意味のないスピンオフな話

韋虹姫 響華

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メインストーリーな話

見果てぬ夢、その海域へ...

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「動くなですっ!!」
「そんな……、ここまで来るだなんて……?」
「────来たか」

 最深部へと到着し、久遠に銃を向ける燈火。
 ネヴェルは、アンリード達を斥けてここまで辿り着いたことに、驚きを隠せないでいるのに対し、ホールドアップをしても燈火の到着を待っていたと言わんばかりにえらく落ち着いていた。階段を慎重に降りて、二人を一箇所に固まらせて問う。

「計画はもう終わりです。あの装置を止める方法を教えろです……はい」
「ふん。ボニー以外のアンリードはすべて消滅した……。ありがとう、噂観測課。君達がここまで私の筋書きどおりに動いてくれたお陰で、後は時限式で作動するそれが打ち上げられるだけで私の計画は完成する」

 銃を突きつけられているなか、不敵な笑みすら浮かべて燈火を見つめる久遠。するとそこへ、遅れて夏蝶火がやって来た。直ぐに渡した弾丸を打ち込めと、夏蝶火は燈火に伝える。
 ハッと目を見開きながら、設置されていた弾道に弾丸を打ち込んだ。弾道の大きさからすれば豆鉄砲も同然で、カンッ……と小さな衝突音がなるだけだった。しかし、これでその弾丸に仕込まれているアンチプログラムが、久遠の開発した人怪を壊滅に追い込む薬液の効力を相殺する。
 すると、突然高笑いを始める久遠。隣で、燈火と夏蝶火に計画を阻止されてしまったことに、ショックを受けているネヴェルがいるというのにも関わらず。ただ一人、勝ち誇ったように笑っていた。

「考えつきはしなかったのか?何故、旅立ちを迎える監視塔付近に、アンリードの弱点などという都合のいい情報が保管されていたのか。それもローカライズでだ?これでは、まるで……我々の中にが紛れ込んでいると言っているようなものだろう」
「な、何を言ってるんですか……はい?」
「そういうことなんだなぁ……これ。ボニーはプロトタイプ……、だからいつでも貴方の手で消せる……ってことだったのか、これ」

 久遠の言葉の真意に、全く気付くことが出来ない燈火の隣で夏蝶火だけは、その意味を理解した。
 彼の計画、《旧生態滅除新星計画》はあくまでも人間と怪異。その主悪の根源を断つための計画。そこに、他の動物はもちろん、死人や人為的に造り出された生命は含まれていない。故に、人の意思や痕跡を宿している自身の発明品とも言えるアンリードは、この物質の影響を受けない。
 壊滅して知性体が滅んだこの地球で、新たなに知性を宿した人類に取って代わる存在。それが現れるまでの間、旧人類として存在し続けることとなる。そうなれば、知性体はやがてアンリードを戦の神にでも見出してしまえば、この計画は元の木阿弥となってしまう。

「誰にも倒せない。そんな存在を本当に作れたのか。そんなものを作れていたのなら、私は人類の粛清など考えもしないし怪異という副産物を恨んだりはしないだろう。娘だって、この手に取り戻してみせる。だが、そうはなれない───」

 人の歪んだ思想。誤った夢の抱き方。それこそが、人の心の弱さを生み、怪異などという空想の具現を成し遂げてしまった。
 今の人類は、その有り触れた噂という欺瞞に踊らされた人間と、そんな思想すら抱けない人間とで格差が生じている。このままでは、久遠自身が味合わされた挫折、後悔、怨恨、不条理。それを失くし、平等を分配する機会のない世界がただ続いていくだけだ。
 そのための《旧生態滅除新星計画》。だが、久遠には一つ懸念している点があった。それが、完全で無敵ではないが普遍的な存在として人間と怪異、その両方の業を背負わせた存在、アンディレフリードであった。

「奴らは、この兵器では死なない。もとより、命など持っていないからな。私とネヴェルの言葉を理解するために人間の脳。その脳波が染み付いていた体が必要で、人間の遺体を使っていたに過ぎない。しかしだ。あろうことか私の研究で生み出されたバケモノ達は、文字どおりの不死兵器と化していた」

 そんなものを、リセットされた地球に持ち越させる訳にはいかない。
 夏蝶火達、人怪調和監査局は久遠のアンリードを使役する目的は、リセットされた後の世界を監視させる役割で作り出したと思っていた。実際はその逆で、計画実行とともにアンリードを廃棄処分することが久遠の狙いであった。
 本来なら、大々的に攻撃を仕掛けることなく、計画実行に都合のいい場所をジャックして打ち上げれば、それで祈願は達成させることが出来た。何とかして、アンリードを始末できる可能性がないかを模索していたのであった。

「インフェクター……、あれではダメだ。怪異の側面しか知らぬ者に、アンリードは倒し得なかった。フロンティアがそうだった。彼女は、私が思っていた以上に厄介でね。何せ、メインにした筈のがまだ生まれてきてもいなかった子も含めてとして、生前の記憶に書き換えを行なっていた。こればかりは、天才発明家と自負している私も驚かされた」
「ふざけるなです!!」
「ボニーはアナタ方の娘ではないと言っていましたね、これ?」
「ああ。私達を匿ってくれた友人の娘さ。自ら、アンリードになる事を志願したんだ。やったのは、私ではない。そこにいる私の妻、ネヴェルだ」

 ネヴェルはその場に崩れて、泣き始める。
 その間も久遠は、アンリードの弱点を提供した理由を話していた。怪異の上級種にあたるインフェクターでは、アンリードを倒せないと見た久遠は噂観測課と人怪調和監査局に目をつけ、怪異を知り討伐しながら本人達も怪異を用いて戦う怪異使いであること。
 それはアンリードと形式は違えど、人間と怪異が混在している状態である。同時に、人間としての視点と怪異としての視点を把握し、事象解決する能力がある。となれば、アンリードを倒し得るのは怪異使いしかいない。
 問題は情報をどう提供するか。ルーティンは、情報網を自然物からも取得出来るため、ネットワークを介した情報提供はすぐに見つかってしまう。ルーティンが戦闘区域に向かっている目を盗んで、ローカライズさせることが出来た情報をプロメテウスが造り出した完全独立稼働の人形兵に、一部ずつ仕込んで奇襲をかけさせることを考えていた。

「ルーティンには、仲間への詮索はしないように言っていた。だからその戦法で、君達にデータを差し出そうとした。まぁ、結局のところ……それを行う前に君達の中に紛れていた暁咲こそ泥が、データを盗み出してくれたことでスムーズに行ったよ」
「ルーティンは恐らく、この島にやって来たあなた達をスキャニングして、全てを悟ったのでしょう……。自分達も滅びも、計画の一部であるということを……」

 白状して、ネヴェルが口を挟んだ。
 すると、久遠は「時間だ」と言って弾道の格納庫へ視線を向ける。飛び立つ弾道の全貌が明らかになり、燈火は目を見開いた。なんと、見えていた部分は先端部のみで、これを宇宙に打ち上げるためのロケットエンジンが顔を覗かせていたのだ。

「上空で爆発するとでも思ったのか?残念ながら、これは大気圏で爆発する。そこから、地球全体を覆って3日もすれば、人間も怪異もこの世界から居なくなる。すべては徒労に終わるのだよ。すでに分かっていると思うが、この場所はルーティンのジャミングを発生させているために通信は効かない。それどころか、この施設自体をプロメテウスに改装させているのでね。こいつは、自ら地中を突き破って宇宙へ上がる」

 発射地点を悟らせることなく、撃ち落とさせることすらも困難とさせる久遠の策を前に、燈火は夏蝶火に対抗策はないのかと言葉を出せずにジェスチャーしていた。
 ここまできて、計画を阻止出来なかった。弾道はロケットエンジンのばりきを利用して、地上に向けて地面を掘り進めて行った。強化ガラス越しに、離れた位置で煙で覆い尽くされ状況が確認出来なくなる。

「これで……、メアリーに顔向け出来るな。父さんは、夢を叶えたんだ」
「あ……、ぁぁ……、もう───、止められないですか?…………は、……ぃ…………」

 地鳴りが響く最深部。
 燈火は床に両手を着いて、絶望を抱いていた。ネヴェルも罪悪感からなのか、涙を流して久遠の方を見ないようにしていた。久遠は天井をおもむろな目で見上げて、耳を澄ますように目を閉じていく。
 すると、爆発音が鳴り出して弾道ミサイルの飛び立つ様子を煙で覆っていた強化ガラスの向こうが、真っ赤に燃え上がっていた。地中で爆発したことで、強化ガラスを突き破って、最深部に暴風が吹き荒れる。その突然の出来事に、ドア側の壁に叩きつけられる久遠とネヴェル。
 同時に燈火も、キャリーケースをクッションにして壁にぶつかり頭を押さえながら、何が起きたのかを確認する。夏蝶火は、粘着質な毒液で脚を固め、その場に留まっていた。そして、スマホを取り出すと無効化されていた通信が回復して、音声が流れ出した。

『ん?これ、聞こえてんのか?こちら、ディフィート。ちゃんと、あたしの楔打ち込んでくれたみたいだな。おかげで一発で当てれたぞ、例の相殺弾』
「お疲れ様です、これ。こちらも弾道の無力化を確認しました。最深部の炉心跡地で火災は発生していますが、時期に消火されるでしょう」

 通信を切って、髪を耳にかける夏蝶火。


 ✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳


━ 数分前 ━

 夏蝶火から、燈火と合流出来たことを知らせる信号弾が上がったのを確認し、いよいよだなと構える人影があった。

「さぁて、ここからは一か八かだな。行けるのか?夏蝶火ナイトバグ

 飛行型の人形兵を片付けたディフィートは、人口島の上空に待機していた。
 きっかけは、最初の人形兵の奇襲。先に人口島へ乗り込んでいたディフィートは、人形兵を撃破しつつ島と施設全体を見渡していた。しかし、その何処にも弾道を発射するためのドッグも、発射台も置かれていないことに気が付き通信が有効なうちに、夏蝶火へ報告していたのであった。
 最悪の噴火のように、弾道ではなくエネルギーを放出する可能性もあるが、宣告どおりに弾道を放つのであれば、久遠はこちらに悟られないように地中から直接打ち上げるかもしれないと。

 加えて、相殺メカニズムをもとに作られたアンチプログラム。その最終調整がまだ終わっていないと分かり、直接弾道を止めに行くしかないことを明らかにして地上部隊に作戦を展開した。
 ルーティンとの会敵から、島全体で通信が使えなくなっている。これじゃあ、最終調整したアンチプログラムを的確に弾道に当てることなど出来はしない。夏蝶火は、誘導弾を燈火か自分が弾道に当てて、地上へ出てきたところを船からは発射したアンチプログラムを直撃させることを考えていたが、それでは間に合わない。
 すると、ディフィートは夏蝶火と合流し、小さな弾薬を渡した。それは、ラグナロッカーの指針の一本を楔に変えたものであった。通信機が使えなくても、楔を狙うことならディフィートには出来る。つまり、これが弾道に付着さえしてくれていれば、地上から這い出てくる地中を予想して狙い撃ちが出来る。

「おっ!?そろそろ時間か。久遠って科学者が、時間をキッチリ守らないやつなら、あたしらの負けだな。いくぜラグナロッカー♡ドゥームズデイ、お前はもしもの時に備えておいてくれよなぁ!!!!」

 楔となった時針に呼応する、分針と秒針。共鳴している位置に向かって、ブラスターをフル出力で解き放った。
 弾道がその姿を地上に現すより先に、ディフィートの放ったブラスターが地中を穿つ。程なくして、着弾した音が花火のように響き爆発が生じた。煙が一気に上空に舞い上がり、爆発事故が発生したようになっている核融合炉跡地。

「これ、ひょっとしたら、ファイヤーボール達死んでねぇか?通信、通信……っと…………おっ?生きてる!ナイトバグとファイヤーボール姉妹は……あ、あぁ、テステス────」

 爆発の衝撃で、怪電波発生装置が破壊され、通信機能が回復したことでディフィートは、夏蝶火に通信を入れたのであった。


 ✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳


━ 現在 ━

 壁に背中をつけて、倒れている久遠とネヴェルの前に立つ夏蝶火。人差し指と中指の先に毒液を溜めて、二人の方へ向け投降するように申しかける。

「ちょ、ちょっと待つですっ!!ひょっとして、私……最初からただの運び人ベクターだったんですか?アンチプログラムを当てるためのマーカー弾を持たされた…………はい?」
「ピンポーンっ♪つまり、タイムリミットまでに辿り着いていなかったら燈火ちゃんが焼け焦げになっていたんだなぁ、これ♪」

 ちゃっかり恐ろしいことを満面の笑みを向けて、実の妹に見せる夏蝶火。
 流石にシャレになってないと、燈火は口を半開きでドン引きしていた。そんななか、ふとアンリードを倒してもらうことが計画の一部であったと、久遠が説明していたときに観ていたモニターが、燈火の目にも止まった。
 そこには、アンリード達が配置されていた場所の監視カメラと追跡カメラの映像があった。ルーティンが控えていた場所、プロメテウスの暴れていた門前。レッドヒールがサタナキアと激戦を繰り広げた城壁外、フロンティアとトレードの死闘が行われたシェルター、動力室のすべてにはなかった。

「最早、これまでなんだな……これ」
「もう諦めましょう?あなた」
「────。」

 久遠達を追い詰めている夏蝶火の方を見て、すぐにもう一度モニターを観た。居ない。どこにもボニーの姿が映っていない。久遠の話に、感情的になっていた燈火であったが、そのモニターには動かなくなったボニーの姿があったはず。そう確信して、夏蝶火の方を向いた。
 直後、最深部へと通じるドアかた薄桃色のレーザーが、金属を突き破って燈火の横を通り過ぎた。そして、その行く先は燈火が警告しようと向いた方向と同じであった。

「────ッ!!??」
「久遠さんとネヴェルさんを───、連れて行かないでっ!!!!」
「かはっ!?」

 右肩を貫かれた夏蝶火。その直後に、目の前へ高速移動してきたボニーの追討ちをまともに喰らい、突き飛ばされた。
 燈火は急いで夏蝶火に駆け寄り、抱き起こして体を揺すった。辛うじて、毒で貫通した箇所の痛覚を遮断しては居るが、戦闘には復帰出来ない状態になっていた。手当てをしようと、回復の霊薬を渡そうとするが、毒素による応急処置と一緒に服用することは出来ないと言って、これを拒否した。

「ありがとう、メアリー……」
「何を言っている?ボニーだ」
「いいえ、違うの。あなた……、この子はメアリーなの」

 負傷した夏蝶火を抱き抱える燈火は、久遠とネヴェルの前に現れたボニーの様子が違っていることに気づいた。
 それと、久遠とネヴェルの会話が噛み合っていないことに思わず、どういうことなのかと口を挟んでしまった。

 久遠は監視モニターの横に置かれている、ケースのボタンを押して中身を見せる。そこには、ミイラとなった少女の遺体が保管されていた。これこそが、メアリーの遺体。アンリードには、素体として組み込んではいない。これが何よりの証拠だと、ネヴェルに言い聞かせる。

「ママ。パパに本当のこと……教えて、あげよう」
「そ、その声……、メアリー?バカなっ!だって、メアリーはここに居るじゃないか?君が輸送時のミスで血液が完全冷凍されていなくて、ミイラとして保存するしかなかったのだぞ?」
「それは……。あの子の提案を……受けたからなの。メアリーの血液は────」

 そこまで言いかけたところで、久遠は理解してしまった。
 まさか、娘に瓜二つであった知人の子。その成り代わりであるボニーが、自分の子であるメアリーの血液を素体にして作られたプロトタイプであったことに、発狂する久遠。
 ボニーの製造には、久遠は干渉せずにネヴェルに一任していた。それによって、ネヴェルとボニーとなった少女の交わした約束とその提案を知らなかったのだ。腐っても科学を人類の希望のために、研究を続けていたネヴェル。その研究で編み出した、アンディレフリードの製造理論。しかしそれは、当時同列で動いていた人造怪異使いの研究内容と、変わりのないものであった。
 それでも、家族を失いながらも久遠とネヴェルの娘であるメアリーと、変わってあげることでも出来たらと口にした少女の一言が、考えつきたくなかった理論を作ってしまった。それは、少女の肉体をベースとしてアンリード生成条件の人間と怪異を配合するというもの。
 こうして、誕生したプロトタイプ。ボニーは少女の記憶とメアリーの記憶を併せ持った存在となった。メアリーの血液はベースとなった人間の体内で循環し、これをアンリードとしての弱体化機構に取り込んでいた。

「ボニー……、いやメアリー、お前……その兆候は…………まさか」
「うん。でも、パパとママに会えるなら、もう……こんな力、いらないよ。今までありがとうね」

 何度も口調や声を変えるボニーの人格が、メアリーに定まったのと同時に消滅の兆しが現れる。
 泣きながら、ボニー。いや、メアリーを抱きしめるネヴェル、そして久遠。その後ろに燃える炎を見つめ、メアリーが指さして言った。

「あそこあるよ……。パパとママが、わたしに見せたかった《幻想の海》が」
「ああ、そうだな───」
「行きましょう。家族3人で───、人類のいない世界あちらの内海へ───」

 しかし、燃え盛る炎の中に海なんてものは見えない。
 燈火は何が起きているのか、分からずに夏蝶火を抱き抱えたまま壁際に移動した。そして、夏蝶火を置いて直ぐに三人を追いかけた。向かう先に海なんてないと、忠告して銃を向ける。それ以上進めば、炎の中に飛び込むことになる。
 すると、急に風が逆風し始めてミイラが入ったケースが炎の中に吸い寄せられた。続くように、身を投げる家族。近くの凹凸にしがみついて、巻き込まれないようにしている燈火に向かって、ボニーが口を動かしていた。


 ───お願いします...。どうか、この家族の《夢》を終わらせてください...


 聞き取るのではなく、口の動きからそう聞いた燈火。久遠達が炎の海へ飛び込んだ直後、風が止んだ。かと思えば、強烈な衝撃波が発生して燈火は吹き飛ばされた。それを咄嗟に、夏蝶火がキャッチし壁に叩きつけられ、損壊した壁や装置が瓦礫となって覆いかぶさった。

 やがて、衝撃が収まると消え去った炎の海。そこから、異形の姿をした存在が飛来して来た。それは、三つの身体を持つ女神へカーティアを模したように、両肩から別の身体が真横を向いて瞳を閉ざしていた───。
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