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分岐・鹿王院樹
ヒロイン(謎)は諦めない(side樹)
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「ねえ、知ってる? 女子中学生連続失踪事件」
「それは知っているが」
俺は何度か瞬きをしながら答えた。
12月最初の、部活が午前練だけの日曜日。帰宅後に、洗面所に練習用の靴下(泥だらけ)を置き忘れたことに気がついて扉を開けると、華が一生懸命何かを洗っていたから。
「それは、華」
「? 靴下」
「だれの」
「樹くんの」
「なぜ」
「ん? 落ちてた。ここに。洗濯機持って行こうと思ったんだけど、泥汚れが酷かったから」
とりあえず手洗い、と答えた華に俺は言う。
「クリーニングに」
いつも出しているのだ。汚れがひどいものは。華が今洗ってくれているような、練習用の靴下などだ。
「え、もったいなくない?」
華はきょとんとした顔をして言う。
「てか、靴下クリーニングに出す?」
「うちではそうだ」
「えー、そうだったの?」
お金持ちってよくわかんないや、とつぶやきながら華は言う。
「……華に洗わせるくらいなら、俺が洗うが」
「んーん、いーよクリーニングで。なんとなく目についただけだもん」
華は特にこだわりもないようで、「まぁ今回はこれで」と笑う。
しかしまあ、なんというか、こういうことをされるとなんとなく「一緒に暮らしてる」実感が出て少しドキリとする。
「でね、千晶ちゃんがいうには」
「すまん、話しが飛んでないか?」
「あ、ごめん。中学生の失踪事件だよ」
「ふむ?」
ニュースで話題だ。華たちが来てから、テレビはあまり見なくなった。敦子さんの希望だ。だがうちは新聞を取っているし俺はスマホも持っているし、ニュースに触れる機会は多い。
「でね、千晶ちゃんが言うにはなんだけど、なんか最近、変な宗教? 流行ってるでしょ」
「ああ、あれか。横浜で見た」
「そーそー、それ。ノストラダムスっぽいやつ」
「それが?」
「それと関わりがあるんじゃないかって」
俺は少し眉をひそめた。その噂は初めて聞いた。
「なぜだ?」
「うーん、それは聞いてなかったんだけど、あ、これでよし」
華は満足そうに靴下を眺めた。
「あとは洗濯機でなんとかなるでしょ」
「ありがとう」
「ふっふ、どーいたしまして。てか、私が洗いたかったんだよ」
華は少し照れたように笑った。
(ずるい)
可愛いからだ。華は何もズルくないが、とにかくズルい。可愛い。だめだ。
俺は華を後ろから抱きしめる。
「え、あ、樹くん?」
慌てたような華の声、鏡越しの頬は赤く染まっていて、俺の鼓動は速くなる。
(こんな顔をしていたのか)
抱きしめた時。
堪らなくなって、ぎゅうぎゅうと力を込める。
「ちょ、樹くん、苦しいってば」
華は赤い頬のまま、笑う。
俺は少し面白い気持ちになって、その薄い脇腹をくすぐった。
「え、もう、あは、やめてよう」
華は笑いながら俺の腕から逃げようとするが、俺は逃がさない。
「いやだ」
「あは、ほんと、私ダメなんだって、あはは」
笑いながら涙を浮かべて俺を見上げる華が可愛くてたまらない。ちょっと嗜虐的な気持ちになって思わず笑みを浮かべると、パタリとドアが開いた。
「いーつーきー?」
圭だ。目を細めて俺をみている。
「……ちがう」
「あは、もう、圭くん聞いてよ、樹くんったらさ酷いんだよ」
俺から解放されて、華は笑いながら圭に寄っていくが、少し寂しそうにも思えたのはーー俺の願望だけか。
「もう。おれとデートでしょ、今日は」
「はいはい、忘れてないよ」
「……どこか行くのか」
「む、やだな、イツキ、付いて来る気」
圭は華の腕をとって甘えた仕草で言う。華は少し嬉しそうだ。本当に圭のことは可愛がっているから。
「いや、そんなつもりはないが」
答えながら、ふと思う。
(背が伸びたな)
もう少しで華より高くなる。声も低くなってきていてーーじきに、可愛らしい男の子から、ひとりの少年になる。
ふと、圭と目が合う。その目はどこか挑戦的で。
(……、そうか)
お前も、そう、なのか。
俺は苦笑いする。まったく、ライバルが多すぎる。誰にも譲る気などないが。
「樹くんも行こうよ」
華が何気ない雰囲気で誘って来る。
「えー、ヤダ、ハナ、おれとデートでしょ」
「でもみんなのが楽しいよ?」
にこり、と首をかしげる華。
「えー、もー、しょーがないなぁっ」
圭は折れた。華が圭に甘いように、圭も華に甘いのだ。
「行くのは一向に構わんが、そもそもどこへ行く気だ?」
「おもてさんどー」
圭が少し拗ねたように言う。
「表参道? 買い物か?」
「もー、圭くんたら。違うの、美術館だよね」
華は苦笑しながら圭に言う。
「そ。浮世絵のね。小原古邨の作品あるんだって、ちょー観に行きたい」
「おはら?」
「かえって日本ではちめーど低いよね」
明治末くらいから活躍したヒトだよ、と圭は言う。
「カワイー絵多いからさ、普通にたのしーと思うよ」
そう言う圭に連れられ(といっても、うちの車と運転手だが)美術館までやってきた。小さな美術館だが、見応えは十分で、外国人観光客も多くいる。
「可愛かったねぇ」
大きな通りまで出たカフェで、華は嬉しそうに先ほど美術館で買い求めた図録を眺めた。
「いーよね、とくに、このキツネ」
「キュートさが過ぎる」
盛り上がる2人を眺めつつ、俺は暖かいココアに口をつける。美味しい。寒い日はココアにかぎる。うむ。
次の瞬間、さすがに俺も一瞬びくり、と肩を揺らした。カフェの窓ガラスに、女子が張り付いていたからだ。目を見開いて、唇をわななかせて。
(石宮!?)
なぜこんなところに。
俺の表情に気づき、華も窓ガラスを見て凍りつく。圭も思いっきり顔をしかめた。
「なんでイシミヤがいるの」
「……お前のところにも来ていたか」
「イツキのとこにも!?」
圭が驚いたように言う。
「なんなのあのひと、ちょー怖いんだよほんと」
「分からん。何も分からん、が、華にやたらと執着しているのは間違いない」
華は不安げに窓と俺たちとを交互に見ているが、ふと石宮は走り出した。この店の入り口方面に、だ。
人気の立地の人気のカフェとあって、それなりの列が並んでいるが御構い無しに追い越して入ってくる。
「お、お客様!? あの、お並びに」
「ち、違うんですっ、すぐ帰りますからっ」
石宮は「悲壮な覚悟をしてますよ」という表情で、つかつかとこちらに歩いて来る。
俺と圭は立ち上がり、石宮の前に立ちはだかる。
「何の用だ」
俺が見下ろしてそう言って、圭は見上げて睨みつけた。
「こ、こんなとこ見て、ほっとけるハズがありませんっ」
「こんなとこの意味がワカンナイ」
圭ははぁ、とため息をつく。
「ねえほんと、帰って」
「嫌です」
石宮はぎゅっと服を握って俺たちを見つめ、それから華を睨んだ。事もあろうに。
「その華に対する執着はなんなんだ」
「るっ、瑠璃はっ」
石宮は叫ぶように言う。辛そうに。まるで自分が「悲劇のヒロインなんだ」という顔で。
「ただ、設楽華を、悪役令嬢をっ、こ、こらしめたい、だけなんですっ」
俺はため息をついた。またその話か。
(松影のことを持ち出す前に、摘まみ出すか)
華には絶対に聞かせたくない。
そう思い、一歩足を踏み出した時、店内に大きな声が響いた。
「いたっ、てめー、瑠璃っ、お前また人様に迷惑かけて!!」
「てっと!」
体格の良い少年だった。同じ年くらいで、日焼けをしていて、目つきが鋭い。
てっと、と呼ばれた少年は俺たちの前まで来て、深々と頭を下げた。
「さーせん、コイツ、アタマ、アレなんで」
「て、てっと、ひどいよ」
「ひどくねーよ、オラ、帰るぞ、おばさん探してたぞお前」
「えっ、え、でも」
「うるせえ。……ほんと、申し訳ありませんでした」
少年は申し訳なさそうに言って、石宮を引っ張って店を出て行った。
「……えっと」
華が茫然と俺たちを見上げている。
「ごめん、説明してもらっていい?」
華はそう言って首を傾げた。
「ふたりとも、知り合い、なの……?」
「それは知っているが」
俺は何度か瞬きをしながら答えた。
12月最初の、部活が午前練だけの日曜日。帰宅後に、洗面所に練習用の靴下(泥だらけ)を置き忘れたことに気がついて扉を開けると、華が一生懸命何かを洗っていたから。
「それは、華」
「? 靴下」
「だれの」
「樹くんの」
「なぜ」
「ん? 落ちてた。ここに。洗濯機持って行こうと思ったんだけど、泥汚れが酷かったから」
とりあえず手洗い、と答えた華に俺は言う。
「クリーニングに」
いつも出しているのだ。汚れがひどいものは。華が今洗ってくれているような、練習用の靴下などだ。
「え、もったいなくない?」
華はきょとんとした顔をして言う。
「てか、靴下クリーニングに出す?」
「うちではそうだ」
「えー、そうだったの?」
お金持ちってよくわかんないや、とつぶやきながら華は言う。
「……華に洗わせるくらいなら、俺が洗うが」
「んーん、いーよクリーニングで。なんとなく目についただけだもん」
華は特にこだわりもないようで、「まぁ今回はこれで」と笑う。
しかしまあ、なんというか、こういうことをされるとなんとなく「一緒に暮らしてる」実感が出て少しドキリとする。
「でね、千晶ちゃんがいうには」
「すまん、話しが飛んでないか?」
「あ、ごめん。中学生の失踪事件だよ」
「ふむ?」
ニュースで話題だ。華たちが来てから、テレビはあまり見なくなった。敦子さんの希望だ。だがうちは新聞を取っているし俺はスマホも持っているし、ニュースに触れる機会は多い。
「でね、千晶ちゃんが言うにはなんだけど、なんか最近、変な宗教? 流行ってるでしょ」
「ああ、あれか。横浜で見た」
「そーそー、それ。ノストラダムスっぽいやつ」
「それが?」
「それと関わりがあるんじゃないかって」
俺は少し眉をひそめた。その噂は初めて聞いた。
「なぜだ?」
「うーん、それは聞いてなかったんだけど、あ、これでよし」
華は満足そうに靴下を眺めた。
「あとは洗濯機でなんとかなるでしょ」
「ありがとう」
「ふっふ、どーいたしまして。てか、私が洗いたかったんだよ」
華は少し照れたように笑った。
(ずるい)
可愛いからだ。華は何もズルくないが、とにかくズルい。可愛い。だめだ。
俺は華を後ろから抱きしめる。
「え、あ、樹くん?」
慌てたような華の声、鏡越しの頬は赤く染まっていて、俺の鼓動は速くなる。
(こんな顔をしていたのか)
抱きしめた時。
堪らなくなって、ぎゅうぎゅうと力を込める。
「ちょ、樹くん、苦しいってば」
華は赤い頬のまま、笑う。
俺は少し面白い気持ちになって、その薄い脇腹をくすぐった。
「え、もう、あは、やめてよう」
華は笑いながら俺の腕から逃げようとするが、俺は逃がさない。
「いやだ」
「あは、ほんと、私ダメなんだって、あはは」
笑いながら涙を浮かべて俺を見上げる華が可愛くてたまらない。ちょっと嗜虐的な気持ちになって思わず笑みを浮かべると、パタリとドアが開いた。
「いーつーきー?」
圭だ。目を細めて俺をみている。
「……ちがう」
「あは、もう、圭くん聞いてよ、樹くんったらさ酷いんだよ」
俺から解放されて、華は笑いながら圭に寄っていくが、少し寂しそうにも思えたのはーー俺の願望だけか。
「もう。おれとデートでしょ、今日は」
「はいはい、忘れてないよ」
「……どこか行くのか」
「む、やだな、イツキ、付いて来る気」
圭は華の腕をとって甘えた仕草で言う。華は少し嬉しそうだ。本当に圭のことは可愛がっているから。
「いや、そんなつもりはないが」
答えながら、ふと思う。
(背が伸びたな)
もう少しで華より高くなる。声も低くなってきていてーーじきに、可愛らしい男の子から、ひとりの少年になる。
ふと、圭と目が合う。その目はどこか挑戦的で。
(……、そうか)
お前も、そう、なのか。
俺は苦笑いする。まったく、ライバルが多すぎる。誰にも譲る気などないが。
「樹くんも行こうよ」
華が何気ない雰囲気で誘って来る。
「えー、ヤダ、ハナ、おれとデートでしょ」
「でもみんなのが楽しいよ?」
にこり、と首をかしげる華。
「えー、もー、しょーがないなぁっ」
圭は折れた。華が圭に甘いように、圭も華に甘いのだ。
「行くのは一向に構わんが、そもそもどこへ行く気だ?」
「おもてさんどー」
圭が少し拗ねたように言う。
「表参道? 買い物か?」
「もー、圭くんたら。違うの、美術館だよね」
華は苦笑しながら圭に言う。
「そ。浮世絵のね。小原古邨の作品あるんだって、ちょー観に行きたい」
「おはら?」
「かえって日本ではちめーど低いよね」
明治末くらいから活躍したヒトだよ、と圭は言う。
「カワイー絵多いからさ、普通にたのしーと思うよ」
そう言う圭に連れられ(といっても、うちの車と運転手だが)美術館までやってきた。小さな美術館だが、見応えは十分で、外国人観光客も多くいる。
「可愛かったねぇ」
大きな通りまで出たカフェで、華は嬉しそうに先ほど美術館で買い求めた図録を眺めた。
「いーよね、とくに、このキツネ」
「キュートさが過ぎる」
盛り上がる2人を眺めつつ、俺は暖かいココアに口をつける。美味しい。寒い日はココアにかぎる。うむ。
次の瞬間、さすがに俺も一瞬びくり、と肩を揺らした。カフェの窓ガラスに、女子が張り付いていたからだ。目を見開いて、唇をわななかせて。
(石宮!?)
なぜこんなところに。
俺の表情に気づき、華も窓ガラスを見て凍りつく。圭も思いっきり顔をしかめた。
「なんでイシミヤがいるの」
「……お前のところにも来ていたか」
「イツキのとこにも!?」
圭が驚いたように言う。
「なんなのあのひと、ちょー怖いんだよほんと」
「分からん。何も分からん、が、華にやたらと執着しているのは間違いない」
華は不安げに窓と俺たちとを交互に見ているが、ふと石宮は走り出した。この店の入り口方面に、だ。
人気の立地の人気のカフェとあって、それなりの列が並んでいるが御構い無しに追い越して入ってくる。
「お、お客様!? あの、お並びに」
「ち、違うんですっ、すぐ帰りますからっ」
石宮は「悲壮な覚悟をしてますよ」という表情で、つかつかとこちらに歩いて来る。
俺と圭は立ち上がり、石宮の前に立ちはだかる。
「何の用だ」
俺が見下ろしてそう言って、圭は見上げて睨みつけた。
「こ、こんなとこ見て、ほっとけるハズがありませんっ」
「こんなとこの意味がワカンナイ」
圭ははぁ、とため息をつく。
「ねえほんと、帰って」
「嫌です」
石宮はぎゅっと服を握って俺たちを見つめ、それから華を睨んだ。事もあろうに。
「その華に対する執着はなんなんだ」
「るっ、瑠璃はっ」
石宮は叫ぶように言う。辛そうに。まるで自分が「悲劇のヒロインなんだ」という顔で。
「ただ、設楽華を、悪役令嬢をっ、こ、こらしめたい、だけなんですっ」
俺はため息をついた。またその話か。
(松影のことを持ち出す前に、摘まみ出すか)
華には絶対に聞かせたくない。
そう思い、一歩足を踏み出した時、店内に大きな声が響いた。
「いたっ、てめー、瑠璃っ、お前また人様に迷惑かけて!!」
「てっと!」
体格の良い少年だった。同じ年くらいで、日焼けをしていて、目つきが鋭い。
てっと、と呼ばれた少年は俺たちの前まで来て、深々と頭を下げた。
「さーせん、コイツ、アタマ、アレなんで」
「て、てっと、ひどいよ」
「ひどくねーよ、オラ、帰るぞ、おばさん探してたぞお前」
「えっ、え、でも」
「うるせえ。……ほんと、申し訳ありませんでした」
少年は申し訳なさそうに言って、石宮を引っ張って店を出て行った。
「……えっと」
華が茫然と俺たちを見上げている。
「ごめん、説明してもらっていい?」
華はそう言って首を傾げた。
「ふたりとも、知り合い、なの……?」
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