狐、始めました。

怠惰

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権力時代

眷属大会決勝戦

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 無事に試合も終わりアテナのところに向かうとそこにはアテナの他にもハクアとコクガ、リアにレグまでいた。

「居たんだ……」

「当たり前だよ! エラちゃん!」

「お前……散々魔法戦と権能使ってたのに物理の方が得意なのか……」

 コクガが呆れたように声を掛けてきた。

「すごかったよわ~あの扇子裁き」

皆に称賛され私はアテナの隣に座った。

「次の対戦相手は概念を司る上位神だね。あの子もなかなか強いよ」

 アテナが対戦相手について教えてくれた。

「エラちゃんなら大丈夫だと思うわよ~」

 すると、ハクアがのんびりとした口調でそう言った。

「頑張ってくださいませ! エラ先生!」

 リアはあれから何故か私を先生と呼び始めた。戦い方を教えたわけではないので師匠ではなく先生ということらしい。

「ですが油断は禁物ですよ」

 レグの冷静な分析。流石神主を請け負うだけある。私は鼻が高いよ。

「だが概念ならエラは相性がいいんじゃねえか?」

 そこで心の底不思議そうに首を傾げながらコクガがそう言ってくる。

「ん……そもそも……誰でも……権能……破壊……余裕で勝てる。」

「権能って破壊できるのか……」

「出来る……でも……相応の対価……必要。好きじゃない」

「時間が来たぞ。決勝戦の始まりだ!」

 おっと、もう時間が来たようだ。私はアテナ達と別れて試合に向かった。

「まず初めは概念の神マーク! クロノスの眷属の上位神だ~! 対するは~破壊神エラ! アテナの初めての眷属兼友達、様々な試合で圧勝を繰り広げている期待の新星だ~」

 私は概念の上位神を観察する。
 神力は高い。他は下位神並み格闘が出来るのかどうかはわからないが、立ち方を見る限り出来ないだろう。
 この神は権能に頼って上位神になった様だ。 
 私はその行動を良いとも思わないし、悪いとも思わない。
 権能を極めるのはとても強力。
 だが、いざ相性の悪い相手と当たった時に対応できない場合が多い。そう、今回みたいにね……。

「ふ、ふ、ふ。分かる、わかるぞ~。貴様は俺様におびえている。まぁ~仕方のないことだ。何せこの俺様は概念を操れるのだからな。俺様はこれまで9500年間生きて最近やっと上位神になれた。俺様の力は最上位神にも勝てる。ふ、ふ、ふ。ここは先輩としての力を見せてやろうではないか!」

……こいつ、何を言っているのだろうか?

 私、普通に貴方より数万年年上なのだけど…。

 そして見た感じ、最上位神には権能が強くても手数負けかそもそもの地盤で負けると思う。

 こんな奴にコクガはまけたのか…。はぁ~、クロノス……貴方は何を思ってこいつを眷属にしたんだか……。

「だんまりか? まぁ~仕方ない。俺様を前に震えて声が出せんのだろう。あのアテナも見る目が無いな。ぼっちの神と言われているとクロノス様から聞いたがその理由はアテナ自身が弱いからだと判断した。どうだ、そんな小物の神の眷属なんぞやめて、尊きクロノス様の眷属にな、」

 その瞬間、マークを中心に膨大な神力と妖力を感じる漆黒の光の柱が天に登った。その柱が消えた時にはマークは消滅している。

「……アテナを馬鹿にするのは許さない」

 会場の神々は見たことが無い桁外れの魔法とその絶大な魔法をノータイムで撃てる技術力、普通の上位神3人分ぐらいある神力と妖力の量を使ったのに平然としているその格の違いに唖然とした。

 会場に来ていた最上位神達は驚愕している者が大半で、最上位神の中で上位の者は興味深そうにエラを見るのだった。

「ここに来て最後に瞬殺! あっさりと幕を閉じた眷属大会優勝は破壊神エラ! エラ選手には神王戦の出場権が与えられるぞ!
そして皆さんお待ちかね! 神王戦は今から10年後に開催するぞ! 今年は優勝した者には格上げと称号、そして我と戦う権利をやろう! ではな!」

 カオス様ほそう言って消えた。
 私は再びアテナ達のところに帰り、そのまま家に帰った。


~カオス視点~

 あのエラという者……強いな。

 初めて見たときはアテナが眷属が出来たと大喜びをしながら天界会議に出席した時に見た。

 我は初め報告を聞いたとき、破壊神と言う強力かつ新たな神が生まれたと感激したが、会議で本人を見て落胆した。
 アテナの後ろに立つその者は光の反射で蒼く見える水色の目をした身長150センチくらいの少女だった。
 勿論それだけでは我は落胆しない。

 じゃあ何か?

 それはその者の存在格を感じ取ると中位神上位程度の存在格しか感じられなかった。

 我は神々の中で絶対の存在。我の目を誤魔化す事は出来ない。

……とその瞬間までは思っていた。

 だがエラがアテナに紅茶を入れる時に異変を感じた。

 エラはその場でティーセットを創り、空間を曲げて茶葉を出しアテナに紅茶を淹れた。

 たったそれだけだ。

 だがその魔力いや奴は妖力を軸にして使うのか。とにかく妖力の動きを全く感じられなかった。
 いや、正確には制度が高すぎて感じられなかった。

 我はその時初めてこの者は我を騙せるほど存在格を操作できるのではないかと考えた。

 その後我はアテナにエラの家を聞いて確認しに行ったのだ。

 そこで見たものは我は今まで生きてきた中で1番神秘的で美しい空島だった。
 その中央には城の様な神殿の様な館の様な建物が建っている。

 だが、肝心のエラの気配がしない。

 我は透視を使い、結界の外から建物の中を覗いた。ちなみにだが、このレベルの結界は壊すしか中に入れないため中に入ることは出来ない。

 勿論、触れるだけでも感知されるだろう。

 建物の中でベッドの上で寝ているエラが居た。

 その身から感じる存在格は全く感じない。

 これで確信した。この者の存在格は偽られている。そして我はこの者の正確な実力が把握出来ない。

 そう思っての決勝戦。頭が湧いてるあの概念の神。あいつの言葉にキレたエラが今大会初めてやる気になった。

 あの魔法……おそらく、闇系統と光系統、火系統に空間系統と音系統そして雷系統の魔法に権能の破壊と破滅の権能が複合されていると思われる。

 権能と魔法を組み合わすとは……。あのレベルの魔法を使えるのは最上位神でも上位の者だし、あの様子だと連発できるのだろう。

 そうなるとそれが出来るのは最上位神でもごく僅かだ。

 アテナからはエラは魔法と扇子術を極めて神業の域に達していると効いたが、扇子術、あれもなかなかやばかった。

 恐らくアレスを超えているのではないか? 
 
 そして何より権能。エラは権能を補助的にしか使っていないが、本気を出せばあの権能は全ての神の中でも上位に位置する権能だ。
 
 久々に見応えのある神王戦になりそうだな。我は机に座り書類仕事を済ませていった。
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