8 / 52
7話 告白②×視線
しおりを挟む
目の前で起きている状況が現実とは全く思えなかった。目の前にはこの学校でマドンナかつ男嫌いで有名な女性と正面から向き合いかつその娘からもし周りに人がいたとしたらすぐに気づかれる程の大きな声で告白された。
この事実に一番驚くのは一体誰だと言えるだろう?
怜人や伸之、真依を含める全校生徒でもない。
数週間前に転校してきたばかりの自分自身だ。
仮にこの事実を数週間前の自身に伝えることが出来たとしても、全く持って信じてもらえないだろう。
今、目にしているこの状況から分かることはただ一つだけ。普段の彼女は男子生徒に対して、非情かつ無愛想な態度で接し、告白された時のガードもかなり固いことから、男子生徒たちから恐れられているのは紛れもない事実だ。
しかし今は、そんな里奈が・・・・・・
ーーーー他の誰よりも可愛いと思えた。
「え・・・あの、今なんて・・・?」
「・・・こんな私にこんなこと言われたら変かもしれないけど・・・山本くん、あなたが好きです!」
「いや、でも里奈先輩って普段から・・・」
「えぇ、あなたも知っている通り私は大の男嫌いで有名よ。でも本当は男子と関わることが苦手でどう接したらいいのか分からないだけで、それなのに告白してくる人は下心丸出しなのが殆どなんだけど本当は優しく振りたいのにどうしても厳しく言っちゃうの・・・。でも直接関わっていないけれどあなただけは違った、普段から誰に対しても優しくしているし。それに賢人くんは・・・その、可愛いから・・・」
「!!」
里奈の顔は賢人はおろかこの学校の誰もが想像しても信じられないぐらいに真っ赤だったが、賢人もその言葉を聞いた瞬間里奈に負けないぐらいに真っ赤になった。
「き、急にそんな事言わんとって下さいよ・・・
こ、こっちまで恥ずかしなりますやん・・・」
流石の賢人も思わず素を出してしまった。
里奈は自分だけでなく賢人の方も平常心で無くなっててきていることに嬉しく感じた。
「実はね、あなたの顔を見た時ものすごく可愛いなと思って・・・それ以来、賢人くんのことを見つめているうちに、いつの間にか忘れられなくなって・・・」
(え?何?ずっと見てくれてたん・・・?)
両親が共働きで大きな職業しているため、あまり関わりが少なかったため、姉たち以外から快く見守られたことが無く見守ってくれていた人がいたと思うと、とても嬉しかった。
「僕もさ、可愛いって言われるのはあまり好きじゃないんですけど・・・その、自分のことを見ていてくれたのは、その気持ちが伝わった今でも、すごく嬉しいです。だから・・・・・・
こちらこそ、よろしくお願いします」
「・・・ほ、本当に?」
「こんなことで、嘘はつきませんよ」
里奈は涙が溢れた出る程に、嬉しかった。
もしかしたら、学校で悪い印象を持ったこんな自分に想いを告げられたところで酷く罵られてしまうのではないかと半分思っていたが、今目の前にいる彼はそんな残酷なことはしようとはせずしっかりと自身の想いを胸で受け止めてくれた。
それが何よりも嬉しかった。
「えっと、とりあえずお互いのLINE交換しておこうか?」
「あ、はい!・・・これ僕のアドレスです」
「ありがとう、私のも・・・」
「・・・ハイ!これでOKです」
「私も出来たわ」
想いが伝わり、賢人と里奈にとって思春期の一大イベントが大成功。そして一段落して徐々に落ち着きを取り戻していくと互いに思わず微かに笑ってしまった。
「「あっ・・・!」」
たった今ここに、男女ともに学年一有名な肩書きを持ったカップルが誕生したものの、二人ともこの後の行動に移らなければならないことに気づき、しばらく沈黙した。
「「・・・・・・」」
「あ、あの・・・これからどうしましょう?一緒に帰りましょうか?」
「う、うん・・・そうしましょうか」
「じ、じゃあ・・・失礼します!」
ーーーーギュッ。
「あっ・・・」
賢人は里奈の左手をしっかりと握り、指と指を絡ませた。
そして手を繋いだまま体育館裏から校門に出て、里奈をバス停まで送りがてらで一緒に帰ることにした。
学校を出た道中でも、二人は互いに隣にいる事を意識しながら、住宅街の中を歩いていく。
その一方で小柄な賢人と長身な里奈が肩を合わせてみるとその差は歴然というわけではなく、賢人の身長が162センチに対し、里奈の身長は173センチということで二人の身長の差はほぼ10センチ前後になる。
二人はバス停に着くまでの間、互いの小、中学生時代の思い出を語り合い、その話の中でも里奈にも意外な一面もあったことが分かり、やっぱりこの人はただの怖い人ではないんだなと賢人は改めて実感した。
(ふふっ、里奈先輩は本当に明るくて健気なんだなー)
(ぬぬぬ、この美しさに満ち溢れた笑顔を写真におさめておきたい・・・)
「「・・・?、あっ・・・・・・」」
里奈が赤い顔で横賢人の顔を悔しそうに眺めていると、偶然こちらを向いた賢人の緑色の瞳と目が合い、二人とも一瞬で照れ隠ししながら視線を反らした。
「バ、バス停って結構遠いんだね・・・?」
「ご、ごめんなさいね?わざわざ一緒に来てもらって・・・?」
「ううん、大丈夫だから・・・」
先程目があったことを互いに話を反らして誤魔化し合った。こうして「人一倍分の勇気を貰えたので、告白する」という謎の第一宣言(?)を無事に果たし、見事里奈は賢人の彼女になったのであった。
この事実に一番驚くのは一体誰だと言えるだろう?
怜人や伸之、真依を含める全校生徒でもない。
数週間前に転校してきたばかりの自分自身だ。
仮にこの事実を数週間前の自身に伝えることが出来たとしても、全く持って信じてもらえないだろう。
今、目にしているこの状況から分かることはただ一つだけ。普段の彼女は男子生徒に対して、非情かつ無愛想な態度で接し、告白された時のガードもかなり固いことから、男子生徒たちから恐れられているのは紛れもない事実だ。
しかし今は、そんな里奈が・・・・・・
ーーーー他の誰よりも可愛いと思えた。
「え・・・あの、今なんて・・・?」
「・・・こんな私にこんなこと言われたら変かもしれないけど・・・山本くん、あなたが好きです!」
「いや、でも里奈先輩って普段から・・・」
「えぇ、あなたも知っている通り私は大の男嫌いで有名よ。でも本当は男子と関わることが苦手でどう接したらいいのか分からないだけで、それなのに告白してくる人は下心丸出しなのが殆どなんだけど本当は優しく振りたいのにどうしても厳しく言っちゃうの・・・。でも直接関わっていないけれどあなただけは違った、普段から誰に対しても優しくしているし。それに賢人くんは・・・その、可愛いから・・・」
「!!」
里奈の顔は賢人はおろかこの学校の誰もが想像しても信じられないぐらいに真っ赤だったが、賢人もその言葉を聞いた瞬間里奈に負けないぐらいに真っ赤になった。
「き、急にそんな事言わんとって下さいよ・・・
こ、こっちまで恥ずかしなりますやん・・・」
流石の賢人も思わず素を出してしまった。
里奈は自分だけでなく賢人の方も平常心で無くなっててきていることに嬉しく感じた。
「実はね、あなたの顔を見た時ものすごく可愛いなと思って・・・それ以来、賢人くんのことを見つめているうちに、いつの間にか忘れられなくなって・・・」
(え?何?ずっと見てくれてたん・・・?)
両親が共働きで大きな職業しているため、あまり関わりが少なかったため、姉たち以外から快く見守られたことが無く見守ってくれていた人がいたと思うと、とても嬉しかった。
「僕もさ、可愛いって言われるのはあまり好きじゃないんですけど・・・その、自分のことを見ていてくれたのは、その気持ちが伝わった今でも、すごく嬉しいです。だから・・・・・・
こちらこそ、よろしくお願いします」
「・・・ほ、本当に?」
「こんなことで、嘘はつきませんよ」
里奈は涙が溢れた出る程に、嬉しかった。
もしかしたら、学校で悪い印象を持ったこんな自分に想いを告げられたところで酷く罵られてしまうのではないかと半分思っていたが、今目の前にいる彼はそんな残酷なことはしようとはせずしっかりと自身の想いを胸で受け止めてくれた。
それが何よりも嬉しかった。
「えっと、とりあえずお互いのLINE交換しておこうか?」
「あ、はい!・・・これ僕のアドレスです」
「ありがとう、私のも・・・」
「・・・ハイ!これでOKです」
「私も出来たわ」
想いが伝わり、賢人と里奈にとって思春期の一大イベントが大成功。そして一段落して徐々に落ち着きを取り戻していくと互いに思わず微かに笑ってしまった。
「「あっ・・・!」」
たった今ここに、男女ともに学年一有名な肩書きを持ったカップルが誕生したものの、二人ともこの後の行動に移らなければならないことに気づき、しばらく沈黙した。
「「・・・・・・」」
「あ、あの・・・これからどうしましょう?一緒に帰りましょうか?」
「う、うん・・・そうしましょうか」
「じ、じゃあ・・・失礼します!」
ーーーーギュッ。
「あっ・・・」
賢人は里奈の左手をしっかりと握り、指と指を絡ませた。
そして手を繋いだまま体育館裏から校門に出て、里奈をバス停まで送りがてらで一緒に帰ることにした。
学校を出た道中でも、二人は互いに隣にいる事を意識しながら、住宅街の中を歩いていく。
その一方で小柄な賢人と長身な里奈が肩を合わせてみるとその差は歴然というわけではなく、賢人の身長が162センチに対し、里奈の身長は173センチということで二人の身長の差はほぼ10センチ前後になる。
二人はバス停に着くまでの間、互いの小、中学生時代の思い出を語り合い、その話の中でも里奈にも意外な一面もあったことが分かり、やっぱりこの人はただの怖い人ではないんだなと賢人は改めて実感した。
(ふふっ、里奈先輩は本当に明るくて健気なんだなー)
(ぬぬぬ、この美しさに満ち溢れた笑顔を写真におさめておきたい・・・)
「「・・・?、あっ・・・・・・」」
里奈が赤い顔で横賢人の顔を悔しそうに眺めていると、偶然こちらを向いた賢人の緑色の瞳と目が合い、二人とも一瞬で照れ隠ししながら視線を反らした。
「バ、バス停って結構遠いんだね・・・?」
「ご、ごめんなさいね?わざわざ一緒に来てもらって・・・?」
「ううん、大丈夫だから・・・」
先程目があったことを互いに話を反らして誤魔化し合った。こうして「人一倍分の勇気を貰えたので、告白する」という謎の第一宣言(?)を無事に果たし、見事里奈は賢人の彼女になったのであった。
0
あなたにおすすめの小説
彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。
遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。
彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。
……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。
でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!?
もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー!
ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。)
略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
幼馴染に告白したら、交際契約書にサインを求められた件。クーリングオフは可能らしいけど、そんなつもりはない。
久野真一
青春
羽多野幸久(はたのゆきひさ)は成績そこそこだけど、運動などそれ以外全般が優秀な高校二年生。
そんな彼が最近考えるのは想い人の、湯川雅(ゆかわみやび)。異常な頭の良さで「博士」のあだ名で呼ばれる才媛。
彼はある日、勇気を出して雅に告白したのだが―
「交際してくれるなら、この契約書にサインして欲しいの」とずれた返事がかえってきたのだった。
幸久は呆れつつも契約書を読むのだが、そこに書かれていたのは予想と少し違った、想いの籠もった、
ある意味ラブレターのような代物で―
彼女を想い続けた男の子と頭がいいけどどこかずれた思考を持つ彼女の、ちょっと変な、でもほっとする恋模様をお届けします。
全三話構成です。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる