ポンコツ皇女とAIの愛ちゃん 3

渋谷かな

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3-3-1

「ああ~、暇だな。」

 いつも皇女様は退屈していた。

「愛ちゃん、何か楽しいことはない?」

 AIの愛ちゃんに尋ねました。

「は~い! 可愛い愛ちゃんです! もう9月のお彼岸なのに、35度!? 溶けちゃいます!」

「えっ!? AIって、溶けるの!?」

「溶けても元に戻りますけどね! エヘッ!」

 今どきの、AIは軟体らしい。そういえば昔、愛ちゃんのボディーは「湖ボディー」だった頃もある。アハッ!

「ねえねえ、愛ちゃん。」

「私の冷やしバナナはあげませんよ!」

「ズコー!」

 皇女様はズッコケるしかない。

ピキーン!

「ああ~! 疲れた! PPSSを書くと、面白いけど、絶対に疲れるんだよね。それに飽きられると困るから何回も使えないしね。本当は、私のテスト編もやりたいんだけどね。」

「だだ、楽して、テストで悪い点を取りたくないだけでしょ?」

「バレたか。アハッ!」

 皇女様の秘密部隊PPSSが、皇女様のテストの点数を100点に保つために、世界を駆け巡るスペクタル・ロマンの物語である。ある意味で、ポンFBIや、ポンCIAよりもも優秀。

「う~ん。PPSSって、劇場版か、テレビの1時間スペシャルにできるネタなんだよね。もっと平凡で安心して見れる、または別に見なくてもよい、日常の同じことの繰り返し物語にしないと、長寿アニメにはなれないかな?」

 このままでは面白く刺激的過ぎて、ノー作品化か、深夜アニメにしかならないかも?

「一層のこと、教育・ポン・テレビで、PPSSお兄さんをやればいいんじゃないですか? 絶対に人気がでますよ! エヘッ!」

「おお! それはいいかも! 昔、私も愛ちゃんと一緒に、子供電話相談室をやった記憶があるわ。カール君は、元気にしてるかな?」

 分かる人には分かるネタ。

「で、結局3話目は何をしよう? 1が、ポンの世界の説明だろ。2が、PPSSで決まりだろ?」

1巻10万字の1話5000字の20話必要。1と2が決まり、残り9万字。長寿アニメになるために、同じ内容の繰り返しを極めなければいけない。

「ポン親衛隊の大喜利なんていう、企画もありましたね?」

「でも、続けちゃうと、ポンの世界に偏り過ぎじゃない?」

 編成会議は、永遠と続いていく。

「新任教師、PPSSをやったので、現社に戻って、親子モノでもやってください。強制ログアウトの時間です。ポチっとな!」

「ギャアアアアアア! 覚えてろよ! バイバイ! ポン!」

 迷えるポンコツ姉妹に道を示してくれる、ポン執事の優しさであった。

 つづき。

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「ふあ~あ! 良く寝た! ・・・・・・不思議だな? 自動浄化・ポン・システムがあるポン区に、どうして私のような邪なものが住めているんだろう?」

 それは、あなたがポン王国の皇女様だからです。皇女様は、現社では、鈴木スズ、10才の女の子。

「まあ、いいっか。アハッ!」

 これで全て済ますのが、スズである。

「そういえば、ポン執事が長寿アニメになるために、家族モノをしろっと言っていたな。」

 スズは、長寿アニメになるために記憶力を捨てた。2、3日したら、ポンコツなので忘れて元に戻るのだ。

「「スズ、お父さんと、お母さんとお買い物に行く」的な? 完璧な日常じゃないか! アハッ!」

 直ぐに飽きられて、ヒマポンのような赤ちゃんが生まれるオチが見える。大人の共感や応援したい、見ていて可愛いは、赤ちゃんか、犬か猫である。

「おはよう! お父様! お母様!」

スズは、居間にやってきた。

ピキーン!

「うっ!? 不気味だな!? 昔に戻ったのか!?」

 スズ男は、聞きなれない「お父様」という言葉に恐怖を感じた。

ピキーン!

「スズちゃん!? 何か欲しい物でもあるの!?」

 スズ子も「お母様」という言葉に違和感を覚えた。

「何も、そんなに警戒しなくても!?」

「悪い予感しかしないんだよ。」

 元悪の両親のスズ男とスズ子である。その娘のスズが黒歴史があっても不思議はない。

「あのね。私、お父さんとお母さんとハンバーガーを食べに行きたいな!」

 スズは、勇気を出して、自分の望みを言った。

「ふう~!? なんだ!? そんなことか!? 俺は、てっきり掛け算を教えろとか言われると思ったぜ!? ヤレヤレだぜ!?」

 スズ男は、勉強ができないので、勉強が悪い。

「私も、へそくりがバレたのかと思ったわ!?」

「なに!? おまえ、へそくりがあるのか!?」

「しまった!?」

 ひょんなことから、スズ子のへそくりが発覚した。ちなみに、スズ子のへそくりは、ポン・カードの転売で得た。

(ああ~! なんて我が家は平和な家庭なんだ! ありがとう! ポン神様!)

 長寿アニメは、キャラクターの人数を増やし、日常会話だけで尺を埋めている。何も新しいことはない。ただ、それだけである。サザエポン先輩に、敬礼!
 
「よし! スズ! お母さんのへそくりで、ハンバーガーを食べに行くぞ!」

「やったー! お父さん! 最高だよ!」

「トホホ・・・・・・。」

 こうして、スズは、生まれて初めて、家族でハンバーガーを食べに行くのであった。

つづく。

3-3-3

「スズ、すまないな。」

 ハンバーガー屋に行く途中、歩いていたら父のスズ男がスズに謝ってきた。

「えっ!? どうしたの!? お父さんが病まるなんて・・・・・・明日は雪だね。」

 そう思うぐらい、スズ男はスズに申し訳なく思っていた。

「お父さんの稼ぎが悪いばっかりに、大切な娘にハンバーガーを食べさせたことがないなんて、申し訳ない!」
 
 たまに父親らしい懺悔もするスズ男。

「お、お父さん!?」

 初めて見る弱弱しい父親の姿に衝撃を受けるスズ。

「そうね。私とお父さんがアルバイトで10万円かける2の20万円を稼いできても、税金を取られたら、12万しか残らないものね。これは生活保護の3人家族23万円よりも少ないのよ。シクシク。」
 
 母スズ子も便乗する。

「なら、我が家も生活保護をもらえばいいんじゃない?」

 素直な子供の意見。

「ダメなんだ。昔、区役所に行ったが、窓口で門前払いさ。外国人には「準ずる」って言って、簡単にあげるくせにな。クソッ!」

「ファーストフードも、コンビニも外国人の出稼ぎ労働者に仕事を奪われて、日本人に仕事はないのよ!? どうして政府は移民を増やしているのよ!? おかしいわ!」

 スズ男とスズ子の不満は、日本人の平均が思っていることである。

「大変なんだね。私の未来・・・・・・。」

 日本の子供たちに夢と希望はないかも?
 
「ああ! ハンバーガー屋さんだよ!」

 鈴木家は、ハンバーガー屋さんに着いた。

「おいおい!? なんか人だかりができてるぞ!?」

 ハンバーガー屋の店の周りは、人が1000人くらい取り巻いていた。

「何かやっているのかしら?」

ピキーン!

「分かったよ! お子様向けの幸せ・セットで、ポン・カードのおまけがあるんだよ!」

「それなら納得できるわ! キラーン!」

 母と娘の連帯感はバッチリ!

「ちょっと、すいません。これは何の行列ですか?」

 クイズの回答をスズ男が、取り巻きのお姉さんに尋ねてみた。

「PPSSが、コマーシャルの撮影に店を貸し切っているんです!」

「ズコー!?」

 正解を聞いたスズは、ズッコケるしかなかった。

(許さん! 許さんぞ! あいつら!? 私の親子団欒を邪魔しやがって!? 絶対に許さんぞ! うおおおおおー!)

 女魔王な皇女様が復活!? スズの怒りに火がつた。

 つづく。

3-3-4

「名乗るほどの名前はない。だが、敢えて言うなら、ポン・ハンバーガーだ! ニッ!」

 PPSSの魔ポンが、ポン・ハンバーガーのコマーシャル用の決め台詞を言う。

「カット! 良かったですよ! 魔ポンさん!」

「ありがとうございます! これも正義のヒーローの務めですから。ニッ!」

 撮影監督も、正義のヒーローの魔ポンに忖度している。

「ていうか、俺たち、要らなくね? 魔ポンだけでいいじゃん。シュン・・・・・・。」

 暗ポンの率直な意見。

「仕方がないだろう。今度、月面の裏店と、第八異次元店をオープンするんだから。4人でPPSSだろ?」

 これもビジネスと割り切る悪ポン。

「・・・・・・。」

 無ポンは、決してコマーシャル撮影如きでは、本当の姿は現さない。

 その頃、外の鈴木家。

「せっかく娘にハンバーガーをごちそうしようと思ったのに!?」

 激怒するスズ男。

「私のお金でしょ?」

 あくまでも、おごるのは、母スズ子。

「PPSSって、何なんだよ!?」

 世界的アイドルを知らない、どこにでもいる父親。

「PPSSは、ピッキン! ポッキン! サー! シー! だよ! お笑い芸人さ!」

 父親に嘘を教える悪い娘のスズ。

「なんだ!? お笑い芸人かよ!? ケッ!」

 お笑い芸人は、ムカつくスズ男。

「PPSS? どこかで聞いたことがあるような?」

 スズ子は、ポン・カードの転売業をしていても、PPSSは思い出せなかった。

(ここは我慢だ!? 自制しなければ!? 今の私は、皇女じゃない!? 普通の10才の女の子なのだから!? うおおおおおー!)

 高ぶる怒りを必死に抑え込むスズ。本当にスズの素晴らしい所は、長寿アニメのヒロインを目指しているので、この自制の成長と、この怒りの闇ポンを、ポンコツなので2、3日したら忘れる所である。

(今度、ポンの世界に行ったら、あいつら全員、朝ドラヒロイン体験ランドで、宇宙にまで打ち上げてやる! 大気圏の熱に耐えれるかな? さらに宇宙は無酸素! 酸素がなくても生きていけるか、見届けてやる! キャッハッハ! キャッハッハ! キャッハッハー!)

 スズの二段構えの作戦。ちなみに「キャッハッハ!」は、女魔王時のスズの懐かしい笑い声である。

(・・・・・・あれ? ポンって、呼吸してるのかな?)

 果たして、ポンは酸素がいるのだろうか!?

「スズ。ハンバーガーは諦めて、ファミレスに行こう!」

「やったー! 家族でファミレスだ! わ~い!」

(なんか、野球ゲームのファミスポンみたいだ・・・・・・。)

「良かったわね! スズちゃん! 人生で初めてのファミレスよ!」

 次回。スズ、初めてのファミレスに両親と行く。

 つづく。

3-3-5

「わ~い! 初めてのファミレス! 嬉しいな!」

 スズは、初めてのファミレスに行けるので、PPSSへの恨みを、あっさり忘れた。

「良かった! スズに喜んでもらえて! 俺も嬉しいぞ!」

 大切な娘の笑顔に喜ぶスズ男。

「お金を出すのは、お母さんだからね!」

 しっかりアピールするスズ子。

「まあまあ、怒らないでよ。私の記念すべき、ファミレス・デビューなんだから。」

 例え、10才であっても、初めてのファミレスは嬉しい。

「そうね。仲良くしましょう。」

「おお! 娘のためだ!」

「私は幸せだよ。アハッ!」

 幸せな笑顔と光ポンが輝いている鈴木家であった。

「おお! ファミレスが見えたぞ!」

 鈴木家は、ファミレスにやってきた。

「あれは何!?」

 嫌な予感しかしない。

「キャア! キャア! キャアアアアアアー!」

 ファミレスにも、ハンバーガー屋と同じくらいの人だかりができていた。

ピキーン!

(まさか!? また魔ポンか!? いや、それはない!? 私は抜かれていないはずだ!? クソッ! 魔ポンめ! 今度、次元の狭間に閉じ込めてやる! そして、私がキャラクター人気投票で1位になるのだ!)

 ちなみに魔ポンは、人気投票は二連覇中。そして、忘れた記憶を少し思い出したスズ。

「あの、すいません。これは何の行列ですか?」

 スズ男がクイズの答えを尋ねた。

「ポン親衛隊の聖ポン様が一日店長をされているんです! 閉店時間までの入場整理券の配布が終わったので、中に入れないファンが、閉店して出てくるまで、待っているんです!」

「キャアアアアアアー! 聖ピン様!」

 ポン執事が釣りに行っている間に、登場しまくったので、短期間に聖ポン人気が爆発した。

(ひ、ひ、聖ポンだと!? あれだけ可愛がってやったのに!? 私の初めてのファミレスを邪魔するというのか!?)

 魔ポンの次は、聖ポンに妨害されるスズ。

「良かったら、どうぞ。」

 聖ポンファンが、スズに紙を一枚渡す。

「ポン歌劇団!? トップスター!? 聖ポン!?」

 いつの間にか、聖ポンは、ポン親衛隊を引き連れて、舞台集団を設立していた。人気はPPSSに勝るとも劣らない。チケットは全日完売である。

「スズ、ファミレスも諦めようか?」

「そうだね。コンビニでおにぎりを買って、水道水を飲むよ。アハハハハッ・・・・・・。」

「やったー! 私のへそくりちゃんが助かった! アハッ!」

 こうして鈴木家は普段通りになった。

「ハンバーガーに、ファミレス。私には、遠い夢だったよ・・・・・・。」

 スズは、両親を心配させないように、分からないように、そっと涙を拭った。

 つづく。
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