異世界転移したら……。~色々あって、エルフに転生してしまった~

伊織愁

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第四話 『主さまとの契約』

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 「少し、意地悪な事を言ってしまったな。 我々は、君たちに謝らなければならないのに」

 少し、笑みを浮かべたリューの瞳に、慈愛に満ちた熱が滲む。 リューが何を言っているのか分からず、優斗たちは目を瞠った。

 「ベネディクトを探し出せていれば、こちらで対処していた。 魔族にもならず、魔王候補にもなっていなかったはずだ。 そして、君たちを勇者召喚に巻き込む事もなかった。 エルフへの転生もなかったはずだ」

 リューは目を伏せて、沈痛な面持ちだ。

 胡坐から正座へ居ずまいを正し、リューは深く頭を下げた。

 「我々のいざこざに、君たちを巻き込んでしまってすまなかった」

 優斗たちは、互いに目を合わせて困惑した。 リューの後頭部を見つめ、小さく息を吐く。

 「リューさんや里の皆が悪いわけじゃありません。 ベネディクトの過去の話は気の毒だと思います」

 『でも、』と優斗もフィルを膝から降ろした。 床板での正座は痛いが、きちんと居ずまいを正した。 瑠衣と仁奈も背後で座り直している気配を感じる。

 「ベネディクトがやった事は許せません。 操られていた俺たちの同級生は、ベネディクトから解放された後、抜け殻になってしまって、普通の生活が出来ませんでした。 俺は、ベネディクトを倒せて良かったと思ってます。 皆は、抜け殻になってしまったけど、魔族にはならなかったし、人として人生を終えました。 きっと、元の世界で生まれ変わって、いい人生を送ってると思います。 迷惑を掛けたお詫びに、主さまが皆の願いを叶えてくれてるはずですから」

 膝の上に置いた拳を強く握った。 後味の悪い結果だったが、本当にそう思っている。 勇者召喚に巻き込まれた事に対して、優斗たちは初めて謝罪を受けた。

 「それに、リューさんは知らないと思いますけど、前世でのアンバーさんの血に、とても助けられました。 知らないで飲まされたって知った時は、正直、腹立ちましたけど。 何度も助けられましたから、今は感謝してます」
 「……そうかっ。 助けになったなら良かった」

 優斗の言葉に、リューは泣き出しそうな顔で笑った。 そして、あっさりとした仁奈の軽い感じの許しに、リューと優斗たちは苦笑を零した。
 
 「もう過ぎた事だし、いいんじゃない? いつまでも昔の事を言ったってしょうがないし。 それに話だと、ベネディクトも悪魔から解放されて良かったんじゃない、多分だけどね」

 ベネディクトは、無意識化でカラブリア王家に恨みを晴らし、悪魔と一緒に死んでしまった。 王家も潰されたのだから、痛み分けだろう。 きっとリューは、優斗たちを巻き込んだ一端でもあるのだから、謝らなければ気が済まないと思っていたのだろう。 前世でリューと出会った時は、ベネディクトがどうなっていたかなんて、知る由もなかったんだから。

 手を打ち合わせる軽い音が瞑想部屋で響いた後、瑠衣の明るい声がして、しんみりした空気を換えた。

 「もう、この話は終わりにしようぜ。 俺たちには新たな目標があるしな」
 「そうだな」
 「新たな目標?」
 「そう、自分たちの欲望の為だけどね」
 
 優斗と瑠衣、リューが正座から胡坐へ座り方を変え、仁奈は足を崩して全員が寛いだ。 フィルは再び、優斗の膝の上へ乗って来た。

 リューが不思議そうに優斗たちを見つめて目をしばたいた。 そう、優斗たちは主さまと新たな契約を交わしている。 

 15歳の成人の祝いの儀式で、再び世界樹ダンジョンへ呼び出され、瑠衣たちと再会を果たしたあの日。

 ◇

 風が世界樹の枝葉を揺らし、草地の花々も揺れ、爽やかな香りが優斗たちの頬と鼻を掠める。

 久方ぶりに会った主さまは、相変わらず白い布を巻きつけた衣装を纏い、世界樹の根元で腰を下ろしていた。 そして、何を考えているのか分からない笑みを浮かべていた。 フィルとフィンがそばへ駆け寄り、主さまを挟んで座る。 少し離れた場所で、風神が草を食んでいた。

 「簡単ではないと思うけど、君たちの今世の使命は、魔族退治事業の立ち上げだからね」

 主さまの声は相変わらず見た目とは裏腹に、しわがれた声だった。 そして、軽い調子で優斗たちを呼び出した理由を宣った。

 民族衣装の飾りが風に煽られて揺れると、重なり合う様な軽い音を鳴らした。

 優斗と華は成人の祝いの儀式の為、伝統的な民族衣装を身に着けていた。 

 衣装は地味に重く、優斗と華は並んで座り込んだ。 瑠衣と仁奈が優斗と華を挟んで座る。 地面は冷たいだろうと思っていたが、意外にも陽射しで温められていた。 

 じわっと温もりが地面から全身に伝わる。

 草地に民族衣装が触れる重そうな音を鳴らし、優斗と瑠衣が胡坐をかくと草が音を立てる。

 瑠衣と仁奈は、この世界の平民の服装をしていた。 普通のシャツとパンツ、装飾が無い素っ気ないワンピース姿だ。 

 身軽そうでいいな、と優斗は右隣に座る瑠衣を横目で盗み見た。 優斗の視線に気づいた瑠衣は、視線の意図を察して、にやけた顔で嫌な笑みを浮かべる。

 「その恰好、中々似合ってんじゃん。 あれだな、アイヌの民族衣装に近いけど。 まるで高貴な王族みたいだぞ、優斗」

 瑠衣の軽口に懐かしさを覚え、目を細めるだけで答えた。 華と仁奈は民族衣装に触れて、楽しそうに何やら話をしている。

 エルフとして転生して15年。 12歳で前世の記憶が戻り、華と再会した。 

 15になりやっと成人を迎え、一人前として認められる。

 エルフとして15年も生きていれば、閉鎖的な思考と暮らしで、エルフが里を出るのはとても難しい事を知っている。

 「もう、君たちの様な犠牲者を出さない為にも、エルフの魔族退治事業を復活させないとね。 君たちが一人前になった暁には、エルフの里を出て、魔族退治と浄化に従事してほしい」
 「いや、無理でしょ。 エルフがどれだけ閉鎖的か知ってますよね? 主さま」

 優斗の即答に、主さまは『拒否は許さないよ』という笑みで答えて来た。

 「「「「……っ笑顔の圧がすごいっ」」」」

 このままエルフ生を楽しもうと思っていた矢先の出来事だった。 フィルとフィン、風神には会いに行こうとは思っていたが、こんな無茶振りをされるとは思っていなかった。 優斗たちは主さまの無茶振りにもの凄く困惑した。

 「いや、魔族と闘うのはちょっと……」
 「結構、精神的に辛いよね。 闇に落ちる理由も重いし……っ」

 優斗と華は、互いに目を合わせて表情を曇らせた。 両端で座る瑠衣と仁奈も『同意』と深く頷いている。 『ふむ』と誰が見ても考えている振りをする主さまがにっこりと微笑んで宣った。

 「じゃ、1つだけ願いを叶えてあげよう。 何がいいかな?」
 「願いって言われても……」

 (……願い事で釣る作戦かっ)

 一陣の風が吹いて主さまの白い髪と、優斗たちの白銀の髪がなびき、尖った耳が少し見える。

 主さまの言葉に再び困惑し、眉を顰めた。 優斗の願いはこのまま何も事なく、華たちと穏やかで幸せにエルフの里で暮らす事だ。 思いかけずエルフへ転生し、華たちと出会えた。 きっと、来世では別人になっていて、こちらの世界で生まれ変わるのか、元の世界で生まれ変われるのか分からない。

 来世ではもう出会えないだろうと考える。 だから、優斗の『穏やかに暮らしたい』という願いは、主さまには叶えられないだろうと、ジト目で主さまを見つめた。

 もし、1つだけ叶うならある。 それはもう無理だろうと思っていた事。 

 優斗たちが元の世界へ戻る事。 もし、それが叶うなら。 自身たちを見つめる主さまの瞳と視線が合った。
 
 「元の世界には戻れないよ」

 優斗が考えている事を無情にも、しわがれた声で主さまが先回りして答える。

 『でも』と瑠衣の声が横入りした。

 「来世は元の世界で生まれ変われるんでしょ? 来世でも俺たちを引き合わせて下さいよ。 今世みたいに。 しかも、すっごい面倒くさい事を頼むんですから、主さまも面倒くさい事してください」
 「瑠衣?! えっ、どういう事?!」

 優斗と華が、瑠衣の言葉に白銀の瞳を大きく見開く。 主さまがしわがれた声で宣った。
 
 「君たちの魂は、あちらの世界で生まれたのだから。 寿命を全うしたら、次の生は元の世界で生まれ変われるんだよ。 転生の薬を飲まなければだけど。 ただし、記憶はないけどね。 今世でも体験したでしょ? 結果的に思い出したけど、こればかりは私でも介入出来ないんだ」
 「それも計算の内だったでしょ?」

 瑠衣と主さまは分かっている様な会話をしている。 優斗と華の頭の上にはクエスチョンマークが飛び交い、仁奈は呆れた表情で瑠衣を見ていた。 瑠衣が優斗と華を見て、ポツリと言った。

 「前世で寿命を全うした後、主さまから迷惑を掛けたお詫びに、願いを叶えるって言われたから、優斗と華ちゃんと同じ場所で転生出来るようにして欲しいって言ったんだよ。 仁奈はもう亡くなってたし、次の生が終わったら追いかけるつもりでいたんだけど……。 仁奈は俺の性格を予測して、主さまと賭けてたみたいだけどな」
 「ふふん」

 仁奈がドヤ顔で鼻を鳴らし、優斗と華は驚きの声を上げた。 フィルとフィンは呆れた様に苦笑を零し、主さまは、変わらずに微笑みを浮かべていた。

 瑠衣と仁奈は、優斗と華越しに不適な笑みを交わし合っている。 瑠衣たちの会話を聞いて理解した。 そして、瑠衣と仁奈が元の世界で生まれ変われる事よりも、優斗と華を優先してくれた事に胸が熱くなった。

 優斗たちが元の世界へ帰る方法は、ただ1つ。 死んで、元の世界で生まれ変わる事だった。

 (それはもう別人だし、記憶も無いしで、元の世界へ戻れたとは言えないだろうな。 実感もないだろうし。 あっ、)

 瑠衣と仁奈の方へ交互に顔を振ると、民族衣装の飾りが耳ざわりの良い澄んだ音を鳴らした。

 「ありがとうな、瑠衣、鈴木」
 「私も二人に会えて嬉しい。 ありがとう、仁奈、瑠衣くん」

 主さまと向き合い、優斗は自身の願いを口にした。
 
 「俺は元の世界で生まれ変われるなら、元の世界に戻って来たって実感したいです。 別人になっててもいいから。 何とか、記憶を残せませんか?」
 「「優斗」」
 「王子」
 「……鈴木、王子って呼ぶな」
 
 華たちの視線が突き刺さる。 主さまは少し考えると、優しい瞳を向けて来た。

 「そうだね。 前世の記憶は無い方が良いと自負しているんだけど、願いを叶えるって言ったしね。 それが君の願いならば、記憶を残すのは無理だけど、思い出す切っ掛けを作ってあげよう」
 「切っ掛けってどんな?」
 「それは秘密だよ」

 優斗と視線を合せ、主さまは自身の口元を薬指に触れた。 にっこりと楽しそうな笑みを浮かべ、片目を瞑って見せた。 

 主さまの笑みに嫌な予感がしてならない。 優斗たちは、華たちと視線を交わし合ってからハタっと気づいた。
 
 「華と鈴木の願いはないの?」

 優斗の投げかけに華と仁奈は視線を交わす。 先に願いを言ったのは仁奈だった。

 「私は、あの両親以外の血縁から生まれたいわね。 それ以外はないかな、華と離れたとしても、次も絶対、友達になる自信あるしね」
 「仁奈っ」

 華の民族衣装の飾りが鈴なりの様な音を鳴らし、衣擦れの音が続く。

 二人はヒシっと強く抱きしめ合い、目尻に涙も滲んでいた。 優斗と瑠衣は呆れた様子で二人を見守る。 2人が抱きしめ合う姿を見て、瑠衣が思わずといった感じで呟いた。

 「なんか、もうエルフ生が終わって元の世界で生まれ変わるぞっていう雰囲気だなっ」
 「……おぅ」

 仁奈の前世での両親は、言ったら悪いがかなり屑だった。 今世は両親と死別、しかも記憶がない。 来世はいい家庭に恵まれるといいな、と皆が心の中で切に願う。

 「私は前世で失くしたコレク……んんっ。 じゃなくて、前世の母と弟の近親者がいいかな」

 (今、コレクションって言いかけた? 華、まさかと思うけど。 失くしたフィギア、取り戻したいのかっ。 しかも、あの表情は何か企んでるなっ)

 華の白銀の瞳が妖しい光を放っていた。

 全員の視線が華に集中し、残念な子を生暖かい眼差しで見守る。 華の趣味は、精巧なフィギアを作成する事。 美男美女が好きな華は、当然の如く見目麗しい友人たちのフィギアを沢山作っていた。 

 美男美女しかいないエルフ、きっと、今世も華の趣味が爆発しているだろうと思われる。

 華は異世界へ転移して、家に残して来たフィギアをずっと諦めきれてなかったのだろう。 こちらの世界でも、主さまに吹き飛ばされたフィギアのコレクションもあったな、と思い出した。

 「いいよ。 君たちの願いを叶えてあげよう。 その代わり、閉鎖的で腰の重いエルフの重鎮たちのお尻を叩き、エルフの里を開けた里へ変えて欲しい」

 主さまは片手を上げて立ち上がり、満面の笑みで宣った。 フィルとフィンが主さまのそばで拍手を送り、風神が嘶いた。

 優斗たちは主さまの話を聞いて、『ん?』と固まった。

 (あれ? なんか、趣旨が変わってないか? さっきは、魔族退治事業を立ち上げて、エルフの里を出て魔族退治と浄化をするんじゃなかったっけ?)

 「なんか、さっきと言っている事が違う様なっ?! それとも増えたのかっ?!」
 「多分、増えたんだろ。 これが主さまのやり方かもな」

 瑠衣は小さく溜息を吐いている。 華と仁奈も目が点になって固まっていた。

 互いに視線を合せた優斗と瑠衣は『仕方ないなっ』と苦笑を零した。 エルフの里を出るのだけでも大変そうなのに。 

 エルフの里を開けた里に変える事など、何年かかるんだろう、と優斗たちは今更ながら、簡単に引き受けてしまった事を後悔した。

 フィルとフィン、風神がまた一緒に旅ができると、喜んで騒ぎ出していた。

 こうして優斗たちは、主さまの思惑通り、来世のそれぞれの望みの為、主さまとの契約を交わす事となった。
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