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5章 黒竜覚醒と病める妻
98話 呪術複腕と医術粘液【後編】
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「トナーク族……!?」
でも、ゲームでは見たことのない顔だ。
「ええっ! わたくし、トナーク族の『呪術師』カムカムと申します」
スライム族の医術師のあとは、トナーク族の呪術師――いったい何がどうなっているのか。
いや、そんなことより。
「出て行ってくださいませ! 人型種族の女湯侵入は認められません」
「んんっ? わたくしは奥様の治療に参った『呪術師』ですから、恥ずかしがらずとも――」
「いいから出て行きやがれですわ!」
「夫を呼ぶ」と騒ぎ立てると、カムカムは首を傾げながらも出て行ってくれた。
思わずお嬢様口調が乱れたが、致し方ない。
まだドラグにも見せたことのない部分を人型種族に見せるのは、何だか抵抗があったのだ。
『追い出しちゃったねぇ。アイツには、「釜の火」の役割をしてもらっていたんだけど』
「釜の火……?」
この緑色のゼリーを快適な温度に保つため、カムカムの複腕が赤魔法を発動させていた――ポチャン先生の説明に、納得した。
だからバスタブの下から、ヌルッと出てきたのか。
『トナークは患部に触れて治療するからね。「胸に触れる必要がある」ってアイツが言ったら、領主様が「他の雄が触るのは絶対アウト」っておっしゃって』
「ドラグ様……」
嫉妬してくれているのは、ちょっと嬉しい。
でも、医療行為まで妨げるのはいかがなものか。
「後でお話し合いをしませんと……そういえば、夫はどこへ?」
今更だが、気を失う前はドラグと夜の空中散歩をしていたはずだ。
『君の夫がシオン中の医療系種族に召集をかけてから、もう2日経つよ』
「えっ……! では、私は」
あれから丸2日も眠っていたというのか。
ゲルダのドラゴンタクシー会社をとっちめたり、ドラグの破壊したリゾートホテルの修復依頼をしたりと、やることは尽きないというのに――。
「てことは、領査定まであと3日……こんなことしてる場合じゃない!」
『あっ、君、動いちゃだめじゃないか!』
身体にまとわりつくゼリーを払い落としながら、バスタブを出た瞬間。
『あたっ!』
背後から叫び声がした。
「大丈夫ですか!?」
バスタブに当たって跳ね返ったポチャン先生の身体が、少し床にこぼれている。
流石にこのまま置いてはいけない。
駆け寄って腕に抱えると、先生はニッコリして、『優しい君なら止まってくれると思った』と口にした。
「優しい……ですか?」
『そうだよ。領主代理の君が、弱い種族も生きやすい環境を作ってくれたんだってね』
それはギルドのことを言っているのだろうか――たしかに、領内を見回るノーム族の傭兵たちには、「力による喧嘩は止めてください」とお願いしているが。
「そのような話ならば、わたくしにもございますよ」
「うわっ!」
出て行ったはずのカムカムが、複腕の上腕二頭筋を見せつけるようなポーズで戻ってきた。
が――頭だけは外を向いている。
「わたくし達は、異種族を受け入れる孤児院を営んでいるのですがね。『エメル村』のオーク殿に、よく野菜を分けてもらっているのです」
「……そうだったのですか」
領内の食料満足度を少しでも上げるため、「ご近所さんには野菜を配るように」と伝えていたが――。
「食べ盛りの子ども達が大勢おりますから、大助かりです。ありがとうございます!」
実際に感謝の言葉をもらえると、少し重い胸が温かくなる。
ギルドの創設も、エメル村の施工も、間違いではない。異種族がみんなで協力する社会を、このシオンに築く――やはり「力」だけではダメだ。
「……領主代理として、今後も恥じない働きをするとお約束いたしますわ」
カムカムが浴室から出て行った後、ゼリーを拭って着替えを終えると、すぐに夫がやってきた。
目覚めたことを伝えてくれたらしい。
「エメル……!」
「ご心配をおかけし……わっ」
有無を言わさず、腕の中に閉じ込められた。
2日も眠っていたせいで、相当心配をかけてしまったのだろう。
「もし君が目覚めなかったらって……ずっと、怖かった」
「ドラグ様……」
ひんやりとした胸越しに、弱くも優しい彼の温度が伝わってくる。
縋りつく大きな身体を安心させるように、翼の方へ腕を回すと。尻尾が「離さない」というかのように、腰に巻きついてきた。
「……大丈夫? 変なこと、されてない?」
「はい?」
急に離れたかと思うと、ドラグは私の身体のあちこちを調べはじめた。
ドラグの召集で駆けつけたカムカムとポチャン、それぞれの治療内容を不安に思っていたらしい。
「はぁ……ドラグ様? あくまで治療ですから」
すっかり忘れていたポチャンを振り返ると、彼はバスタブのゼリーを身体に吸収させているところだった。
最初に見た時よりも、倍以上に身体が膨れ上がっている。
『領主様ときたら、「人の妻に不貞を働く気では?」って大騒ぎだったんだから』
カムカムの「患部に触れる医術」、ポチャンの「身体に体液を巡らせる医療」に、なかなか同意しなかったという。
「だって……他の雄の体液を妻の身体に巡らせるとか、絶対アウトだろ」
「ちょっとドラグ様、言い方!」
冷静にいかがわしい言い回しをしているのが、逆に笑えてきた。
それほどまでに、私の心と身体も回復してきたのだろう。
ポチャンと顔を見合わせ、溜め息を吐くと――。
『「竜は嫉妬深い」って、本当だったんだね』
「ですわね」
もう夜も遅いということで、ポチャンとカムカムは屋敷を去っていった。
彼らの治療のおかげで、身体はもうすっかり軽い。
「さて、ではゲルダたちへの対処と『エメル村』の施設修復依頼書を作成し……ん?」
談話室へ向かおうとしたのに、夫は無言で私の身体を持ち上げた。
そのまま、寝室へと続く階段を昇っている。
「ドラグ様、どこへ?」
夫はぎこちなく微笑むだけで、何も答えてくれない。
彼の寝室のベッドへ下されると。隣に腰掛けた彼は、床を見つめたまま青緑色の炎を吐き出した。
「もう、君には当分休んでいてほしい」
「えっ……そんな、どうして!」
「あんなことがあったんだ。口では『大丈夫』って言ってても、君はやっぱり無理をしてたんだって……」
僕も反省した――苦しげにそう言われて、次が紡げなくなった。
元の世界だったら、二徹なんて余裕だったはず。
でも。
エメルレッテは元々身体が弱いということを、失念していた――今思えば、この身体は「無理を咎める」ようなサインを出していたのに。
「ですが、ゲルダたちの暴挙を止めて『エメル村』の経営を安定させなければ……」
領査定の合格点に届かない。あのチビドラ監査官に、グロウサリア家の「シオン領統治権」を没収されてしまう。
「うん……分かってるよ」
俯く夫の顔を、強引にこちらへ向かせると。
静かな覚悟をたたえた眼が、すっと細くなった。
「だから、『勝負を受ける』って返事をしたんだ……ロードンたちに」
「…………え?」
でも、ゲームでは見たことのない顔だ。
「ええっ! わたくし、トナーク族の『呪術師』カムカムと申します」
スライム族の医術師のあとは、トナーク族の呪術師――いったい何がどうなっているのか。
いや、そんなことより。
「出て行ってくださいませ! 人型種族の女湯侵入は認められません」
「んんっ? わたくしは奥様の治療に参った『呪術師』ですから、恥ずかしがらずとも――」
「いいから出て行きやがれですわ!」
「夫を呼ぶ」と騒ぎ立てると、カムカムは首を傾げながらも出て行ってくれた。
思わずお嬢様口調が乱れたが、致し方ない。
まだドラグにも見せたことのない部分を人型種族に見せるのは、何だか抵抗があったのだ。
『追い出しちゃったねぇ。アイツには、「釜の火」の役割をしてもらっていたんだけど』
「釜の火……?」
この緑色のゼリーを快適な温度に保つため、カムカムの複腕が赤魔法を発動させていた――ポチャン先生の説明に、納得した。
だからバスタブの下から、ヌルッと出てきたのか。
『トナークは患部に触れて治療するからね。「胸に触れる必要がある」ってアイツが言ったら、領主様が「他の雄が触るのは絶対アウト」っておっしゃって』
「ドラグ様……」
嫉妬してくれているのは、ちょっと嬉しい。
でも、医療行為まで妨げるのはいかがなものか。
「後でお話し合いをしませんと……そういえば、夫はどこへ?」
今更だが、気を失う前はドラグと夜の空中散歩をしていたはずだ。
『君の夫がシオン中の医療系種族に召集をかけてから、もう2日経つよ』
「えっ……! では、私は」
あれから丸2日も眠っていたというのか。
ゲルダのドラゴンタクシー会社をとっちめたり、ドラグの破壊したリゾートホテルの修復依頼をしたりと、やることは尽きないというのに――。
「てことは、領査定まであと3日……こんなことしてる場合じゃない!」
『あっ、君、動いちゃだめじゃないか!』
身体にまとわりつくゼリーを払い落としながら、バスタブを出た瞬間。
『あたっ!』
背後から叫び声がした。
「大丈夫ですか!?」
バスタブに当たって跳ね返ったポチャン先生の身体が、少し床にこぼれている。
流石にこのまま置いてはいけない。
駆け寄って腕に抱えると、先生はニッコリして、『優しい君なら止まってくれると思った』と口にした。
「優しい……ですか?」
『そうだよ。領主代理の君が、弱い種族も生きやすい環境を作ってくれたんだってね』
それはギルドのことを言っているのだろうか――たしかに、領内を見回るノーム族の傭兵たちには、「力による喧嘩は止めてください」とお願いしているが。
「そのような話ならば、わたくしにもございますよ」
「うわっ!」
出て行ったはずのカムカムが、複腕の上腕二頭筋を見せつけるようなポーズで戻ってきた。
が――頭だけは外を向いている。
「わたくし達は、異種族を受け入れる孤児院を営んでいるのですがね。『エメル村』のオーク殿に、よく野菜を分けてもらっているのです」
「……そうだったのですか」
領内の食料満足度を少しでも上げるため、「ご近所さんには野菜を配るように」と伝えていたが――。
「食べ盛りの子ども達が大勢おりますから、大助かりです。ありがとうございます!」
実際に感謝の言葉をもらえると、少し重い胸が温かくなる。
ギルドの創設も、エメル村の施工も、間違いではない。異種族がみんなで協力する社会を、このシオンに築く――やはり「力」だけではダメだ。
「……領主代理として、今後も恥じない働きをするとお約束いたしますわ」
カムカムが浴室から出て行った後、ゼリーを拭って着替えを終えると、すぐに夫がやってきた。
目覚めたことを伝えてくれたらしい。
「エメル……!」
「ご心配をおかけし……わっ」
有無を言わさず、腕の中に閉じ込められた。
2日も眠っていたせいで、相当心配をかけてしまったのだろう。
「もし君が目覚めなかったらって……ずっと、怖かった」
「ドラグ様……」
ひんやりとした胸越しに、弱くも優しい彼の温度が伝わってくる。
縋りつく大きな身体を安心させるように、翼の方へ腕を回すと。尻尾が「離さない」というかのように、腰に巻きついてきた。
「……大丈夫? 変なこと、されてない?」
「はい?」
急に離れたかと思うと、ドラグは私の身体のあちこちを調べはじめた。
ドラグの召集で駆けつけたカムカムとポチャン、それぞれの治療内容を不安に思っていたらしい。
「はぁ……ドラグ様? あくまで治療ですから」
すっかり忘れていたポチャンを振り返ると、彼はバスタブのゼリーを身体に吸収させているところだった。
最初に見た時よりも、倍以上に身体が膨れ上がっている。
『領主様ときたら、「人の妻に不貞を働く気では?」って大騒ぎだったんだから』
カムカムの「患部に触れる医術」、ポチャンの「身体に体液を巡らせる医療」に、なかなか同意しなかったという。
「だって……他の雄の体液を妻の身体に巡らせるとか、絶対アウトだろ」
「ちょっとドラグ様、言い方!」
冷静にいかがわしい言い回しをしているのが、逆に笑えてきた。
それほどまでに、私の心と身体も回復してきたのだろう。
ポチャンと顔を見合わせ、溜め息を吐くと――。
『「竜は嫉妬深い」って、本当だったんだね』
「ですわね」
もう夜も遅いということで、ポチャンとカムカムは屋敷を去っていった。
彼らの治療のおかげで、身体はもうすっかり軽い。
「さて、ではゲルダたちへの対処と『エメル村』の施設修復依頼書を作成し……ん?」
談話室へ向かおうとしたのに、夫は無言で私の身体を持ち上げた。
そのまま、寝室へと続く階段を昇っている。
「ドラグ様、どこへ?」
夫はぎこちなく微笑むだけで、何も答えてくれない。
彼の寝室のベッドへ下されると。隣に腰掛けた彼は、床を見つめたまま青緑色の炎を吐き出した。
「もう、君には当分休んでいてほしい」
「えっ……そんな、どうして!」
「あんなことがあったんだ。口では『大丈夫』って言ってても、君はやっぱり無理をしてたんだって……」
僕も反省した――苦しげにそう言われて、次が紡げなくなった。
元の世界だったら、二徹なんて余裕だったはず。
でも。
エメルレッテは元々身体が弱いということを、失念していた――今思えば、この身体は「無理を咎める」ようなサインを出していたのに。
「ですが、ゲルダたちの暴挙を止めて『エメル村』の経営を安定させなければ……」
領査定の合格点に届かない。あのチビドラ監査官に、グロウサリア家の「シオン領統治権」を没収されてしまう。
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