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8(中学編)
姉は笑う(side山ノ内光希)
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あたしはさっきから桜の下、敷かれたビニールシートのその上でゴロゴロ転がりながらぶうぶう言っている13歳下の弟に、ついに蹴りを入れた。
「痛っ! なにすんねんミツキ!」
「文句言うたかてしゃあないやないか、華ちゃんは遠い鎌倉の空の下や」
「しゃーないやん、なんか桜咲いたら華に会いたなるんや」
「なんでやねん」
「華って桜っぽいんやー」
意味わからん。
「つか、せっかくの家族揃ってのお花見やんけ、ちょっとは手伝えやアホ。優希見習えやドアホ。準備途中参加やねんから一番張り切ってや」
「家族揃って言うても、おとんおらんやんけ」
「もう少ししたら来るやろ」
「ほんまかなぁ」
あたしには家族が多い。父方の祖父母、両親、それから妹ふたりに弟ふたり。
今目の前で文句ぶうぶう垂れている、やたらとデカく育ち中の弟、瑛はしぶしぶと立ち上がり、母さんのところに「皿並べるわ俺」と言いに行っていた。よし。
珍しく父さんがお花見でもしよう、と母さんに言ったのが昨日、土曜日の夜。
なのに肝心の父さんは「少しだけ様子見てくる」と朝から職場に行ってしまったらしい。スーツで。なんぼなんでも戻ってくるとは思うけど。
海が見える公園の桜がウチの近くでは一番のお花見スポットで、朝から(父さんと午前練の瑛以外)総出で、ビニールシートだのアウトドア用の机だの、ビールやジュースが詰まったクーラーボックスだの、を搬入したのだ。重い重い。
周りの人もそんな感じで、まだ正午過ぎなのに既に酔っ払いもちらほら。
そんな中、午前だけ部活(日曜の午後は一軍練習だけらしい)に参加して直接公園に来た瑛は、桜を見るなり「華に会いたい」とぶうぶう言いだしたのだ。
華ちゃんとは、瑛が骨折(港でチャリでチキンランごっこしてコケて海に突っ込んだ。ほんまアホや)で入院していた時にできた友達、というか瑛に言わせるとそのうち嫁になるらしい。ほんまかな。
でもバスケ以外に飽き性の瑛が、もう何年も好きでいるんだから、よほど素敵な子に違いない、とは思う。
皐は会ったことがあるらしい。「とんでもなく可愛かった」とのことなので、本当に一回会ってみたい。
「あー、華何しとるんかな」
「ほんまウルサイ」
皐にも頭をはたかれていた。
瑛はちらりと姉をにらんで、それからまた「あーあ、華はお前らと違ってオシトヤカなんやからな」とぶつぶつ言う。
「そういう子のほうが怒ったら怖いねんで」
あたしがアドバイスしてやると、瑛は笑って「怒っても可愛いに決まっとるやかないか、アホか」と言うのでほんまこいつ重症やなと思う。ほんまに。
「待たせたな」
父さんの声。我が父親ながらシブイ声だ。振り向くとスーツ姿だった。
「いや、着替えーや」
伊希が突っ込む。
「別にいいだろう」
「汚したらクリーニングに出すん母さんやで、ちょっとは迷惑考えや」
「汚さへん」
「せめて上だけ脱いで!」
伊希が父さんのジャケットを無理やり脱がせ、皐が持ってきておいたウインドブレーカーを渡す。
「着といて」
「はい」
父さんはなんやかんや、あたしたちには弱い。娘に甘いのもあるし、仕事仕事で家庭を省みきれてない、という負い目もあるかもしれない。
「せやけど、なんで急にお花見?」
「瑛の入学祝いをしていなかったなぁと」
「なんやそんなんか! おとん抜きでやったで」
明るく言い放つ瑛に、ちょっと眉を下げる父さん。
「俺も参加させてくれや」
情けなくいうと、みんなが笑った。まったくしゃあないな。
皆でテーブルにすわってワイワイとお昼ご飯にする。桜なんか瑛が時々ため息とともに見上げる以外、誰も見ていない。
「あー、ほんま華、なにしとるんかな」
「しっつこいな瑛、華ちゃんそのうち向こうで彼氏くらいできるて、めちゃくちゃ美人なんやから」
「せやから不安なんやんけー! あほ! あーやっぱ俺あっちの学校にしとけばよかった」
「それでフラれたら何も残らんで、やめとき」
瑛と皐の会話に、不思議そうな顔で入ってくる父さん。
「ハナ?」
「え、父さんしらないの!?」
ほぼ全員が驚いた顔をした。瑛本人も「情報遅っ!」と言って笑う。
「瑛の彼女?」
父さんの問いに、瑛は胸を張る。
「せやねん」
「ちゃうやろアホか、一方的な片想いやんけ。華ちゃんそんなん言われて可哀想に」
「なにがカワイソーやねん、近々彼女や」
「どんだけそれ言うてんねん」
「う」
あたしたちの会話を聞いて、父さんは嬉しそうに笑った。
「写真とかないんか」
「お、見る?」
「え、あんの」
あたしも身を乗り出した。
「あんま見せたくないねん、減るから」
「なんも減らんわアホか」
瑛の取り出したスマホを、家族みんなで回しながら見ていく。
「あら、少し大人っぽくなった?」
とは、入院中に何度か会ったことのある母さん。
「ほんまや、もう中二やもんな」
これも会ったことのある皐。
「美人やんけ」
「釣り合わなーい」
少し悔しそうな優希と、からかう口調の伊希。
おじいちゃんおばあちゃんも「へぇかぁいらしいやんけ」「お嫁に来てくれるん楽しみやなぁ」なんて言ってる。
私は渡されたスマホを見て、うん、正直驚いた。
「……うわ、かっわいい」
「せやろ」
「なんで自慢気やねん」
「つか、これどこ」
「須磨離宮。3月初めくらいに来てくれてん。梅とか咲いてるかなって」
「あーそ」
時々、華ちゃんがこっちまで遊びに来てくれているのは知ってたけど、交通費とかどうしてるんやろ。
「次会うん多分6月やわ」
「せやったらそれくらいがええんちゃうん、須磨離宮。薔薇咲いてるで」
「ほんま? ほなそうしよ」
「つか、中学生のデートコースちゃうよな」
「俺らは話せたらそれでええねん」
「あ、そ」
お惚気ご馳走さま。付き合ってもないけど。
少し呆れながらスマホを父さんに渡す。
「……」
驚いた顔をしている。でもそれは、華ちゃんが可愛らしいから、とかじゃないとおもう。何か別の驚き。
「どないしたん?」
「いや」
父さんはスマホを瑛に返しながら言った。
「綺麗な子やな」
「せやろ」
「元気そうで良かった」
「? せやな、元気みたいやで」
「笑えている。なによりだ」
「なんやねんさっきから」
「なんでもない」
父さんは笑った。
「今度、ご挨拶しておこうかな」
「やめてや、なんか重なるやん」
瑛が本気で嫌がって、それから場の会話は別のものに流れていった。
あたしは笑って話しながら、なんとなく父さんのあの反応が気になって、帰りしに父さんにこっそりと話しかけた。
「父さん、華ちゃんのこと知ってた?」
「ん、ああ、まぁ」
「なんで」
「……、瑛には言うなよ」
「うん」
「とある事件の、被害者のお嬢さんや」
「え、あ、そうなん」
「どうしているか、気になってたんや。こんなとこで知れるとは思わんかったが、元気そうで良かった」
少し遠い目をして、ゆっくり微笑む父さん。
「……せやな」
あたしはどう返事したらいいか分からなくて、とりあえずそう言って瑛を見た。
「あいつに支えられるんかな、そんな子」
「それは大丈夫やろ」
父さんは笑う。
「瑛は一生懸命やからな」
「それ関係あるう?」
あたしはそう答えながらも、多分大丈夫やろなと思う。
瑛はお調子モンやし、かっこつけしいやし、ワガママやけど、その分明るくて優しくて、一途な男やから。姉の欲目もあるかもやけど。
「瑛!」
あたしが声をかけると、折りたたんだ机が入った袋を肩から下げた瑛は「なんや!」と振り向いた。
(あんな重いもん、軽々運べるようになったんや)
あんなに小さかった瑛が。
ママ、ママ、言うて泣いてた瑛が。
(う。ちょっとなんか、胸に来た)
滲みそうになる視界をごまかすように、あたしは大声で言う。ちょっと酔っ払ってるかも。
「応援したるから、頑張りや!」
その言葉に、瑛は笑って返す。
「おう!」
その笑顔には、一点の曇りもなくて、あたしは少しだけ、そんな恋をしている弟が羨ましくなるのだった。
「痛っ! なにすんねんミツキ!」
「文句言うたかてしゃあないやないか、華ちゃんは遠い鎌倉の空の下や」
「しゃーないやん、なんか桜咲いたら華に会いたなるんや」
「なんでやねん」
「華って桜っぽいんやー」
意味わからん。
「つか、せっかくの家族揃ってのお花見やんけ、ちょっとは手伝えやアホ。優希見習えやドアホ。準備途中参加やねんから一番張り切ってや」
「家族揃って言うても、おとんおらんやんけ」
「もう少ししたら来るやろ」
「ほんまかなぁ」
あたしには家族が多い。父方の祖父母、両親、それから妹ふたりに弟ふたり。
今目の前で文句ぶうぶう垂れている、やたらとデカく育ち中の弟、瑛はしぶしぶと立ち上がり、母さんのところに「皿並べるわ俺」と言いに行っていた。よし。
珍しく父さんがお花見でもしよう、と母さんに言ったのが昨日、土曜日の夜。
なのに肝心の父さんは「少しだけ様子見てくる」と朝から職場に行ってしまったらしい。スーツで。なんぼなんでも戻ってくるとは思うけど。
海が見える公園の桜がウチの近くでは一番のお花見スポットで、朝から(父さんと午前練の瑛以外)総出で、ビニールシートだのアウトドア用の机だの、ビールやジュースが詰まったクーラーボックスだの、を搬入したのだ。重い重い。
周りの人もそんな感じで、まだ正午過ぎなのに既に酔っ払いもちらほら。
そんな中、午前だけ部活(日曜の午後は一軍練習だけらしい)に参加して直接公園に来た瑛は、桜を見るなり「華に会いたい」とぶうぶう言いだしたのだ。
華ちゃんとは、瑛が骨折(港でチャリでチキンランごっこしてコケて海に突っ込んだ。ほんまアホや)で入院していた時にできた友達、というか瑛に言わせるとそのうち嫁になるらしい。ほんまかな。
でもバスケ以外に飽き性の瑛が、もう何年も好きでいるんだから、よほど素敵な子に違いない、とは思う。
皐は会ったことがあるらしい。「とんでもなく可愛かった」とのことなので、本当に一回会ってみたい。
「あー、華何しとるんかな」
「ほんまウルサイ」
皐にも頭をはたかれていた。
瑛はちらりと姉をにらんで、それからまた「あーあ、華はお前らと違ってオシトヤカなんやからな」とぶつぶつ言う。
「そういう子のほうが怒ったら怖いねんで」
あたしがアドバイスしてやると、瑛は笑って「怒っても可愛いに決まっとるやかないか、アホか」と言うのでほんまこいつ重症やなと思う。ほんまに。
「待たせたな」
父さんの声。我が父親ながらシブイ声だ。振り向くとスーツ姿だった。
「いや、着替えーや」
伊希が突っ込む。
「別にいいだろう」
「汚したらクリーニングに出すん母さんやで、ちょっとは迷惑考えや」
「汚さへん」
「せめて上だけ脱いで!」
伊希が父さんのジャケットを無理やり脱がせ、皐が持ってきておいたウインドブレーカーを渡す。
「着といて」
「はい」
父さんはなんやかんや、あたしたちには弱い。娘に甘いのもあるし、仕事仕事で家庭を省みきれてない、という負い目もあるかもしれない。
「せやけど、なんで急にお花見?」
「瑛の入学祝いをしていなかったなぁと」
「なんやそんなんか! おとん抜きでやったで」
明るく言い放つ瑛に、ちょっと眉を下げる父さん。
「俺も参加させてくれや」
情けなくいうと、みんなが笑った。まったくしゃあないな。
皆でテーブルにすわってワイワイとお昼ご飯にする。桜なんか瑛が時々ため息とともに見上げる以外、誰も見ていない。
「あー、ほんま華、なにしとるんかな」
「しっつこいな瑛、華ちゃんそのうち向こうで彼氏くらいできるて、めちゃくちゃ美人なんやから」
「せやから不安なんやんけー! あほ! あーやっぱ俺あっちの学校にしとけばよかった」
「それでフラれたら何も残らんで、やめとき」
瑛と皐の会話に、不思議そうな顔で入ってくる父さん。
「ハナ?」
「え、父さんしらないの!?」
ほぼ全員が驚いた顔をした。瑛本人も「情報遅っ!」と言って笑う。
「瑛の彼女?」
父さんの問いに、瑛は胸を張る。
「せやねん」
「ちゃうやろアホか、一方的な片想いやんけ。華ちゃんそんなん言われて可哀想に」
「なにがカワイソーやねん、近々彼女や」
「どんだけそれ言うてんねん」
「う」
あたしたちの会話を聞いて、父さんは嬉しそうに笑った。
「写真とかないんか」
「お、見る?」
「え、あんの」
あたしも身を乗り出した。
「あんま見せたくないねん、減るから」
「なんも減らんわアホか」
瑛の取り出したスマホを、家族みんなで回しながら見ていく。
「あら、少し大人っぽくなった?」
とは、入院中に何度か会ったことのある母さん。
「ほんまや、もう中二やもんな」
これも会ったことのある皐。
「美人やんけ」
「釣り合わなーい」
少し悔しそうな優希と、からかう口調の伊希。
おじいちゃんおばあちゃんも「へぇかぁいらしいやんけ」「お嫁に来てくれるん楽しみやなぁ」なんて言ってる。
私は渡されたスマホを見て、うん、正直驚いた。
「……うわ、かっわいい」
「せやろ」
「なんで自慢気やねん」
「つか、これどこ」
「須磨離宮。3月初めくらいに来てくれてん。梅とか咲いてるかなって」
「あーそ」
時々、華ちゃんがこっちまで遊びに来てくれているのは知ってたけど、交通費とかどうしてるんやろ。
「次会うん多分6月やわ」
「せやったらそれくらいがええんちゃうん、須磨離宮。薔薇咲いてるで」
「ほんま? ほなそうしよ」
「つか、中学生のデートコースちゃうよな」
「俺らは話せたらそれでええねん」
「あ、そ」
お惚気ご馳走さま。付き合ってもないけど。
少し呆れながらスマホを父さんに渡す。
「……」
驚いた顔をしている。でもそれは、華ちゃんが可愛らしいから、とかじゃないとおもう。何か別の驚き。
「どないしたん?」
「いや」
父さんはスマホを瑛に返しながら言った。
「綺麗な子やな」
「せやろ」
「元気そうで良かった」
「? せやな、元気みたいやで」
「笑えている。なによりだ」
「なんやねんさっきから」
「なんでもない」
父さんは笑った。
「今度、ご挨拶しておこうかな」
「やめてや、なんか重なるやん」
瑛が本気で嫌がって、それから場の会話は別のものに流れていった。
あたしは笑って話しながら、なんとなく父さんのあの反応が気になって、帰りしに父さんにこっそりと話しかけた。
「父さん、華ちゃんのこと知ってた?」
「ん、ああ、まぁ」
「なんで」
「……、瑛には言うなよ」
「うん」
「とある事件の、被害者のお嬢さんや」
「え、あ、そうなん」
「どうしているか、気になってたんや。こんなとこで知れるとは思わんかったが、元気そうで良かった」
少し遠い目をして、ゆっくり微笑む父さん。
「……せやな」
あたしはどう返事したらいいか分からなくて、とりあえずそう言って瑛を見た。
「あいつに支えられるんかな、そんな子」
「それは大丈夫やろ」
父さんは笑う。
「瑛は一生懸命やからな」
「それ関係あるう?」
あたしはそう答えながらも、多分大丈夫やろなと思う。
瑛はお調子モンやし、かっこつけしいやし、ワガママやけど、その分明るくて優しくて、一途な男やから。姉の欲目もあるかもやけど。
「瑛!」
あたしが声をかけると、折りたたんだ机が入った袋を肩から下げた瑛は「なんや!」と振り向いた。
(あんな重いもん、軽々運べるようになったんや)
あんなに小さかった瑛が。
ママ、ママ、言うて泣いてた瑛が。
(う。ちょっとなんか、胸に来た)
滲みそうになる視界をごまかすように、あたしは大声で言う。ちょっと酔っ払ってるかも。
「応援したるから、頑張りや!」
その言葉に、瑛は笑って返す。
「おう!」
その笑顔には、一点の曇りもなくて、あたしは少しだけ、そんな恋をしている弟が羨ましくなるのだった。
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