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トウサク
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これはある男への取材記録である。※は時系列を示す
2023年7月某日 都内某所
「本当に怖いのは生きている人間だよ」
こう話すのは探偵の中野孝司(仮名)氏(35歳)だ。中野氏はある事件を調査しその顛末を見届けた数少ない人物の1人である。
「といいますと?」
記者の問いかけに中野氏は淡々と答える。
「うーんなんていうのかな?例えば幽霊、怪現象ならある程度対処が可能でしょ、でも生きている人間はいつどこで誰がなにを考えているかなんてわからないから…ですかねぇ」
「なるほど」
「あんた記者になってどれぐらい経つ?」
「そうですね入社してから3年フリー2年目です」
「その間自分が書いた記事で人から恨まれたことってあるか?」
「…わかりません、正直誰が読んでいるかわかりませんから…少なくともぼくの耳には入ってきませんね」
「それ!そういうこと、要は見ず知らずの誰かが勝手に恨んでいるかもしれない、勝手に殺そうとしているかもしれない…そんな不気味さだよ」
「…そろそろ本題に入りましょうか、まずあなたがあの事件に関わることになった経緯を教えてください」
中野氏の自宅、ヤニくさい真夏の部屋に扇風機の羽と記者がノートに文字を刻む音が支配した。
「んまあ、あいつ───本名はまずいか…ペンネームの方で話すわ、あいつ東尾作単語とは高校の時の同級生だ、もっともあいつとはあまり話したこともないし特に仲がよかったわけでもない」
「なぜ彼はあなたに連絡したのでしょうか?」
「知らん、それはこっちが知りたい、とにかくあいつはオレに『いささか奇妙なできごとが起きた大至急調べて欲しい、報酬はいくらでもだす』といってきやがった」
「そのときの彼はどんな様子でしたか」
「どんな様子って…いたって落ち着いていたよ、少なくとも動揺した様子はなかったこういう仕事柄声だけでわかるんだよ」
「以来の後彼に会いに行ったのですか?」
「ああ、くわしい場所は言えないが2日後(※2023年3月25日)ファミレスで待ち合わせをすることになった」
「そのときのことを詳しくおねがいします」
「東尾はオレが店に入って1時間かそこいらで現れた、便所サンダルに青の上下ジャージ…ありゃ高校のときのやつだな髪は実験に失敗した博士みたいにぼさぼさ、目はうつろでどこか遠くを見ていたウエイトレスが注文を聞いたから『コーヒー』とだけ答えたよ」
「どのような話をされたのでしょうか?」
「うーんと…ああ申し訳ないがここから先支離滅裂な話になってくるから自分でも上手く話せるか難しい…その辺はそっちで上手く記事にしてくれ」
「わかりました」
「んで、東尾がオレに依頼したとこか?」
「はい」
「オーケー、東尾はオレにあうなり紙の束…そうだなざっと1000か2000枚ぐらいか…をドサッとくたびれたスクールバック──これも高校のときのヤツ──からだしたんだそれと一緒に一通の手紙をだした」
「それはどのようなないようだったのでしょうか?」
「今でも信じられないものだったよ、二つの小説の原稿だったんだよ内容が全く同じの、オレはざっくりとしか目をとうしていないからわからないが東尾曰くタイトルから話の内容や文章構成、句読点や段落の位置までまんま同じだというんだ」
「その小説の作者は片方は東尾作もう片方は鈴原将ですか?」
「そうだ、同封していた遺族からの手紙に書いてあったそうだ」
「そして、東尾と鈴原に面識はない」
「そう、だから本当に会ったことがないのか名前だけでも聞いたことがないのかと尋ねたんだ」
「それで鈴原は故人だった?」
「さすがにそれも調べてきてたか話が早い、そう東尾が小説を書き始めた段階で鈴原は死んでいたこれはオレも調べたから間違いない、時系列で言うと鈴原が死んだの2016年7月4日列車に乗って出勤していたところ列車が脱線し横転、数日後搬送先病院での死亡が確認されたそうだそして東尾の小説『刻』単語の書き始めは2020年完成が2021年2月発表が同じ年の10月だこれも裏を取った間違いない」
「気になったことがあるのですがなぜご遺族は手紙でこの事実をしらせたのでしょう?」
「正直、わからん手紙にはこの事実を知っていて欲しい訴訟を起こすとか賠償金を支払えとかそんなことは一切かかれていなかった」
「それであなたは依頼を引き受けた」
「まあ、そんときパチンコですっちまって金欠、家賃は2ヶ月滞納あと一ヶ月で家をおいだされる、水道もガスも止められろくに飯も買えない有様だったからな」
「…あなたがその間どうやっ生きていたのか気になりますがそのあとは?」
「東尾が帰った後…ああおごってもらったんだが、とりあえず手紙の電話番号に電話して会う約束を取り付けたんだ1週間後(※2023年4月2日)の午後3時熊本でとなった」
「それで熊本のご遺族にはあえたのですか?」
「会えたよ、そこは鈴原の実家でな原稿が出できた部屋も見せてもらった、そこは死ぬまで鈴原の自室だったそうでほとんどその当時のままのこっていた」
「問題の原稿はどこにあったのですか?」
「机の中だ鍵のかかった引き出しの中、鍵を開けるまで誰も見たことはなかったらしい」
「その他に何か…有力な手がかりのようなものはみつかりましたか?」
「いやなにも、鈴原のおふくろさんにも話を聞けたが…手紙で伝えたことが全てだとしか言わなくてな」
「それからあなたはどうしましたか?」
「まあ、一旦東京に戻ったよその日のうちにな知り合いの情報屋から連絡があってちょうど鈴原の家をでてファミレスで休んでたとこだったな…煙草吸っていいか?」
「どうぞ」
中野はポケットから箱をとりだすと一本煙草をくわえ、ライターで火をつける。小さく灯る赤い点から強い刺激を放つ煙が立ち上る。それをふうっと吐き出す。
「お前も吸うか?」
「いえ、結構です」
「元々吸わない?」
「まあいろいろありまして」
「…そうか」
中野は空に煙を吐く。
「どこからだっけ」
記者はメモを見直す。
「鈴原のいえをでてファミレスで休んでいたら情報屋から連絡があったというところです」
「そうか…すまんな…えっと…ああ熊本から東京に戻ってからの話をしよう」
「お願いします」
「早速、オレはその情報屋にあって話を聞いたんだ『東尾は他にも作品が全く同じものを何作か書いている』とな」
「何作もたしか…全て故人のしかも未発表作だった」
「そうだからこれまで誰も気づかず、それこそ本人ですら気づいちゃいなかった」
「なるほど」
「でここからがやっかいだった何故そんなことが起きたのか皆目見当も付かないんだ」
「たしかにそのような状況では原因を究明するのはむずかしいですね」
「そうだろ?とりあえず東尾のところまあ場所は都内のビジネスホテルだった」
「ホテル?」
「どうもそこで小説を書くのが好きらしい、あと自宅を特定されたくないんだと」
「自宅を特定されるのを嫌がる理由はわかりますか?」
「しらん、特定されたらファンが押し寄せてくるからじゃねぇか?」
「…」
「…いや、今のは忘れてくれとにかくロビーで東尾に会っていままでのことを話したんだ」
「彼はなんと答えましたか?」
「『引き続き調べて欲しい』と言われた次の瞬間だった、ロビーのドアに黒い乗用車が突っ込んできたんだ」
「それは当時61歳の伊勢宗二単語が乗った車だった」
「そうだ、3年前娘を自動車事故で亡くしその娘由紀が書いた小説をパクられたと激高しての犯行だった」
「それであなたたちは逃げたんですよね」
「ああ、全身黒ずくめの伊勢が車から降り頭から流血し『死ね!小説泥棒!』と叫びながら包丁をふりまわしてきたからな、周りはもうパニックよ」
「あなたはどこへ逃げたのですか?」
「地下の駐車場だ知り合いに仕事用の車を借りていたのでそいつに乗って逃げたんだ東尾を後部座席に投げ入れてな」
「車でどこに向かうつもりでしたか?」
「万一の時のために山梨にある自分用のシェルター?まあアジトと言っておこう、もちろん足が着かないように車を都度変えながら行こうと思ったんだしかしそう簡単なことじゃなかった、警察官がいきなり撃ってきたんだ」
「板垣信夫単語23歳、彼の弟信太が書いた小説『兄弟』は彼らをモデルにしたもので、癌唯一の家族である信太を失った」
「ああ後で知ったよ、こうなった以上警察を頼ることもかなわなくなったわけだ」
「彼らは何故あなたたちを襲ったのでしょう?」
「…オレからはなんともただ恐ろしいことにこの二人全くの無関係で偶然同じタイミングで犯行に及んだ」
「たしかになにも示し合わせずに同じタイミングで犯行に奇妙ですね…続きをおねがいします」
「オレが運転席に乗って走り出しても相手は発砲をやめなかった、特にケガもなく逃げ切ることが出来たよ、しかし後ろから撃たれたときはあせったわ、なんせ左耳のすぐ腋を弾丸がかすめていったんだからよ」
「それからは?」
「予定通り車を乗り換えながらなんとか山梨のアジトまで行けたんだ」
「無事たどり着けた?」
「まあ、着いた頃合いを見計らったかのように情報屋が連絡してきたんだ、『何者かが東尾の居場所をSNSにあげているしかもタイムリーで』ときたもんだ…ああ言っとくがアジトの電話で会話したんでスマホから探知される心配はなかったぜ」
「それは本間篤単語ですか?」
「そうだ」
「今回の事件で唯一自分の小説を盗まれたと主張する人物ですね」
「ああ、情報屋から聞いたのはそんな話だった」
「それからあなたはどうしましたか?」
「…たしか、ひとまず一息ついてアジトの冷蔵庫にあったペットボトルの茶を二人でのんだあのときほど市販の飲み物がうまいと感じたことはなかった、それから一服…といきたかったがどこで見られているか分かったモンじゃない、念のためみつかるようなことはやめた」
「そのまま夜を二人で過ごした」
「なにもなかった…いや、一悶着あったな」
「なにがあったんですか?」
「東尾のヤツ自分のSNSで自分の居場所をタイムリーで公開すると言い出しやがったんだ」
「あなたはなんと答えましたか?」
「『正気か?』って驚いたな」
「彼が自分の居場所を公開する、といった真意はなんですか」
「…今でも忘れられない、いや一生かかっても忘れないだろうな…なんて言ったと思う?」
「…全く予想がつきません」
「だろうな、普通の人間は生命の危機にさらされたときこんな考えにはいたらないだろ?『おもしろい小説が書けそうだから』とな」
「…確かに常識では考えられませんね」
「だろう、だからこう言ったんだ『馬鹿野郎!それで殺されたら小説も書けなくなるんだぞ』ってな…煙草もう一本いいか?」
「…どうぞ」
再び室内に煙が広がる、記者はぬるくなった麦茶を一口含む。
「新しいのもってきてやるよ、そら!」
中野は煙草を灰皿に置くと記者のグラスをとり立ち上がってシンクに中身をすて冷蔵庫からプラスチックの水差しから麦茶をそれにそそぎ記者の前に出した。
「ありがとうございます」
「いいよ、気にすんな」
「では一口」
記者麦茶飲む、中野座るそして煙草再びくわえる。
「…それで東尾はおもしろい小説が書けるなら命など惜しくないと言ったのですか?」
「少し違うな、『死にたくはない、けどおもしろい小説が書けるなら死んでもいい』と言ったんだ」
「小説のために命を差し出すこともいとわない、と?」
「悪魔に魂を売ってでも、のほうが的確かもな、あの瞳は言い知れぬ狂気を孕んでいた、思い出しただけで寒気がする」
「そんなに?」
「ああ、さらに『小説!小説!小説!小説を!みんなが面白いと感じるしょうせつををを書かなきゃ…書かなきゃ!書かなきゃ!いきるかちなんてないんだぁああ!』と突然叫びだしたんだ」
「なぜ彼は小説にそこまで執着するのですか?」
「あんたも東尾のことを調べたなら知っていると思うが中学のときいじめにあっていたらしいそして親も、いわゆる毒親っていうんだったか?そんな感じであれをしろこれをしろと怒鳴ったり暴力を振るうこともあったらしい、何度か自殺未遂をして入院したこともあったそうだ、東尾の人生の転機となったのはたまたま応募した小説が大賞をとってからだ」
「青川大賞ですね?」
「そう、それ以来出す作品は全部ベストセラーだ、そして彼の生活も一変した」
「といいますと?」
「大金が手に入った東尾はまずアパートで一人暮らしをはじめた、毎日雇ったメイドに身の回りのことをさせ自分は小説を一日20時間以上書くそんな生活を送っていたそうだ」
「彼の生活は公私ともに充実したものになった」
「そう、極めつけは東尾の両親には多額の借金があった…詳しいことはわからないが彼に泣いて謝り金をせびり土下座までしたそうだ、むろん金なんぞだすわけもなく両親行方不明、大方闇金にでも手を出して借金の形にされたんだろ、捜索願は一応出したが警察は真剣には扱わんだろう」
記者はノートを広げあるページを開いた。
「たしかに彼の両親は失踪していますね、それだけではなく東尾をいじめた連中も次々と不可解な死をとげています」
「小説で一発逆転、華々しく文豪の道を歩む、自分の夢で自分の好きなことでせいこうをつかむ、ただ」
「ただ?」
「それだけで東尾が小説に拘る単語とは思えないんだ」
「と言いますと」
「なんて言うか一種の憤りというか悔しさというか怨念というか…とにかく人間の心の奥にある負の感情の澱単語みたいなもんがあるんだろうな、じゃなきゃあんな目はしないだろうな」
「ちなみにSNSで発信はしてはいないんですね?」
「スマホを取り上げて窓から放り投げたからそんなことはしないだろ?」
「そこまでしなければならないほどの執念…」
記者は言葉をのんだ。
「まあ、ついでに東尾も拘束した守ってやる義理はないが乗りかかった船だ、ヘタなことして巻き添え食らいたくなかったからなまあ、とりあえずは一晩すごせたよぐっすり寝れたわけじゃないがな」
「翌朝(2023年4月3日)のことについて教えてください」
「アジトにあったものでサンドイッチ作った、インスタントのスープと一緒に食ったよ」
「東尾は拘束したままですか?」
「ああそうだ、拘束したまま飯を食わせたけど移動するときにほどいた」
「拘束されることについて東尾は抗議もしくは抵抗しなかったのですか」
「縛ってからしばらくはわめいていたがまた死んだような目で虚空を見つめていたよ」
「…ふむ」
「それからテレビで板垣と伊勢がその場で自殺したことを知った、板垣は包丁で自分の頸動脈を切り出血多量で即死、伊勢は残りの銃弾を喉の奥に2発こっちも即死だった」
「一体何が彼らを死へと駆り立てたのでしょう?」
「専門家じゃあるまいそんなことオレに聞くな」
煙を吐く中野。
「すみません」
「あくまでオレの見解だがある種の呪いのようなもんだな、呪いの類いなんぞ信じるたちじゃないが…こういうことが立て続けに起きるとそう考えたくもなるよ」
「なるほど、それでそのあとは?」
「しばらくしてまた例の情報屋から連絡あった別の情報屋か居場所がバレてると連絡が来た、SNSにも拡散されたらしい」
「次はどこに向かうつもりだたのですか?」
「北海道、まあ知っての通りだ、今からその一部始終を話す」
「お願いします」
「最初に違和感に気づいたのは高速に乗ってからしばらく走っていたときだ、後ろから白い軽のワゴン車が執拗にオレたちの車のあとをつけ回していた」
「そして渋滞に捕まったと」
「そうだ、捕まったとたん追突された、何度も何度も」
「それが本間篤(23歳)…」
「本間は車から降りてこう叫ぶ『よくもオレの小説をパクりやがったな!』とな」
「しかし、彼の小説はパクられてはいなかった、単なる青川大賞の選考漏れのことで逆恨みをしていたわけですね」
「だいだいそんなとこだなそしたらオレが止めるのも聞かず東尾が車から降りてこう言い返したんだ『パクりじゃないオリジナルだ、仮にパクりだったとして
おもしろければ、みんなが認めればそれでいい』」
「その間にだれか警察を呼んだんですか?」
「誰も呼んでなかったらしい集団心理ってやつだな」
「だれかが呼ぶから自分は呼ばなくてもよいという心理がはたらいていた…」
「オレに言わせれば人間なんて他人のことはどうでもいいエゴの塊みたいなもんだからな」
中野は煙草を吸い終わり次をとりだし黙って吸い始めた。
「本間は『お前は、オレを含めて小説を書いた人に申し訳なくないのかっ!』と叫び『そんな気持ちはサラサラないね、おもしろければそれでいいだろ?』と東尾」
「その言葉に激昂した本間はその場で全裸になり車に乗り持参した灯油を頭からかぶり火をつけ暴走した」
「『オレがミラクルファイヤー変態おじさんだぁあ!』と叫びながらな、あれは狂気の極致だよ、あたりは大パニックだその場にいた人間はほとんど逃げ出したよ、オレたち3人を除いてな」
「なぜあなたはその場にのこったのですか?」
「わからない、足が動かなかった」
「そのあとは?」
「東尾が両手を広げ叫ぶ『殺せ…殺せよ!オレはここだひき殺せ!』位置的には…」
中野はチラシの裏側に簡単な図を書き始めた。
「オレたちが乗っていた車がこれそしてその前に2、3両車があってその先にガソリンを積んだタンク車があった、俺たちの車の後ろに東尾が立っててちょうどオレは運転席からでてすぐのところにいた」
「なるほど写真いいですか?」
「どうぞ」
記者は中野の書いた図をスマホで撮影した。
「そんであの瞬間はよく覚えているよ、東尾はそのまま焼かれてぺしゃんこ、とどめを刺しにきた火だるまの本間だが消防隊に火を消された病院に搬送されたが即死だったらしい」
「その後重傷をおった東尾は長期の入院を余儀なくされた」
「風の噂によると今精神科にいるらしい、なにやら画用紙に文字だか線だかわからないモノを書き殴っているらしい」
「それはなんでしょうか」
「さあな、小説じゃねぇか?なんせアイツは小説の亡者だからよ」
中野は煙草を吸いかけてやめた。
END
後述
この記録は週刊リアタイム2023年10月号9/26刊行に掲載された記事です。
2023年7月某日 都内某所
「本当に怖いのは生きている人間だよ」
こう話すのは探偵の中野孝司(仮名)氏(35歳)だ。中野氏はある事件を調査しその顛末を見届けた数少ない人物の1人である。
「といいますと?」
記者の問いかけに中野氏は淡々と答える。
「うーんなんていうのかな?例えば幽霊、怪現象ならある程度対処が可能でしょ、でも生きている人間はいつどこで誰がなにを考えているかなんてわからないから…ですかねぇ」
「なるほど」
「あんた記者になってどれぐらい経つ?」
「そうですね入社してから3年フリー2年目です」
「その間自分が書いた記事で人から恨まれたことってあるか?」
「…わかりません、正直誰が読んでいるかわかりませんから…少なくともぼくの耳には入ってきませんね」
「それ!そういうこと、要は見ず知らずの誰かが勝手に恨んでいるかもしれない、勝手に殺そうとしているかもしれない…そんな不気味さだよ」
「…そろそろ本題に入りましょうか、まずあなたがあの事件に関わることになった経緯を教えてください」
中野氏の自宅、ヤニくさい真夏の部屋に扇風機の羽と記者がノートに文字を刻む音が支配した。
「んまあ、あいつ───本名はまずいか…ペンネームの方で話すわ、あいつ東尾作単語とは高校の時の同級生だ、もっともあいつとはあまり話したこともないし特に仲がよかったわけでもない」
「なぜ彼はあなたに連絡したのでしょうか?」
「知らん、それはこっちが知りたい、とにかくあいつはオレに『いささか奇妙なできごとが起きた大至急調べて欲しい、報酬はいくらでもだす』といってきやがった」
「そのときの彼はどんな様子でしたか」
「どんな様子って…いたって落ち着いていたよ、少なくとも動揺した様子はなかったこういう仕事柄声だけでわかるんだよ」
「以来の後彼に会いに行ったのですか?」
「ああ、くわしい場所は言えないが2日後(※2023年3月25日)ファミレスで待ち合わせをすることになった」
「そのときのことを詳しくおねがいします」
「東尾はオレが店に入って1時間かそこいらで現れた、便所サンダルに青の上下ジャージ…ありゃ高校のときのやつだな髪は実験に失敗した博士みたいにぼさぼさ、目はうつろでどこか遠くを見ていたウエイトレスが注文を聞いたから『コーヒー』とだけ答えたよ」
「どのような話をされたのでしょうか?」
「うーんと…ああ申し訳ないがここから先支離滅裂な話になってくるから自分でも上手く話せるか難しい…その辺はそっちで上手く記事にしてくれ」
「わかりました」
「んで、東尾がオレに依頼したとこか?」
「はい」
「オーケー、東尾はオレにあうなり紙の束…そうだなざっと1000か2000枚ぐらいか…をドサッとくたびれたスクールバック──これも高校のときのヤツ──からだしたんだそれと一緒に一通の手紙をだした」
「それはどのようなないようだったのでしょうか?」
「今でも信じられないものだったよ、二つの小説の原稿だったんだよ内容が全く同じの、オレはざっくりとしか目をとうしていないからわからないが東尾曰くタイトルから話の内容や文章構成、句読点や段落の位置までまんま同じだというんだ」
「その小説の作者は片方は東尾作もう片方は鈴原将ですか?」
「そうだ、同封していた遺族からの手紙に書いてあったそうだ」
「そして、東尾と鈴原に面識はない」
「そう、だから本当に会ったことがないのか名前だけでも聞いたことがないのかと尋ねたんだ」
「それで鈴原は故人だった?」
「さすがにそれも調べてきてたか話が早い、そう東尾が小説を書き始めた段階で鈴原は死んでいたこれはオレも調べたから間違いない、時系列で言うと鈴原が死んだの2016年7月4日列車に乗って出勤していたところ列車が脱線し横転、数日後搬送先病院での死亡が確認されたそうだそして東尾の小説『刻』単語の書き始めは2020年完成が2021年2月発表が同じ年の10月だこれも裏を取った間違いない」
「気になったことがあるのですがなぜご遺族は手紙でこの事実をしらせたのでしょう?」
「正直、わからん手紙にはこの事実を知っていて欲しい訴訟を起こすとか賠償金を支払えとかそんなことは一切かかれていなかった」
「それであなたは依頼を引き受けた」
「まあ、そんときパチンコですっちまって金欠、家賃は2ヶ月滞納あと一ヶ月で家をおいだされる、水道もガスも止められろくに飯も買えない有様だったからな」
「…あなたがその間どうやっ生きていたのか気になりますがそのあとは?」
「東尾が帰った後…ああおごってもらったんだが、とりあえず手紙の電話番号に電話して会う約束を取り付けたんだ1週間後(※2023年4月2日)の午後3時熊本でとなった」
「それで熊本のご遺族にはあえたのですか?」
「会えたよ、そこは鈴原の実家でな原稿が出できた部屋も見せてもらった、そこは死ぬまで鈴原の自室だったそうでほとんどその当時のままのこっていた」
「問題の原稿はどこにあったのですか?」
「机の中だ鍵のかかった引き出しの中、鍵を開けるまで誰も見たことはなかったらしい」
「その他に何か…有力な手がかりのようなものはみつかりましたか?」
「いやなにも、鈴原のおふくろさんにも話を聞けたが…手紙で伝えたことが全てだとしか言わなくてな」
「それからあなたはどうしましたか?」
「まあ、一旦東京に戻ったよその日のうちにな知り合いの情報屋から連絡があってちょうど鈴原の家をでてファミレスで休んでたとこだったな…煙草吸っていいか?」
「どうぞ」
中野はポケットから箱をとりだすと一本煙草をくわえ、ライターで火をつける。小さく灯る赤い点から強い刺激を放つ煙が立ち上る。それをふうっと吐き出す。
「お前も吸うか?」
「いえ、結構です」
「元々吸わない?」
「まあいろいろありまして」
「…そうか」
中野は空に煙を吐く。
「どこからだっけ」
記者はメモを見直す。
「鈴原のいえをでてファミレスで休んでいたら情報屋から連絡があったというところです」
「そうか…すまんな…えっと…ああ熊本から東京に戻ってからの話をしよう」
「お願いします」
「早速、オレはその情報屋にあって話を聞いたんだ『東尾は他にも作品が全く同じものを何作か書いている』とな」
「何作もたしか…全て故人のしかも未発表作だった」
「そうだからこれまで誰も気づかず、それこそ本人ですら気づいちゃいなかった」
「なるほど」
「でここからがやっかいだった何故そんなことが起きたのか皆目見当も付かないんだ」
「たしかにそのような状況では原因を究明するのはむずかしいですね」
「そうだろ?とりあえず東尾のところまあ場所は都内のビジネスホテルだった」
「ホテル?」
「どうもそこで小説を書くのが好きらしい、あと自宅を特定されたくないんだと」
「自宅を特定されるのを嫌がる理由はわかりますか?」
「しらん、特定されたらファンが押し寄せてくるからじゃねぇか?」
「…」
「…いや、今のは忘れてくれとにかくロビーで東尾に会っていままでのことを話したんだ」
「彼はなんと答えましたか?」
「『引き続き調べて欲しい』と言われた次の瞬間だった、ロビーのドアに黒い乗用車が突っ込んできたんだ」
「それは当時61歳の伊勢宗二単語が乗った車だった」
「そうだ、3年前娘を自動車事故で亡くしその娘由紀が書いた小説をパクられたと激高しての犯行だった」
「それであなたたちは逃げたんですよね」
「ああ、全身黒ずくめの伊勢が車から降り頭から流血し『死ね!小説泥棒!』と叫びながら包丁をふりまわしてきたからな、周りはもうパニックよ」
「あなたはどこへ逃げたのですか?」
「地下の駐車場だ知り合いに仕事用の車を借りていたのでそいつに乗って逃げたんだ東尾を後部座席に投げ入れてな」
「車でどこに向かうつもりでしたか?」
「万一の時のために山梨にある自分用のシェルター?まあアジトと言っておこう、もちろん足が着かないように車を都度変えながら行こうと思ったんだしかしそう簡単なことじゃなかった、警察官がいきなり撃ってきたんだ」
「板垣信夫単語23歳、彼の弟信太が書いた小説『兄弟』は彼らをモデルにしたもので、癌唯一の家族である信太を失った」
「ああ後で知ったよ、こうなった以上警察を頼ることもかなわなくなったわけだ」
「彼らは何故あなたたちを襲ったのでしょう?」
「…オレからはなんともただ恐ろしいことにこの二人全くの無関係で偶然同じタイミングで犯行に及んだ」
「たしかになにも示し合わせずに同じタイミングで犯行に奇妙ですね…続きをおねがいします」
「オレが運転席に乗って走り出しても相手は発砲をやめなかった、特にケガもなく逃げ切ることが出来たよ、しかし後ろから撃たれたときはあせったわ、なんせ左耳のすぐ腋を弾丸がかすめていったんだからよ」
「それからは?」
「予定通り車を乗り換えながらなんとか山梨のアジトまで行けたんだ」
「無事たどり着けた?」
「まあ、着いた頃合いを見計らったかのように情報屋が連絡してきたんだ、『何者かが東尾の居場所をSNSにあげているしかもタイムリーで』ときたもんだ…ああ言っとくがアジトの電話で会話したんでスマホから探知される心配はなかったぜ」
「それは本間篤単語ですか?」
「そうだ」
「今回の事件で唯一自分の小説を盗まれたと主張する人物ですね」
「ああ、情報屋から聞いたのはそんな話だった」
「それからあなたはどうしましたか?」
「…たしか、ひとまず一息ついてアジトの冷蔵庫にあったペットボトルの茶を二人でのんだあのときほど市販の飲み物がうまいと感じたことはなかった、それから一服…といきたかったがどこで見られているか分かったモンじゃない、念のためみつかるようなことはやめた」
「そのまま夜を二人で過ごした」
「なにもなかった…いや、一悶着あったな」
「なにがあったんですか?」
「東尾のヤツ自分のSNSで自分の居場所をタイムリーで公開すると言い出しやがったんだ」
「あなたはなんと答えましたか?」
「『正気か?』って驚いたな」
「彼が自分の居場所を公開する、といった真意はなんですか」
「…今でも忘れられない、いや一生かかっても忘れないだろうな…なんて言ったと思う?」
「…全く予想がつきません」
「だろうな、普通の人間は生命の危機にさらされたときこんな考えにはいたらないだろ?『おもしろい小説が書けそうだから』とな」
「…確かに常識では考えられませんね」
「だろう、だからこう言ったんだ『馬鹿野郎!それで殺されたら小説も書けなくなるんだぞ』ってな…煙草もう一本いいか?」
「…どうぞ」
再び室内に煙が広がる、記者はぬるくなった麦茶を一口含む。
「新しいのもってきてやるよ、そら!」
中野は煙草を灰皿に置くと記者のグラスをとり立ち上がってシンクに中身をすて冷蔵庫からプラスチックの水差しから麦茶をそれにそそぎ記者の前に出した。
「ありがとうございます」
「いいよ、気にすんな」
「では一口」
記者麦茶飲む、中野座るそして煙草再びくわえる。
「…それで東尾はおもしろい小説が書けるなら命など惜しくないと言ったのですか?」
「少し違うな、『死にたくはない、けどおもしろい小説が書けるなら死んでもいい』と言ったんだ」
「小説のために命を差し出すこともいとわない、と?」
「悪魔に魂を売ってでも、のほうが的確かもな、あの瞳は言い知れぬ狂気を孕んでいた、思い出しただけで寒気がする」
「そんなに?」
「ああ、さらに『小説!小説!小説!小説を!みんなが面白いと感じるしょうせつををを書かなきゃ…書かなきゃ!書かなきゃ!いきるかちなんてないんだぁああ!』と突然叫びだしたんだ」
「なぜ彼は小説にそこまで執着するのですか?」
「あんたも東尾のことを調べたなら知っていると思うが中学のときいじめにあっていたらしいそして親も、いわゆる毒親っていうんだったか?そんな感じであれをしろこれをしろと怒鳴ったり暴力を振るうこともあったらしい、何度か自殺未遂をして入院したこともあったそうだ、東尾の人生の転機となったのはたまたま応募した小説が大賞をとってからだ」
「青川大賞ですね?」
「そう、それ以来出す作品は全部ベストセラーだ、そして彼の生活も一変した」
「といいますと?」
「大金が手に入った東尾はまずアパートで一人暮らしをはじめた、毎日雇ったメイドに身の回りのことをさせ自分は小説を一日20時間以上書くそんな生活を送っていたそうだ」
「彼の生活は公私ともに充実したものになった」
「そう、極めつけは東尾の両親には多額の借金があった…詳しいことはわからないが彼に泣いて謝り金をせびり土下座までしたそうだ、むろん金なんぞだすわけもなく両親行方不明、大方闇金にでも手を出して借金の形にされたんだろ、捜索願は一応出したが警察は真剣には扱わんだろう」
記者はノートを広げあるページを開いた。
「たしかに彼の両親は失踪していますね、それだけではなく東尾をいじめた連中も次々と不可解な死をとげています」
「小説で一発逆転、華々しく文豪の道を歩む、自分の夢で自分の好きなことでせいこうをつかむ、ただ」
「ただ?」
「それだけで東尾が小説に拘る単語とは思えないんだ」
「と言いますと」
「なんて言うか一種の憤りというか悔しさというか怨念というか…とにかく人間の心の奥にある負の感情の澱単語みたいなもんがあるんだろうな、じゃなきゃあんな目はしないだろうな」
「ちなみにSNSで発信はしてはいないんですね?」
「スマホを取り上げて窓から放り投げたからそんなことはしないだろ?」
「そこまでしなければならないほどの執念…」
記者は言葉をのんだ。
「まあ、ついでに東尾も拘束した守ってやる義理はないが乗りかかった船だ、ヘタなことして巻き添え食らいたくなかったからなまあ、とりあえずは一晩すごせたよぐっすり寝れたわけじゃないがな」
「翌朝(2023年4月3日)のことについて教えてください」
「アジトにあったものでサンドイッチ作った、インスタントのスープと一緒に食ったよ」
「東尾は拘束したままですか?」
「ああそうだ、拘束したまま飯を食わせたけど移動するときにほどいた」
「拘束されることについて東尾は抗議もしくは抵抗しなかったのですか」
「縛ってからしばらくはわめいていたがまた死んだような目で虚空を見つめていたよ」
「…ふむ」
「それからテレビで板垣と伊勢がその場で自殺したことを知った、板垣は包丁で自分の頸動脈を切り出血多量で即死、伊勢は残りの銃弾を喉の奥に2発こっちも即死だった」
「一体何が彼らを死へと駆り立てたのでしょう?」
「専門家じゃあるまいそんなことオレに聞くな」
煙を吐く中野。
「すみません」
「あくまでオレの見解だがある種の呪いのようなもんだな、呪いの類いなんぞ信じるたちじゃないが…こういうことが立て続けに起きるとそう考えたくもなるよ」
「なるほど、それでそのあとは?」
「しばらくしてまた例の情報屋から連絡あった別の情報屋か居場所がバレてると連絡が来た、SNSにも拡散されたらしい」
「次はどこに向かうつもりだたのですか?」
「北海道、まあ知っての通りだ、今からその一部始終を話す」
「お願いします」
「最初に違和感に気づいたのは高速に乗ってからしばらく走っていたときだ、後ろから白い軽のワゴン車が執拗にオレたちの車のあとをつけ回していた」
「そして渋滞に捕まったと」
「そうだ、捕まったとたん追突された、何度も何度も」
「それが本間篤(23歳)…」
「本間は車から降りてこう叫ぶ『よくもオレの小説をパクりやがったな!』とな」
「しかし、彼の小説はパクられてはいなかった、単なる青川大賞の選考漏れのことで逆恨みをしていたわけですね」
「だいだいそんなとこだなそしたらオレが止めるのも聞かず東尾が車から降りてこう言い返したんだ『パクりじゃないオリジナルだ、仮にパクりだったとして
おもしろければ、みんなが認めればそれでいい』」
「その間にだれか警察を呼んだんですか?」
「誰も呼んでなかったらしい集団心理ってやつだな」
「だれかが呼ぶから自分は呼ばなくてもよいという心理がはたらいていた…」
「オレに言わせれば人間なんて他人のことはどうでもいいエゴの塊みたいなもんだからな」
中野は煙草を吸い終わり次をとりだし黙って吸い始めた。
「本間は『お前は、オレを含めて小説を書いた人に申し訳なくないのかっ!』と叫び『そんな気持ちはサラサラないね、おもしろければそれでいいだろ?』と東尾」
「その言葉に激昂した本間はその場で全裸になり車に乗り持参した灯油を頭からかぶり火をつけ暴走した」
「『オレがミラクルファイヤー変態おじさんだぁあ!』と叫びながらな、あれは狂気の極致だよ、あたりは大パニックだその場にいた人間はほとんど逃げ出したよ、オレたち3人を除いてな」
「なぜあなたはその場にのこったのですか?」
「わからない、足が動かなかった」
「そのあとは?」
「東尾が両手を広げ叫ぶ『殺せ…殺せよ!オレはここだひき殺せ!』位置的には…」
中野はチラシの裏側に簡単な図を書き始めた。
「オレたちが乗っていた車がこれそしてその前に2、3両車があってその先にガソリンを積んだタンク車があった、俺たちの車の後ろに東尾が立っててちょうどオレは運転席からでてすぐのところにいた」
「なるほど写真いいですか?」
「どうぞ」
記者は中野の書いた図をスマホで撮影した。
「そんであの瞬間はよく覚えているよ、東尾はそのまま焼かれてぺしゃんこ、とどめを刺しにきた火だるまの本間だが消防隊に火を消された病院に搬送されたが即死だったらしい」
「その後重傷をおった東尾は長期の入院を余儀なくされた」
「風の噂によると今精神科にいるらしい、なにやら画用紙に文字だか線だかわからないモノを書き殴っているらしい」
「それはなんでしょうか」
「さあな、小説じゃねぇか?なんせアイツは小説の亡者だからよ」
中野は煙草を吸いかけてやめた。
END
後述
この記録は週刊リアタイム2023年10月号9/26刊行に掲載された記事です。
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