみながら私はアカネさんを見る。
びくびくしながらそれを見ていると、アカネさんは私に気づいて、酷く嫌な目をして笑った。
「これが噂の華さんね」
「……はじめまして」
ぺこりと頭を下げる。敦子さんは私とアカネさんの間に入り「さ、部屋へ行きましょ」と言った。
「そう言わないでくださいませ敦子様、綺麗な娘じゃないですか。頭も良さそう」
「……なにが言いたいの?」
「いえ、二十歳を幾ばくか過ぎたら、政治家のご令室でも十分勤まったのではないのかしらって」
「アカネさん!」
敦子さんは大声でそれを遮った。
「この子は鹿王院樹さんと婚約しているんです」
「ご披露も未だ。なんとでもなりますわ」
「……行きましょう、華」
「? あ、はい」
頷いて、後に続く。担当の仲居さんが澄まし顔でカードキー片手に先導する。
(すごいな仲居さん、あれ見て顔色ひとつ変えず……ってか、政治家って)
ものすごく嫌な予感がする。
(もしかして千晶ちゃんのお兄さん!?)
あの人の許婚にされちゃう可能性もあったってこと!?
(ややややヤダ!)
私はぷるぷると首を振った。
(あんな人の許婚なんて、おもちゃにされる未来しか見えない!)
ひとりで青くなっていると、気づけば宿泊する部屋の前だった。この旅館、そもそも平屋らしい。地下にプールはあるらしいけど。
「うわぁ」
すごい部屋だった。玄関っぽいのもあるし。ドアはカードキーらしくて、ひとり一枚受け取る。
「こちら本間、それからあちらが広縁でございまして、広縁のガラスの先正面に見えますのが露天風呂でございます。右手奥に洗面室と内風呂がございまして、スチームサウナがついてございます。そちらからも、広縁からも、露天に出入りしていただけます。寝室はおふた部屋ご用意させていただいております。奥の間はあちらから」
「お風呂っ!」
私の機嫌は急回復した。岩で出来た露天風呂!
「掛け流しでございますよ」
仲居さんがにこにこと言ってくれて、私は小躍りするように広縁まで駆ける。
「こら華、はしたない」
「ごめんなさい、だって嬉しくて」
こんな豪華な部屋泊まったことないんだもの!
広縁にはリラックスチェアが2つ。
(めちゃくちゃノンビリできそう~)
敦子さんは肩をすくめて、仲居さんはとても嬉しそうに「可愛らしいですね」と言った。
「お転婆で」
敦子さんは苦笑いしながら言う。
「いえいえ、……お茶をお淹れ致しましょうか」
「いえ、自分で。好きなの。ありがとう」
「左様でございますか。では、何かあればお知らせください」
仲居さんが出て行くと、敦子さんは「あーもーめんどくさーい」とリラックスチェアに座り込んだ。
「さっきの、誰ですか?」
私も敦子さんの隣の椅子に座ってみながら聞く。
「あー、あれはね、アカネさんって言って、まぁあれよ、あたしの兄の嫁」
「……、嫁?」
(娘じゃなくて?)
「えと、敦子さんのお兄さんって」
「70過ぎた色ボケジジイよ」
「うわぁ」
「あのヒトは後妻。元々愛人だったんだけど」
「ひゃぁ」
に、2時間ドラマみたい……。
「前の奥さんとは死別してるわ、……いきなり親戚どもに会っても訳わかんないだろうから、ざっと説明することにしましょうか」
敦子さんは面倒臭そうに立ち上がり「お茶淹れるわね」と言った。
「私する?」
「いいわ、ちょっと、落ち着きたくて」
敦子さんは手際よく緑茶を淹れる。
「はい」
「ありがとうございます」
(美味し)
お茶をはふう、といただきつつ、話の続きを聞くことにした。
「あたしの兄、単なる色ボケジジイに過ぎないんだけど、一応偉いサンなのね」
「偉い人」
ザックリした説明だ。
「そんで兄には前妻との間に息子が3人。あたしから見て甥たちね。長男が後継ぎってことで、会社いくつか経営してるわ。次男も系列会社で働いてる。三男は……実は最近、今月の始めだったかしら、に亡くなってね。15年前くらいに色ボケジジイと喧嘩して勘当されちゃって、フラっといなくなったんだけど、どうやらイギリスで画家してたみたい」
(あ)
私は確信した。
失踪してた三男こそ、"圭くん"のお父さんだ!
(そっか、亡くなっちゃったのか)
そろそろかなぁ、とは思っていたのだ。出会うはずの冬、だし。
(大丈夫かな……)
寂しいだろうな、と思う。
千晶ちゃんからも「気にかけてあげて」とお願いされている。もう日本に来ているのだろうか?
「で、色ボケジジイにはもう1人子供がいて、それがさっきのアカネさんとの娘。確かシュリ、とか言ったかしら」
「シュリちゃん」
「気の強い子よー、あなたと同じ歳」
「来てる?」
「来てるわよ、あまり話さないほうがいいわね……長男と次男の子どもたちも何人か。で、さっき言った画家の三男ね。あの人の子どもが最近シュリの家に引き取られてるはず」
「え」
(もう来てたのか……)
「なんだかね、よく分からないんだけど。まだこちらに来て一月も経ってないのに、ぽんぽんとたらい回しにされたみたいなのよね」
「……」
「それで仕方なく兄のところにいるみたい」
私はこくりと頷いた。
(私だって、敦子さんに引き取られてなきゃ同じだったかもしれない)
「ちょっと幾ら何でもとは思うんだけど……会ってみて考えましょうか。それから他にも有象無象のよくわかんない親戚が来てるけど、それはもう無視していいわよ、あたしも覚えてない」
敦子さんは本当にめんどくさそうに窓の外に目をやり、「あら雪降ってきた」とぽつりと呟くのだった。
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