70 / 115
学園編
第五十四話
しおりを挟む
「…、ロザリー…。私と約束をしてくれないか…?」
「何をでしょう…?」
「私は…ロザリーに誘拐紛いなことをしてしまった…。それについては本当に申し訳ないと思っている。後悔はしていなかったが」
王子、そこは反省してるのであれば、最後の余計な一言はいらなかったかと…?
「でも、どうかまた会ってくれると約束してくれないだろうか…。さっきも言ったように、私と会うのは一苦労だが…」
さっき言ったこと…?
ああ、王子と私の間にグランディエ伯爵家とロールズ兄妹による鉄壁が作られることかな?
多分、あの人たちなら本当にやりそう。なんなら、屋敷に軟禁されそう。
「…、私が嫌だと思うことをしなければ別に構いませんわ」
「本当か?!」
「ええ」
パァッと明るくなる王子の顔。先程までの暗い顔が嘘のように。
この笑顔を見ると王子と殿下って似てるような気がする。性格は正反対な気がするけれども。
腹黒王子と天使すぎる殿下。
「よかった…。本音を吐くとね、実際は断られるのではないかと思っていたんだ。だけど、了承してもらえて嬉しいよ」
そう、王子の言う通り、実際には断ろうと思ってた。
でも、酷いこともされず、ただただ殿下に癒されただけだったことにより、王子のやらかしたことは水に流そうという気持ちになったのだ。
「ただ、条件をつけてもよろしいでしょうか?」
「条件…?その条件とは?」
「もし、私が王宮に来る機会がありましたら、ギル様ともお話しできるようにして頂けませんか?」
「ギルと?」
怪訝そうな顔をする王子。
「ええ、先程までギル様とお話をさせて頂いておりましたが、とても会話が楽しく、あの可愛らしいギル様と出来ればまたお話しさせて頂きたいのですわ」
「…」
黙り込んでしまう王子。ここで良いと言わねば私は貴方に金輪際会おうとしませんよ。
「ギル様とお話しが出来て、弟が出来たように感じて嬉しかったのですわ。私にはお兄様しかおりませんし…」
もう一押し私が試してみる。
「ふーん、弟が欲しいのかな?」
え、まぁ…。殿下のような弟であればウェルカムだけど…。
「殿下のような可愛らしい弟でしたら大歓迎ですわ」
「そんなことを言って頂けて光栄だよ!まさか、ロザリーからそんなことを言ってもらえるとは…」
急にさらに喜び出した王子。何がどうした…?
「どういうことですの?」
「え、だって、ロザリーが私との婚姻に前向きだったからさ…」
婚姻?!話が飛躍しすぎでは?!
「何故そうなるのです?」
「ギルを弟に欲しいんだろう?それだったら私と婚姻を結んだら、ギルは君の本当の義弟になるよ?そういうことで君はギルのことを弟に欲しいと言ったのではないのか?」
いや、弟が欲しいとは言ったけれども、王子との婚姻は欲しいとは言ってない。
なんなら、喜んで王子との婚姻を返品する。
「いえ、決して王子と婚姻が結びたいというわけでなく、ギル様と仲良くなりたいだけですわ」
「そう…。それは残念だ」
しゅんっとしてる王子。クッ、王子に耳と尻尾が生えてる幻覚が見える。
それに、その耳と尻尾が垂れ下がっているように見える。
ダメだダメだ。流されないようにしないと…。
「何をでしょう…?」
「私は…ロザリーに誘拐紛いなことをしてしまった…。それについては本当に申し訳ないと思っている。後悔はしていなかったが」
王子、そこは反省してるのであれば、最後の余計な一言はいらなかったかと…?
「でも、どうかまた会ってくれると約束してくれないだろうか…。さっきも言ったように、私と会うのは一苦労だが…」
さっき言ったこと…?
ああ、王子と私の間にグランディエ伯爵家とロールズ兄妹による鉄壁が作られることかな?
多分、あの人たちなら本当にやりそう。なんなら、屋敷に軟禁されそう。
「…、私が嫌だと思うことをしなければ別に構いませんわ」
「本当か?!」
「ええ」
パァッと明るくなる王子の顔。先程までの暗い顔が嘘のように。
この笑顔を見ると王子と殿下って似てるような気がする。性格は正反対な気がするけれども。
腹黒王子と天使すぎる殿下。
「よかった…。本音を吐くとね、実際は断られるのではないかと思っていたんだ。だけど、了承してもらえて嬉しいよ」
そう、王子の言う通り、実際には断ろうと思ってた。
でも、酷いこともされず、ただただ殿下に癒されただけだったことにより、王子のやらかしたことは水に流そうという気持ちになったのだ。
「ただ、条件をつけてもよろしいでしょうか?」
「条件…?その条件とは?」
「もし、私が王宮に来る機会がありましたら、ギル様ともお話しできるようにして頂けませんか?」
「ギルと?」
怪訝そうな顔をする王子。
「ええ、先程までギル様とお話をさせて頂いておりましたが、とても会話が楽しく、あの可愛らしいギル様と出来ればまたお話しさせて頂きたいのですわ」
「…」
黙り込んでしまう王子。ここで良いと言わねば私は貴方に金輪際会おうとしませんよ。
「ギル様とお話しが出来て、弟が出来たように感じて嬉しかったのですわ。私にはお兄様しかおりませんし…」
もう一押し私が試してみる。
「ふーん、弟が欲しいのかな?」
え、まぁ…。殿下のような弟であればウェルカムだけど…。
「殿下のような可愛らしい弟でしたら大歓迎ですわ」
「そんなことを言って頂けて光栄だよ!まさか、ロザリーからそんなことを言ってもらえるとは…」
急にさらに喜び出した王子。何がどうした…?
「どういうことですの?」
「え、だって、ロザリーが私との婚姻に前向きだったからさ…」
婚姻?!話が飛躍しすぎでは?!
「何故そうなるのです?」
「ギルを弟に欲しいんだろう?それだったら私と婚姻を結んだら、ギルは君の本当の義弟になるよ?そういうことで君はギルのことを弟に欲しいと言ったのではないのか?」
いや、弟が欲しいとは言ったけれども、王子との婚姻は欲しいとは言ってない。
なんなら、喜んで王子との婚姻を返品する。
「いえ、決して王子と婚姻が結びたいというわけでなく、ギル様と仲良くなりたいだけですわ」
「そう…。それは残念だ」
しゅんっとしてる王子。クッ、王子に耳と尻尾が生えてる幻覚が見える。
それに、その耳と尻尾が垂れ下がっているように見える。
ダメだダメだ。流されないようにしないと…。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
(本編完結)無表情の美形王子に婚約解消され、自由の身になりました! なのに、なんで、近づいてくるんですか?
水無月あん
恋愛
本編は完結してます。8/6より、番外編はじめました。よろしくお願いいたします。
私は、公爵令嬢のアリス。ピンク頭の女性を腕にぶら下げたルイス殿下に、婚約解消を告げられました。美形だけれど、無表情の婚約者が苦手だったので、婚約解消はありがたい! はれて自由の身になれて、うれしい! なのに、なぜ、近づいてくるんですか? 私に興味なかったですよね? 無表情すぎる、美形王子の本心は? こじらせ、ヤンデレ、執着っぽいものをつめた、ゆるゆるっとした設定です。お気軽に楽しんでいただければ、嬉しいです。
転生ヒロインは悪役令嬢(♂)を攻略したい!!
弥生 真由
恋愛
何事にも全力投球!猪突猛進であだ名は“うり坊”の女子高生、交通事故で死んだと思ったら、ドはまりしていた乙女ゲームのヒロインになっちゃった!
せっかく購入から二日で全クリしちゃうくらい大好きな乙女ゲームの世界に来たんだから、ゲーム内で唯一攻略出来なかった悪役令嬢の親友を目指します!!
……しかしなんと言うことでしょう、彼女が攻略したがっている悪役令嬢は本当は男だったのです!
※と、言うわけで百合じゃなくNLの完全コメディです!ご容赦ください^^;
異世界に喚ばれた私は二人の騎士から逃げられない
紅子
恋愛
異世界に召喚された・・・・。そんな馬鹿げた話が自分に起こるとは思わなかった。不可抗力。女性の極めて少ないこの世界で、誰から見ても外見中身とも極上な騎士二人に捕まった私は山も谷もない甘々生活にどっぷりと浸かっている。私を押し退けて自分から飛び込んできたお花畑ちゃんも素敵な人に出会えるといいね・・・・。
完結済み。全19話。
毎日00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!
由汰のらん
恋愛
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。
しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。
さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。
そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。
「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」
やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった!
しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って?
いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!
主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?
玉響なつめ
恋愛
暗殺者として生きるセレンはふとしたタイミングで前世を思い出す。
ここは自身が読んでいた小説と酷似した世界――そして自分はその小説の中で死亡する、ちょい役であることを思い出す。
これはいかんと一念発起、いっそのこと主人公側について保護してもらおう!と思い立つ。
そして物語がいい感じで進んだところで退職金をもらって夢の田舎暮らしを実現させるのだ!
そう意気込んでみたはいいものの、何故だかヒロインの義兄が上司になって以降、やたらとセレンを気にして――?
おかしいな、貴方はヒロインに一途なキャラでしょ!?
※小説家になろう・カクヨムにも掲載
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
たとえ夜が姿を変えても ―過保護な兄の親友は、私を逃がさない―
佐竹りふれ
恋愛
重なる吐息、耳元を掠める熱、そして——兄の親友の、隠しきれない独占欲。
19歳のジャスミンにとって、過保護な兄の親友・セバスチャンは、自分を子供扱いする「第二の兄」のような存在だった。
しかし、初めてのパーティーの夜、その関係は一変する。
突然降ってきた、深く、すべてを奪うような口づけ。
「焦らず、お前のペースで進もう」
そう余裕たっぷりに微笑んだセバスチャン。
けれど、彼の言う「ゆっくり」は、翌朝には早くも崩れ始めていた。
学内の視線、兄の沈黙、そして二人きりのアパート――。
外堀が埋まっていくスピードに戸惑いながらも、ジャスミンは彼が隠し持つ「男」の顔に、抗えない好奇心を抱き始める。
「……どうする? 俺と一緒に、いけないことするか?」
余裕の仮面を被るセバスチャンに、あどけない顔で、けれど大胆に踏み込んでいくジャスミン。
理性を繋ぎ止めようとする彼を、翻弄し、追い詰めていくのは彼女の方で……。
「ゆっくり」なんて、ただの建前。
一度火がついた熱は、誰にも止められない。
兄の親友という境界線を軽々と飛び越え、加速しすぎる二人の溺愛ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる