閃光浄化神聖拳~私の拳でこの世界を浄化しに行くわ!~

緑樹ユグ

文字の大きさ
22 / 44

22話 「神からの力」

しおりを挟む
…わーわー

城の兵士たちが血漿族との戦いを終えて戻ってくる。凱旋と言ったようなものだろう

人々は血漿族のことを怖がり、なかなか門の外には出られないからだ。街の人たちは兵士たちに歓声を上げて待っていた

恵たちもその人たちだ。人々に歓声をもらって城へ戻っていく。今日は美味しい食べ物でも食べよう。そう思った

城へ戻り部隊部屋に行き、全員でミーティングだ。今日は本当によく頑張った

「お前たち。よく頑張った。今日の勝利は誇っていいぞ」

セントが言うと兵士全員が嬉しそうな顔をする

「…しかし、特に恵はとても良かった。お前がいて血漿族地帯を浄化をできた。お前がいなかったら長引いただろう」

セントが恵の目を見て話した。恵は笑いながら言う

「いえいえ!だってみんなの力があったもの!あなただって、みんなだって、とても活躍したんだからね?」

恵が言うと辺りを見渡して言う。確かにそうだ。みんなの力があったからこそできたんだ

「恵はとても良い女の子だ。今日は勝っただけでも嬉しい気持ちだ。…この後どうするか?」

恵は思ったが、行きたい場所があった。昨日の夜、夢で見た神と会える場所へ行きたいと思った

「…私たち、教会へ行きたいの。神に言われて、そこで会いたいから」

自分の見た夢を正直に言う恵。セントはふむ?という顔をする

「そうか?わかった。ならそこへ行くがいい」

「うん。だから行くね。それじゃあ」

恵、ロザリー、杏、リミット、カロフト、そしてサンダースは部屋から出る

「…神に会う??」



城を出て教会へ行く。北地区、南地区、東地区、西地区とあるこの国は教会のある場所へ向かおうとした

「…で、教会ってどこにあるのかしら」

「ここはカロフトにお任せだ。教会なら東地区だよ」

「ここから遠い?」

「そうでもないさ」

6人は歩いた

6人の話は全国民が知れ渡ることになり、行く先々で街の人に見られる。6人が歩くだけで注目を集めることになってるからだ

しかし6人は決して嫌な気分では無かった。悪い噂ならだめだが良い噂で注目されるのだから

浄化する人間がいる。それだけで血漿族に怯えてた一般市民がどれだけ嬉しいことか

そんなふうに思っていた。恵たちは足を止めずにここまで来た

ようや着いた。ここは東地区ヴァルキュリア教会と名付けられた教会だった。規模としてはまあまあな大きさであった

「ここが教会ねえ」

「私にとってはいつもどおりの教会ですね」

ロザリーは恵に向けて言う。さあ中に入ろう

教会の玄関のドアを開けて中に入る。するとどうだろう。…何も特には無かった教会の中身

ステンドグラスの前にお祈りの間があった。そこで祈ればいいのか?すでにいるシスターが6人に話しかける

「まあ、あなたたちは今噂の!」

「そうなのよ。で、ここで祈れば神が現れるっていうけど…」

恵が言うとシスターはきょとんとした顔をする

「神?神にはお祈りしてますが、会えるというのはまた違うのではないでしょうか?」

そうか。うーん。やっぱり違うのだろうか

「でも…一応やってみるわ。6人でいれば文殊の知恵だと思うわ」

「恵…意味が全く違うよ」

サンダースは静かに恵にツッコミを入れる

「じゃあ…6人で祈ってみようか?神に会えるかどうか」

6人はシスターを横目に祈ってみた。適当なお祈りだ。祈るポーズをして祈ってみる

…しーん

やっぱり現れないかあ。恵はそう思った

…しかし、突然光が満ちた。教会の内部全体に光が灯った。あまりにも眩しかった

「きゃ…!いったい!?」

ステンドグラスには高貴な姿が出た。その姿が鎧を着て、羽飾りのある兜、ちょっと腿が見える足、天使の翼をしていた

間違いない。神だ。その神の姿はきれいな女性でもあった。彼女は6人に会うと微笑んで言う

「…恵。そして選ばれし者たちよ。私だ。神だ」

「神!ようやく会えたわね!」

神が現れて少し光が消えていく。恵は思ったがようやく会えた。嬉しい気持ちでいっぱいだった

「そうだ。神、とは言うが私の名前はヴァルキリーという。一種の神だな」

「あなた…ヴァルキリーっていうのね…」

上を見上げて言う恵。嬉しさで言葉を詰まらせる恵

「ヴァルキリー様…シスターの端くれとしてはとても嬉しいです」

ロザリーは言う

「あなたが神?ふーん、なかなか良い女性じゃない」

杏は言った

「おば…ううんヴァルキリーお姉ちゃんすごいかっこいい!」

リミットは喜んで言う

「あんたが神…初めて会うよ」

カロフトが驚くそぶりを見せる

「神とは…本当にいたんだな…」

神を見てやはり驚くサンダース

6人は思い思いの感想を言うと神、ヴァルキリーが言う

「お前たちよ。よく血漿族の戦いをしてとても助かっている。私はもう魂の存在。お前たちを手助けはできないのだ」

恵たち一行は黙って神の話を聞く

「これからも、血漿族の戦いは続くだろう。しかし大丈夫だ。閃光と神聖の力。それはとても強い力だ。お前たちがそれを使える」

きっと恵から貰った力が役に立つのだろう

「ここで私が降臨したのは何かの縁。お前たちに特別な力を与えよう」

特別な力?恵に貰った力も十分特別だが?

「まずは…ロザリー」

神、ヴァルキリーはロザリーに向けて手をかざし、光を与えた

「ロザリー。今までは光をぶつけていたが、光から光線を使えることになる。これで血漿族を倒せるだろう」

なんと技を与えてくれた。ロザリーは喜ぶ

「ありがとうございます!」

「次は…杏」

またヴァルキリーは手をかざす

「お前の力は炎。炎を火球にさせ、もっと血漿族を爆破させることができる。これで血漿族を迎え撃て」

爆破の力…!杏は嬉しい表情を見せる

「ありがとうございます。神」

「次はリミットだ」

ヴァルキリーはまた手をかざした

「リミット。お前が元々備わってきた強撃…今度は更に左手にもその強さを与えた。両手で倒すことができるぞ」

つまり右利きから両利きになったのだ。リミットは嬉しそうな顔をする

「ありがとう!お姉ちゃん!」

「お、お姉ちゃん…。まあいい。サンダース、お前の力を強くさせよう」

ヴァルキリーは手の平ですっとサンダースに力を分け与える

「サンダース。雷の呪文が更に強くなった。接近で強力な雷を敵にぶつけることができる。接近戦が可能になったぞ」

つまり近接戦闘ができるというわけか。サンダースは喜ぶ

「ありがとう。神」

「最後にカロフト。お前にも力を与えよう」

神はすっとカロフトの頭を撫でるようにした

「カロフト。お前は矢の軌道がよくなり一回の矢で複数倒せるようになる。もちろん、その弓の力も強くさせた」

こんな嬉しいことはない。カロフトは喜ぶ

「ありがとう神!アタイ、もっと血漿族を倒して見せるさ!」

「私にはないのね?ヴァルキリー?」

そう言うとヴァルキリーは恵の方向に向く

「お前は元々全てに対して強い。何もせずとも十分に強いのだ」

「わ、わかったわ」

全員に力を分け与えた。ヴァルキリーはもう一度、6人の姿を見ていた

「恵…そしてその仲間たちよ。お前たちはこれからも血漿族を滅ぼすために力を使うのだ。そして世界が希望に満ちるまで」

そういえば。恵は言いたいことがあった

「でも、ヴァルキリー!これ以上の仲間っているの!?今私を含めて6人だけど、何か見える?」

疑問で質問する。ヴァルキリーはすぐに答えた

「…各地でお前の力になってくれる仲間はきっといるだろう。安心せよ。孤独にはならない。そして強い仲間がいるはずだ」

何事もなく真顔で言うヴァルキリー。神が言うのならそうだろう

「一体…どんな仲間がいるのかしら…」

「恵たち。そろそろ私は天界へ行く。くれぐれも間違った力を使わずに血漿族を倒せ」

ヴァルキリーの姿がどんどん消えていく

「ヴァルキリー!」

「ではな。お前たちに閃光浄化神聖の力があらんことを」

また一瞬だけ光がパァァァと満ちた。そして光が消えるとヴァルキリーの姿も消えた

「…消えちゃった」

「私たちに…力を貰って…すごいことになりましたね」

ロザリーは恵の顔を見て言った

恵は5人を見て言った。これからもずっと血漿族の戦いは続くだろう

「みんな!あんな気持ち悪いクリーチャーをぶっぱなすために戦いを止めることは無いわ!これからもずっとよろしくね!」

恵が言うと拳をぐっと上にあげた。5人はそれを見て拳を上げる

「おー!」


神からもらった力

血漿族の戦いはまだ始まったばかりだった


続く


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

処理中です...