9 / 21
思い通りにならない優しさ
しおりを挟む
僕は 小学校の教師になって 7年
今時 珍しく 熱血教師と 陰で生徒や保護者から言われている
僕自身は 熱血のつもりはない
ただ 普通に 生徒と向き合っているつもりだ
もちろん 保護者の話にも 耳を傾ける
ここ数年 特性のある生徒の支援が厚くなり 昔と違い 随分 学校にも通いやすくなった
しかし そういった子ども達に対する いじめは まだまだある
僕は それを 絶対に許さない
厳しく 生徒を指導する
そういった意味で 熱血と言われているのかもしれない
今年は3年生を受け持ち 特性のある生徒も僕のクラスに 数人いた
そこの保護者の方々とも どう支援をしていくか よく話し合う
学習支援は もちろん いじめは 絶対に許さない
そんな ある日 学校行事の一つに 防災訓練下校と いうものがある
これは 学校にいる時に地震が発生し その後 どのように下校するかという訓練だ
全校生徒が 地区ごとに集まり 集団で下校する
僕たち教員は それを引率するために 一緒に下校する
その中で やはり 特性の ある生徒は 注意深く その子にあったフォローを してあげないといけない
僕は 気になる女の子をフォローするために 手を繋ぎ下校した
その生徒は 人一倍 不安を感じる子どもなので そのように対処した
丁寧に こんな時は どう対応していくのかも教えてあげた
その生徒が住む地域に到着し 保護者達が待っているので 引き渡す
僕は その生徒の母親に引き渡し 問題なく訓練を終えることが できたことを伝え満足する
学校に戻りながら 生徒たちの様子を見るために 何度も振り返る
僕が 手を繋いで帰ってきた生徒の様子も チェックする
母親が その子の目線に合わせて 何やら一生懸命 話しかけている
その様子が 少し気にはなったが 母親も その子のために 向き合っているのだろうと思った
翌日 僕は 校長に呼び出され 防災訓練下校の詳細を細かく聞かれた
毎年 聞かれることがないのに 何故?と疑問に思いながら 問題なく終わることができたことを伝えた
「実はね 君が 手を繋いで帰った子どもの保護者から クレームがあったんだ」
クレーム? 何故? 完璧なサポートをしたのに?
「ほら 最近 ニュースでも報道されているだろ? 教師の性犯罪 君を疑っているわけではないが 生徒と手を繋ぐのは 良くないね もっと考えて行動しなさい」
「でも あの生徒は 集団の行事には 特に不安を募らせます なので 安心させる意味でも 手を繋きました 決して下心があったわけでは・・・」
最善を尽くした行動に 文句を言われるとは・・・
「君の気持ちは わかるよ しかしね 親御さんが そのように感じたのだから 仕方がないだろ?」
「だったら その時 言ってくれれば 僕も説明しました!」
直接 会話が出来たら 誤解も解けるはずなのに・・・
「直接 話せないから 私に話がきたのだろう? 親御さんは 担任の先生には 人質に取られているようなものなので 直接話したら 今後の娘に対する対応が怖いと 思っておられる だから 上手く校長から話してください とのことだ」
「・・・」
「まぁ 今後は 気を付けてくれ」
「・・・」
次からは 女性教員に 任せるか・・・
(了)
今時 珍しく 熱血教師と 陰で生徒や保護者から言われている
僕自身は 熱血のつもりはない
ただ 普通に 生徒と向き合っているつもりだ
もちろん 保護者の話にも 耳を傾ける
ここ数年 特性のある生徒の支援が厚くなり 昔と違い 随分 学校にも通いやすくなった
しかし そういった子ども達に対する いじめは まだまだある
僕は それを 絶対に許さない
厳しく 生徒を指導する
そういった意味で 熱血と言われているのかもしれない
今年は3年生を受け持ち 特性のある生徒も僕のクラスに 数人いた
そこの保護者の方々とも どう支援をしていくか よく話し合う
学習支援は もちろん いじめは 絶対に許さない
そんな ある日 学校行事の一つに 防災訓練下校と いうものがある
これは 学校にいる時に地震が発生し その後 どのように下校するかという訓練だ
全校生徒が 地区ごとに集まり 集団で下校する
僕たち教員は それを引率するために 一緒に下校する
その中で やはり 特性の ある生徒は 注意深く その子にあったフォローを してあげないといけない
僕は 気になる女の子をフォローするために 手を繋ぎ下校した
その生徒は 人一倍 不安を感じる子どもなので そのように対処した
丁寧に こんな時は どう対応していくのかも教えてあげた
その生徒が住む地域に到着し 保護者達が待っているので 引き渡す
僕は その生徒の母親に引き渡し 問題なく訓練を終えることが できたことを伝え満足する
学校に戻りながら 生徒たちの様子を見るために 何度も振り返る
僕が 手を繋いで帰ってきた生徒の様子も チェックする
母親が その子の目線に合わせて 何やら一生懸命 話しかけている
その様子が 少し気にはなったが 母親も その子のために 向き合っているのだろうと思った
翌日 僕は 校長に呼び出され 防災訓練下校の詳細を細かく聞かれた
毎年 聞かれることがないのに 何故?と疑問に思いながら 問題なく終わることができたことを伝えた
「実はね 君が 手を繋いで帰った子どもの保護者から クレームがあったんだ」
クレーム? 何故? 完璧なサポートをしたのに?
「ほら 最近 ニュースでも報道されているだろ? 教師の性犯罪 君を疑っているわけではないが 生徒と手を繋ぐのは 良くないね もっと考えて行動しなさい」
「でも あの生徒は 集団の行事には 特に不安を募らせます なので 安心させる意味でも 手を繋きました 決して下心があったわけでは・・・」
最善を尽くした行動に 文句を言われるとは・・・
「君の気持ちは わかるよ しかしね 親御さんが そのように感じたのだから 仕方がないだろ?」
「だったら その時 言ってくれれば 僕も説明しました!」
直接 会話が出来たら 誤解も解けるはずなのに・・・
「直接 話せないから 私に話がきたのだろう? 親御さんは 担任の先生には 人質に取られているようなものなので 直接話したら 今後の娘に対する対応が怖いと 思っておられる だから 上手く校長から話してください とのことだ」
「・・・」
「まぁ 今後は 気を付けてくれ」
「・・・」
次からは 女性教員に 任せるか・・・
(了)
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる