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第1話 魔女 喰噛《くいがみ》イスナ
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西暦2009年、人類が世界各地に突如出現したダンジョンからスタンピード現象によってあふれ出した魔物によって地上を奪われその元凶であるダンジョンでの生活を余儀なくされてから200年あまり。
西暦2220年、人類はたくましく生きていた。 一時は絶滅の危機にあって人類はダンジョンを利用する術を得たのだ。
ダンジョンから得られる資源。 魔石やポーション、さまざまな資材、食材などを研究し複製し、進化させた。
国自体は滅んだが、人々はダンジョン事に都市を造り上げそこを支配する企業や団体によって管理維持されるダンジョン都市管理委員会が生まれ、発展していった。
そして舞台は龍と呼ばれる都市から始まる。
その日、狭いアパートの一室で一人、少女はひどく不機嫌だった。
櫛すら通してないかのようなボサボサのショートカットの黒髪。 ひどく世をすねたかのような黒い瞳。
ジサ=イヤスイ社製ジョシ・コウセ型布製防具セーラフク2190年式を普段着替わりにしている少女、イスナはとても不機嫌だった。
それは、予定していた報奨金が振り込まれてなかったからだ。
迷宮都市管理委員会の不手際には何時も泣かされるが、今回は特にヤバい。
イスナは、でっぷりと肥え太った、自分が借りているボロアパートの大家の女神の姿を思い浮かべる。
後、一週間。 それまでに溜まった家賃を払えなければ追い出される。
当てにしていた委員会からの報奨金が手に入らないとなると……
かなりの大物だったので、手に入る金額は相当な物だったのに。
イスナは、大家の地獄の鬼すら恐れさすほどの怒り顔を思い浮かべ身震いした。
今回こそは家賃を払えないと殺される、いや追い出される。
イスナは薄暗い部屋の中、薄っぺらいサイフを開きお金をもう一度数える。
が、何度数えてももちろん家賃には足りなさ過ぎた。 支払いを滞らせ過ぎたとも言うが。
「やれやれ、どうしようかねぇ」
とりあえずは腹ごしらえと、ペラッペラのサイフを持って外に出たが、さてなにを食うか?
イスナ、喰噛イスナは持っていたサイフをポケットに突っ込むと通りを一つ過ぎ、迷宮都市管理委員会非公認の、公式上は存在しない繁華街に足を向ける。
手持ちでどれだけ限界まで食えるか、イスナはそんなことを考えながら陰鬱とした気分になりながらも、イスナは足を進める。
裏路地を過ぎ、さらに奥へ。
そこは袋小路だった。
その袋小路には屈強な男が二人立っていた。
いかつい顔に揃いのS&D社製の特徴的なサングラス型サイバーアイを埋め込み、鍛え上げられた筋肉をこれまたお揃いの黒いスーツに押し込めた黒服の男達。
なにもない袋小路に屈強な男が二人。 怪しいことこの上ないが、イスナは恐れることなく近づく。
「ごくろうさん」
ニヘラっと口元だけは笑みを浮かべ、その目はすねて淀んだ眼つきのまま、という実に器用な表情で黒服達に挨拶する。
男の一人は胡散臭そうに(サングラスで分からないが)イスナを見やると野良犬でも追い払うように手を振った。
「ここはガキのくる所じゃないぞ」
だがもう一人はイスナを見知っていたようでその男を留める。
「待て、そいつは黒手だ」
「黒手? じゃあこいつが委員会の犬……」
そう男が言い掛けた時、身長2メートルは超すであろうその身体が宙づりになった。
イスナはなにもしていない。 いやただ男にその右手を向けているだけだ。
その腕は黒く鈍い金属の輝きに包まれていた。
宙づりになった男の首からギシギシと骨がきしむ音が聞こえる。
体重100キロは超すであろう筋肉の塊。機械化していれば更にその重みは増すであろう体がなにも支えのない状態で中に浮く。
そんな異様な状況に男は恐怖した。
「ぐえぇ!? た、助け」
「よせ黒手!」
もう一人の男が、イスナに向かって叫ぶ。
そう言われイスナはその魔導機械仕掛けの腕を下ろした。
その途端、地面に倒れ落ちる男。
喉を抑え苦しそうに咳込む。 その咳が収まると、膝立ちした状態で懐に手をやり拳銃を引き抜きざま、イスナに向けようとする。
「てめえ! 舐めたマネを……」
男は最後まで言い切る事が出来なかった。
その、イスナに向けた拳銃が半ばから切断されていれば宜なるかな、といった所だろう。
そして、もう一人の黒服に肩を抑えられる。
「すまん黒手、こいつは新人なんだ。カンベンしてやってくれ!」
そう言って男の頭を押さえつけ無理やり頭を下げさせる。
「まあいいよ」
通ってもいい? そうイスナに言われ、男はその行き止まりの壁に向かって懐から取り出した小さなリモコンを向けると、壁の一部がスライドして新たな通路が現れた。
「通ってくれ」
その男の声にヒラヒラと手を振ると、イスナはその通路に消えていった。
暫くして、壁が元に戻るとようやく抑えられていた男が身じろぎした。
男がその押さえていた肩から手を退けるとゆっくりと立ち上がる。
「バカなマネしたな」
先輩格の男に言われ、男はバツが悪そうな表情を見せた。
「あれが……」
「そうだ、あれが黒手。またの名を、【ウィッチドッグ】。 迷宮管理委員会公式魔女だ」
男は今だ痛む喉を抑えながら、魔女が消えていった壁を見続けた。
なぜ、私はこんなにも働いているのだろう?
長く続く薄暗く汚れた通路を歩きながら、イスナはひとりごちた。
出来れば遊んで暮らしていたい。 部屋に引きこもって爛《ただ》れた生活を送りたい。
なぜこんなに汗水垂らして仕事をしなければならないのか?
イスナは、ふと過去を思いだ……そうとして面倒くさくなってやめた。
いや違う。 自分は過去を振り返らないのだ。 未来に生きる女なのだ。
過去よさようなら! 未来よこんにちわ! なのだ。
誰に言うでもない心の声は、もちろん誰の胸にも響かずその短い一生を終えた。
「あー腹へったなあ」
呑気なイスナの声が隠し通路に響く。
やがて通路も行き止まり、なかなかに豪華な装飾の扉が姿を現す。
警戒することもなく、その扉を開け放ち中へ潜りこむ。
扉を開けたその先は、喧騒に包まれていた。 天井は覆い隠され外からは伺えない。 その広さは街一区画分はゆうにある。
老若男女様々な人がここに集っていた。
ただ外の繁華街と違う事といえば、殆どの人がお金を持っていそうだという事だろうか?
ここは繁華街を仕切る組織の一つ『黄龍』が管理する隔離された場所。
違法な街の、更に裏なのだ。
繁華街には違法品が売っているが、ここはさらにヤバい物で溢れている。
表の街に出ない高級食材は勿論、服などのファッションブランド品、この街には存在しない物も含む。それらは言うに及ばず、他にも効果も定かではない漢方じみた薬品や、ダンジョン産の様々なドロップ品、はては重火器から死体。さらには身分までなんでも揃う。
金さえあればなんでも手に入る。ここはそういう場所である。
その人込みを慣れたようにすり抜け、イスナは一軒の飲食店に潜り込む。
「らっしゃい! ……なんだ、イスナか」
飲食店を切り盛りしている女性。ここの看板娘の紅は満員の席に体を滑り込ませた少女を見やると、興味を無くしたように他所に行こうとする。
「ちょ! お客をほっぽいてどこいくの!?」
紅は、年齢は20代前半のはっきりとした目鼻立ちのアジアン系の美人である。 その豊満な体をチャイナ服風の、この店の制服で包み込み惜しげもない笑顔でお客の、特に男性の注目を浴びている。
お客、と言いきったイスナを呆れた目で見ると、右手の親指と人指し指で輪を作る。俗にいうお金のマークである。を作るとイスナに見せつけた。
「あるよっ! バッチリだよ!!」
そう言うイスナを不審そうに見た後、ため息を付いて注文を聞くと厨房に注文するため奥に引っ込んだ。
やがて紅が、イスナの注文した品を持ってくる。
豚の香草焼きに、味噌バターコーンラーメンに、豚キムチチャーハン。水餃子に卵スープ。さらには大ぶりの若鳥のもも肉のから揚げが4本。
紅はそれらをテーブルに並べながら、イスナに念を押す。
「ちゃんと払えるんでしょうね?」
「だいひょうふ(大丈夫)」
早速もも肉に齧り付いたイスナを不信そうに見やりながらも、紅は他のお客の対応のため離れる。
しばし、無心に食べ続けるイスナ。
だが僅か10分足らずで食べきると、お札をテーブルに勢いよく叩きつけると外に出る。
「ごっそさん!」
「まいどー! って、ちょっと!? 全然足りないじゃ……あんのクソ犬!」
紅の声が聞こえた瞬間、脱兎のごとく逃げ出す。
仕方がないのだ。 お金がないのは仕方がない事なのだ。 諦めて欲しい。
紅が聞いたら確実に食材にされそうな言い訳を心の内で言いながら、イスナは本来の目的地へと足早に向かうのだった。
西暦2220年、人類はたくましく生きていた。 一時は絶滅の危機にあって人類はダンジョンを利用する術を得たのだ。
ダンジョンから得られる資源。 魔石やポーション、さまざまな資材、食材などを研究し複製し、進化させた。
国自体は滅んだが、人々はダンジョン事に都市を造り上げそこを支配する企業や団体によって管理維持されるダンジョン都市管理委員会が生まれ、発展していった。
そして舞台は龍と呼ばれる都市から始まる。
その日、狭いアパートの一室で一人、少女はひどく不機嫌だった。
櫛すら通してないかのようなボサボサのショートカットの黒髪。 ひどく世をすねたかのような黒い瞳。
ジサ=イヤスイ社製ジョシ・コウセ型布製防具セーラフク2190年式を普段着替わりにしている少女、イスナはとても不機嫌だった。
それは、予定していた報奨金が振り込まれてなかったからだ。
迷宮都市管理委員会の不手際には何時も泣かされるが、今回は特にヤバい。
イスナは、でっぷりと肥え太った、自分が借りているボロアパートの大家の女神の姿を思い浮かべる。
後、一週間。 それまでに溜まった家賃を払えなければ追い出される。
当てにしていた委員会からの報奨金が手に入らないとなると……
かなりの大物だったので、手に入る金額は相当な物だったのに。
イスナは、大家の地獄の鬼すら恐れさすほどの怒り顔を思い浮かべ身震いした。
今回こそは家賃を払えないと殺される、いや追い出される。
イスナは薄暗い部屋の中、薄っぺらいサイフを開きお金をもう一度数える。
が、何度数えてももちろん家賃には足りなさ過ぎた。 支払いを滞らせ過ぎたとも言うが。
「やれやれ、どうしようかねぇ」
とりあえずは腹ごしらえと、ペラッペラのサイフを持って外に出たが、さてなにを食うか?
イスナ、喰噛イスナは持っていたサイフをポケットに突っ込むと通りを一つ過ぎ、迷宮都市管理委員会非公認の、公式上は存在しない繁華街に足を向ける。
手持ちでどれだけ限界まで食えるか、イスナはそんなことを考えながら陰鬱とした気分になりながらも、イスナは足を進める。
裏路地を過ぎ、さらに奥へ。
そこは袋小路だった。
その袋小路には屈強な男が二人立っていた。
いかつい顔に揃いのS&D社製の特徴的なサングラス型サイバーアイを埋め込み、鍛え上げられた筋肉をこれまたお揃いの黒いスーツに押し込めた黒服の男達。
なにもない袋小路に屈強な男が二人。 怪しいことこの上ないが、イスナは恐れることなく近づく。
「ごくろうさん」
ニヘラっと口元だけは笑みを浮かべ、その目はすねて淀んだ眼つきのまま、という実に器用な表情で黒服達に挨拶する。
男の一人は胡散臭そうに(サングラスで分からないが)イスナを見やると野良犬でも追い払うように手を振った。
「ここはガキのくる所じゃないぞ」
だがもう一人はイスナを見知っていたようでその男を留める。
「待て、そいつは黒手だ」
「黒手? じゃあこいつが委員会の犬……」
そう男が言い掛けた時、身長2メートルは超すであろうその身体が宙づりになった。
イスナはなにもしていない。 いやただ男にその右手を向けているだけだ。
その腕は黒く鈍い金属の輝きに包まれていた。
宙づりになった男の首からギシギシと骨がきしむ音が聞こえる。
体重100キロは超すであろう筋肉の塊。機械化していれば更にその重みは増すであろう体がなにも支えのない状態で中に浮く。
そんな異様な状況に男は恐怖した。
「ぐえぇ!? た、助け」
「よせ黒手!」
もう一人の男が、イスナに向かって叫ぶ。
そう言われイスナはその魔導機械仕掛けの腕を下ろした。
その途端、地面に倒れ落ちる男。
喉を抑え苦しそうに咳込む。 その咳が収まると、膝立ちした状態で懐に手をやり拳銃を引き抜きざま、イスナに向けようとする。
「てめえ! 舐めたマネを……」
男は最後まで言い切る事が出来なかった。
その、イスナに向けた拳銃が半ばから切断されていれば宜なるかな、といった所だろう。
そして、もう一人の黒服に肩を抑えられる。
「すまん黒手、こいつは新人なんだ。カンベンしてやってくれ!」
そう言って男の頭を押さえつけ無理やり頭を下げさせる。
「まあいいよ」
通ってもいい? そうイスナに言われ、男はその行き止まりの壁に向かって懐から取り出した小さなリモコンを向けると、壁の一部がスライドして新たな通路が現れた。
「通ってくれ」
その男の声にヒラヒラと手を振ると、イスナはその通路に消えていった。
暫くして、壁が元に戻るとようやく抑えられていた男が身じろぎした。
男がその押さえていた肩から手を退けるとゆっくりと立ち上がる。
「バカなマネしたな」
先輩格の男に言われ、男はバツが悪そうな表情を見せた。
「あれが……」
「そうだ、あれが黒手。またの名を、【ウィッチドッグ】。 迷宮管理委員会公式魔女だ」
男は今だ痛む喉を抑えながら、魔女が消えていった壁を見続けた。
なぜ、私はこんなにも働いているのだろう?
長く続く薄暗く汚れた通路を歩きながら、イスナはひとりごちた。
出来れば遊んで暮らしていたい。 部屋に引きこもって爛《ただ》れた生活を送りたい。
なぜこんなに汗水垂らして仕事をしなければならないのか?
イスナは、ふと過去を思いだ……そうとして面倒くさくなってやめた。
いや違う。 自分は過去を振り返らないのだ。 未来に生きる女なのだ。
過去よさようなら! 未来よこんにちわ! なのだ。
誰に言うでもない心の声は、もちろん誰の胸にも響かずその短い一生を終えた。
「あー腹へったなあ」
呑気なイスナの声が隠し通路に響く。
やがて通路も行き止まり、なかなかに豪華な装飾の扉が姿を現す。
警戒することもなく、その扉を開け放ち中へ潜りこむ。
扉を開けたその先は、喧騒に包まれていた。 天井は覆い隠され外からは伺えない。 その広さは街一区画分はゆうにある。
老若男女様々な人がここに集っていた。
ただ外の繁華街と違う事といえば、殆どの人がお金を持っていそうだという事だろうか?
ここは繁華街を仕切る組織の一つ『黄龍』が管理する隔離された場所。
違法な街の、更に裏なのだ。
繁華街には違法品が売っているが、ここはさらにヤバい物で溢れている。
表の街に出ない高級食材は勿論、服などのファッションブランド品、この街には存在しない物も含む。それらは言うに及ばず、他にも効果も定かではない漢方じみた薬品や、ダンジョン産の様々なドロップ品、はては重火器から死体。さらには身分までなんでも揃う。
金さえあればなんでも手に入る。ここはそういう場所である。
その人込みを慣れたようにすり抜け、イスナは一軒の飲食店に潜り込む。
「らっしゃい! ……なんだ、イスナか」
飲食店を切り盛りしている女性。ここの看板娘の紅は満員の席に体を滑り込ませた少女を見やると、興味を無くしたように他所に行こうとする。
「ちょ! お客をほっぽいてどこいくの!?」
紅は、年齢は20代前半のはっきりとした目鼻立ちのアジアン系の美人である。 その豊満な体をチャイナ服風の、この店の制服で包み込み惜しげもない笑顔でお客の、特に男性の注目を浴びている。
お客、と言いきったイスナを呆れた目で見ると、右手の親指と人指し指で輪を作る。俗にいうお金のマークである。を作るとイスナに見せつけた。
「あるよっ! バッチリだよ!!」
そう言うイスナを不審そうに見た後、ため息を付いて注文を聞くと厨房に注文するため奥に引っ込んだ。
やがて紅が、イスナの注文した品を持ってくる。
豚の香草焼きに、味噌バターコーンラーメンに、豚キムチチャーハン。水餃子に卵スープ。さらには大ぶりの若鳥のもも肉のから揚げが4本。
紅はそれらをテーブルに並べながら、イスナに念を押す。
「ちゃんと払えるんでしょうね?」
「だいひょうふ(大丈夫)」
早速もも肉に齧り付いたイスナを不信そうに見やりながらも、紅は他のお客の対応のため離れる。
しばし、無心に食べ続けるイスナ。
だが僅か10分足らずで食べきると、お札をテーブルに勢いよく叩きつけると外に出る。
「ごっそさん!」
「まいどー! って、ちょっと!? 全然足りないじゃ……あんのクソ犬!」
紅の声が聞こえた瞬間、脱兎のごとく逃げ出す。
仕方がないのだ。 お金がないのは仕方がない事なのだ。 諦めて欲しい。
紅が聞いたら確実に食材にされそうな言い訳を心の内で言いながら、イスナは本来の目的地へと足早に向かうのだった。
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【作者より、感謝を込めて】
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――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
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