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第参話──九十九ノ段
【漆】珊瑚ノ間
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――そして犬神零は、事務所には戻らず、その足で竜睡楼へやって来たのである。
時は、夕刻。
薄らいだ初春の日差しが、瓦屋根を黒々と鱗のように照らすさまを眺め、零は溜息を吐いた。
自らそのように望んだとはいえ、自分を飲み込もうと待ち構える蛇の口に飛び込むのは、やはり気が進まない。
せめてもう少し、事情を探りたいところではあった。しかし、昼間の篠山栴檀の様子から、これ以上それは望めないと悟った。
……それに、モタモタしていては、桜子がまたどう介入してくるか分からない。
彼女としては、真面目に探偵助手業務をこなしたいだけで、これっぽっちも悪意はないのだ。それが分かっているだけに、あまり邪険にはしたくない。
だから、さっさと用件を済ませてしまおう。彼はそう考えた。
零は竜睡楼を見上げる目を細め独り言を呟く。
「……さて、行きましょうか」
「そうね」
何食わぬ様子で掛けられた声に、零は目を剥いた。
「――桜子さん!」
声が聞こえた隣を見れば、まさしくそこに、椎葉桜子の姿があった。そして、
「早く行きましょ」
と数寄屋門へ向かおうとするから、零は慌てて彼女の腕を掴んで引き止めた。
いつも通りの、ワンピースにクロッシェ帽の姿だが、門からの薄明かりでも、めかし込んでいるのが見て取れる。頬紅をさし、真珠の首飾りを付けた様子をまじまじと眺めていると、桜子は眉根を寄せた。
「何?」
「……あ、いや……」
返答に窮し、零は溜息を吐く。
「あなたの考えてる事くらい分かるわよ。絶対今晩来ると思って、張り込みしてたの」
「…………」
「そんな事も見抜けないで、よく探偵なんて名乗れるわね」
「手厳しいですね……」
桜子は零の手を解き、クロッシェ帽の大きなリボンの下から、彼を横目で見上げた。
「で、どうやって入るつもり? 紹介がなきゃ入れないわよ」
「先程、栴檀画伯にお会いしまして。紹介状を頂きました。珊瑚の間の襖絵が見たいと」
「なるほどね」
前を向いた彼女の目元を帽子のつばが隠す。いつもより澄ました口元に、零は首を竦めた。
これも運命だと思うより他にないだろう。
諦めた口調で、零は桜子に囁く。
「私は呉服問屋の若旦那、という設定のようです。ですから、桜子さんは若奥様とか……」
「嘘でも嫌」
「ですよね……」
桜子は少し考えた後、こう言った。
「そうね、姉でいきましょ」
「お姉さん?」
「悪い?」
「年齢的に妹では?」
「悪いの?」
「お姉さんでいきましょう!」
零は再び溜息を吐く。そしてふと考えた。
――彼女は、本当にひとりだろうか?
もし、彼も来ているとすれば、二人の方が都合良い。
そんな思惑に気付く素振りもなく、桜子は数寄屋門を入る。
零がその背を追えば、彼女は門を入ったところで足を止めた。
「素敵だわ……」
打ち水をした石畳に灯篭の灯が映る。開け放たれた玄関の脇にぼんやりと佇む、満開の桃が実に幻想的だ。
「ようこそ、竜睡楼へ」
桃の脇に並ぶ、色無地の着物で揃えた女中たちに迎えられ、二人は玄関を入った。
そこに控えるのは女将である。日本髪に色留袖で床に三つ指を付き、にこやかに顔を上げる。
「篠山先生のご紹介とお伺いしましたが」
「はい。画伯の作品を是非拝見したいと、無理をお願いしまして。――ねぇ、お姉さん」
「そ、そう。栴檀画伯に襖絵をお願いする前に、下見をしたいの」
零は懐から名刺を取り出し、女将に渡した。彼女は名刺の文面と零と桜子としばらく見比べた後、
「先生はおいでになりませんの?」
と首を傾げた。やはり、簡単には通してくれないようだ。
――その零の着物、肩辺りの柄が一瞬動いたのに気付いたのは、女将だけだった。
蛾。
色鮮やかなその羽ばたきが一瞬彼女の視線を捕らえると、女将はすぐさま立ち上がった。
そして二人を奥へと導く。
「どうぞ、こちらへ」
――そこに聳えるは、九十九段。
竜睡楼の中央を奥へと延びる、玄関と座敷とを繋ぐ階段。緩やかに折れながら丘を伸びる階段の左右に、互い違いに座敷が配置されている。
だが、特筆すべきはそこではない。その絢爛豪華な内装にある。
木目美しい段板に一歩踏み入れれば目に入る、金張りに花鳥風月が描かれた天井絵。行灯がぼんやりと浮かび上がらせるその光景は、息を呑むほどに美しい。
「……素晴らしいですね……」
おおよそ芸術には疎い零でさえ心奪われ、しばらくその場に立ち尽くした。
「まるで天上界に行く階段のようね」
桜子も同じ様相だ。見開いた目に行灯の灯を揺らし、その光景に見入っている。
「左様で御座いましょう。皆様そう仰られます」
女将はそう言いながら、軽い足取りで階段に進む。
二人はキョロキョロと視線を泳がせながら、その後に続いた。
左右に連なる碧色の壁に配された、鮮やかな色硝子が嵌め込まれた窓。その向こうには、整えられた庭園が広がる。
そして階段は所々、通路で枝分かれしており、その先にそれぞれ、座敷があるようだ。通路の手前に部屋の名を書いた札が掛けられ、その突き当たりの襖には、部屋の名前に見合った装飾が施されていた。
「こちらにございます」
階段の途中で女将が足を止めたのは、深海のような濃藍に螺鈿を施された襖の前だった。
「お部屋でお待ちくださいませ。ただ今お料理をご用意いたしますので」
襖に手を掛ける女将の手を、零は止めた。
「ここは『硨磲の間』。お部屋が違うようですよ?」
すると女将は微笑んだまま目を伏せた。
「申し訳ございません。珊瑚の間は本日は予約が入っておりまして」
「あの部屋は、栴檀画伯しか使われないと聞きました。そして今宵は、画伯はおられない」
「…………」
「お通し頂けますね?」
女将の笑顔が消える。
零には分かっていた。――女将はあの部屋の真実を知っている。彼があの部屋に入れば、他の失踪者と同じ運命を辿るだろう事も。
だが、ここで引き下がっては、ここまで来た意味はない。零は女将に微笑み掛けた。
「どうしても、『珊瑚の間』が見たいのです。全ての責任は私にあります。ですから、お通し頂けませんか?」
女将はしばらく目を泳がせる。零はその様子をじっと見守る。
やがて女将は根負けし息を吐いた。
「分かりました。……どうぞ」
女将は階段の先、薄暗い空間へと進む。そして傍らの行灯に灯を入れた。
それがぼうっと浮かび上がらせた先の天井。
――錦鯉。
美しい彩りの鯉が、水面を泳いでいる。それはまるで、澄んだ水を湛えた池を逆さまに覗いているような趣向である。
零には女将に尋ねた。
「これは、どなたの作品ですか?」
「こちらも、篠山栴檀先生の作品でございます」
淡々と答えた女将の言葉に、零は首を傾げた。……篠山邸で見た掛け軸の鯉と、作風が違う気がする。
女将はスタスタと階段を上がっていく。そして、階段の終わり、突き当たりの行灯を灯した。
そこにあったものは、突き当たりの壁を覆うばかりにそびえ立つ屏風。
金張りの扇に描かれている風景画を見て、零は眉根を寄せた。
赤提灯が飾られた二階建ての遊郭が立ち並ぶ。その間に挟まれるように立つ、煌びやかに装飾されたアーチ門の左に、大きな柳が見える。
――新吉原だ。
その大門の下で、花魁が二人の禿を引き連れ、こちらを見ている。七色の柄の艶やかな佇まいは、まるで生きているかのようだ。
「これも、栴檀画伯の作品ですか?」
「はい」
女将は右側の通路の先にある蒼い襖を開きながら答えた。
しかし……と、零は首を傾げた。なぜこの場に吉原を描いた屏風が? 天井絵の池の鯉とも、『珊瑚の間』の海を思わせる蒼色とも、全く脈絡がない。
「何ボヤッとしてるのよ。目的はこっちでしょ」
桜子に袖を引っ張られ、ハッと彼は顔を上げた。
――そして目に入った、襖の向こうの光景に息を呑んだ。
一面の、蒼。
壁も襖も、全て蒼い。そして、天井に網目のように施された和紙を透かして光が入り、まるで陽の差す海中にいるような趣である。
「どうぞ」
女将に促され、零と桜子は珊瑚の間に足を踏み入れた。
時は、夕刻。
薄らいだ初春の日差しが、瓦屋根を黒々と鱗のように照らすさまを眺め、零は溜息を吐いた。
自らそのように望んだとはいえ、自分を飲み込もうと待ち構える蛇の口に飛び込むのは、やはり気が進まない。
せめてもう少し、事情を探りたいところではあった。しかし、昼間の篠山栴檀の様子から、これ以上それは望めないと悟った。
……それに、モタモタしていては、桜子がまたどう介入してくるか分からない。
彼女としては、真面目に探偵助手業務をこなしたいだけで、これっぽっちも悪意はないのだ。それが分かっているだけに、あまり邪険にはしたくない。
だから、さっさと用件を済ませてしまおう。彼はそう考えた。
零は竜睡楼を見上げる目を細め独り言を呟く。
「……さて、行きましょうか」
「そうね」
何食わぬ様子で掛けられた声に、零は目を剥いた。
「――桜子さん!」
声が聞こえた隣を見れば、まさしくそこに、椎葉桜子の姿があった。そして、
「早く行きましょ」
と数寄屋門へ向かおうとするから、零は慌てて彼女の腕を掴んで引き止めた。
いつも通りの、ワンピースにクロッシェ帽の姿だが、門からの薄明かりでも、めかし込んでいるのが見て取れる。頬紅をさし、真珠の首飾りを付けた様子をまじまじと眺めていると、桜子は眉根を寄せた。
「何?」
「……あ、いや……」
返答に窮し、零は溜息を吐く。
「あなたの考えてる事くらい分かるわよ。絶対今晩来ると思って、張り込みしてたの」
「…………」
「そんな事も見抜けないで、よく探偵なんて名乗れるわね」
「手厳しいですね……」
桜子は零の手を解き、クロッシェ帽の大きなリボンの下から、彼を横目で見上げた。
「で、どうやって入るつもり? 紹介がなきゃ入れないわよ」
「先程、栴檀画伯にお会いしまして。紹介状を頂きました。珊瑚の間の襖絵が見たいと」
「なるほどね」
前を向いた彼女の目元を帽子のつばが隠す。いつもより澄ました口元に、零は首を竦めた。
これも運命だと思うより他にないだろう。
諦めた口調で、零は桜子に囁く。
「私は呉服問屋の若旦那、という設定のようです。ですから、桜子さんは若奥様とか……」
「嘘でも嫌」
「ですよね……」
桜子は少し考えた後、こう言った。
「そうね、姉でいきましょ」
「お姉さん?」
「悪い?」
「年齢的に妹では?」
「悪いの?」
「お姉さんでいきましょう!」
零は再び溜息を吐く。そしてふと考えた。
――彼女は、本当にひとりだろうか?
もし、彼も来ているとすれば、二人の方が都合良い。
そんな思惑に気付く素振りもなく、桜子は数寄屋門を入る。
零がその背を追えば、彼女は門を入ったところで足を止めた。
「素敵だわ……」
打ち水をした石畳に灯篭の灯が映る。開け放たれた玄関の脇にぼんやりと佇む、満開の桃が実に幻想的だ。
「ようこそ、竜睡楼へ」
桃の脇に並ぶ、色無地の着物で揃えた女中たちに迎えられ、二人は玄関を入った。
そこに控えるのは女将である。日本髪に色留袖で床に三つ指を付き、にこやかに顔を上げる。
「篠山先生のご紹介とお伺いしましたが」
「はい。画伯の作品を是非拝見したいと、無理をお願いしまして。――ねぇ、お姉さん」
「そ、そう。栴檀画伯に襖絵をお願いする前に、下見をしたいの」
零は懐から名刺を取り出し、女将に渡した。彼女は名刺の文面と零と桜子としばらく見比べた後、
「先生はおいでになりませんの?」
と首を傾げた。やはり、簡単には通してくれないようだ。
――その零の着物、肩辺りの柄が一瞬動いたのに気付いたのは、女将だけだった。
蛾。
色鮮やかなその羽ばたきが一瞬彼女の視線を捕らえると、女将はすぐさま立ち上がった。
そして二人を奥へと導く。
「どうぞ、こちらへ」
――そこに聳えるは、九十九段。
竜睡楼の中央を奥へと延びる、玄関と座敷とを繋ぐ階段。緩やかに折れながら丘を伸びる階段の左右に、互い違いに座敷が配置されている。
だが、特筆すべきはそこではない。その絢爛豪華な内装にある。
木目美しい段板に一歩踏み入れれば目に入る、金張りに花鳥風月が描かれた天井絵。行灯がぼんやりと浮かび上がらせるその光景は、息を呑むほどに美しい。
「……素晴らしいですね……」
おおよそ芸術には疎い零でさえ心奪われ、しばらくその場に立ち尽くした。
「まるで天上界に行く階段のようね」
桜子も同じ様相だ。見開いた目に行灯の灯を揺らし、その光景に見入っている。
「左様で御座いましょう。皆様そう仰られます」
女将はそう言いながら、軽い足取りで階段に進む。
二人はキョロキョロと視線を泳がせながら、その後に続いた。
左右に連なる碧色の壁に配された、鮮やかな色硝子が嵌め込まれた窓。その向こうには、整えられた庭園が広がる。
そして階段は所々、通路で枝分かれしており、その先にそれぞれ、座敷があるようだ。通路の手前に部屋の名を書いた札が掛けられ、その突き当たりの襖には、部屋の名前に見合った装飾が施されていた。
「こちらにございます」
階段の途中で女将が足を止めたのは、深海のような濃藍に螺鈿を施された襖の前だった。
「お部屋でお待ちくださいませ。ただ今お料理をご用意いたしますので」
襖に手を掛ける女将の手を、零は止めた。
「ここは『硨磲の間』。お部屋が違うようですよ?」
すると女将は微笑んだまま目を伏せた。
「申し訳ございません。珊瑚の間は本日は予約が入っておりまして」
「あの部屋は、栴檀画伯しか使われないと聞きました。そして今宵は、画伯はおられない」
「…………」
「お通し頂けますね?」
女将の笑顔が消える。
零には分かっていた。――女将はあの部屋の真実を知っている。彼があの部屋に入れば、他の失踪者と同じ運命を辿るだろう事も。
だが、ここで引き下がっては、ここまで来た意味はない。零は女将に微笑み掛けた。
「どうしても、『珊瑚の間』が見たいのです。全ての責任は私にあります。ですから、お通し頂けませんか?」
女将はしばらく目を泳がせる。零はその様子をじっと見守る。
やがて女将は根負けし息を吐いた。
「分かりました。……どうぞ」
女将は階段の先、薄暗い空間へと進む。そして傍らの行灯に灯を入れた。
それがぼうっと浮かび上がらせた先の天井。
――錦鯉。
美しい彩りの鯉が、水面を泳いでいる。それはまるで、澄んだ水を湛えた池を逆さまに覗いているような趣向である。
零には女将に尋ねた。
「これは、どなたの作品ですか?」
「こちらも、篠山栴檀先生の作品でございます」
淡々と答えた女将の言葉に、零は首を傾げた。……篠山邸で見た掛け軸の鯉と、作風が違う気がする。
女将はスタスタと階段を上がっていく。そして、階段の終わり、突き当たりの行灯を灯した。
そこにあったものは、突き当たりの壁を覆うばかりにそびえ立つ屏風。
金張りの扇に描かれている風景画を見て、零は眉根を寄せた。
赤提灯が飾られた二階建ての遊郭が立ち並ぶ。その間に挟まれるように立つ、煌びやかに装飾されたアーチ門の左に、大きな柳が見える。
――新吉原だ。
その大門の下で、花魁が二人の禿を引き連れ、こちらを見ている。七色の柄の艶やかな佇まいは、まるで生きているかのようだ。
「これも、栴檀画伯の作品ですか?」
「はい」
女将は右側の通路の先にある蒼い襖を開きながら答えた。
しかし……と、零は首を傾げた。なぜこの場に吉原を描いた屏風が? 天井絵の池の鯉とも、『珊瑚の間』の海を思わせる蒼色とも、全く脈絡がない。
「何ボヤッとしてるのよ。目的はこっちでしょ」
桜子に袖を引っ張られ、ハッと彼は顔を上げた。
――そして目に入った、襖の向こうの光景に息を呑んだ。
一面の、蒼。
壁も襖も、全て蒼い。そして、天井に網目のように施された和紙を透かして光が入り、まるで陽の差す海中にいるような趣である。
「どうぞ」
女将に促され、零と桜子は珊瑚の間に足を踏み入れた。
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