エスター公爵家の男たち~男性恐怖症の薄幸令嬢ですが、竜の父子に溺愛されて4人で幸せになります~

柴田

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47-1.2本のドラゴンソード ※


 噛みつくように唇を食まれ、舌が捻じ込まれる。キリアンは不慣れなのか覚束ない動きでジゼルの口内を探っていて、時折歯がぶつかった。
 性急にドレスをまさぐっていた手は、脱がすという手間を惜しんでビリリと破いてしまう。

「ん、いた……っ」

 ぎゅっと胸の先端を強くつままれて、ジゼルは呻いた。
 するとキリアンはバッと両手を上げて、焦った様子で後ずさりする。

「やっぱりだめだ、こんなのだめだ……っ!」

 ぶんぶんと頭を振り、キリアンはだめだと繰り返した。
 ジゼルは身体を起こし、キリアンににじり寄る。だめだと言っていても、キリアンはジゼルを突き飛ばすようなことはしない。うつむいた顔を覗き込んでみると、赤い瞳は涙で濡れていた。

 ポロポロと涙がこぼれていく。
 もうキリアンの感情はぐちゃぐちゃだった。
 ――抱きたい。苦しい。ジゼルがほしい。狂おしいくらいに。

「好きな女相手に、ひどいことしたくないっ」
「過去形って言ってたのに」
「嘘に決まってんだろ……! そうでも言わないと、おまえが気にすると思ってっ、……好きだよ、好きなんだよ、ジゼル……こんなかたちで抱きたくない。今の俺、ほんとにギリギリなんだ。女なんて抱いたことないんだよ……! 絶対ジゼルを傷つけちまう!」
「キリアン、大丈夫だよ」
「だっておまえは父上のつがいなんだろ!? 喉から手が出るほど欲しくたって、俺のもんにはならない! 父上のつがいを奪うだなんて許されない……! 俺が許せない……っ、でも好きだ。好きだジゼル、どうしたらいい? わかんねぇ、つらい、熱いっ、熱くて死んじまいそうだ……」
「キリアン、キリアン」

 ポロポロと涙をこぼすキリアンは、子どもの癇癪のように喚いた。

「私が助けてあげる」

 パンパンに膨らんだ前立てを撫でると、キリアンは熱い吐息を吐く。本当にギリギリのところに立っているのがよくわかる。
 ジゼルがズボンの紐をほどいていっても、キリアンはされるがままだった。ズボンには既に溢れた先走りで染みができている。

「……ぁっ」

 下着ごとズボンをずらすと、ぶるんっと陰茎が飛び出した。

「え?」
「――――な」

 ジゼルとキリアンはそろって驚愕の声を上げる。キリアンは自分の股間を見下ろして、信じられないとばかりに狼狽えた。

「なんだこれ……っ! ち、ちんこが2本になって……ッ、え、夢?」

 確実に1本だったはずのシンボルが2本に増えていて、キリアンは気を失いそうだった。
 ジゼルも自分の目を疑ったが、何度見ても立派なものが2本生えている。

「ま、まって……っ、頭ぐちゃぐちゃでわけわっかんねぇ! なんかいつもよりデカいし! もしかして父上も2本ある!? なあジゼル、なんとか言ってくれよ!」

 ジゼルとて、初めてのことで混乱していた。ヴィンセントは1本だ。間違いなく1本だった。だがそれは、人間の姿をしていたときの話だ。もしかしたら竜人の姿になると、ヴィンセントも2本生えているのかもしれない。

 そんなことは今は置いておいて、ジゼルは2本の陰茎と向き合った。先走りを垂らすそれはバキバキに血管を浮き立たせており、今にも弾けてしまいそうだ。
 ジゼルはおそるおそる両手を伸ばしそれぞれを握ってみる。どちらかが幻かもしれない。

「……っひ、ん」

 手の中で、どちらの陰茎も跳ねた。どうやら幻じゃない。
 キリアンは情けない声を上げてしまった口元を押さえ、ジゼルの手元を見つめていた。

「や、ばい……手ぇ離せって……!」
「どっちも気持ちいい?」

 両手でゆるゆると扱く。キリアンは息を震わせて、床に爪を立てていた。

「……あッ、……で、る!」

 突然腰が跳ね上がり、両方の陰茎から精液が飛んだ。驚いたジゼルが思わず固まってしまうと、ジゼルの手の上から陰茎をつかんだキリアンが強く擦る。びゅっ、びゅるっ、と残りも出すと、キリアンは荒い息を吐きながら脱力した。

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