元OLは世界を滅ぼす愛され系最弱魔王になる予定を覆したい

橘高 悠

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【第1章】魔王城脱出編

15.OL、第四魔王軍大将と遊ぶ

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私が魔力切れを起こして、みんなに心配をかけてから1週間。
これまで以上に過保護になってしまった周囲に、私はうんざりしていた。

私はこの1週間、毎日行っていた鍛錬もしていない。
確かに指導をしてくれているアルベールもヴァーノンも怪我を負っていたため、彼らに負担をかけたくないという思いもあった。
でも、せっかく今まで頑張って鍛えてきたのに体が鈍ってしまいそうで、自分一人だけでも何かしら体を動かすことをしたかったのだが、周りはそれを許さなかった。
特にアルベールが。

しかし、今日であれから1週間。
私は別に怪我をしていた訳ではないし、もう不調なところはない。なんなら体を動かしていないストレスを感じてきたくらいだ。
身体中傷だらけだったアルベールも、今はもう傷跡すら残っていない。
流石魔族。徐々に傷が塞がってかさぶたができてそれが剥がれてやっと治るという理を全く無視した驚異の回復力だ。

そんな魔族といえど、アルベールよりもひどい怪我を負っていたヴァーノンはまだ傷が塞がり切ってはいない。
それなのに動けるようになった日にはすでに執務を再開しているらしかった。

なぜ私だけいつまでも安静を強いられているんだ!!!

「アル!」

私は、いつも通り部屋の入り口に控えているアルベールに声をかけた。

「はい、リゼット様。」

私の呼びかけに応じたアルベールが、そばに寄ってくる。

「剣を——」
「ダメです。」

私が言い終わる前に、アルベールからぴしゃりと否定の言葉が飛んできた。
そんな彼に、私はムッとして頬を膨らませながらアルベールを睨むように見上げる。

「もうなんともないもん!」
「リゼット様はそう言っていつも無理をされます。」
「気をつけるから!」

ねぇお願い!とアルベールに縋るように言う。

「…………はぁ。わかりました。」

アルベールが諦めたようにため息をこぼし、そう告げた。
その言葉に、私の表情は一気に明るくなる。

「じゃぁ行こう!今すぐ行——」
「明日から再開いたしましょう。」
「なんで!!!」

なんでなんでねぇやだやだ身体鈍っちゃうよ!と駄々をこねてみるが、アルベールはいつもの無表情を携え、頑なに首を縦に振ってくれない。
そんなアルベールに、私はまた頬を膨らませる。

「いいもん!じゃあ城下町行くもん!」
「リゼット様……」

私の百歩譲った提案ですら、アルベールはすぐに従わず眉間に皺を寄せた。

「こんなに部屋にこもってばっかりじゃ、体より先に心が病むもん!」
「……わかりました。」

そこまで言って、やっとアルベールが私の要求を飲んでくれた。

やっとこさ勝ち取った外出許可に、私は意気揚々と城下町を目指して城を飛び出した。





久しぶりに来た城下町は、変わらず賑わっていた。
もちろん、今日の私もお忍びフードだ。

「俺は悪い勇者だー!ほーら、お前らかかってこい!」
「悪の勇者をやっつけろー!」
「やぁ!」
「てやぁ!」
「ハッハッハ!そんなもんか~?」

広場から、子どもたちの楽しそうな声が聞こえてきた。
そんな中で、一人だけ大人の男性の声も聞こえてくる。

私はそんな楽しそうな声に誘われるように、広場に足を運んだ。

「くっそー、テールつっえぇ……」
「テールじゃない!勇者だぞ!」

広場には、6人の魔族の子供たちと、タンクトップを着た大柄な魔族の男性がいた。
子どもたちの中で唯一の大人であるその男性は、全体的に短めのツーブロックで、薄く髭を生やしている。
魔力の象徴である髪や羽は、チャコールグレーというよりは少し薄いが、濃い目のグレーの色を持っている。
タンクトップから晒された腕は見事な筋肉がついており、男らしくたくましい魔族だ。
その背中には大きな斧を背負っている。
歳は、人間で言うところの20代後半くらいに見える。

子どもたちも、そのたくましい魔族も、みんな手には木の棒を持っており、どうやらチャンバラごっこをしているようだった。
ここ最近、剣を触れていない私は、その光景に思わずうずうずとしてしまう。

「あれは……」

私の斜め後ろにいたアルベールがボソリと呟いた。

「おりゃぁ!」

男の子の高い声が聞こえたと同時に、バキっという何かが折れたような音が聞こえた。

「まずい!危ない!」

男性の焦ったような声が聞こえたかと思うと、私の方に何かが飛んでくるのが見えた。

避けないと

そう思った私が動くよりも先に、斜め後ろにいたはずのアルベールが私の目の前に立って、腰の剣を抜いていた。
アルベールが剣を振り払った瞬間、私の足元近くに棒の切れ端がストンと2切れ落ちた。

それを確認したアルベールは、抜いていた剣を鞘に戻す。

「おい、あんたら怪我ねーか!?」

アルベールの向かい側から、慌てたように男性が走ってきているようだ。
ようだ、というのも、私の視界はアルベールに阻まれているため向こう側が見えない。

「ん?お前は確か……」

駆け寄ってきた男性がアルベールの前で立ち止まり、そう言った。
男性は言葉を続けようとしたが、それは駆け寄ってきた子どもたちによって阻まれる。

「どうしたのテール?」
「俺も一緒に謝りに来たぞ!」
「何アホヅラして固まってんだ?」

そう言って集まってきた子どもたちに、「誰がアホヅラだクソガキ!」と怒ったように言う男性の声が聞こえた。

私はアルベールの後ろからひょっこりと顔を出す。

「お前らなぁ、いつも言ってるが俺はこれでも大、しょ……」

濃いグレーの瞳とバチリと目が合った。
みるみるうちにそのグレーの瞳が大きく見開かれていく。

「お、お嬢!?!?」

お嬢……?

驚いたようにそう言った男性は、明らかに私を見ている。
お嬢というのは、どうやら私のことのようだ。

驚いている男性の周りには、先ほどチャンバラごっこをしていた子供たちがいる。
しかし、皆一様に顔を真っ赤にしたまま惚けている。

「こ、これは失礼しました!お怪我はありませんか、お嬢。」

慌てた様子で、あたふたとしながら男性が謝る。

「うん大丈夫!それより、私も仲間に入れて?」

そう言った私に、その男性だけではなく、子どもたちも驚いた顔でこちらを見た。

横から、「リゼット様」と嗜めるように私の名前を呼んだアルベールは無視だ。

「そ、そんな……!万が一お嬢に怪我でもさせちまったら……」
「遊ぼうぜ!」
「お前かわいいな!俺と結婚してくれ!」
「ぜひ一緒に遊びましょう!」
「心臓が、ドキドキいって、止まらない……」
「あ、遊んでやってもいいぞ!」

男性は渋るような声をあげたが、それをかき消すように周りの子どもたちが一斉に私に詰め寄ってきた。
皆一様に興奮した様子だ。

「クソガキども、口を慎め!この方は……」
「しーっ!いいの。」

男性が子どもたちに私の身分を打ち明けようとしたが、私は人差し指を口元に当ててそれを阻止する。
悪戯っ子のような笑みを浮かべる私。

知らないならいいじゃない。
私だってたまには普通の子どもみたいに遊びたい。
せっかく今は子どもなんだし。

「私もみんなと一緒に悪の勇者をやっつけたい!」
「と、と、と、とんでもない!例えただの木の棒であっても、お嬢に向けるなんてこたぁ……!あ、いや、でも確か最近鍛錬をされてるという噂も……」

私が手を上げながら主張すると、大柄な男性がまたあたふたとしながらぶつぶつと何かを言っている。

「いいぜ!一緒にテールをやっつけよう!」
「テールに勝てたことないの!仲間が増えると嬉しい!」
「俺が悪の勇者からお前を守ってやる!」

渋る様子でぶつぶつと呟いていた男性をよそに、周りの子どもたちは喜んで私を歓迎してくれた。

「はいこれ、あなたの暗黒の剣よ!」

そう言って、かわいい女の子から木の棒を手渡された。
あ、暗黒の剣……
私は差し出された暗黒の剣を素直に受けとる。

「ありがとう!これで私も戦える!」

私はたった今受け取った暗黒の剣という名の棒切れを、テールと呼ばれている魔族の男性に向けた。

「おいおい、マジかよ……」

私に木の棒を向けられた男性が、困ったようにアルベールに視線を向けた。

「リゼット様。今日までは安静にと……」
「何も本気で戦おうなんて言ってないじゃない。ちょっと遊ぶだけ!」

ね!と言いながら、私はアルベールにウインクして見せる。
彼は相変わらずの無表情だが、不満そうな雰囲気だけは伝わってくる。

「よーし!みんなで悪の勇者をやっつけるぞー!」

私が棒切れを掲げながら声高々にそう言うと、周りの子どもたちも持っていた棒切れを掲げ「おー!」と大きな声で言ってくれた。

「はぁ、しゃーねぇ。お付きのあんちゃんに止められないんじゃ、俺にも止められねーなあ。よし、かかってこい!」

テールというらしい魔族が、諦めたように木の棒を構えた。

それを合図とするかのように、子どもたちが一斉に飛びかかるように持っている木の棒を振り回す。

「はっ!きかねぇなあ!」

子どもたちからの猛攻を躱したり持っている棒で受け止めたりと、テールは余裕そうだ。

そんな子どもたちに混ざって私も棒を振り下ろす。
先程のように折れたら危ないので、そこは加減している。

「うお!お嬢、いい太刀筋ですね!」
「それはどう、も!」

私が左から大きく振り払うと、テールがそれを躱し、思わずといったように私に向かって棒を振り下ろそうとする。

でも、遅い

恐らく手加減されているであろうそれを、私はバク転でひらりと躱す。
1、2、3回。
普段アルベールは決して自分から切り掛かってこないため、反撃があったことに感動して我ながら派手なアクロバティックをしてしまった。

テールに向き直ると、何故かみんなして私を見たまま固まっている。

「す、すげぇ!」

一番に我に帰ったらしい男の子が、キラキラした眼差しでそう言った。
今度は私がぽかんとする。

「へ?」
「ねぇ今のもう一回やって?!」
「くるくるーって!すごい!」

子どもたちが興奮した様子で私の周りに群がってくる。

「そ、そうかなー!」

私はそう言って、照れ臭そうに頭を掻く。
そんなに見たいならしょうがないなぁ!と子どもたちに言い、私はまたバク転をして見せる。
調子に乗ってバク宙もした。

前世を生きてきたときはこんなことできるわけもないと思っていたけど、魔族はもともと身体能力が高く、ここ最近毎日鍛えていた今の私には簡単なことだった。

「すげぇですね、お嬢。」

子どもたちに乗せられてくるくると飛び回り続けた私に、テールが感心したように言った。

「ホント?ありがとう!」

そう言って照れたように笑うと、テールの顔が赤く染まった。
なぜ褒めた側が照れるんだ。
まあ私の特性が効いてるだろうから仕方ないか。

「た、鍛錬されてるってのは本当だったんですね!」

赤く染まった顔を誤魔化すようにテールが口早に言う。

「うん!ここ数日はアルベールが許してくれないからできてなかったんだけど……」

じとりとアルベールを睨んでみたが、彼は相変わらず無表情でどこ吹く風だ。

「でも、なんで知ってるの?」

城の外まで話題になっているのだろうか?

「なんでって……魔族の間では有名な話ですよ。なんせお嬢の話題ですから。
それに申し遅れましたが、俺はこう見えて第四魔王軍の大将を務めさせてもらってます。テールと申します。」
「えぇ!?そうだったんだ!」

驚く私に、テールは「以後お見知り置きいただければ光栄です」と続けた。

なるほど。通りで強そうなわけだ。

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