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第四章 不屈の精神を養え
テロリストの素質(3)
しおりを挟む応接室には、案内役と依頼の電話をくれた人物の他に、組織責任者も同席していた。私達は険悪なムードのまま、隣り合わせで腰を下ろす。
「(今回は本当に助かりました。どうだね、ミズ朝霧、これを期に正式にメンバーにならないか)」
「(ええと……)」私としては前向きに検討したいが……横の新堂さんをチラリと見る。
彼は私を見る事もなく断言した。「(彼女はもうこちらとは関わりません。今後一切のご連絡をお断りする)」
「っ!新堂さん……」そんな事を言われるとは思いもせずに固まる。
「(そうですか。分かりました。残念ですが)」
先方が再度労いの言葉をかけてくれたのも上の空。私は何も反論できなかった。これ以上彼の機嫌を損ねたくはなかったのだ。
そして私達は全ての手続きと確認を終えて、ホテルに戻った。
道中の送迎車内でも、部屋に戻った今も彼は一言も発せず。
「ねえ、新堂さん……まだ怒ってるの?」
「何の事だ」
態度がよそよそしい。明らかに不機嫌だ。
「はあ……。ユイさんはもう疲れたわ!」思わず口に出した本音。
本当は神崎さん達と一緒に帰りたかった。そうしても何の問題もなかったはず。その上、私の再就職を勝手に蹴った!
怒りたいのはむしろこっちだ。
「疲れただって?自業自得だな。こんな依頼など引き受けるからだろ」
「何よ、その言い方。先に受けたのはそっちじゃない」
「俺が受けなくても、おまえは受けたろ」
「ええ、受けたわ。いいじゃない?危険な訳でもないし!むしろ世の中のお役に立つ事だわ。違う?」
彼は私の方を見てもくれない。「ああ、そうだな」
そう言ったきり何も話さなくなる。
「一体、何がそんなにお気に召さないっていうの?」
「隠し事はしないと約束したよな」ようやく彼が私を見てきた。
相変わらずの無表情だったけれど。
「あなたもね」思っている事を何一つ話してくれない彼にイラ立つ。
「俺は何も隠してない」
「隠してるわ、気持ちを!あなたが何を考えてるのか、さっぱり分からない!」
「……ああ、なるほどね。で、おまえはどうなんだ?」
「別に隠してるつもりは……っ」
「俺には関係ないって何だ?」
やっぱりそれか。神崎さんのバカ!責任取ってよ……っ。ああ、泣きたい。
その後渋々、彼に一部始終を説明した。変な探偵を家に入れた事も。
「それで、何が後ろめたかったんだ?」
「はい?」
「俺に言えなかったのは、なぜだと聞いてるんだ」
「だからそれはっ!……はあ~、疲れた!」また言ってしまった。
言えなかった理由など一つしかないではないか?どうしてそれが分からないのか。
「新堂さん、何だか変よ?何でそんなにイラついてるの?私に当たらないでほしいわ!私、ちょっと出て来る」
「どこへ行く、おいっ!」
何も言わずに部屋を飛び出した。
「新堂さんのバカっ!皆バカよ、どいつもこいつもバカバカーっ!」
ブツブツ言いながらハンドバッグを振り回して、石畳の路地を靴音をわざと響かせて闊歩した。
公園に差し掛かり、近くのベンチに腰を下ろす。夕方から雨がパラついていたのか、何となく湿っていたが構わずに座った。
「何だって言うのよ。そんなに兄貴との秘密の話が気に食わないって?あの人って、あんなに子供だった?どうしちゃったのよ……っ」
私の口から大きなため息が何度も吐き出された。
湿った空気が纏わり付くせいか、怒りが冷めてくると徐々に肌寒くなり始める。
しばらく佇んでいたが、暗くなり始めた事もありホテルに戻る事にした。
ホテルロビーの待合スペースに、イカツい大柄の男が立っているのが見えた。
その男が私の名を口にする。「会えて良かった、ユイさん」
ああ、この人はどう見ても日本人には見えない!
「大垣さん?どうしたの、帰ったんじゃなかった?」
大垣は私の前まで来ると言った。「社長が、やり残した事があると言い出しまして」
「あんなに急いでたのに?」
「仕事よりも、もっと重要な事だそうです」
「何なの」
大垣はそれ以上説明しようとしない。
訳も分からず部屋に戻ろうとすると、こう切り出す。「先生は今ご不在です。よろしければ、自分とご一緒していただけませんか?」
「それって、デートのお誘いかしら?」この質問に恭しく頭を下げる大垣。
「それもいいかもね。行くわ」
分からず屋の新堂さんへの当て付けも兼ねて、私は大垣とのデートを受け入れた。
そしてホテルのレストランに入る。
洒落た店内で向かい合う私達は、さぞや異様なカップルに見えた事だろう。これぞまさに美女と野獣?
「……あなたも大変ですね」ポツリと言う大垣。
「まあね~……」何の事か分からなかったが、取りあえず否定もせずに頷いた。
「まあ、色々あります」
「ねえ?さっきから一体、何の事言ってる?」頷いておきながら何だが。
「お互いのパートナーの事ですよ」
頬杖をつきながら、ああそういう事!と数回頷いて見せる。
「で?その言いっぷりだと、そっちは神崎社長と何かあった?」
「まあ……。お前は頭が固いといつも言われています」
「ふふっ!……ごめんなさい、つい」笑ってしまった。
「お構いなく。本当の事ですから」
やがて料理が運ばれてきて食事を始める。
大垣のお陰でようやく気持ちが落ち着き始めていた。
「ユイさん。先ほどは自分の考えなしの発言のせいで……本当に申し訳ありませんでした」突然頭を下げられる。
「待ってよ、どうしてあなたが謝るの?」
「社長に例の誘拐未遂事件の話を持ち出したのは自分なんです。ユイさんに謝罪していなかったのではと……そのせいで、新堂先生が不快な思いをされてしまったようで」
それで神崎さんが突然あんな事を言ってきたのか!彼が不機嫌になった事に気づいていたようだ。納得しながらも大垣を責める気はない。
「あなたのせいじゃない。どっちみち、隠しておけなかったでしょうし。いずれはこうなったわよ」
大垣がもう一度、済みませんと言って頭を下げた。
そんな彼の肩に手を伸ばして軽く叩く。
「それで責任を感じて、神崎さんが先生に説明してくれてるって訳ね」新堂さんが今会っているのが兄だと察する。
「はい」
「兄も律儀ね」
「実はあの時、社長は最初に新堂先生に連絡を入れられました」
「ああ、彼が電話がきたと言ってたわ」私が一人で寂しがっているのではと心配していた、などと言っていたが!
話によると、彼の不在を知り探偵に身辺警護を依頼したとの事。迷惑をかけないよう、新堂さんには一切内容は話さなかったそうだ。
それは当然なのだ。話せば彼が不要な心配をする。神崎さんもそう考えてくれたに違いない。けれど……。
電話を入れておきながら、何の説明もしない神崎さん。そして帰国後に話題にも出さない私。「つまり、私達はグルになって新堂さんに隠し事をしてた……って?」
大垣が微妙な表情で頷いた。
「ああ……!何て思い違いをしてくれちゃってるの?」私は頭を抱えた。
あの人は思いのほか除け者にされる事を嫌う。その割に自分からは入って来なかったりするから厄介なのだが。
「ホント言うとさっき、大ゲンカしちゃったのよね……」
言い合いはしょっちゅうしているけれど、いつもとは違うケンカだ。何かこう、大きな亀裂が入ってしまったような……。
「え!それは本当ですか……?」焦る大垣を見るのは新鮮だ。
「でも良かったわ、神崎さんが自ら説明してくれれば、彼も納得するでしょ」
拗れてしまった話は第三者からしてもらった方がいいと思う。
落ち込む大垣に声をかける。「もういいよ。新堂さんも色々考えちゃったのよ。今回の講義の件もあったし?神崎さんとはウマが合わないみたいだから……」
いつもどこか張り合っている二人。悩みの種だ……。
そんな悩みを察したように大垣が言った。「自分ができる事は何でもします。何でも言ってください」
ありがと、と笑顔で答えた。
「それにしても、ユイさんの今回の講義はなかなかでしたよ。個人的な要望だが、今度是非我々向けの講義を受けたいものだ」
「あら。大垣さんはすでにご存知なんじゃない?」
「何をですか」
「とぼけちゃって!あなた、元はどこの人なの?グリーンベレーとか?ネイビーシールズとか!いい加減吐いちゃいなさいよ」
「とんでもない。自分はそんな、大それた組織に所属した事はありません」
「それってつまり、ずっとウラの人間やってるって事ね」
返答はなかったが、イエスの意味と取る。
「あなたってホ~ント、ただ者じゃないって感じよね!」あえて軽いノリで言ってみる。
「そのまま、あなたにお返しします」
「あははっ!言ってくれるじゃない?」
私達は笑った。今ではお互い警戒心は全く持っていない。気の置けない仲、というヤツだ。
こうして楽しい食事を終え、お互いの健闘を祈って別れた。
ホテルに戻ると、彼はまだ帰っていなかった。無人の部屋を見渡して、大きく息を吸い込む。微かに消毒エタノールの香りがした。
その後すぐにドアが開いた。
「ただいま」
立ち上がって彼を迎える。「お帰りなさい!新堂さん、あの……っ」
「食事は?」近づいた私を見下ろし、無表情で彼が聞いてくる。
「うん、大垣さんと食べた。あなたは?」
「ああ、済ませた。神崎社長に呼び出されてね」
「それでさ、……っ」何と切り出していいのか分からない。
私を通り過ぎて窓際のソファに腰を下ろした彼を、上目遣いで見続ける。
「ユイ」
何の感情も読み取れない声で名前を呼ばれ、ただ反射的に返事をする。「はい!」
「おいで」彼が手招きで私を呼び寄せた。
おずおずと近づいて行く。手を伸ばして新堂さんが待っている。
そして手が触れると、彼は強く私を引き寄せた。
「新堂さん……っ」
「ごめんな、ユイ」抱き寄せられて耳元で囁かれ、「私こそ!ごめんなさい」と慌てて返す。
「何だかイライラしてな。おまえに当たってしまった事、認めるよ」
ああ……謝ってくれるつもりだったとは思えないお顔で!そんな事を思いながらも心からホッとした。私達の亀裂は、どうやら早急に修復されそうだ。
「違うの、私が隠し事をしたからいけないのよ!」
「いいんだ。本当はそれも口実なんだ」
抱き合った体をやや離して、お互いの顔を見つめ合う。
「おまえ達に嫉妬した。今だけじゃない、いつもだ。大人げないよな……」
「私のパートナーは新堂さんだけよ?」真っ直ぐに彼の目を見て言う。
「ああ、分かってる。だから大人げないって言ったろ。兄上とちゃんと話した。もう大丈夫だから心配するな。俺こそ、勝手にあれこれ決めてしまって悪かった」
彼が私に向かって頭を下げる。
「だって新堂さんは……私の事を考えてそうしてくれたんだもの。いいのよ」
「それが……そうでもない。単なる我がままだ」
「え?」
「どうしても、おまえを独り占めしたくて」
予想外の言葉を耳にしてポカンとしてしまう。
「あんなセンスのないユニフォームは着ないでほしい、二度と見たくない!それと、日本へは二人で静かに帰りたい」
またしても呆気に取られる。
「もう隠し事はしない。俺が思ってたのはこれ。これが本音だ」
「あ、はい……。あなたがそう言うなら、私はそれで文句ないです」
本当は飛び上がって喜びたいのに、それができない。あまりに素直な新堂和矢を前に、これが現実なのか分からなくなっていた。
翌日。私達は来た時と同じように、組織の用意した専用機で静かに帰国した。
帰国後、神崎コーポレーションに顔を出すと社長自らが出迎えてくれた。
「あ~あ!今回はどうなるかと思ったわ」
「悪かったな、本当に。俺のせいでお前達が仲違いしたとあっては、黙って見過ごす訳には行かない」
「ホントよ!もうちょっと気を遣ってよね?」
私達のために急ぎの帰国を引き留めてしまった事は、あえて持ち出さないでおく。
「済まん!」
謝罪の言葉の後、神崎さんが窓の外に目を向けて口を閉ざしている。
「どうかした?」窓際に寄って一緒に覗いてみる。
「なあ。お前は絶対に、テロリストにはなるなよ?」窓の外を見たまま言う。
「はあ?何言ってるの。なる訳ないでしょ!」
神崎さんが座る回転椅子を、クルリと回してこちらに向いた。
私達の視線がぶつかる。
「あれだけの知識があったら、首謀者にだってなれる。大いに素質ありだろう?」
冗談のような話だというのに、いつになく真剣な表情だ。
「バカ言わないで。私は新堂先生のボディガードなの。それ以外の仕事はしません!」
「……そうだったな。今のは忘れてくれ」神崎さんは笑った。
「ねえ?二人でどんな話したの?」とても興味がある。少しは打ち解けられたのか。
「心配するな、お前の悪口は言ってない」
「そんな事心配してない!はぐらかさないで教えてよ」
「大人げなかったと反省してたよ。思ったより素直な男じゃないか」
しばし沈黙した後、神崎さんが再び口を開いた。「これは俺も含めてだが。ユイの計り知れない裏社会の知識に恐れをなした、ってところだ。俺達の及びもしない領域にいるお前を、心の底から心配している」
「どうして心配するのよ。私なんて……そんな、大それたものじゃないよ?」
「何を言う!お前はこの神崎龍司の妹だぞ?ドンと構えていてくれないと困る」
意表を突かれた回答に目を瞬くも、徐々に笑いが込み上げてきた。
「イエス、サー!ボス!」敬礼のポーズを取りながら言ってみる。
どこまでも優しい笑顔が向けられた。
愛情の籠もった兄の眼差しは、いつでも私に安心を与えてくれる。
「しかし。今後お前に探偵をつけるとしたら、色男がいいのか不男がいいのか悩むな」
「探偵なんていらないってば」
「そうは行かない。大事な妹に何かあったらどうする?」真顔で言われて言い返せず。
そんな中、神崎さんが続ける。「大体大垣のヤツだよ。真面目なのはいいんだが、頭が固くて困る!」
私のガードは大垣にさせるつもりだったらしい。けれど社長の元を離れる訳には行かないと断固拒否されたとか。
「頭の固さは本人も自覚してるから。大目に見てあげてよ」お互いのパートナーの事を語った時の大垣の顔が浮かんだ。
「だけど、不細工は何があっても却下よ?どうせならイイ男がいいわ」話を戻す。
「そうは言っても先生の事は?あいつは案外ヤキモチ焼きだからな!知らなかったよ」
「あら。気づかなかった?」
神崎さんが腹を抱えて笑っている。無理もない、ギャップほどおかしいものはない!
今頃きっと、くしゃみでもしている事だろう。
愛する彼を嫉妬させるのは気が引けるけれど、やっぱり私はイケメンがいいです!
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