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メインストーリーな話
プロメテウス
しおりを挟む傀儡は───、人形は───、我が指揮に踊らぬ者はいない。
尽きない糸を張り巡らせ、地面から沸き立つ人形兵。その群れを突破する槍撃、水砂刻の奮闘によって何度も壊滅させられる。
「懲りないものだな、貴様。我に触れることすら出来ぬようでは、勝機はないぞ?」
「はぁ……っ、はぁ……っ、はぁ……っ。龍ちゃん……?」
いくら倒しても、絶え間なく復元と生産が成されている人形兵を前に、バテ始めている水砂刻は後ろで、プロメテウスの分析を急いでいる辰上を見やった。
暁咲からの情報を得て、アンリードはベースとなった人間の持つ記憶。即ち、生前を自覚することで強靭な再生力を失い、無力化させることができることが分かった。しかし、辰上と水砂刻の前に立つ彼は一筋縄ではいかなかったのだ。
「生前の研究心。それを刺激すれば、我が弱体化出来るとでも思ったのか?良いか人間。いいや、旧人類よ。人間が明日を進み続けるのは、何が原動力だ?数々ある内、その1つは《夢》だ。人は《夢》によって、己が目指す完結へと歩み出す」
「それが、お前にとっては機械の体だったのではないのか?」
水砂刻の質問に、肩を震わせて微笑しプロメテウスは辰上と水砂刻が、勘違いをしていることを理解した。そして、人形遊びでは退屈だと言いながら召喚する糸の放出を止め、自分を生み出すために犠牲になった人間と怪異の話を始めた。
✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳
もっとも、犠牲というのは少々語弊がある。何せ、その男は自身の夢を叶えてこの世を去ったのだから。
男は研究員で、人体装具。所謂、義手義足の類いを開発する仕事をしていた。神経接続による痛みを伴う技法でしか、失ったものを取り戻す事が出来ないこと。それを自らの体の一部が、事故で失ったことで理解した。同時に、人間の脆さを知った。
この世には、不慮の事故であっても不条理に虐げられる必要枠がある。そんな不信感を持つようになりながら、虚弱体質の女性と恋に落ちてしまった。結末など分かりきっていた。それでも、結婚し女性に元気になってもらおうと、医学の道へと進んだこともあった。
しかし、時間はそれさえも許すことはなく、彼女は衰弱仕切ってベットに寝たきりになった。
「おね……、がい。わたしのような……っ、悲しいうん……めい、に生まれた……子達を。救って、あげられる…………ような、発明────」
最後まで言葉は消えなかった。けど、そんなことは男には関係なかった。男は、すでにこの世を去ってしまった、愛する者を生きらせる決心を固めていた。
それ以来、男は変わってしまった。縫合処置で覚えた糸の使い方は、体の筋組織を代用する構造を作るために。人体装具の技術は機械人形を作るために、身体となる器を象る製法に用いた。必ず、愛した女性を取り戻すためにと始めた探究であったが、形になる頃には女性の方が形を失っていた。
男ははじめから思っていた感情に戻り、この人としての脆さに打ちひしがれていた。誰にも届かない絶望への怒号を上げるなか、《答え》を見つけた。
──『こんな人の体を捨て、鉄の体になればこの哀しみからも開放される。そして、自分は██の██を手に入れられる』──
男の哀れな最期。それは、自身を機械人形とするものであった。脳を機械に移殖して、鉄の身体を手に入れるというその目的は、時代の影響もあって叶うことはなく、研究半ばで絶命した。しかし、そんな男の最期を見ていた影があった。
人の思想が、人間に憧れを抱く怪異を誕生させていた。その名は【フランケンシュタイン】────。
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水砂刻は、暁咲から送られてきた情報と同じ内容であることに、それがなんだというのかと槍を向けて攻撃を仕掛ける。その少し離れたところで、戦いの様子を見ている辰上はリアクションが違っていた。
全てが同じではない。プロメテウスを作り出すために使われた怪異が、【フランケンシュタイン】。該当の男が生きていた年代と地域、死体が発見されたと記録されるまでの間に起きた、同種の怪異討伐記録を確認する。すると、【フランケンシュタイン】の目撃例は多いが、いずれも当時の噂観測課に相当する組織によって、都度討伐されていることが判明した。
それと同時に、今の説明。事前情報と同じであったが、重要なのはそこじゃない。プロメテウスの説明前に開口した一言。ベースとなった人間はすでに、夢を叶えている。だとすれば、アンリードの生前の記憶とは、何らかの未練をトリガーに呼び起こされる可能性があるということになる。
「────っ!!そうか、《夢》じゃない。まだ、続いているんだ。彼の夢の続きを……その答えに引かれた怪異が……」
「ぐはぁぁ!!!!」
「刻ちゃんっ!?」
吹き飛ばされてきた、水砂刻を受け止める辰上。
プロメテウスは人形兵を停止させ、融合炉入り口に置き捨てられた放射性廃棄物を処理するための、ワーカーマシンに乗り糸で操った。廃棄物処理を目的としているとは思えない、武装の数々が地中から姿を現した。プロメテウスが、怪異使いとの戦いに備えて改造した戦車と成り果てているそれは、いきなり装備していた対人兵器を辰上達を狙って掃射した。
その時、一瞬空間に歪みが生じブラックバーンのようなフラッシュが、弾幕と辰上達の間に生じた。瞬きもない刹那。プロメテウスの目の前から、二人の姿が消えた。
「何処だ?何処へ行った?見つけられないのなら、この辺一帯を破壊してでも探し出してやろう。クハハハ、カァーハッハッハッハッ────」
機関銃を標準定めず、四方八方へぶっぱなして自陣の人形兵諸共に土草を蹂躙していった。狂ったように笑いながら、見失った辰上達を探すプロメテウス。その額からは、ルーティン同様に灼熱色の線が全身に広がろうとしていた。
「はぁ……っ♪もう少しで────、夢が叶う…………」
自身にも直撃する位置にいるというのに、ミサイルを発射させて雨を降らせるプロメテウス。その光景は、とても元が人間であったものから造り出された存在とは言い難い、醜悪で狂気的なものであった。
強靭な再生力は健在のプロメテウスは、尚もミサイルの雨に打たれ続ける。そこから離れた、融合炉のゲート上にあるプロメテウスの四角位置に、辰上と水砂刻は逃れていた。水砂刻の怪異としての力。クロノスの力で一瞬時を歪め、自分達の時間軸を飛び対人兵器の攻撃から、辰上を守ったのであった。
しかし、こうなっては近付けないとミサイルが止むまで待つ水砂刻。すると、辰上がパソコンのモニターを水砂刻に向けて、内容を見せる。そこに記されていた内容に、目を見開いた。
プロメテウスは、自分を機械人形としようとした男。その生き様を見届けていたという、【フランケンシュタイン】を使って誕生したとばかり思っていた。そもそもが間違っていた。確かに、久遠は機械人形となった男の遺体は回収していた。しかし、それは死体を発見して回収した護送車を襲撃して手に入れたと記録されている。
「だから、その時点で当時にいた怪異が一緒なはずはない。そういうことか」
「ああ。それに、久遠が持ち出したのは男性の遺体のみ。仮に【フランケンシュタイン】に変異が見られて、肉体に憑依出来たとしたのなら。それは、アンリードを生成する条件に反している」
凍結されている状態の怪異から得た、データが参照元となっていると記されている研究録。であるのなら、この後別で【フランケンシュタイン】のデータを手に入れなければならなかったはず。そうなれば、当時の個体とはかなりの確率で別になる。
そこで、辰上が見せた資料に記載されている怪異ではないかと、二人の思考が一致する。そして、ミサイルの雨が止みプロメテウスが血眼になって、二人を探し出す行動へ移行した。同時に立ち上がった水砂刻は、辰上の方を見て正直に感じたことを告げた。
「まさか、そんな低級な怪異と夢を叶えた男を礎にして、あんなバケモノが生まれてしまうなんてな。でも大丈夫だ。龍ちゃん、俺───っ、勝ってくるから。ここで見ていてくれよなっ!!」
重力に引かれるまま、背中から地上へと降下した。辰上は、落ちて行く水砂刻にガッツポーズでエールを送った。
地上に到達する直前、槍を擁壁にぶつけて起動を直角に捻じ曲げてプロメテウスに向かった水砂刻。気配を察知したプロメテウスは、口角を広げて槍を正面から受けた。
「見つけたぞ……、貴様から消す」
「残念だが、それは出来ないぜ。なぁ?【盗作を厭わぬ作曲家】」
「────っ!?」
水砂刻のその一言に目を見開き、我に返ったように動じなくなったプロメテウス。甘んじて受けて貫通した槍が、肋から首筋を伝って引き裂き水砂刻はマシンを蹴った。空高く舞い上がり、得物を槍から巨剣へと変化させて切っ先に全身全霊の一撃を繰り出す、最大限のエネルギーを注ぎ込んで流星の如くプロメテウスの中心を目指した。
プロメテウスのアンリードとしての弱体化。その鍵を握っているのは、ベースとなった人間ではなかった。久遠が入れた怪異、【盗作を厭わぬ作曲家】という低級怪異が抱く、他者への嫉妬心からくる対象の英雄譚を追体験したいという、願望に基づく習性が叶えた夢の蛇足を引き起こしていることにあったのだ。
男は自らは機械人形となることで、永遠の命が手に入ると考え夢を叶えることはなくとも、結末が分からないまま実験半ばで理想の中で命を賭した。そんな彼の夢の続きに惹かれ、妬んだ怪異が今も有りもしない夢の続きを────、《永遠》という一つに視点を向け歪んだ野心に取り憑かれてしまっていた。
「邪魔など!?させる、ものかっ!!人形兵達ッッ!!!!我の夢は────っ、永遠の支配と再生は────っ、もう……すぐそこに…………」
プロメテウスの指令で、再生と急速展開された人形兵が並ぶ。一列に隊列を成し、縦に積み上がって防壁となって司令塔であるプロメテウスを護る。
それだけに留まらず、プロメテウスは狡い笑みを浮かべ手を水砂刻が現れた壁の方角へ、指を開いて差し向けた。同時に無数の糸が手首から生え、辰上が居る場所へ螺旋を描いてドリルのように高速回転させながら、辰上の心臓を狙って向かった
「我に操れぬ人形等なし。故に───、我に貴様らが操れぬ道理なし!!まずは無能な貴様の友人から、我が操り人形としてやろうっ!!」
「────。やってみろよ…………」
出来るものならな。
水砂刻の声だけが、プロメテウスの耳に聴こえる。散々、銃声やミサイルの爆発音が紡いできた自然音。それらが一切遮断された、無声音のみが届く。プロメテウスは直接心に語りかけてくるように響く、水砂刻の声に戸惑う。
周囲を観ると、時が止まったように動かない。辰上に向けて飛ばした糸も、体から離れて飛んで心臓に直撃する軌道上で硬直していた。しかし、自分自身は何不自由なく体が動くことを確認し、これが水砂刻の能力によるものであると解釈した。
それを裏付けるように水砂刻が、人形兵の防壁を跳び越えて姿を現した。修復があと一歩で完了する、水砂刻に負わされた傷口に熱が加わる。それは、水砂刻の巨剣が穿ったものであった。喰らってもなお、体が動かせるプロメテウスは、水砂刻の全身全霊の一撃を受け切ったと勝ちを確信したように笑った。
「あーはっはっはっはっ!!大した一撃だ。だが、それでは結局。我は倒せんよ。貴様も、怪異を言い当てたということは分かっているのだろう?男の夢は叶っていた。その延長線は存在しない。意味のない蛇足を追求し続けるということは、我にアンリードとしての終わりはない」
プロメテウスの言うとおりであった。
アンリードは生前の記憶を結びつくことで、そこにある未練に依存して弱体化するという弱点を持っている。プロメテウスは、その両方を克服しているためアンリードとしての能力を完全に損なうことはない。
しかし、それはこの状況では通じない。水砂刻とプロメテウスのみが動けるこの空間では、無敵であることは同時に永劫の地獄を意味していた。巨剣によって抉られた心臓部。そこに光る、プロメテウスのコアに水砂刻は巨剣をパージさせて、持ち手の役割を果たしていた槍を突き刺した。
破裂を生む純生な槍撃。水砂刻の槍から繰り出された一撃は、不治の傷を与えるものであった。当然、この一撃でコアを破壊してもアンリードの再生力は衰えることがないプロメテウスは、消滅することはない。
「馬鹿か。それで我が核に傷を付けようとも、我は再生し続けるのだぞ?不治の一撃なら、肉体を完全に壊して再生すればいい」
「残念だが、それは問題じゃない。お前はもう……ここで独りだ。そして喜べ───、お前の《夢》は叶う。この場所なら、永遠の時間を手に入れられるぞ」
「なっ────っ!?」
プロメテウスの再生力が、水砂刻の不治の一撃を上回っていた。しかし、その一言を聞いた途端、破裂を生む純生な槍撃の連鎖破壊と同じ勢いに落ち着いていた。
水砂刻は辰上から見せられた、【盗作を厭わぬ作曲家】の発生起源とされている作曲家の情報でプロメテウスの攻略法を見つけた。それは、男の永遠の命の蛇足が同じ《永遠》の延長線であるとするのなら、永遠を与えることが出来る水砂刻でしか出来ない芸当が有効であると。
槍を引き抜き、水砂刻は時間を動き出させる。ただし、動き出すのはプロメテウスのみが生きているこの世界の話であった。
「じゃあな。永遠に続く自分だけの時間を手に入れたまま、ここで朽ち果てることなく生き続けろ」
「ま、待ってくれ……っ、嫌だ……っ。終わることのない生と死の繰り返し等────」
「何を言ってるんだ?」
───お前に死なんてないだろ...。
砂時計の砂のように、地面に崩れ去る水砂刻だったものが消えながら放った最後の一言。それが、プロメテウスが最後に聴いた他人の肉声であった。
□■□■□■□■□
人形兵達の動きが、一斉に止まった。
辰上は、向かってきたプロメテウスが飛ばして来た糸のドリルを視認して、手を胸前でクロスした防御態勢を取ったが風に攫われて、糸は辰上の近くをする抜けながら勢いを失った。
「ふぅ。やったぜ龍ちゃん」
「刻ちゃん。プロメテウスは……?やっつけたのか?」
「いや。あいつは、あっちの時間に取り残されたままさ。俺が同じ時間軸の空間に入ることがなければ、もう戻っては来れない。と言っても、もうあっちに行くための通路は壊しちまったから、俺でも行けないんだけどな」
水砂刻の言うとおり、プロメテウスの姿は此処にはない。
クロノスの力で移動した、虚数空間にも等しい別時間の時空に取り残されたプロメテウス。主を失ったことで、稼動が停止した人形兵。世界各地へと派遣された人形兵も含め、すべて停止したことを管制室から知らされる。
「ん?どうしたんだ?通信が途絶えた……」
「ルーティンって奴の仕業か?」
「いや、これは────っ!?」
ルーティンはプロメテウスよりも先に、茅野達の手によって倒されていた。しかし、その後融合炉の最深部からの発信で、電波状況が完全に無力化されていることを辰上は確認した。
久遠がルーティンが倒されたと同時に、作動するように仕組んでいたシステムであると突き止めた辰上は、水砂刻とともに最深部へ向かうことを決め地上階に降りた。
「おいおい、嘘だろ?俺、時間異動の能力はしばらく使えないくらいには、消耗してるってのに……。あいつ、自律稼働も幾らか用意していたってことか?」
「いや、変だ。これは久遠が事前に用意していた人形兵かもしれない。刻ちゃん、茅野先輩達と合流した方が良さそうだ」
辰上の意見に同感だと、水砂刻は内部への進入は諦め一度引き返して、茅野達と合流する事にした。
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