エスター公爵家の男たち~男性恐怖症の薄幸令嬢ですが、竜の父子に溺愛されて4人で幸せになります~

柴田

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48-1.「俺のことも好きになって」 ※




「……も、やだ」
「泣かないで、キリアン」
「もう、つらい……っ、やだ、ジゼルがほしい、なんでジゼルは父上のつがいなんだよぉ……!」

 心と身体のバランスが崩れ、とうとうキリアンはうわーんと幼子のように泣いた。
 ジゼルがヴィンセントのつがいじゃなければよかったのに。ジゼルがヴィンセントのことを好きにならなければよかったのに。ジゼルがキリアンのことを好きになってくれればよかったのに。――そんなどうにもならないことを叫んでは泣きじゃくった。

「俺のことも好きになれよぉ……!」
「好きだよキリアン」
「なんでそんな嘘つくんだよ!」
「嘘じゃない。ほんとだよ」
「……うそだ」

 何を言っても信じてくれないキリアンの唇を、ちゅっと啄む。目を丸くして呆然としているキリアンの唇を割り開いて、ジゼルのほうから舌を絡め合わせた。

「……精液まずい」

 そっと顔を離すと、少しだけ冷静さを取り戻したキリアンがにらむように見つめてきた。唇が触れる距離で、キリアンが恨みがましい声で聞く。

「……ほんとに俺のこと好きなわけ?」
「うん、好きだよ」
「父上は?」
「ヴィンセントさまも好き」
「どうすんの」
「二人でヴィンセントさまにごめんなさいってしよう?」
「ハッ、俺だけ殺されそうだな」

 そうこぼしながら、どちらからともなく唇を重ねた。

「ん、……っふ」
「こっからどうしたらいい?」

 ジゼルはソファを指さした。床では身体が痛くなる。
 キリアンはジゼルを抱き上げると、ソファに下ろして覆いかぶさった。「この次はどうしたらいいんだ?」と尋ねるように首を傾げるさまは、竜というよりも犬のようだ。
 ジゼルはキリアンの手を、秘所へと誘導した。

「……脱がせて」

 キリアンはドロワーズを足から引き抜くと、もう一度秘所に顔を埋めた。慎ましく閉じた秘裂は、内側から溢れる蜜でぬらぬらと濡れて光っている。キリアンは指でそこを左右に開いた。この奥から、キリアンを狂わせるほどの甘やかな香りが漂ってくる。
 あんまりにも顔を寄せてまじまじと見るものだから、ツノが内腿に触れてひんやりと冷たい。

「すげぇ濡れてる。なんでこんな濡れてんの? 俺のチンコ触って舐めてただけだろ? はあ……エッロ。俺がジゼルのこと抱きたくてたまんなくて勃起してるのとおんなじで、俺に抱かれたいと思ってくれてるから濡れるわけ?」
「恥ずかしいこと言わないで……」

 問い詰めるようなキリアンの言葉を受け、秘所からまた蜜が溢れてくる。一層濃くなった匂いを吸い込んで、キリアンは指先まで痺れるような疼きを覚えた。

「舐めたい。舐めていい?」
「あっ、舐めてから聞かないで……」

 秘裂を下から上に舐め上げて、舌の表面で蜜をすべてすくっていく。それは濡れた内腿すら舐めていった。ぢゅるぢゅると音を立てながら膣口を吸っていたかと思うと、舌先が中に侵入する。中を濡らす蜜すら啜り、キリアンは甘露の味わいに夢中になっていた。
 それはジゼルを気持ちよくさせるための愛撫ではなく、キリアンの渇きを満たすための行為だ。

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