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第三章 適材適所が成功のカギ
29.草津よいトコ(1)
しおりを挟む「こっちは寒すぎだわ!」
「今シーズンは積雪が多そうだな」
今年もあと数日で終わるそんな時期、私達は群馬の草津温泉街を歩いている。今回はしっかりと右手の薬指にサファイアリングを身に着けて!
エクアドルから帰国したのが十二月初頭。新堂さんは帰国後すぐに旅行したかったようだが、私の仕事の都合で年末の長期休暇にしてもらった。
南米とは雲泥の差、豪雪地帯の寒さは格別だ!
「ケガに効く温泉だから、早く浸かってほしいと思った訳だが。経過は良好だったから良しとしよう」隣りを歩く私の肩を自分に引き寄せて、新堂さんが言う。
「ありがと!でも痛めつける楽しみがなくなって、内心ガッカリしてるんじゃない?」横の彼を見上げて悪戯っぽく言ってみる。
「何て事を!俺がそんな意地悪に見えるか?」大袈裟な口ぶりだ。
「そりゃ~もう、そうとしか見えません。ず~っと昔から変わらずね?」
この返答を受けてか、私達の足が同時に止まる。無表情で私を見下ろす彼。
「ああそうか、それでクセになってしまったなら、責任取らないとな!」
こんな事を言って、冷たくなった私の耳たぶを舌で一舐めしてから軽く噛んだ。
「んんっ、……!何するのよっ」
この妙な刺激のせいで急に体が熱くなる。それを隠そうとわざと彼にぶつかってみたが、ドクター新堂はお見通しのようだ。
再び自分に引き寄せて彼が言った。「そんなに喜んでもらえるとは?」
「喜んでないっ!」
すっかり彼のペースだ。私が責めていたはずなのに?
「ここの温泉は酸性だから、傷や様々な病に効果がある。何にせよ療養するといい」
「でも、恋の病だけは治せないんでしょ?」
「それ、治療したいのか?」
「いいえ!」
小雪の舞う中、再び私達は腕を組んで歩き出す。
目の前に広がる湯畑からは、硫黄臭を含んだ湯気が立ち昇るのが見えた。
「この匂い、温泉って感じね~」
「ここで湯の花を集めるんだな」
そう言って彼が、木で作られた何本もの四角い管が並ぶ場所を指で示す。
「そうなんだ。さすが博学ね、新堂先生は!」こう持ち上げると、「昨日調べた」と返ってくる。真面目な彼はいつだって旅先の予習を欠かさない。
「今日の宿は、この湯畑の源泉をそのまま引いてるそうだ」
「この辺ってどこもそうなんじゃないの?」
「いや。この近辺でも、十軒ほどしか使用権がないらしいよ」
こんな事まで調べているとは!負けずに尋ねる。「あら、こういうのって独占しちゃっていい訳?」
「老舗旅館はそのくらいしてもいいんだろ」彼の口調が雑になってきた。
「段々適当な答えになって来たわね」面白くなって言う。
「あまり突っ込まないでほしいね」
完璧でないところがまたいいではないか!私には少し雑くらいが合っている。
クスクスと笑う私に対し、彼は至って真面目な表情だった。
路地に入ると、急坂が待っていた。
「気をつけろよ、滑らないようにな」そう言った側から、新堂さんが滑って体勢を崩した。慌てて彼の体を支える。「だっ、大丈夫!?」
「……ごめん、俺が滑った」
「もう!」
先に立って歩き出した私だったが、今度は自分が滑ってしまう。
「おっと!」後ろから新堂さんが透かさず支えてくれて事なきを得た。
「……あっ、ありがと」
「運動神経抜群の朝霧ユイも、雪道歩行は苦手らしい」
「慣れてないだけ!」彼の腕を振り解いて言い返す負けず嫌いの私。
彼が後ろでため息をついて両手を広げていた。
構わずどんどん先を行く。
「だけど、凄い坂よね……っ、はぁ、はぁ……っ」
彼が後ろから声をかけてくる。「おいユイ、息、切れてるぞ。珍しいな!」
「何だか、ね……っ。標高が高いせいかしら?」
「高いって言っても千ちょっとだぞ。体力が落ちてるとも思えないが……」
「それって向こうで……っ私が暴れた事言ってる?あんなのはね、ただの……お遊び」
苦しくなって思わず立ち止まった。これは間違いなくここ数年の運動不足のせいだ!
そしてすぐに彼に追いつかれてしまう。
「大丈夫か?」私を覗き込んで聞いてくる。
「バカにしないで、何よ、こんな事で?すぐに取り返すわ!」
きっと彼はバカにしたつもりはなかったのだろう。どう見ても八つ当たりだ。
やがて店が並ぶ通りに出ると、遊技場と書かれた看板が見えた。何やら賑わっている。
「ねえ!あそこ行ってみようよ」
「ああ」
そこは昔ながらのゲームセンターだ。私の興味を引いたのは射的コーナー。
「おまえの得意分野だな」
「よぉ~し!ユイさんが仕留めてあげる。何狙う?」
店番をしていた、見るからにオヤジと呼ぶにふさわしい男性が私の方へやって来る。
先に楽しんでいた浴衣姿の若いカップルが、興味津々で私に目を向けた。
「お嬢さん、やるかい?一回五百円ね。十発撃てるよ」
「あら、十発も?」そんなに撃ったら、この店の景品全てを手にしてしまいそうだが!
「当たるかな~?お兄さんもどうだい?」彼を見てオヤジが言う。
新堂さんが手を上げて断りながら、クスクスと笑っている。
それにつられるようにオヤジも笑うが、この二人の笑いの意味は全く別物だ。
「ユイ、大人げない事はするなよな!」
「それって、こういうの?」
狙いを定めていた私は、答えながら一発で三個の景品を撃ち落とした。
店のオヤジがあんぐりと口を開けて驚いている。
「きゃあ~凄~い!あれ、私が欲しかったヤツぅっ」浴衣のカップルの女性が黄色い声を上げた。
「くっそ~、先を越されたかっ」女性のお相手男性が悔しがるも、「あんたが下手くそなだけでしょ。私達、先に来てたのに?」と言い合いを始める。
気まずい……。チラリと後ろの彼を見やると、景品を譲るよう顎で合図される。
もちろんそう致します!私は笑顔で頷いた。
「あの、これ、良かったらどうぞ」女性に向かって景品を差し出す。
「えっ!いいんですかぁ~?やった!」
オヤジは未だに目を瞬いている。
「言った側からこれだよ!あと九発もあったら、ここの景品全部撃ち落とすな」
「ふっふっふ!どうしよっかな~」
店にはいつの間にか見物客が集まり出した。
「たっ、たまたまでしょ!今のは!」オヤジがようやく反応した。
「あら。そう思う?なら見てて」まぐれと思われたなら心外だ!
再度構え、二発目は五個の景品を落とす事に成功した。周囲からは拍手と歓声が上がる。
「ずっ、ずるいよお客さん!弾が当たったヤツだけだよ?持ってけるのは!」
品物が棚から崩れ落ちた拍子に、雪崩れ方式で落ちているものもある。
「えー?そんな事言ってなかったろ!さっきは落ちたヤツ持ってけって言ってたよな?」ギャラリーが次々に味方してくれる。「そうだそうだ!」
中腰の構えを解いて姿勢を立てる。若干腰が痛い。ああ……運動不足だ!
こんな心境を、後ろの彼に悟られないよう口を開く。
「私だって本当は、全部の的に弾を当てたいんだけど。威力がなさ過ぎてね!」
「もうそれくらいにしておけ」
「え~。だってあと八発も残ってるのよ?」
「その事じゃない」
彼が心配しているのは景品の事ではなかったようだ。腰痛の事なのだろうか。気づかれてしまった?それとも、勢いで本物を取り出し兼ねないと思ったとか!
「なら……残り、どうする?」
私が困っていると、オヤジがここぞとばかりに口を挟んだ。「おっ、お兄さんは?やってみたらっ!ね?」縋るような目で新堂さんを見るオヤジ。
「俺は苦手なんだよな、射撃……いや射的は?」私の方を見て言ってくる。
こんなセリフはきっと嫌味の類に違いなく、こちらも抜かりなく嫌味で返す。
「大丈夫よ!これなら全然反動も来ないし。ぶれる事はないわ。下手でも当たるって!」
そんな私のセリフに、彼ではなくオヤジが反応した。
「……反動が来ないって?お嬢さん、もしや本物を撃った事あるのかい」
もちろん即答する。「ええ」
「おいユイ!」
「いいじゃない、別に。私が射撃が得意な事はもう隠しようがないもの?」
せっかくやる気になって銃を構えていた新堂さんが、私の方を振り返った。
手だけで前を向くよう指示する。
「やれやれ!」頭を振りつつも、彼は再び的を狙う。
そして発射された弾は、何も撃ち落さず壁に当たった。
「ほらな?」
とぼけた顔を向けてくる彼に一喝。「ちょっと!真面目にやって?新堂さんっ!」
「失敬な。俺はいつでも真面目だ」そう答えた彼は確かに真顔だった。
私は彼から銃を取り上げて再び姿勢を低くする。
ギャラリーの視線が集中する中、弾は一番上の大きな招き猫に当たった。
「あ~あ~!それは景品じゃないよ!」
オヤジが指摘する中、ギャラリーの声は止まらない。
「今しっかり当たったよな?」
「ああ、当たった当たった!」
「でも、落ちなきゃダメなんじゃない?」
最後に聞こえた女性のこんな意見に、私は一人ニヤリと笑う。
弾はあと六発残っている。どうせならばやってやろうじゃないか。
「おまえ、まさか本気で……」彼の呟きに即座に答える。「もちろん落とす!」
そして、残り六発を連射で全て招き猫に当てると、グラついた人形はついに棚からゴトリと転がった。
客達が大いに湧く。ガッツポーズの私に拍手が巻き起こる。それに答え観衆にお辞儀をする。
またもや後ろでため息が聞こえた。
「ええいっ!持ってけ泥棒め!」オヤジが投げやりになって言ってくる。
「いらないわ」
「……へ?」
「そんな重い物、い、り、ま、せん!十分楽しんだし。次行こう、新堂さん」
彼の手を取って外へ出る。
「どうもお騒がせしました。どうぞ引き続き、このお店でお楽しみください」
店先でオヤジ含めギャラリーに告げる新堂さん。大人な彼は店へのフォローも欠かさない!
この宣伝効果からか、私達が帰った後、この店が大いに繁盛したとかしないとか……。
店を出て私の腰に手を当ててくる彼を見上げると、何か言いたそうな含み笑いをしている。当てられた手が動いて腰を擦っている様子。それはまさに私が痛みを感じている場所で……。
「長時間の中腰は辛いか。痛いんだろ?隠すなよ」
「や~っぱお見通しかぁ。婆クサくて言えないよ、あんな場で?」
立ち上がって、ああ腰が痛い!などと?
「冗談はそれくらいにして。おまえの腰椎は普通じゃないんだ。無理は禁物だ」
「冗談は言ってない!普通じゃなくて悪かったわ!」
全く、相も変わらず一々癪に障る男だ。
強引に気分を変えて声を上げる。「あ~、だけど楽しかったな!」
「まあ、本物を取り出されなくて何よりだよ」
やっぱり!「それこそ冗談でしょ?あんな所で撃ったら店自体が崩れ落ちるわ」
「違いない!」
こんな事を言い合って二人で爆笑したのだった。
宿へ戻り、早々に温泉に浸かる事にする。私の腰痛を気遣ってくれたようだ。
気分上々だったのも束の間、息切れは旅館の階段でも起こった。
「ああ、ダメ……っ!どうして?私ってば、そんなに運動不足なの?」
部屋は三階で、そこまでは階段で上る。
「今までそんな事言ってなかったよな。エクアドルの方が明らかに標高は高いぞ?」
頷いて続ける。「甲状腺が良くなってからは、なかった、息切れなんて。ホントよ?」
ようやく上り切った私を上で待っていた新堂さん。荒い息を吐いている私を見つめて、何やら思案顔だ。
「……ああ、ごめん、私が鍵持ってたのよね」
部屋の鍵を開けて中へ入る。ここは和洋室と呼ばれるタイプの部屋で、畳にベッドが置かれている。
「そこへ座れ」彼がベッドを指して言う。
未だに息の上がっている私は大人しく指示に従う。彼が脈を確認している間、黙ってそれを見守る。いつもはここで話しかけて叱られるが、今日は話す余裕もない。
「脈が少し速いな。他に何か症状は?」
「別に何も」こんな言葉は信憑性なしと見えて、透かさず指摘が入る。「正直に言ってくれよ?隠したって何の得もないぞ」
けれど今回ばかりは事実だ。「本当だってば!今日は眩暈もしないし。ただ外を歩いてると息苦しいだけ。高山病とかかな」
「頭痛や吐き気はないのか」
「ない。それに、だるくもない。ただ息が切れるだけ」
一通り診終えて横に腰掛けた新堂さんが、医者の顔で凝視してくる。
「きっと、明日には治ってるわ」
「そう願うよ。少し様子を見よう。何かあったらすぐに言うんだぞ?」
「もちろんよ、新堂先生」ここは真面目に答えねば、今後の旅がぶち壊しになる!
「よし。それじゃ、温泉を満喫するとするか」
この答えに即反応する。「待ってました!」
立ち上がった私の右手を見て彼が言う。「リングは外して行け」
「どうして?プラチナは変色しないよ」盗難に遭うと困るし、と続ける。
一度頷いた彼だが、私の指からあっさりとリングは奪われた。「貴金属着けて入るヤツがあるか?温泉に失礼だ」
「そっ、それはスイマセンでした……」この人が温泉愛好家とは知らなかった。
そのまま新堂さんに手を引かれて温泉へと向かうのだが、ここでまたひと悶着。
大浴場へ行こうとする私に、待ったがかかったのだ。
「そっちじゃない」
「え?だって……」
「悪いが、大浴場には行かせられない」
それはもしかして、帰国途中の機内で話した、一緒に入ってイジメてやるという例のヤツか?「え~!あれって本気だったの?」と思ったのだが……。
「何だよ、あれって。お湯は一緒だろ。貸切風呂へ行くぞ」
どうやら覚えてもいない様子。ならばなぜ大浴場がダメなのか?「だって狭いじゃない……」どうせなら広い温泉を満喫したい。
ここで彼の誘導作戦が始まる。「髪、洗ってやるから」
「え、本当?……それは助かる」
正直このスーパーロングを洗うのはかなりの重労働なのだ。
「それじゃ決定だ、一緒に入ろうな」と嬉しそうな新堂さん。
こうもあっさりと彼の言いなりになってしまうとは、我ながら情けない。
そう思いつつ、彼の笑顔に満足してしまう。
「もう!新堂さんったら、始めから素直に私と入りたいって言えばいいのに?」
こんな願望まがいの事を口にしたが、本当の理由は分かっている。
一度入浴施設の脱衣所で倒れた経緯がある私。それが解決済みの記憶喪失の件によるものであっても、主治医が気にするのは当然だろう。
言い合いになる事を避けようとしてくれたのか、彼は何も言い返してこなかった。
手を繋いで仲良く廊下を進み出す。
時間がまだ早いためか、浴場付近に客はいなかった。
「いい湯だな~!草津の湯は初めてだ」
先に湯舟に浸かった彼の、まったりとした声が聞こえる。
「ユイ?何をしてるんだ、早く来いよ」
「……。うん、今行く」
彼を先に入らせた理由は、もちろんコルトを見られたくなかったから。見つかれば確実に、こんな所まで持ってくるなと指摘されて口論になる!
リングは外したがこれだけは外せない。身を守るための重要な要だ。
「お待たせっ!」
ようやく顔を出した私に彼が言う。「具合でも悪くなったのかと思ったよ」
「違う違う。冬はたくさん着込んでるから。脱ぐのに時間がかかるのよ」
適当に誤魔化して手早く体を洗うと、そそくさと自分も湯に浸かった。
「あ~、ホント気持ちい~っ!体、凄く冷えてたから最高ね!イタタ……」
彼に寄り掛かりながら足を伸ばすも、腰の痛みに顔をしかめる。
痛む場所も原因も把握済みの彼は、何も言わずにその部分を擦ってくれた。
そんな彼の手に自分の手を重ねる。
「そんなに狭くないだろ?」
「うん、想像と違ったわ。ねえ、ところでここ一泊いくらするの?」
外観からして豪勢だったが、この貸切風呂も相当だ。
「さあ、いくらだったか……細かい額は一々覚えてない。それがどうした?」
万単位でも細かい額なのか……。聞かなければ良かったと後悔した。
「どうって、単なる興味だけどっ」
「こんなもんだろ」何が?
「……まあいいわ、こんなもんでも何でも!払うのあなただし?」
「そうそう」こう答えながらも、きっと彼は何も分かっていない。
不意に彼の手が私の胸に触れてくる。
「いやん!いきなりどこ触ってるのよ……新堂さんったらっ」
「胸だが。静かにしろ」
彼は心拍を確認していたようだが、そうは言わなかった。
「んもう、ストレートに答えすぎ!」
やがて異常がない事が確認できたのか、手はあっさりと離された。
こんな流れで繰り広げられるはずのお熱い行為は、私達にはない。不思議とそういう欲求が湧かないのだ。それはきっと彼も同じなのだろう。
「冷たいな、おまえの体は」
「新堂さんの手は、温泉よりも温かく感じる」前に伸ばされた彼の手を掴んで言う。
そんな私を持ち上げると、胡坐をかいた自分の膝の上に乗せた。彼の首に腕を回して抱きつく。
「ああ………新堂さんがこんなに近くにいる!……幸せ」それだけで、幸せだ。
「ああ」こう答える彼の声が、私の耳に直接吹き込まれる。
くすぐったくて、思わず身を震わせながら言う。「一緒に入るのっていいね」
「だから言ったろ?」
半露天になっているため外の雪景色が見渡せる。とても幻想的な光景だ。
私達はしばしこの至福のひと時を味わった。お互いの肌の温もりを感じる、ただそれだけで心は十分満たされていた。
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