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6章 真の領主決定戦~竜貴族のお家騒動~
119話 真の領主決定戦!【乱入】【前編】
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この燃える矢――間違いない。
クリスタル族の鉱山で何度も見た、監査官の矢文と同じもの。いや、それよりもずっと熱く危険なものだ。
「エメル!」
声に弾かれ、振り返った瞬間。この世界で一番安全な腕の中へと閉じ込められた。
「ドラグ様……いったい、これは……」
夫竜は私を抱えたまま、火の気がないステージ下へ降りていく。
「……離れないで。僕があいつと話すから」
夫の鋭い黄金眼が、観客席へ向く。
戸惑い、叫び声を上げる観客をなだめるアレスターの傍ら、静かにこちらを見下ろすのは――ふたつの深淵が覗く、ちびドラの面。
「おや、何をお話しすることがあるというのでしょう? お遊戯会はもう結構ですよ」
ちびドラ監査官は、赤々と燃える弓に、次の矢を番えた。
開会前、珍しく携えていた武器――まさか、こんな風に使うとは。
「どうして、こんなことをなさるのですか!?」
「……どちらの竜が真の領主か。そんなことは、どうでもよろしい」
感情を削ぎ落したかのような声――舞台袖で聞いたものと、同じ。
「統治権の曖昧な領は、国への返却義務があります。我々『神域』の民が責任をもって、このシオンを管理いたしましょう」
さっき、応援してくれると言っていたばかりなのに。
それに領査定の日だって、謎の「頬キス」ひとつで1週間も伸ばしてくれたではないか――。
「どうして……」
火の海と化したステージを目の当たりにしても、まだ信じられない。あの「彼」が実力行使に出るなんて――。
『おいおいおい! さっきから黙って聞いてりゃあ、好き放題ほざきやがって』
黄金竜――ロードンの鼻息で、ステージに降り注ぐ矢の炎が一瞬で消えた。
隣のゲルダは竜化こそしていないが、燃え盛る髪を逆立て、赤い粒子を周囲に漂わせている。
「……許せないわ。せっかくのビジネスチャンスをふいにしてくれちゃって」
あの夫婦、静かにキレている――。
ドラグは「このままだとマズイ」と焦っているが、今は彼らを止める理由もない。
ステージを台無しにした上に約束を破った監査官を締め上げてもらった後でも、「裏切ったわけ」はじっくり聞ける。
「ロードン、ゲルダ、やっちゃってくださいませ!」
「なにが『やっちゃって』よ! このアタシが、アンタの指図なんか受けるわけないでしょ。でも……」
ゲルダの放つ、魅惑のフェロモンが一気に広がった。粒子が飛び交う中、灼熱の鱗をもつ雌竜が翼を広げる。
『今は後妻さんの言うこと、聞いてあげる』
「ゲルダ……!」
二対の竜を味方につけたところで、こちらを見下ろす監査官へ向き直ると。オークとレヴナントの凸凹コンビ神官が、彼の両脇に並び立った。
「ジュード様、レヴィン? まさか――」
嫌な予感がする。
「ごめん、キョーカ」
監査官は、神官の中でも特別な権限を持つ。
彼の管轄する領内では、命令に逆らえない――そう言って、レヴィンは雨傘を構えた。
一方ジュードも、顔を逸らしたまま、十の指に銀色のメリケンサックをはめている。
「すまない領主代理! グロウサリア卿! コイツが決めたなら、俺は……」
義理堅いオークの彼が頭を下げたことで、やっと分かった。
今この時、神官側がまるごと敵になったのだ――。
彼らとは、グロウサリア家の屋敷で一緒に過ごしただけではない。「エメル村」の礎を共に築き上げた仲間だ。
「どうして……」
そう呟いたきり、動けないでいると――隣で巻き起こった、強い風に煽られた。
私を抱えていた夫が、竜の姿へ戻ったのだ。彼の瞳は、真っ直ぐにジュードを見つめている。
『ジュード師匠……』
「えっ、師匠ですか?」
修行をつけてとらっているとは聞いていたが、まさか師弟関係までできていたとは。
もっと詳しく聞きたすぎる――でも今は、ふざけている場合ではない。
ひび割れたステージには、黒、赤、金の鱗を並べるドラゴン3体――混乱の観客席からこちらを見下ろすのは、人間、オーク、レヴナントの神官たち。
その間には透明な緊張が流れ、ささいな言葉ひとつで戦争が巻き起こりそうな雰囲気だ。
『あっちのお嬢ちゃんはアタシの獲物よ。アンタは一番やばそうなのをやりなさい』
赤い炎を牙の隙間から吐くゲルダが、唸るロードンに指図すると。
『あの弓、めんどそうだぜ』
勝気なロードンにしては、珍しい弱音を吐いた。
アタシたちの天敵――ゲルダがそう称したのは、弓使いの監査官のこと。
とにかく場が収まらないと、話し合いの気配はない。
「ドラグ様……」
『エメル、大丈夫だから。アレスターのそばにいて』
いつの間に観客席から戻ってきたのか。黒いコウモリの群れが、身体にまとわりついたかと思うと――ひとつの大きな影が実体化し、私をしっかりと抱え上げた。
「よし。『高みの見物』といこうかの、奥方殿」
「アレスター……でも」
ドラグなら、もう心配いらない――少年執事の微笑みに、ゆっくり頷いた。
どうして監査官が裏切ったのか、正直まだ分からない。でも――きっとドラグたちなら、彼らを大人しくさせてくれるはずだ。
「改めまして――シオンが誇る最強種の皆様! 私たちの土地を守るため、神官たちをとっちめてくださいませ!」
ゲームの中でキャラクターにする命令とは違う、生きた「彼ら」を信じ託す言葉――それを、力強く言い終えた瞬間。
返事の代わりに、風を切る音が響いた。
巨大な竜が翼を広げ、草花でできた檻のようなドームが揺れる。
「くくっ、これは見ものじゃ! しかし……ただの竜たちが、仮にも神に仕える者たちに勝てるかの?」
「え……?」
アレスターの言葉の意味を確かめるまでに、あまり時間はかからなかった。
まず、最初にレヴィンが呼び寄せた雨雲で、火を司るゲルダの勢いは弱めらてしまった。さらに監査官の放った、『標的を追跡する炎の矢』――あれに、ロードンが手こずっている。
「そんな……」
最後の希望へ縋るように、地上のジュードとドラグを見下ろすと。
「あれ……?」
おかしい。
ジュードが構えを解き、ドラグの鼻先を両腕で押さえている。
「アレスター、あれ、まさか……!」
「うむ……あの時と同じ、じゃな」
途端に右目が熱くなった。少しずつ黒い泥に覆われていくドラグの横へ、ダイアログが表示される――。
【異形の翼】
クリスタル族の鉱山で何度も見た、監査官の矢文と同じもの。いや、それよりもずっと熱く危険なものだ。
「エメル!」
声に弾かれ、振り返った瞬間。この世界で一番安全な腕の中へと閉じ込められた。
「ドラグ様……いったい、これは……」
夫竜は私を抱えたまま、火の気がないステージ下へ降りていく。
「……離れないで。僕があいつと話すから」
夫の鋭い黄金眼が、観客席へ向く。
戸惑い、叫び声を上げる観客をなだめるアレスターの傍ら、静かにこちらを見下ろすのは――ふたつの深淵が覗く、ちびドラの面。
「おや、何をお話しすることがあるというのでしょう? お遊戯会はもう結構ですよ」
ちびドラ監査官は、赤々と燃える弓に、次の矢を番えた。
開会前、珍しく携えていた武器――まさか、こんな風に使うとは。
「どうして、こんなことをなさるのですか!?」
「……どちらの竜が真の領主か。そんなことは、どうでもよろしい」
感情を削ぎ落したかのような声――舞台袖で聞いたものと、同じ。
「統治権の曖昧な領は、国への返却義務があります。我々『神域』の民が責任をもって、このシオンを管理いたしましょう」
さっき、応援してくれると言っていたばかりなのに。
それに領査定の日だって、謎の「頬キス」ひとつで1週間も伸ばしてくれたではないか――。
「どうして……」
火の海と化したステージを目の当たりにしても、まだ信じられない。あの「彼」が実力行使に出るなんて――。
『おいおいおい! さっきから黙って聞いてりゃあ、好き放題ほざきやがって』
黄金竜――ロードンの鼻息で、ステージに降り注ぐ矢の炎が一瞬で消えた。
隣のゲルダは竜化こそしていないが、燃え盛る髪を逆立て、赤い粒子を周囲に漂わせている。
「……許せないわ。せっかくのビジネスチャンスをふいにしてくれちゃって」
あの夫婦、静かにキレている――。
ドラグは「このままだとマズイ」と焦っているが、今は彼らを止める理由もない。
ステージを台無しにした上に約束を破った監査官を締め上げてもらった後でも、「裏切ったわけ」はじっくり聞ける。
「ロードン、ゲルダ、やっちゃってくださいませ!」
「なにが『やっちゃって』よ! このアタシが、アンタの指図なんか受けるわけないでしょ。でも……」
ゲルダの放つ、魅惑のフェロモンが一気に広がった。粒子が飛び交う中、灼熱の鱗をもつ雌竜が翼を広げる。
『今は後妻さんの言うこと、聞いてあげる』
「ゲルダ……!」
二対の竜を味方につけたところで、こちらを見下ろす監査官へ向き直ると。オークとレヴナントの凸凹コンビ神官が、彼の両脇に並び立った。
「ジュード様、レヴィン? まさか――」
嫌な予感がする。
「ごめん、キョーカ」
監査官は、神官の中でも特別な権限を持つ。
彼の管轄する領内では、命令に逆らえない――そう言って、レヴィンは雨傘を構えた。
一方ジュードも、顔を逸らしたまま、十の指に銀色のメリケンサックをはめている。
「すまない領主代理! グロウサリア卿! コイツが決めたなら、俺は……」
義理堅いオークの彼が頭を下げたことで、やっと分かった。
今この時、神官側がまるごと敵になったのだ――。
彼らとは、グロウサリア家の屋敷で一緒に過ごしただけではない。「エメル村」の礎を共に築き上げた仲間だ。
「どうして……」
そう呟いたきり、動けないでいると――隣で巻き起こった、強い風に煽られた。
私を抱えていた夫が、竜の姿へ戻ったのだ。彼の瞳は、真っ直ぐにジュードを見つめている。
『ジュード師匠……』
「えっ、師匠ですか?」
修行をつけてとらっているとは聞いていたが、まさか師弟関係までできていたとは。
もっと詳しく聞きたすぎる――でも今は、ふざけている場合ではない。
ひび割れたステージには、黒、赤、金の鱗を並べるドラゴン3体――混乱の観客席からこちらを見下ろすのは、人間、オーク、レヴナントの神官たち。
その間には透明な緊張が流れ、ささいな言葉ひとつで戦争が巻き起こりそうな雰囲気だ。
『あっちのお嬢ちゃんはアタシの獲物よ。アンタは一番やばそうなのをやりなさい』
赤い炎を牙の隙間から吐くゲルダが、唸るロードンに指図すると。
『あの弓、めんどそうだぜ』
勝気なロードンにしては、珍しい弱音を吐いた。
アタシたちの天敵――ゲルダがそう称したのは、弓使いの監査官のこと。
とにかく場が収まらないと、話し合いの気配はない。
「ドラグ様……」
『エメル、大丈夫だから。アレスターのそばにいて』
いつの間に観客席から戻ってきたのか。黒いコウモリの群れが、身体にまとわりついたかと思うと――ひとつの大きな影が実体化し、私をしっかりと抱え上げた。
「よし。『高みの見物』といこうかの、奥方殿」
「アレスター……でも」
ドラグなら、もう心配いらない――少年執事の微笑みに、ゆっくり頷いた。
どうして監査官が裏切ったのか、正直まだ分からない。でも――きっとドラグたちなら、彼らを大人しくさせてくれるはずだ。
「改めまして――シオンが誇る最強種の皆様! 私たちの土地を守るため、神官たちをとっちめてくださいませ!」
ゲームの中でキャラクターにする命令とは違う、生きた「彼ら」を信じ託す言葉――それを、力強く言い終えた瞬間。
返事の代わりに、風を切る音が響いた。
巨大な竜が翼を広げ、草花でできた檻のようなドームが揺れる。
「くくっ、これは見ものじゃ! しかし……ただの竜たちが、仮にも神に仕える者たちに勝てるかの?」
「え……?」
アレスターの言葉の意味を確かめるまでに、あまり時間はかからなかった。
まず、最初にレヴィンが呼び寄せた雨雲で、火を司るゲルダの勢いは弱めらてしまった。さらに監査官の放った、『標的を追跡する炎の矢』――あれに、ロードンが手こずっている。
「そんな……」
最後の希望へ縋るように、地上のジュードとドラグを見下ろすと。
「あれ……?」
おかしい。
ジュードが構えを解き、ドラグの鼻先を両腕で押さえている。
「アレスター、あれ、まさか……!」
「うむ……あの時と同じ、じゃな」
途端に右目が熱くなった。少しずつ黒い泥に覆われていくドラグの横へ、ダイアログが表示される――。
【異形の翼】
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