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江戸っ子の幽霊
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華は昔から「面白そうなこと」がとても好きな質だった。というか、好奇心が旺盛。
だからだろうか、いや関係ないか、しかし兎にも角にも何故だか華はオカルト話に目がなくて、こういう話を拾ってきては大喜びしている。
「ねえ圭くん、葛飾北斎の幽霊が出るんだって」
夏休みが近づいたある日、華は学校から帰ってくるなりそう言った。
白い頬は上気して、それが暑さのせいなのかこのオカルト話のせいなのかは不明だ。
「聞いたことないよ葛飾北斎の幽霊」
僕は絵筆を置きながら言った。むしろいるなら会いたいよ。
「どこから聞いてきたのそんな与太話」
「わかんないじゃん」
華は少し頬を膨らませた。
「いるかもじゃん」
「江戸っ子の幽霊なんか聞いたことないよ!」
気っ風のいい幽霊。全然じめじめしてない。
「圭くんも行こうよ、葛飾北斎の幽霊見に。夏休み」
「は?」
僕はぽかんと華を見つめた。新幹線のチケットを渡されたから。博多行き?
「玄界灘に浮かぶ孤島に」
「ちょっと待って玄界灘と葛飾北斎関係なくない……?」
玄界灘は福岡の海だ。
「あれ、ごめん説明不足」
華は首を傾げた。
「浮世絵コレクターの雑餉隈さんって人がね」
「ああ」
有名な人だ。少し強引なところが煙たがられてはいるけれど。
「何だか美術館作ってるって話は聞いてるけど」
自らの収蔵品を公開するとかしないとか。
「それそれ!」
華は嬉しそうに言った。
「それ、この島にあるの」
「島に?」
「コレクションをその島のお屋敷に、ってまぁ、その島にはその人のお屋敷しかないんだけど、とにかくそこに集めて個人的な美術館みたいにしたんだって。その完成イベントに招待されてます」
華は「じゃーん」と言いながら招待状を胸の前にかざした。
「それを先に言って」
受け取りながらそうぼやく。本来、招待にあずかっていたのは僕らの保護者ーー祖母だ。けれど、あの人は多忙なので僕らが代理、ということらしい。
「日和ちゃんたちも行くって」
「なんで!?」
それこそ関係ない。
「学校で話したら盛り上がっちゃって~」
「そういう問題!?」
「大丈夫、雑餉隈さんには許可もらったよ」
「……」
そういうとこは本当に行動が早い。
「てか、朝から分かってたんじゃん」
なんで朝の段階で言わないの、……って無理か。
「朝は半分寝てたからねぇ」
ぽやぽやした顔で言い切った華。異常なほど、華は朝に弱い。だから僕が朝ごはん当番なのだ。朝の華に包丁握らせるなんて怖すぎる。
「ね、いいでしょ」
「まぁ、……僕も雑餉隈コレクションは見たい」
浮世絵は幕末から明治にかけて、そのほとんどが海外に流出している。その作品を彼は次々に買い戻し、自らのコレクションにしたとの噂だ。
「けど、孤島なんかヤダ。絶対殺人事件起きるじゃん。台風きて閉じ込められて」
「あはは! ないない! 心配性だなぁ圭くんったら」
華は軽く笑い飛ばす。まぁね、そうそうそんなことは起きない。
「でね、なんだっけ、すっごい珍しいものも見せてくれるらしいよ」
「すっごい珍しいもの?」
「富嶽三十六景の、幻のどうのこうの」
「ふうん?」
「ハンギ? が」
「版木? 北斎当時のものってこと?」
「らしいよっ」
「99.99パーセント偽物だね」
僕が言うと、華は首を傾げた。
「なんで?」
「そもそも版木って何かわかる?」
「わかんない」
華は即答した。
「版画、図工でも美術でもしなかった? あの時彫刻刀で彫った板だよ」
「あー、あれね。小学校の時私がみんなをざわつかせたやつ」
華には恐ろしいほど、なんていうか、シュールな何かを量産することに長けている。前衛的というかなんというか。
「ていうか、浮世絵って版画なんだね」
「肉筆もあるけど」
「にく」
「直接描いてるってこと」
「ふーん」
華は素直に頷いた。
「その板? なんで偽物なの」
「たいてい再利用されちゃうからね、板なんか」
「えー、北斎だよ? よく知らないけど、私でも名前を知ってる画家さんじゃん」
「画家、とはまた違うかもなんだけど……北斎の評価は海外でこそ高かったんだけど、国内ではそこまで高くなかったんだ」
もちろん、ファンもたくさんいたし、彼の芸術活動を支える人も居たと思うけど、と言い添えた。
「でもね、実際のところ、北斎の作品が初めて重要文化財に指定されたのは1997年だから、やっぱりそこまで評価は高くなかったんだ、少なくとも国内の"一流"の人たちの間では」
「ふーん?」
「当時でも、浮世絵師の身分は高いものではないし、なんなら"絵師"なんて呼ばれてなかった」
「そうなの?」
「画工、つまり職人さんだね」
「え、芸術家じゃないの?」
「うん、印刷下絵の職人さん」
「あ、そういうことなんだ」
「だから刷り終われば再利用されてたんだよ、それにもし残っていても震災か空襲で焼失してるだろうね」
「木だもんね~」
的を得てるんだか得てないんだか分からない感想を華は漏らして、華は「晩ご飯のお買い物行ってこようっと」と部屋を出て行ってしまった。
僕は招待状をもう一度見る。
あまりに有名な富士山「神奈川沖浪裏」がデザインされた、それ。
「天我をして五年の命を保たしめば、真正の画工となるを得へし、か」
北斎レベルでそうなら、僕なんて500歳くらいまでちゃんとした絵なんか描けなさそうだ、なんて思いながら僕は再び筆をとった。
だからだろうか、いや関係ないか、しかし兎にも角にも何故だか華はオカルト話に目がなくて、こういう話を拾ってきては大喜びしている。
「ねえ圭くん、葛飾北斎の幽霊が出るんだって」
夏休みが近づいたある日、華は学校から帰ってくるなりそう言った。
白い頬は上気して、それが暑さのせいなのかこのオカルト話のせいなのかは不明だ。
「聞いたことないよ葛飾北斎の幽霊」
僕は絵筆を置きながら言った。むしろいるなら会いたいよ。
「どこから聞いてきたのそんな与太話」
「わかんないじゃん」
華は少し頬を膨らませた。
「いるかもじゃん」
「江戸っ子の幽霊なんか聞いたことないよ!」
気っ風のいい幽霊。全然じめじめしてない。
「圭くんも行こうよ、葛飾北斎の幽霊見に。夏休み」
「は?」
僕はぽかんと華を見つめた。新幹線のチケットを渡されたから。博多行き?
「玄界灘に浮かぶ孤島に」
「ちょっと待って玄界灘と葛飾北斎関係なくない……?」
玄界灘は福岡の海だ。
「あれ、ごめん説明不足」
華は首を傾げた。
「浮世絵コレクターの雑餉隈さんって人がね」
「ああ」
有名な人だ。少し強引なところが煙たがられてはいるけれど。
「何だか美術館作ってるって話は聞いてるけど」
自らの収蔵品を公開するとかしないとか。
「それそれ!」
華は嬉しそうに言った。
「それ、この島にあるの」
「島に?」
「コレクションをその島のお屋敷に、ってまぁ、その島にはその人のお屋敷しかないんだけど、とにかくそこに集めて個人的な美術館みたいにしたんだって。その完成イベントに招待されてます」
華は「じゃーん」と言いながら招待状を胸の前にかざした。
「それを先に言って」
受け取りながらそうぼやく。本来、招待にあずかっていたのは僕らの保護者ーー祖母だ。けれど、あの人は多忙なので僕らが代理、ということらしい。
「日和ちゃんたちも行くって」
「なんで!?」
それこそ関係ない。
「学校で話したら盛り上がっちゃって~」
「そういう問題!?」
「大丈夫、雑餉隈さんには許可もらったよ」
「……」
そういうとこは本当に行動が早い。
「てか、朝から分かってたんじゃん」
なんで朝の段階で言わないの、……って無理か。
「朝は半分寝てたからねぇ」
ぽやぽやした顔で言い切った華。異常なほど、華は朝に弱い。だから僕が朝ごはん当番なのだ。朝の華に包丁握らせるなんて怖すぎる。
「ね、いいでしょ」
「まぁ、……僕も雑餉隈コレクションは見たい」
浮世絵は幕末から明治にかけて、そのほとんどが海外に流出している。その作品を彼は次々に買い戻し、自らのコレクションにしたとの噂だ。
「けど、孤島なんかヤダ。絶対殺人事件起きるじゃん。台風きて閉じ込められて」
「あはは! ないない! 心配性だなぁ圭くんったら」
華は軽く笑い飛ばす。まぁね、そうそうそんなことは起きない。
「でね、なんだっけ、すっごい珍しいものも見せてくれるらしいよ」
「すっごい珍しいもの?」
「富嶽三十六景の、幻のどうのこうの」
「ふうん?」
「ハンギ? が」
「版木? 北斎当時のものってこと?」
「らしいよっ」
「99.99パーセント偽物だね」
僕が言うと、華は首を傾げた。
「なんで?」
「そもそも版木って何かわかる?」
「わかんない」
華は即答した。
「版画、図工でも美術でもしなかった? あの時彫刻刀で彫った板だよ」
「あー、あれね。小学校の時私がみんなをざわつかせたやつ」
華には恐ろしいほど、なんていうか、シュールな何かを量産することに長けている。前衛的というかなんというか。
「ていうか、浮世絵って版画なんだね」
「肉筆もあるけど」
「にく」
「直接描いてるってこと」
「ふーん」
華は素直に頷いた。
「その板? なんで偽物なの」
「たいてい再利用されちゃうからね、板なんか」
「えー、北斎だよ? よく知らないけど、私でも名前を知ってる画家さんじゃん」
「画家、とはまた違うかもなんだけど……北斎の評価は海外でこそ高かったんだけど、国内ではそこまで高くなかったんだ」
もちろん、ファンもたくさんいたし、彼の芸術活動を支える人も居たと思うけど、と言い添えた。
「でもね、実際のところ、北斎の作品が初めて重要文化財に指定されたのは1997年だから、やっぱりそこまで評価は高くなかったんだ、少なくとも国内の"一流"の人たちの間では」
「ふーん?」
「当時でも、浮世絵師の身分は高いものではないし、なんなら"絵師"なんて呼ばれてなかった」
「そうなの?」
「画工、つまり職人さんだね」
「え、芸術家じゃないの?」
「うん、印刷下絵の職人さん」
「あ、そういうことなんだ」
「だから刷り終われば再利用されてたんだよ、それにもし残っていても震災か空襲で焼失してるだろうね」
「木だもんね~」
的を得てるんだか得てないんだか分からない感想を華は漏らして、華は「晩ご飯のお買い物行ってこようっと」と部屋を出て行ってしまった。
僕は招待状をもう一度見る。
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