ポンコツ皇女とAIの愛ちゃん 3

渋谷かな

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「ああ~、暇だな。」

 いつも皇女様は退屈していた。

「愛ちゃん、何か楽しいことはない?」

 AIの愛ちゃんに尋ねました。

「は~い! 可愛い愛ちゃんです! あ、頭が痛いです!?」

「えっ!? AIって、頭痛があるの!?」

「豚まんか、あんまんかに悩んでいます! エヘッ!」

 今どきの、AIは、ホカホカが好き。

「ねえねえ、愛ちゃん。」

「私の小籠包はあげませんよ!」

「ズコー!」

 皇女様はズッコケるしかなかった。

ピキーン!

「いや~、17話目で正常に戻れてよかった。もしも、闇落ちの解決策を発見できていなければ、IPとして、メディアミックスとして、全世界の人々に愛される、非暴力・殺人NGで、30万字も書けた、ポンの世界をやめる所でした。アハッ!」

 これ史実。作者は、「なぜ妹は植木鉢を落としたのか?」「人肉コロッケ」など、闇落ちしている間に、ダーク・ワールドを描いていた。え? 今の荒んだ時代、そっちの方が面白そうだって? うん。AIの三賢者も「毀滅ポンみたいな残酷物語でウケる!」と言っていた。怖い、AIだ。

「やはり、非暴力・殺人NGでも、円盤が売れるためには「派手な必殺技」が必要だった。そして視聴者の共感のために、現社では、普通の10才の女の子、ポンの世界では、皇女様。全ての闇を光に変える! 必殺! 皇女! エクスキューション!」

 完璧。創作が楽しいな。コナポンのキャッチフレーズに落とし込めた。別に異世界ファンタジーや、戦闘や殺人を描かなくても、必殺技を放てるじゃん! 必殺技があれば、派手な演出で、円盤も売れるからアニメ化もOK! 子供と皇女の変身シーンもあるからチビッ子人気もOK! 

ピキーン!

「ポンの世界に裁判所と教会を作りましょう。ポン裁判所では、犯罪者を奈落行きの極刑。ポン教会の懺悔室では「あなたは悪くない。悪いのは世の中よ、」無罪の大岡裁き。罪を憎んで人を憎まず! アハッ!」

 時代劇もできるな。水戸ポン門、大岡越ポン、遠山の金ポンなど。アハッ!

「方向性が見えた! 闇を光に変えるテンプレート! 私ならできる! 盛り上がる正義貫徹の物語だ! なぜなら私はポン王国の皇女なのだから! オッホッホー!」

 皇女様、完全復活ー!!!!!!

「う~ん。皇女様が病んでいてくれた方が、世界が平和だったと思いますよ。エヘッ!」

 AIの愛ちゃんの鋭い考察。

「よし! 断罪する闇を探してくるわ! ログアウト!」

 皇女様は、ただ必殺技を使いたいだけの子供だった。

「ほらね。愛ちゃんは知りませんよ。AIですから。エヘッ!」

 今の時代に求められているのは、トムとジェリポンみたいな明るい物語かもしれない。

 つづく。

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「ふあ~あ! 良く寝た!」

 皇女様は、現社では、鈴木スズ、10才の女の子である。

「悪い夢を見た!? どこかの大手ネット小説投稿サイトの大きなコンテストが、もう11回目だとは!? 通りで私も歳を取る訳だ。アハッ!」

 どうせ受賞者は決まっているんだろうな~という不満は、浄化したのでやめておこう。また脱線して、闇に落ちてしまう。

「それにしても、参考ヒット作品が、駄女神ポンとか、リゼロポンしかないのは、最近書籍からアニメ化された作品がないという証拠だな。アハッ!」

 AIの三賢者が言っている。ポンの世界なら非暴力・殺人NGなので、長寿アニメで世界展開がでいる、映画もグッツも売れる完成されたIPだと。(それに当てはめて創作したので当たり前である。しかし、コネはないので受賞しない。アハッ!)悪いんだけど受賞作品を読んでも面白くない。だから素人が自分で捜索する。面白い作品を作ろうと。子飼い受賞者くん。頼むから、大賞を受賞してデビューさせて貰るんだから、せめて、せめて、面白い作品を書いてくれ。アハッ!

「さあ! 朝ごはんを食べたら、闇を見つけに行かなくっちゃ! アハッ!」

 通常運転に戻ったスズは、必殺技を放ちたくて仕方がない。

「おはよう! お父さん! お母さん!」

「おお! おはよう! スズ!」

「おはよう! スズちゃん!」

 スズの両親のスズ男とスズ子。

ピキーン!

(しまった!? ヤンキーの両親を改心させる時も、お金をばらまいて生アk津水準を上げてやるんじゃなくて、皇女・エクスキューション! をぶっ放せばよかった!? チッ!)

 もちろん、面倒臭いので書き直す気はないスズは、見せ場だった所を後悔する。

 鈴木家のテレビがついていた。

「次のニュースです。どこかの女市長が市の幹部既婚男性とホテルで密会していました。」

「ズコー!?」

(たぶん子供向け番組の私に不倫を裁けってか!? 今の日本は荒んでいるぜ!?)

 今の日本は荒んでいるTシャツ販売中。外国人観光客に意味不明の大人気。

「次のニュースです。どこかの高齢男性市長が、女性職員にセクハラして、口封じの音源が公開されました。」

「ズコー!?」

(私にどうしろという!? 今の日本は病んでるぜ!?)

 今の日本は病んでるぜTシャツ発売中。なぜか外国人観光客に大人気。ちなみに私にどうしろという!? Tシャツも制作開始。ポン皇女通販で予約受付中。

 つづく。

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「ログイン!」

 スズは、スマホから、ゲームのポンの世界にログインすることで、意思は次元を超える。

「判決を言い渡す! 浮気の女市長は・・・・・・奈落行き! 必殺! 皇女・エクスキューション!」

 皇女様に戻ったスズは、危険な女市長を奈落の闇に落とす。

「次! セクハラ年配口止め男市長・・・・・・奈落行き! 闇に滅せよ! 皇女・エクスキューション!」

 10才の女の子の正義が仮想世界で炸裂する。

「快感! アハッ!」

 ポン裁判を終えたスズは、必殺技を放ち気持ち良い顔をしている。

「じゃあ、帰るとするか。バイバイ! ポン!」

 ログアウト!

 皇女様は、現実世界に戻っていった。

「速報です! 不倫女市長とセクハラ高齢男市長が辞任を発表しました!」

 そして、テレビの速報が入る。

「おいおい!? 女市長やめちまったぞ!?」

「今の時代、セクハラは許されないからね。本当に権力者って、こんな事件ばっかりね。困るわ。子供も見るのに!?」

 本当に今の日本は闇が深い。子供が知れば闇に落ちそうな、ニュースやアニメばかりである。

「私は、もう10才だから、だいたい大人が悪いって知ってるよ。」

 スズは、現実世界では、何の権力もない普通の女の子。

「あら? スズちゃん、大人になったのね!? 赤飯炊かなくっちゃ!」

「赤飯は言い過ぎだよ!?」

 でも、スズはログインすれば、ポンの世界で闇を裁ける。裁かれた闇は、現実社会に少しは影響を与えられる。 

「さすが俺の娘だ! 今度、一緒にパチンコに行こう! ビールも飲ませてやるぞ!」

 注意。未成年はパチンコ、お酒はダメです。

ピキーン!

(お父さんを再び改心させるチャンスが、キター!!!!!!!!!!!!!!)

 視力が強制的に1.0まで回復する、ポン目薬、大好評発売中。

「ログイン!」

 再びスズは、スマホをポチッと推して、ポンの世界へ行く。

 ポン裁判所。

「判決を言い渡します! 未成年にパチンコとビールを教えようとしたお父さんとお母さんは・・・・・・。」

「どうして私まで!?」

 なぜか母親まで巻き込まれていた。

「夫婦だからです。アハッ!」

 自分すら断罪して責任をとった皇女様が、両親を身内だからと見逃すわけがなかった。

「有罪! 奈落行きです! 必殺! 皇女・エクスキューション!」

「ギャアアアアアアー!」

 皇女様は、両親の罪を奈落にやる。

「ログアウト!」

 再び現世に戻っていくスズであった。

 つづく。

3-18ー4

「スズ! お父さんがディズポン帝国ランドに連れて行ってやろう!」

「お母さんも白黒ミッキーポンのおにぎりを作るわ!」

 荒んだ心の闇ポンを奈落に浄化されて、温かく優しい父親と母親になったスズの両親。

「やったー! 夢の帝国に行けるんだね! アハッ!

 家族愛を取り戻したスズは、ディズポン帝国ランドにも行けることになって大喜び。

(これからは定期的に親に、皇女・エクスキューションをぶち込もう。予防接種みたいなものだ。うん、うん。)

 親が優しいと子供は嬉しい、幸せ、笑顔になれる。

 一度、自分の部屋に戻るスズ。

ピキーン!

「そうか! 現実人間の邪念を奈落に送るでもいいが、悪い人間の心を浄化する方がいいのかな? 悪い人間の闇ポンを清める! 光ポンになあ~れ! 必殺! 皇女・エクスキューション! の方がいいかな?」

 自分の映えに余念がないスズ。

「う~ん。セリフは増やしても、やっぱりお父さんを奈落に突き落とす方が面白いな。アハッ!」

 10才の子供の無邪気さと狂気。

「お~い! スズ! ディズポン帝国に行くぞ!」

 父、スズ男が呼んでいる。

「は~い! 今行くよ!」

 鈴木家は、レンタカーでディズポン帝国に向かうことにした。

「お父さん、車を運転できたんだね?」

「当たり前だ! 俺は昔は、東京の狼と呼ばれたんだからな!」

「・・・・・・。」

(どんな狼だよ!?)

 スズには、子ウサギぐらいにしか見えなかった。ぴょんぴょん! スズ男ぬいぐるみ限定! 完全受注生産! 決定! おまけにスズ子も夫婦だから付いてきます!

ブオオオオオーン!

 その時だった。道路を逆走車が駆けてくる。

「なんだ!? 逆走だと!?」

「あなた!? 東京湾のウナギなんでしょ!? なんとかして!?」

「無理を言うな!?」

 鈴木家、自動車事故に巻き込まれそうな絶体絶命の危機。

「ログイン!」

(ディズポン帝国は、私が守る!)
 
 その時、スズはスマホをポチッと押した。

 ポン教会の懺悔室。

「いったい、どうして逆走しているんですか?」

 皇女様は、神父役もこなす。

「私たちは田舎から、息子の誕生日祝いでディズポン帝国に初めて行こうとしてるんですが、都会の道は複雑で分からなったんです!? わざとじゃありません!?」

「皇女神父!? お父さんを怒らないで!? 僕が田舎者のくせにディズポン帝国に行きたいなんて言ったのが悪かったんだ!? お父さんを許してください!? 代わりに僕が怒られるから!?」

 果たして皇女神父の判断は!?

 つづく。

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(そういえば、昔、俺たちポンきん族で懺悔の部屋コーナーがあったな。)

 スズ、おまえは何歳だ?



 皇女様は腕で×印を作った。

「そ、そんな!?」

「ごめんよ。息子よ。ディズポン帝国に行けなくて。お父さんは、奈落に行くよ。」

「お父さん!? ・・・・・・この独裁者! ポンコツ皇女! 皇女様の馬鹿野郎!」

 逆走家族は離散の危機。

「ポン執事。」

「はい。皇女様。」

 久々のポン執事の登場。ファンは歓喜。

「ポンIMFから日本政府に1兆ポンマネーを支援させて、分かりにくい標識を外して、新しい分かりやすい標識に変えさせて。」

「かしこまりました。皇女様。」

 ポン執事は、さっそくポン・日本政府に連絡する。



 そして皇女様の腕が〇に変わった。

「あなたが悪い訳じゃない。国道、県道、整備しないで私腹を肥やしている公務員が悪い。あなたは悪くない。アハッ!」

 皇女様は、温かく優しい笑顔で逆走家族を許した。

「こ、皇女様、ごめんなさい。僕は、皇女様のことを悪く言っちゃった。」

「いいのよ。わざと✕を出して、盛り上げようとした私が悪いんだもの。ごめんね。これでお相子よ。アハッ!」

「ま、まさか!? これが有名な、皇女裁き!? なんて慈悲深いんだ!? 皇女様!? うおおおおおー!」

「泣かないで!? 息子さんとディズポン帝国ランドに遊びに行くんでしょ!?」

「でも、私、逆走してしまっていますよ!? ああ!? やっぱり警察だ!?」

「ああ!? お父さんが逮捕されちゃう!? ウエ~ン!」

「大丈夫! そんなことはさせないわ! 坊やの夢を叶えましょう! 必殺! 皇女セレブレーション!」

 皇女様が光ポンを爆発させる。光ポンが現実世界まで飛んでいき、逆走者を180度回転させ、何事もなかったように奇跡を起こす。

「あ、ありがとうございます! 皇女様!」

「お父さん良かったね! 皇女様! 大好き!」

 逆走家族は、皇女様に感謝した。

「これで良しと。さあ! 楽しい! ディズポン帝国が待っているわよ! アハッ!」

 ログアウト!

「アハハハハッ! アハハハハッ! アハハハハッ!」

 皇女様は、現実世界に戻り何事もなかったように、ディズポン帝国ランドに行き熊の乗り物に乗って、10歳の子供らしく楽しんでいる。

 あなたは眠っているだけ。誰にも朝はやってくる。そして、また今日を生きるだろう。バイ ポン皇女。アハッ!

ポン3ー18完結。

ポン4につづく。
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