俺みたいな男、やめときゃいいのに。

柴田

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「あっ」

 ぐっと持ち上げられて、調理台の上に乗せられる。愛兎のほうを向かされているため、欲情した顔が隠せない。脚の間に愛兎の身体が挟まれていて、スウェットの裾がめくれたらすぐに秘所が見えてしまう。ももこは手で必死に裾を押さえた。

「どうにも我慢できねぇみたいだな? さっきまでほかの男とお楽しみだったんじゃねぇのか? それとも、あの男じゃ満足できなかった、とか?」

 すれ違ったあの男のことなんて、愛兎は一切気にしていないと思っていた。
 しかし愛兎から話題に出されて、ももこは一瞬息を呑んだ。まるで浮気を問い詰められたような気分だった。愛兎とも、付き合っているわけじゃないのに。

「ちがうの、さみしくて……っ」
「まあどうでもいいけど」

 愛兎が来てくれなくて寂しかった。いつもあんなふうに男を連れ込んでいるわけじゃない。今日初めてのことだったの。――そんなふうに説明したかったけれど、愛兎のひとことで口を閉ざす。

 愛兎はそういう男だってわかっていたはずだ。愛兎だって、これまできっと別の女のところにいただろうに、ももこばかり罪悪感を抱いている。
 面倒だと思われたくない。またどんなきっかけで愛兎が来てくれなくなるかわからないから、ももこは言いたいことをすべて飲み込んだ。
 今は、愛兎が再びももこのもとに来てくれたことを全身で感じたい。

「なあももこ。すげぇ顔してんの、自覚ある?」
「……っ、ぁ」
「んなに寂しかったわけ? そんなにももこンとこ来てなかったっけか。……あーあー泣くなよ。ほら、舌出せ。寂しくさせちまったお詫びに舌フェラしてやるよ」
「んん、ふ……ぁ」

 ビールと、煙草の味。ぬるりと絡む舌に全身が震える。愛兎の口の中に舌を含まれて、ぢゅぽぢゅぽと出し入れされた。気持ちよくて頭がぼやける。縋るものほしさに愛兎のほうへ手を伸ばすと、彼の手で首に両手を回させられた。

 執拗なほどねっとりと濃いキスに、軽い酸欠でくらくらする。長い長い接吻でじりじりと快感に火がつき、身体が愛兎の舌の動きに翻弄されていちいち跳ねた。ぽたり、ぽたり、と下腹部に熱が溜まっていく。
 強く舌先を吸われると、蓄積していた快感が弾けるのは一瞬だった。

「ふぁ、ぁ、……ッ、あ!」
「キスでイくとか、ハハッ、とんだドスケベ女だな」

 びくびくと痙攣するももこを前に、愛兎は舌なめずりをする。

「……めぐ、とさん?」

 膝をついた愛兎は、調理台の上に乗せたままももこの両脚を広げる。達したばかりで震える秘所を眺め、愛兎はひくつく陰核にふーっと息を吹きかけた。

「あぁっ!」
「敏感すぎじゃねぇ? イき狂うなよ」

 愛兎の顔が股座に近づくのを見下ろすももこの眼差しは、期待に満ちていた。指で包皮を剥かれた陰核に、愛兎が舌先をツンとくっつける。こちらを見上げたままチロチロと舌先でくすぐられて、ももこはたまらず喘いだ。
 どんなふうに愛撫されても、相手が愛兎だというだけで快感が何倍にもなる。そのうえ愛兎はももこの性感帯も、好きな触れられ方も熟知していた。

 涼やかな表情のまま、ももこを責める舌はどんどん激しさを増していく。ぢゅっ、ぢゅっ、と下品な音を立てて吸いつかれて、ももこは顔を仰け反らせた。

「~~~~ッ、イ、く!」
「ンッ! コラ、イくならイくって早く言えよ」

 顔に潮がかかりながらも、愛兎はそろえた指で陰核をにゅりにゅりと撫でて追い立てる。さらに吹き上がる潮を身体に浴びた愛兎は、楽しそうに笑っていた。

「クンニと手マンで何回イケるか数えててやるよ」

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