この恋、腐れ縁でした。

氷室ユリ

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第五章 扉の先で待ち受けるものは

43.ブランク(1)

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 移植からちょうど百日が経過した今日、貴島さんが私達の家に来てくれた。

「患者が医者だと手抜きできるなぁ。血液検査も自分でやっちまえるんだから?」
 本当は今日を退院日にするつもりだったと、貴島さんが打ち明けた。
「散々、医者相手はやりずらいって言ってなかったか?」彼が鋭く切り返す。
 あはは!と笑って誤魔化すキジマ先生。

「それで、問題なしなんでしょ?」私は二人に向かって尋ねる。
 何しろ主治医は貴島さんだが、結果を把握しているのは患者本人なのだから!
「無論だ」新堂さんが胸を張って答えた。

 満面の笑みで大きく頷く。

「これで本格的に仕事に復帰できる」彼は俄然やる気を出してこう意気込む。
「ホント良かった。頑張って!新堂さん」私は心から応援する。
 けれど、それを見ていた貴島さんはどこか心配そうな表情だ。
 様子を見ていると、控えめにこう切り出した。「なあ新堂。遅れを取り戻そうと焦る気持ちは分かるが、無理だけはするなよ?」

 こんな忠告も耳に入らないくらいに気合十分の彼は、この翌日から本腰を入れて依頼を受け始めたのだった。



 それからひと月が過ぎた五月の下旬。日常が戻ってきたのは嬉しいけれど、ここ最近の彼はどこか落ち着かないように見える。

「新堂さん、このひと月、ペース早すぎじゃない?休みながらやらないと疲れちゃうよ?急にそんなに頑張らなくても……」
「そんなに頑張ってないよ。じゃ、行って来る」
「ねえってば!一応、病み上がりなんだからね?あなたは!」
「分かってる。夕方には戻るよ」素っ気なく答えて、彼は家を出て行った。

 気持ちは痛いほど分かる。今までの分を取り返そうと躍起になる気持ちは。あの時貴島さんは、これを心配していたのだと今分かった。

 その晩、どこか疲れた様子で帰宅した彼に再び小言を言う。「ねえ、明日も仕事?少しは休んだら」
「そういうユイだって仕事だろ?」
「そうだけど、私のはただ座ってるだけ!体力勝負の外科医の仕事とは訳が違うわ」
「そんなに難しいオペはやらない。従って大した体力はいらない」
「はぁ……」やはり私に彼を止める事は不可能だ。

 返す言葉が見つからずただ見つめていると、それに気づいた新堂さんがため息をついた。

「簡単な仕事から受け始めたのは本当だ。それにも関わらず、どうにも勘が戻らん。以前の倍もかかる始末だ。正直、少し焦ってるよ」珍しい事に彼が本音を打ち明けた。
「でも、ちゃんとできたんでしょ?」
「もちろん処置は完璧だ。依頼人にも患者にも、何の支障もない。ただ……自分自身が納得行かないだけだ」

「そんなすぐに調子は戻らないよ。少しずつやって行こう、ね?」
「そうだな。少し、ペース落とすよ」
「うん!そうして」
 きっと彼は私にこれ以上心配させないために、受け入れてくれたのだと思う。それでも少しほっとした。

 けれど、宣言しておきながら依頼の件数は大して変化もなく、相変わらず忙しなく動き続ける新堂さん。そしてその表情は冴えなかった。



 六月に入って少しした頃、たまたま会社で都内への出張を命じられた。仕事が早く済んだので、帰りに貴島邸に寄ってみる事にする。
 まなみに会いに行くと約束した事もあるが、一番の目的は彼の事を貴島さんに相談するためだ。

「新堂の事だから、もしかしたらそんな心配は杞憂かとも思ったが……ヤツもやはり人間だったか」
 ここ最近の落ち着かない彼の様子を話すと、貴島さんがこう結論付けた。
「そのようね」

「けどあいつは前にも、現場を離れてた事はあったろ?」
 私が半身不随になった時を言っているのだとすぐに分かった。ずっと側にいてくれたという事は、仕事の依頼など受けているはずがない。
「貴島先生は、何でも知ってるのね」こんな事を話せるほどに打ち解けていたとは。
 あの人がこうして語り合える相手がいるのは有り難い。私では役不足だから。

「あの時は、彼はある意味ずっと医者だった。メスを握らなくてもね。きっと今とは状況が違うんじゃないかな」
「う~ん、そうだよなぁ。まあ俺も経験あるけどな、いわゆるスランプってヤツは」
「本当に?」
「ああ!そりゃ誰だって、これだけ生きてりゃ一度や二度はあるだろ」
 こんなふうに笑って話せるのは、立派にそれを乗り越えた証拠だ。

「自分から相談する事は絶対にない。あの人意地っ張りだから!貴島さんの方から、それとなくフォローしてもらえると嬉しいんだけど……」
「そうは言ってもなぁ。体験談くらいならいくらでも話してやれるが、こういうのは結局自分で何とかするしかない」
 そうよね、と俯く私に貴島さんが付け加えた。「ま、それとなく聞き出してみるよ」
「ありがとう」

 外を見ると、もう日が傾いて来ている。ここからは長旅なのだった……。

「そろそろ帰らないと。まなみはまだなの?会って行こうと思ったのに」
「それがな、最近部活始めて。帰りが遅いんだよ」
「何部に入ったの?」との問いに「調理クラブ」と返ってきて目を瞬く。
「は?そんなのあるの?」
 あの活発さから、てっきり運動部に入ったと思ったのだが。

 話によれば、まなみは料理の腕を上げるべくそれに入ったそうだ。最近は夕飯のおかずをそこでこしらえて持ち帰るらしい。

「時短が好きでなぁ、あいつ!でもま、なかなか美味いんだこれが」満更でもない様子。
「時短って言えば、前に学校帰り貴島さんの依頼先に、タクシーで行ってたよね」
 買物して帰れるからラクチンだ!と満面の笑みで言っていたのを思い出す。
「いい奥さんになれるわね~」意味深な目を向けて言ってみる。
 果たしておいしい手料理は誰のため?

「それじゃ、残念だけど今日は帰るわ。また来月、今度は新堂さんと来るから」
「ああ。待ってる」
「それと、これから梅雨に入るんだから、お料理の持ち帰りは控えた方がいいわよ?」

 こんな忠告をして別れて、家までの長い鉄道の旅を開始したのだった。


 それから数日後。久々に射撃の練習をしようと、準備を整えて裏山へ向かう。今日も新堂さんは仕事に出ている。

 夕方に彼が帰宅し、いつものように玄関で出迎える。
 満面の笑みで抱きついた私を見下ろして、何か言いたげだ。
 すっかり射撃訓練をした事を忘れていた。鼻のいい彼は、火薬の匂いを嗅ぎ付けてしまったのだ。

「あ、分かっちゃった?ゴメン、今日射撃の練習したの」ここは素直に行こう。
 彼は怒りを見せる様子はなく、「そうか。日々の鍛錬は重要だからな」こんな事を言う余裕さえある。「あら。意見が合うじゃない?」と返してみる。
「つくづく実感してるからな……」
 ドクターズバッグを受け取って彼の顔を見上げる。「鍛錬の重要性を、実感?」

 気まずそうな顔で呟く。「何度も言うなよ」
「……うまく、行ってないの?仕事」あまりこんな事は暴きたくないのだが。
「そんな事ない。これでも失敗はしてない、まだな」
 私はあえて何も言い返さなかった。


 とある昼下がり。私は今日も裏山で射撃の練習をしている。その横では新堂さんがぼんやりと眺めている。珍しい事に彼から見学したいと言い出したのだ。

「ユイは偉いな」彼が唐突に口にした。「え~?何でよ」笑って返す。
「コツコツとこうやって、鍛錬を積んでるからさ」
「あなたもやればいいじゃない」
「ダメなんだ。やってもやっても、納得できない」
 どうやら彼のスランプは継続中のようだ。

 コルトを置いて彼の方に向き直る。

「分かるわ~、それ。そういう時ってさ、ただがむしゃらにやればいいってモンじゃないのよね」やや微笑んで、自分に向けて言う感じで進める。
 そしてコルトを見る。「ほら、これの場合、弾の費用がバカにならないし、騒音問題だってあるし?」舌を出しておどけてみたり。
 すると彼がつられて笑った。

「前に言ったかもしれないけど、緊張感って大事でね。何の危機も迫らない中で、何発撃っても意味がないの」
 少し考えて彼が言った。「ならどうするんだ?まさか、実際に殺し合うなんて言わないよな!」
「実戦から距離を置かざるを得ないなら、私はイメージトレーニングする。しっかりしたイメージさえ持ち続ければ、必要に迫られた時、体は自然に動く」

 もちろんそれは、これまで培った経験があればこそだ。
 新堂さんにはそれがある。豊富な経験が。だからこんなアドバイスをしたのだ。

 私はこう締めくくる。「肉体の鍛錬に行き詰まった時は、精神修行に活路を求めよ」
「それはどうやるんだ?」
「いい?精神の鍛錬は、極限の感覚の中で行うのよ?」
「すでに及び腰になりそうな展開だ」本当に一歩後退ってみせる彼。

「簡単に言うと、熱い、冷たい、痛い、苦しい。この四つの感覚よ」
「何やら生き地獄の光景が見えて来たよ!」
「新堂さん?私は真面目に話してるんだけど」
「済まん……」
「顔に、やりたくないって、大~っきく書いてある!」
「で、俺はそれをした方がいいのか?」不安そうに聞いてくる彼が子供に見えた。

 弱っている新堂和矢は好きじゃないけれど、これは母性本能をくすぐられる顔だ!
 というか、さらにイジメたくなる顔かも?
「……いいわよ、新堂さんには不向きのようだし。とにかく、こういう手段もあるって話」イジメるのはやめた。

 彼はほっとした顔で頷いた後、しばらく何かを考えていた。

「肉体が衰えて行くのは止められない。それに代わって力を与えてくれるのは、強靭な精神だけ。どんな時でも心を強く持って、新堂先生」
「ユイ……」
「あなたなら大丈夫よ。だってこれまでずっと、命を懸けて取り組んで来た事なんだから」こんなに感動的な事を言っているのに、「命を懸けて、か?」と自嘲気味に口を挟んでくる。

 私はそれを無視して続けた。「そういう事って、体がちゃんと覚えてるのよ。頭でどうにかしようとしてるから、できなくなってるだけだと思う」
「……驚いた。おまえにこうして励まされる日がやって来るとは」

 こんな失礼な発言をしておきながら、力いっぱい抱きしめてくる。

「新堂さん?っ、どうしたの、いきなり!……苦しいってば」
「火薬クサいぞ」
「そっちからくっついて来たんでしょ~?なら離れてよっ」

「ユイ、ありがとう。もっと早くおまえに相談すれば良かったよ」
 耳元でこんな囁きが聞こえた。

「おまえはこれまでたくさん、乗り越えて来たんだもんな。俺なんかよりずっと……辛かったはずだ。そんな時も俺は、こんなふうに力になってやれた事はない」
「そんな事ないよ。私は新堂さんがいたから、今こうしてここにいるのよ?」
 いつだってあなたのお陰。命があるのも、心が壊れずに済んだのも。

「そうだ、ねえ!どうせなら一緒に射撃やろっか!」
「俺をまた落ち込ませるつもりか?貴重な弾なんだろ、大事に使え」
「大丈夫。今度は新堂さんのカードで払っちゃうから」使っていいって言ったよね?と続けるも、「それはダメだろ。そういうのは、自分の小遣いで払え」

「え~!パート代いくらだと思ってるのよぉ」
「なら、弾を使うのをやめるんだな。おおそうだ、イメージで済ませろ、な?」
「イジワルっ!」

 嘆く私を放置して、彼は電話する用事を思い出したと、一人先に戻ってしまった。


 それから新堂さんは、ようやく依頼の本数を減らしたようだ。
 そのため、共に家で過ごす時間が増えたのは嬉しいけれど、あれから彼にどれだけの変化が現れたのかはまだ分からない。

 数日後の事。私が観ていたテレビ番組に一人の男性ドクターが出ていたのだが、新堂さんが何やら興味を持った様子。
「谷口……?」キッチンから彼の呟く声が聞こえた。

 振り返って彼を見る。「新堂さん、この人と知り合い?」
 リビングへ移動して画面の人物を確認すると、彼が言った。「やっぱり谷口淳だ!おお、懐かしい、大学の同期なんだ」
「へぇ……タニグチ、ジュンさん。この人と同期なの。年も同じなの?」
「確かそうだよ」

 こんな質問が飛び出したのは、あまりにも年の差を感じたから。
 テレビの向こうの男性は、ほとんど白髪に近かった。髪の印象は大きいもので、かなり年配に見える。

「で、この人とは仲良かったの?中里さんより?」ついこの名を出してしまった。
 彼が気を悪くする可能性を知りながらも、どうしても聞きたかった。

 中里恭介の元で行われた闇新薬治験のアルバイト。そこで私が死にかけた事もあって、彼は中里さんと私の接触を大いに反対している。
 私としては中里さんとはウマが合ったし、なかなかの交友関係を築けていたからとても残念だが、新堂さんの嫌がるような事をするつもりはない。あれ以来連絡を取った事はない。

 話題にしただけで、案の定声のトーンが落ちる。「中里だって?」

「っ……、会ってないよ?あれから一度だって!向こうは私なんてとっくに忘れてるだろうし。でも、新堂さんにとっては大事な同期の一人でしょ?」
「別に大事だなんて思った事はない。だが、谷口とは仲は良かったよ。あの頃多分、一番話してたんじゃないかな」
「そうなんだ!」ああ……良かった、思ったより拗れなかった!

「あいつ、大学の頃から荷物が多くて有名だった。相変わらずみたいだな!」
 密着取材のようで病院から帰宅するシーンが映っているのだが、確かに手荷物が多めか。まるで旅行帰りのような?
「新堂さんだってあのカバン、結構大きいよ?どこに行くにも持ち歩いてるし!」
「まあ、そうだな」何を思ってか笑っている。

 このスランプの最中、同期の活躍を目の当たりにしてさらに落ち込むのではと不安になったが、目の前の新堂さんは全くそんな様子はない。
 少しほっとして話を続ける。「実家、横浜だって。案外近くにいるものね!」
「そうだな。それは知らなかったな」答えた後、彼はキッチンに戻って行った。

 この人の本心を見抜くのには、まだまだ修行が足りないようだ。本当はプレッシャーを感じているのかもしれない。
 コマーシャルが流れたタイミングで、私はそっとテレビを消した。

 こんな情報が入ったのは、再会の予兆だったのかもしれない。
 この数日後、新堂さんは依頼先の病院で、まるで仕組まれたように同期の谷口さんと出くわしたのだから!


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