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砂のピラミッドたち ~曖昧な世界で~2⃣
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その隣は 先月 結婚した相手の名前が書いてある
親友より高さは低いが これも 綺麗だ
そして その前に 今にも姿を現そうとしている ピラミッド・・・
もしかして 子どもか?
そういえば デキ婚って 言っていたな・・・
もしかして・・・これは・・・その人の人生か?
親友は 結婚前に出世もしたと言っていたな・・・
「まじかよ・・・」
俺の ピラミッドは 覇気がない
そうだ 大学を卒業し 就職して3年ぐらいまでは 何とか 踏ん張れた・・・
ということは あの ひび割れが ない部分は 3年前ということか・・・
他の ピラミッドも見てみよう
あの 綺麗な形をした 完成したピラミッドは 誰のだろう?
俺の ピラミッドから 少し離れていたので 近づいて見てみると・・・
「おばあちゃん・・・」
昨年 亡くなった おばあちゃんの名前だった
その隣は おじいちゃん
まだ 健在だ
先日倒れて入院中だが・・・
そのピラミッドは もうすぐ完成するようだ
「ここは いったい どこなんだ・・・」
「黄泉の国ニャン」
突然 後ろから声がして 慌てて振り向くと 赤いマントをつけた 朗らかな狸がいた
俺の膝ぐらいまである でっぷりとした狸が 細い目をして にんまりと笑っていた
「黄泉の国? 俺は死んだのか?」
「死んでは いないニャン 死にそうな顔は していたけどニャン」
「死んでいないのなら 何故 俺は ここにいる?」
「正確には 黄泉の国の 入り口ニャン」
質問には 答えてくれずに 狸は 嬉しそうに笑っている
何が そんなに楽しいのか?
「この ピラミッドは 人生を表しているのだろ?」
「そうニャン よくわかったニャン やっぱ 君は 頭いいニャン」
狸なのに ニャンニャン 言いながら 生暖かい風に吹かれて 赤いマントを翻す
どこかで 見たことのある狸だ・・・
「人の人生が見えるのは 蠟燭だと思っていたが」
「別に 蝋燭でも いいニャン 変えるニャン?」
はっ⁉ どういうこと?
「そんなに 驚くことないニャン 消えていくより 積み上がる方が 努力家の君には向いていると思って ピラミッドに してみたニャン」
確かに 蝋燭だと 消えていくから すべてが無駄になった気がして 嫌だ・・・
この狸 俺の性格を よくわかっている・・・
「変えられるものなのか?」
「変えられるものニャン」
「曖昧な世界・・・だな・・・」
「そうニャン すべてが 曖昧ニャン」
すべて?
「ここは だろ?」
「この世も あの世も 全てニャン」
と 狸は さらに にんまりする
「どういうことだ?」
「言葉の まんまニャン」
狸は 真顔になった
「お前が 生きている世界は 特に曖昧ニャン」
「そんなことはない!」
思わず 叫んでしまった
「特に曖昧ニャン」
狸は また 同じ言葉を繰り返した
親友より高さは低いが これも 綺麗だ
そして その前に 今にも姿を現そうとしている ピラミッド・・・
もしかして 子どもか?
そういえば デキ婚って 言っていたな・・・
もしかして・・・これは・・・その人の人生か?
親友は 結婚前に出世もしたと言っていたな・・・
「まじかよ・・・」
俺の ピラミッドは 覇気がない
そうだ 大学を卒業し 就職して3年ぐらいまでは 何とか 踏ん張れた・・・
ということは あの ひび割れが ない部分は 3年前ということか・・・
他の ピラミッドも見てみよう
あの 綺麗な形をした 完成したピラミッドは 誰のだろう?
俺の ピラミッドから 少し離れていたので 近づいて見てみると・・・
「おばあちゃん・・・」
昨年 亡くなった おばあちゃんの名前だった
その隣は おじいちゃん
まだ 健在だ
先日倒れて入院中だが・・・
そのピラミッドは もうすぐ完成するようだ
「ここは いったい どこなんだ・・・」
「黄泉の国ニャン」
突然 後ろから声がして 慌てて振り向くと 赤いマントをつけた 朗らかな狸がいた
俺の膝ぐらいまである でっぷりとした狸が 細い目をして にんまりと笑っていた
「黄泉の国? 俺は死んだのか?」
「死んでは いないニャン 死にそうな顔は していたけどニャン」
「死んでいないのなら 何故 俺は ここにいる?」
「正確には 黄泉の国の 入り口ニャン」
質問には 答えてくれずに 狸は 嬉しそうに笑っている
何が そんなに楽しいのか?
「この ピラミッドは 人生を表しているのだろ?」
「そうニャン よくわかったニャン やっぱ 君は 頭いいニャン」
狸なのに ニャンニャン 言いながら 生暖かい風に吹かれて 赤いマントを翻す
どこかで 見たことのある狸だ・・・
「人の人生が見えるのは 蠟燭だと思っていたが」
「別に 蝋燭でも いいニャン 変えるニャン?」
はっ⁉ どういうこと?
「そんなに 驚くことないニャン 消えていくより 積み上がる方が 努力家の君には向いていると思って ピラミッドに してみたニャン」
確かに 蝋燭だと 消えていくから すべてが無駄になった気がして 嫌だ・・・
この狸 俺の性格を よくわかっている・・・
「変えられるものなのか?」
「変えられるものニャン」
「曖昧な世界・・・だな・・・」
「そうニャン すべてが 曖昧ニャン」
すべて?
「ここは だろ?」
「この世も あの世も 全てニャン」
と 狸は さらに にんまりする
「どういうことだ?」
「言葉の まんまニャン」
狸は 真顔になった
「お前が 生きている世界は 特に曖昧ニャン」
「そんなことはない!」
思わず 叫んでしまった
「特に曖昧ニャン」
狸は また 同じ言葉を繰り返した
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