26 / 131
第二章 人生は万事、塞翁がウマ!
14.ランボルの代償(1)
しおりを挟む名残惜しくも母達と別れて、私と先生は次なる旅に出た。というのも、こんなやり取りがあったのだ。
「せっかくだから、もう一か所旅行しないか?」
この提案は、何と空港で行く先の電光掲示板を見上げている時にされたもの。
「え?日本に帰らないって事?」寝耳に水とはまさにこの事。
彼が、それが何か?という顔で私を見下ろしている。
「一応私にもお仕事があるんですが?パートですけど!」お忘れだと思うので言っておきます!
「ああ……なら、ダメか」本当に忘れていたのか、一瞬の間が空いた。
けれどこう呟くその表情が何とも切なくて、見ていられないのだから困りものだ。
「あっ、でも!代わりに誰か出てもらえると思う。行こう!どこ行く?もう決めてるの?」立て続けにこう言い募った。
すると先生がニコリと笑って私の肩を抱く。
「ここは地中海なんだぞ?観光すべき所は五万とある。半年くらいいてもいいな!」
「それは……勘弁してほしいかなぁ」さすがにパートはクビになるだろう。
そんなこんなで行き着いた先がアテネ空港。
ギリシャはたくさん島があって、彼の言うようにどこも魅力的だ。世界中のセレブがバカンスに訪れる地でもある。
知らずに私もそんなセレブの一員か……これは悪くない!
滞在先のホテルに荷物を預けて一息つく。
「新堂先生、これからどうする?私ちょっと、街でお買い物したいわ」
「俺も買いたい物があったんだ。一緒に行くよ」
こうして二人でホテルを出た。
「……ねえ、やっぱりこの車、派手すぎない?」
彼がレンタルしてきたのは、ド派手なオレンジ色の超高級スポーツカー。
「そうか?ユイ、前に言ってたろ。今度はポルシェとかに乗りたいって」
「そんな事言った?それに、これポルシェじゃないし!」
「ランボルギーニだよ」
「先生ったら派手好きだったのね」
この人は黒の厳つい車しか興味がないと思っていた。どういう趣味だったのか覚えていないが、何だか違和感がある。
周囲の視線を感じつつも、少し行くと私のお目当ての店の前に通りかかった。
「車、おまえが使うか?俺の目的地もすぐ近くなんだ。少し時間がかかりそうだから」
「……この車に、私一人で?!無理っ!」
「そうか?似合ってると思うけど」
「気づいてる?物凄~く注目浴びてますよ、センセっ!」
「昔のユイだったら、喜んで乗り回していたと思うがね」
彼の呟きを無視してさっさと車を降りた。周囲の注目にこれ以上耐えられない!
「ユイ!帰り、気をつけろよ?道は分かるか?」
「先生ったら。子供じゃないんだから大丈夫!あなたこそ盗難に気をつけてよね!」
無意識にお金持ちアピールしている彼に忠告しておこう。
彼と別れて商店街を見て回る。
店を出て通りを歩いていた時、ふと視線を感じた。振り返るも特に気になる人物はいない。
「先生のせいで私まで強盗に目を付けられた?な~んてね、気のせいか。ヤダヤダ!自意識過剰じゃない?ユイ!」
さっき注目を浴びすぎたせいで、まだ視線が送られている気になっているのか。
そんな事を考えたが、自意識過剰ではなかったらしい。
人気のない道に入った直後、突然後ろから手首を取られて動きを封じられた。それは素早い動きで抵抗もできなかった。
どうやら視線の主が行動に出たようだ。単なる強盗にしては手際が良すぎる。
「誰なの!?……くっ、離して!」
敵の顔も拝めないまま、あっさりと薬品を嗅がされてしまい、残念ながら記憶はここまでとなった。
「う……っ。ちょっと、何よこれ!」
目が覚めると、そこは寂れたアパートの一室だった。両手首を結束バンドで束ねられ、床に転がされている。
そして目の前には椅子に腰かけたブロンドの男。逆光のせいで顔を認識できず。
【以下カッコ内英語】
「(よう、久しぶりだな。ユイ・アサギリ)」
「(誰なの!)」眩しさに目を細めながらも、男の顔を確認するのに必死だ。
「(忘れちまったのか?それは寂しい!)」
男は私の数センチ手前まで近づいた。
接近した男を睨みながらも思い出そうと試みる。この男、これまでのような単なる雑魚には見えない。
「(……おいおい!本当に覚えてないのか?参ったな)」
「(誰か知らないけど、一体私に何の用?)」思い出せないのだから仕方がない。私は開き直る事にした。
すると男が、おもむろに大型の銃を持ち出した。
「(これでも俺を知らないと言い張るか?)」
手にした拳銃はデザートイーグルだ。これを愛用する人物は私の知る限りただ一人。
「まさか……ミスター・イーグル!?」
我が師匠キハラが唯一恐れている相手。つまりそれだけ強敵という事だ。まさか今目の前にいるのが?
今回の旅は何と驚愕の出会いが多いのだろう。これで三度目だ!
「(やっと思い出してくれたか。良かったよ)」
「(思い出すも何も初対面ですけど!っていうか、ホントに本物?)」想像していたよりも案外愛嬌のある顔立ちに違和感を持つ。しかも、なかなかの美形だ。
「(ああ?何を言ってる。俺が一度仕置きに行ったのを忘れたのか?ところで、お前の相棒は手元に戻ったみたいだな)」
何の事なのか全く分からず首を傾げるも、話題がコルトの事になって意識がその一点に向く。「……そうよ、私の相棒は!?」
下を向いてその位置に目をやるが、両手の自由が利かないため確認できない。
「(安心しな。奪っちゃいない。ここで取り上げたら、何のために送り返してやったか分からなくなるじゃないか!なあ?)」
先生の言っていた事は正しかった。やはりこいつが私のコルトを持っていたのか。
でもなぜ?仕置き、のために奪われたのか。
「(暴れられても面倒だからな。拘束させてもらった。お前ごとき、本当は必要ないんだがね!)」
「くっ……言ってくれるじゃない」日本語で呟く。
「(それにしても驚いたぜ。お前が生きてこんな場所にいる事にね!)」
「(生きてて悪かったわね。どこに旅行しようと勝手でしょ。あなたこそ、私をつけ狙ってたの?)」
「(俺は女を追い回すほど暇じゃない。あんなに目立つスーパーカーを選んだセンスを恨むんだな!)」
ああ!やはり目立ったせいじゃない?先生のバカっ!
「(まあ。こっちとしちゃお陰でいい拾い物したがね。それで?お前、あのイラクの爆弾テロからどうやって生きて還った?)」
私は何も言えなかった。
「(こっちの業界じゃ、あのY・アサギリが死んだと大騒ぎだったぜ!)」
「(私の知った事じゃないわ)」
「(あのテロが偶然なのか故意なのか……。お前を消したがってる奴らは大勢いたが、いなくなってみると寂しい。これが俗に言う〝ロス〟ってヤツか?)」
「(単に面白がってるだけでしょ!こうやってからかうために捕まえたの?)」
イーグルは愛用銃をテーブルに置くと、煙草を吹かしながら私を見下ろした。
「(すぐに殺さないところからすると、私に何か用があるのかしら?)」
「(ようやく頭が働き始めたようだ)」
「(どうやって生きて還ったかを知りたい訳?)」
「(いや……。そんな事はどうでもいい。どうせあの医者が助けたんだろう?お前の用心棒が!)」
「(誰が用心棒ですって?)」
意味深な笑みを浮かべるだけで、イーグルは何も言わない。
やがて煙草を揉み消して口を開いた。「(さて。お互いそんなに時間もない事だ、本題に入ろうじゃないか)」
そうだ、今は何時だ?先生はもうホテルに戻っただろうか。
「(で?何が望み?)」
「(そのイラクでの事を少々ね)」
「(何を聞くつもりか知らないけど、残念ながら無理だわ)」
「(どういう意味だ?)」心底面倒そうに口にするイーグル。
「(私、記憶喪失なの)」
「(おいおい!もっとマシな嘘はなかったのか?)」
イーグルが立ち上がり愛用銃を手に取った。そして再び私に接近する。
「(この俺を相手にその態度……。もう一度仕置きが必要か)」
「(違う!ウソじゃない!本当に分からないのよ……。先生の事も!あなたに会った事も!五年分の記憶がないの)」イーグルを見上げて心からこう訴える。
「(それはテロの後遺症ってヤツか?)」
「(いいえ。もっと単純なケガでよ。人間て脆いわ!でも、それと同時に強くもある)」
「(何にせよ、お前は知っているはずだ。あの紛争地帯で善人気取って動き回る目障りな米国人を!)」
当然何の事か分からない。けれど、知らないが通用しないのは百も承知。
「(そんなの大勢いるんじゃない?米軍とかもそうでしょ!)」平和な国にするために。
「(軍の人間じゃない。さらに狡賢いキツネ野郎がいるんだよ!ダーク・フォックスとでも呼んでやろう。お前は一時そいつと組んでたんだろう?)」
そんな本人さえ知らない人間関係を、一体どこで調べたのか?
「(覚えてないって言ってるでしょ!なぜ私なの?)」
「(ああ?)」
「(私は死んだ事になってたのよね)」
「(そうさ!ショックだったよ、あんたは唯一俺が見逃してやった女だったからな)」
「何よそれ……」以前会った時にどんなやり取りがあったのか、益々気になる。
「(私を当てにしたのは失敗だったわね。そう簡単じゃないのよ、記憶を戻すのは)」
どれだけ苦労していると思っているのか。できるならとっくにやっている。
「(こうなったら、使い物にならない私の事なんて、さっさと殺したら?)」開き直ってこう訴えてみる。あっさり受け入れられても困るのだが!
しかしイーグルは引き下がらなかった。
「(ふざけるな!お前は絶対に知っている!何が何でも思い出させる)」
なぜこうも躍起になるのか。あのスーパードクター新堂和矢ができない事を、畑違いの殺し屋にできるとでも?
いつの間に眠らされたのか、気がつくとそこは床の上ではなかった。
下着姿でベッドに寝かされ、両手足はその柵に固定されて身動きができない。さらには頭に奇妙な機械が取り付けられている。
【以下二重カッコ内イタリア語】
「((お目覚めですか、ミス・アサギリ))」今度はイタリア語だ。
「((今度は誰?!これは、何の真似かしら))」
「((大人しくした方が身のためですよ))」
白衣を着た老人は、何かのスイッチを入れると私の体を眺めた。
「((イーグルはどうしたのよ、あなたも雇われた口でしょ))」
「((あなたが本当にアムネジアかどうか、確認するのが私の役目です))」
「いっ!痛いじゃない!何するのよ、このエロじじい!」反射的に日本語になっていた。
その後老人が私に何をしたのか、何も覚えていない。終始イーグルの姿はなかった。
早くホテルに帰らなければ……新堂先生が心配しているはず。
再び目が覚める。あの老人もイーグルの姿もない。
「この朝霧ユイを一人にしておくなんて、いい度胸ね。逃げてもいいって事よね!」
ベッドから立ち上がると、猛烈な眩暈に襲われてそのまま倒れた。
開かれたままの扉の脇に、いつの間にか人影があった。
「(ユイ・アサギリ。お前の言っていた事は、どうやら事実だったようだ)」
「(イーグル……。あのジジイは私に何をしたの!)」
「(さあ、調べる方法まで俺は関与しちゃいない。女の裸もそれほど興味がなくてね)」
下着姿の私を見下ろしながら続ける。「(お前にちょっかい出すと、地獄にいるアイツに恨まれるからな……)」
「(地獄にいる、あいつ?)」
私の問いに、イーグルは微笑しただけだった。
「(ミス・アサギリ、記憶を取り戻したくはないか?)」
「(あなたが欲しいのはイラクの情報だけでしょ)」
イーグルは愛用銃を手にしている。起き上がれずに床に座り込んだまま、私はその姿を見上げる。
「(私の相棒、奪わないんじゃなかった?)」
「(奪った訳じゃない。そこにある。検査に貴金属はNG、それくらい知ってるだろ?)」
顎で示した先の机の上には、確かにコルトの姿が確認できた。
この男は一体何を考えているのだろう?危険な人物には違いないのだろうが、どこか気遣いのようなものを感じる。
この男が本当にキハラの最も恐れていた人物なのか?
「(お前の体には、大きな傷跡一つなかったそうだ。あり得ない話だよな?あんな爆弾テロに遭ったにしては!)」
「(何が言いたいのよ)」
「(お前の用心棒は大した腕を持っているようだ。スーパードクターというのは強ち嘘ではないらしい)」どこから聞いたのか、そんな事を言い始める。
「(彼には手出しさせない!)」
私の強い口調さえかき消すように、自信たっぷりに返される。「(お前を殺る時は、まず先にあの男からだな!)」
「(聞こえなかった?彼は殺させない。誰にもね!)」
そう言い切って再び立ち上がろうとしたが、どうにも下半身に力が入らない。
「(どうした、威勢がいいのは口だけだな!)」
「(くっ!あのジジイが何か細工をしたのよ。あなたの差し金なんじゃないの?)」
「(なぜそんな必要が?そもそもこっちに主導権がある上、お前なんぞ怖くもないのに!)」
イーグルは相変わらず私を見下ろしている。
大男だ。キハラよりも上背はあるだろう。確かにこのリーチの差では確実に負ける。この男の特技が射撃だけでないのなら。
そして、今の自分にどれだけの事ができるのか……。
〝以前ほどの機敏な動きは不可能だ″
新堂先生の衝撃的な発言が脳裏を過ぎった。
「(俺が頼んだのは、お前さんの記憶喪失の真偽。それと必要な記憶を戻す事だ。体に細工しろなんて指示は出してない)」
「(そんな事言われたって、何も思い出してなんか……)」
そう言いかけた直後、力の入らない足に恐怖のようなものを感じた。この感覚を前にも味わった事がある。
そして次の瞬間、今度ははっきりと恐怖の対象を思い出した。あの時の、地獄のような痛みと共に!
痛みで目の前が揺らいだ。どの部分が痛いのかも説明できない。体中のあらゆる箇所が悲鳴を上げる。
「(早速何か、思い出したようだな)」
目の前にいるはずのイーグルの声が遠くの方で聞こえる。もはや声を発する事もできずにいた。
そうだ、私はあの事故で、半身不随になったのだ!
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
天使と狼
トウリン
恋愛
女癖の悪さに定評のある小児科医岩崎一美《いわさき かずよし》が勤める病棟に、ある日新人看護師、小宮山萌《こみやま もえ》がやってきた。肉食系医師と小動物系新米看護師。年齢も、生き方も、経験も、何もかもが違う。
そんな、交わるどころか永久に近寄ることすらないと思われた二人の距離は、次第に変化していき……。
傲慢な男は牙を抜かれ、孤独な娘は温かな住処を見つける。
そんな、物語。
三部作になっています。
雪の日に
藤谷 郁
恋愛
私には許嫁がいる。
親同士の約束で、生まれる前から決まっていた結婚相手。
大学卒業を控えた冬。
私は彼に会うため、雪の金沢へと旅立つ――
※作品の初出は2014年(平成26年)。鉄道・駅などの描写は当時のものです。
結婚する事に決めたから
KONAN
恋愛
私は既婚者です。
新たな職場で出会った彼女と結婚する為に、私がその時どう考え、どう行動したのかを書き記していきます。
まずは、離婚してから行動を起こします。
主な登場人物
東條なお
似ている芸能人
○原隼人さん
32歳既婚。
中学、高校はテニス部
電気工事の資格と実務経験あり。
車、バイク、船の免許を持っている。
現在、新聞販売店所長代理。
趣味はイカ釣り。
竹田みさき
似ている芸能人
○野芽衣さん
32歳未婚、シングルマザー
医療事務
息子1人
親分(大島)
似ている芸能人
○田新太さん
70代
施設の送迎運転手
板金屋(大倉)
似ている芸能人
○藤大樹さん
23歳
介護助手
理学療法士になる為、勉強中
よっしー課長
似ている芸能人
○倉涼子さん
施設医療事務課長
登山が趣味
o谷事務長
○重豊さん
施設医療事務事務長
腰痛持ち
池さん
似ている芸能人
○田あき子さん
居宅部門管理者
看護師
下山さん(ともさん)
似ている芸能人
○地真央さん
医療事務
息子と娘はテニス選手
t助
似ている芸能人
○ツオくん(アニメ)
施設医療事務事務長
o谷事務長異動後の事務長
ゆういちろう
似ている芸能人
○鹿央士さん
弟の同級生
中学テニス部
高校陸上部
大学帰宅部
髪の赤い看護師
似ている芸能人
○田來未さん
准看護師
ヤンキー
怖い
一億円の花嫁
藤谷 郁
恋愛
奈々子は家族の中の落ちこぼれ。
父親がすすめる縁談を断り切れず、望まぬ結婚をすることになった。
もうすぐ自由が無くなる。せめて最後に、思いきり贅沢な時間を過ごそう。
「きっと、素晴らしい旅になる」
ずっと憧れていた高級ホテルに到着し、わくわくする奈々子だが……
幸か不幸か!?
思いもよらぬ、運命の出会いが待っていた。
※エブリスタさまにも掲載
愛想笑いの課長は甘い俺様
吉生伊織
恋愛
社畜と罵られる
坂井 菜緒
×
愛想笑いが得意の俺様課長
堤 将暉
**********
「社畜の坂井さんはこんな仕事もできないのかなぁ~?」
「へぇ、社畜でも反抗心あるんだ」
あることがきっかけで社畜と罵られる日々。
私以外には愛想笑いをするのに、私には厳しい。
そんな課長を避けたいのに甘やかしてくるのはどうして?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる