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4章 週末農業体験リゾート:エメル村
66話 カブ・ラブ【後編】
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いつもならばここで、すかさず「アレスター!」、と叫んでいるが。
「おや、どうかしたかの?」
「……どうせ今のやり取り、ぜんぶ聞いていらしたのでしょう?」
無邪気な微笑みを、気怠げに睨みつけると。アレスターは「少し夜風を浴びんか?」と提案してきた。
確かに、このままでは眠れそうにない。部屋に戻ったところで、ドラグの触れた熱を忘れるため、プロフィール帳の雛形作成に勤しむだけだろう。
毛布を肩にかけてくれたアレスターに連れられ、やって来たのは、月明かりの注ぐ畑だった。
「どうじゃ? お主らの蒔いた種子が、少しずつ芽を出しておるぞ」
「ええ……いつの間にか、成長していたのですね」
ここ3日、毎日様子を見ていたはずなのに。ドラグのことが気になって、きちんと観察できていなかったらしい。
「オーク族」、「エルフ族」、「領主夫妻」と書かれた立て札の下から、それぞれ同じような双葉が土を持ち上げている。
「丘の上は町や森より涼しいからのう。コヤツらが育つにはちょうど良い気候じゃろう」
「アレスターは、野菜作りの心得が?」
「なに、昔放浪していた時に農家を手伝ったこともあった……というだけじゃ」
「長く生きておるからの」、と笑うアレスターの赤眼が、静かにカブの芽を映している。
『シビュラ』では、シオンの隣領ブルームーン・トロイカの領主をしていた彼。それがなぜ、この世界ではグロウサリア家の執事をしているのか――ずっと疑問に思っていたことを口にするならば、今だろうか。
意を決して口を開いた瞬間。
「お主が元気になってよかった」
「……え?」
芽を見下ろしたまま、アレスターは続ける。ここ最近の私は、初めてここに来た時より元気がなくて心配だった、と。
「そう見えていたのですね……」
心配をかけてしまった。きっと、ドラグのことや自分自身のことで気を揉んでいたせいだろう。
明日からは、いつもの自分に戻らないと――そう胸の中で唱えると。
「そうじゃ」
ポンと手を打ったアレスターが、いつもの調子でこちらを振り返った。
「このカブ、魔力を注げば大きくなると言ったじゃろ? ここはひとつ、ワシを肥料がわりに使わんか?」
「肥料がわりって、アレスターが魔力を注いでくださるのですか?」
含みのある笑みとともに、アレスターは頷いた。そしてなぜか、「ただし」と言いつつ自分の首筋に指先を当てている。
「お主の血をもらえれば、じゃがのう」
思わず両手で首筋を隠した。このショタじじ吸血鬼が突然かましてきた、飛び上がるほどに痛い「印付け」はまだ記憶に新しい。
「ははは! 心配せんでも首は噛まん」
指先に、牙の先端で小さな傷をつけるだけ――赤い瞳を妖しく光らせる吸血鬼を、怪訝な顔で見つめると。
「嫌ならば結構。魔力のない者同士知恵を絞って、他の方法を探すのじゃな」
「それは……」
オーク族には作物育成に有利なスキル持ちのカナメロがいて、エルフ族には高い魔力がある。何も方法が見つけられていないのは、私たちだけだ。
「なに、ほんの少しで良い」
でも、なぜ私の血を欲しがるのか。アレスターはその状態でも、十分魔力がみなぎっているはずだ。
こちらをじっと見つめる吸血鬼を見つめ返すと、彼は一瞬だけ視線を逸らした。
「……味が忘れられなくてな」
「え?」
なんの、と訊ねるより早く手を取られた。
私よりずっと小さな手だが、力では敵いそうにない。
「良いか?」
「え、ええ……分かりまし――」
言い終えるより早く、鋭い切先が指に触れた。痛みよりも、異物が皮を貫いた時の、小さな衝撃の方が大きい。
「……っ」
小さな舌が指を這う感覚に、つい身体が動いてしまう。
そして約束通り、彼は少し舐めとるだけで手を離してくれた。すると何を思ったのか、今度はアレスターが自身の指に牙を刺そうとしている。
「まぁ見ておれ」
指先から滴るのは、血――ではなく、半透明の雫。かすかに光を放つそれが双葉に垂れると、雫はすっと消えてしまった。
「美味しそうに飲んでおるのう」
「……見た目に変化はないようですが。今、カブが魔力を吸ったのですよね?」
「左様! これで勝利に一歩近づけたのう」
いつもの微笑みにつられ、目を細めると。アレスターは「そろそろ部屋へ送ろう」と手を差し出してくれた。
せっかく彼のおかげで、『作物祭り』を勝ち抜く希望が見えてきたのだ。明日は早速ドラグと打ち合わせ、さらにカブを大きく育てる方法を考えなければ――これからの計画を練るうちにも、いつの間にか部屋の前へ着いていた。
「おやすみ、奥方殿」
「おやすみなさい」
挨拶を交わしたものの。アレスターの手が離れない。
「アレスター……?」
まさかこの吸血鬼、まだ飲み足りないとか言い出すのでは――さり気なく首筋を隠そうとすると、彼は「おやすみ」ともう一度口にした。今度は妙にキレイな笑顔とともに。
「どうかしましたか?」
「……いや。早く部屋に入れ」
最後に見た顔は、どこか残惜しそうに見えた。
首を傾げつつも自室に入り、すっかり自分の匂いがついた毛布をかぶる。
さっきの何だったのだろうか――この時は、そんな些細なことを気にして眠りについた。
まさか翌日、アレスターの魔力を注いだカブが、あんな事になるとは知らずに。
「……これは」
今度こそ「領主夫妻チーム」のカブの育成方針を決めようと、朝イチで畑へやって来たのだが――。
「なんか葉の色、禍々しいね……」
昨夜より明らかに大きくなった葉っぱが、赤い。それはもう血のように。
「……見たことない色だぁ」
横でオークたちが「魔力なしでも育てる方法」を模索する中、カナメロがこちらのカブに注目している。
「いったい何が……エメル、赤い水でもあげた?」
「いえ……」
ドラグの問いに、つい顔を背けてしまった。
思い当たることは確かにある。が、それを口にはできない。昨晩のアレスターとのやり取りを、なぜか後ろめたく思ってしまったのだ。
「ともかく、このままでは大きさより味に不安が出そうですわね……」
アレスターの魔力のおかげで、カブが大きく育つ予感はする。
あとは、味をよくする方法を調べなければ――。
「おや、どうかしたかの?」
「……どうせ今のやり取り、ぜんぶ聞いていらしたのでしょう?」
無邪気な微笑みを、気怠げに睨みつけると。アレスターは「少し夜風を浴びんか?」と提案してきた。
確かに、このままでは眠れそうにない。部屋に戻ったところで、ドラグの触れた熱を忘れるため、プロフィール帳の雛形作成に勤しむだけだろう。
毛布を肩にかけてくれたアレスターに連れられ、やって来たのは、月明かりの注ぐ畑だった。
「どうじゃ? お主らの蒔いた種子が、少しずつ芽を出しておるぞ」
「ええ……いつの間にか、成長していたのですね」
ここ3日、毎日様子を見ていたはずなのに。ドラグのことが気になって、きちんと観察できていなかったらしい。
「オーク族」、「エルフ族」、「領主夫妻」と書かれた立て札の下から、それぞれ同じような双葉が土を持ち上げている。
「丘の上は町や森より涼しいからのう。コヤツらが育つにはちょうど良い気候じゃろう」
「アレスターは、野菜作りの心得が?」
「なに、昔放浪していた時に農家を手伝ったこともあった……というだけじゃ」
「長く生きておるからの」、と笑うアレスターの赤眼が、静かにカブの芽を映している。
『シビュラ』では、シオンの隣領ブルームーン・トロイカの領主をしていた彼。それがなぜ、この世界ではグロウサリア家の執事をしているのか――ずっと疑問に思っていたことを口にするならば、今だろうか。
意を決して口を開いた瞬間。
「お主が元気になってよかった」
「……え?」
芽を見下ろしたまま、アレスターは続ける。ここ最近の私は、初めてここに来た時より元気がなくて心配だった、と。
「そう見えていたのですね……」
心配をかけてしまった。きっと、ドラグのことや自分自身のことで気を揉んでいたせいだろう。
明日からは、いつもの自分に戻らないと――そう胸の中で唱えると。
「そうじゃ」
ポンと手を打ったアレスターが、いつもの調子でこちらを振り返った。
「このカブ、魔力を注げば大きくなると言ったじゃろ? ここはひとつ、ワシを肥料がわりに使わんか?」
「肥料がわりって、アレスターが魔力を注いでくださるのですか?」
含みのある笑みとともに、アレスターは頷いた。そしてなぜか、「ただし」と言いつつ自分の首筋に指先を当てている。
「お主の血をもらえれば、じゃがのう」
思わず両手で首筋を隠した。このショタじじ吸血鬼が突然かましてきた、飛び上がるほどに痛い「印付け」はまだ記憶に新しい。
「ははは! 心配せんでも首は噛まん」
指先に、牙の先端で小さな傷をつけるだけ――赤い瞳を妖しく光らせる吸血鬼を、怪訝な顔で見つめると。
「嫌ならば結構。魔力のない者同士知恵を絞って、他の方法を探すのじゃな」
「それは……」
オーク族には作物育成に有利なスキル持ちのカナメロがいて、エルフ族には高い魔力がある。何も方法が見つけられていないのは、私たちだけだ。
「なに、ほんの少しで良い」
でも、なぜ私の血を欲しがるのか。アレスターはその状態でも、十分魔力がみなぎっているはずだ。
こちらをじっと見つめる吸血鬼を見つめ返すと、彼は一瞬だけ視線を逸らした。
「……味が忘れられなくてな」
「え?」
なんの、と訊ねるより早く手を取られた。
私よりずっと小さな手だが、力では敵いそうにない。
「良いか?」
「え、ええ……分かりまし――」
言い終えるより早く、鋭い切先が指に触れた。痛みよりも、異物が皮を貫いた時の、小さな衝撃の方が大きい。
「……っ」
小さな舌が指を這う感覚に、つい身体が動いてしまう。
そして約束通り、彼は少し舐めとるだけで手を離してくれた。すると何を思ったのか、今度はアレスターが自身の指に牙を刺そうとしている。
「まぁ見ておれ」
指先から滴るのは、血――ではなく、半透明の雫。かすかに光を放つそれが双葉に垂れると、雫はすっと消えてしまった。
「美味しそうに飲んでおるのう」
「……見た目に変化はないようですが。今、カブが魔力を吸ったのですよね?」
「左様! これで勝利に一歩近づけたのう」
いつもの微笑みにつられ、目を細めると。アレスターは「そろそろ部屋へ送ろう」と手を差し出してくれた。
せっかく彼のおかげで、『作物祭り』を勝ち抜く希望が見えてきたのだ。明日は早速ドラグと打ち合わせ、さらにカブを大きく育てる方法を考えなければ――これからの計画を練るうちにも、いつの間にか部屋の前へ着いていた。
「おやすみ、奥方殿」
「おやすみなさい」
挨拶を交わしたものの。アレスターの手が離れない。
「アレスター……?」
まさかこの吸血鬼、まだ飲み足りないとか言い出すのでは――さり気なく首筋を隠そうとすると、彼は「おやすみ」ともう一度口にした。今度は妙にキレイな笑顔とともに。
「どうかしましたか?」
「……いや。早く部屋に入れ」
最後に見た顔は、どこか残惜しそうに見えた。
首を傾げつつも自室に入り、すっかり自分の匂いがついた毛布をかぶる。
さっきの何だったのだろうか――この時は、そんな些細なことを気にして眠りについた。
まさか翌日、アレスターの魔力を注いだカブが、あんな事になるとは知らずに。
「……これは」
今度こそ「領主夫妻チーム」のカブの育成方針を決めようと、朝イチで畑へやって来たのだが――。
「なんか葉の色、禍々しいね……」
昨夜より明らかに大きくなった葉っぱが、赤い。それはもう血のように。
「……見たことない色だぁ」
横でオークたちが「魔力なしでも育てる方法」を模索する中、カナメロがこちらのカブに注目している。
「いったい何が……エメル、赤い水でもあげた?」
「いえ……」
ドラグの問いに、つい顔を背けてしまった。
思い当たることは確かにある。が、それを口にはできない。昨晩のアレスターとのやり取りを、なぜか後ろめたく思ってしまったのだ。
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