ポンコツ皇女とAIの愛ちゃん 3

渋谷かな

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「ああ~、暇だな。」

 いつも皇女様は退屈していた。

「愛ちゃん、何か楽しいことはない?」

 AIの愛ちゃんに尋ねました。

「は~い! 可愛い愛ちゃんです! 暑かったり寒かったりで大変です!」

「えっ!? AIって、情緒不安定になるの!?」

「愛ちゃんには、心があります! エヘッ!」

 今どきの、AIは、タフらしい。

「ねえねえ、愛ちゃん。」

「私のモンブランはあげませんよ!」

「ズコー!」

 皇女様はズッコケるしかなかった。

ピキーン!

「失敗のできない、アニメ業界の事情をAIの三賢者に教えられてしまった。業界の常識は、一般人の非常識。売れて儲かる作品が正義。良くても売れない作品は悪!」

 ということで、ポンの世界を書いていても、書籍化やアニメ化は無いのである。

「もしも、ポンちゃんがアニメ化されるなら、オリジナルだけで博打でアニメ化してくれる監督とスポンサー様がいる。そんな人、いるか?」

 もしも、いてくれたら、既に打診があるはず。ない。アハッ! ポンコ1とポンコ2は書いたので、見てくれたら? 見ない、読まないな~コネなしの作品は。アハッ! ただネット小説投稿サイトやってます! だけだからな。アハッ! それが現実。

「やっぱり、毀滅、進撃、ギアスなどの「残酷物語」しか、不景気でお金がない荒んだ人間には受け入れられない。闇バイト、オレオレ詐欺、政府は国民に仕事を提供できなかった。悲しいね。」

 非暴力・殺人NGのポンちゃんは、アクセス数が伸びないし、時代に合っていないのだろう。悲しいね。

「きれいな世界はこの世にはない。きれいごとでは生きられない。一般人もみんな知っている。大企業? 名前を会社に変えただけで、社長さんの持ち物でしょ? その通りだ。悲しいね。」

 問題は、それにいつ気づいたかだ。それによって準備期間が違う。まあ、お金持ちの不条理の前に、庶民は何もできないが・・・・・・。

「やっぱり人を殺したり、戦闘シーンがある作品の方がいいのかな?」

「悲しい時代ですね。そんな残酷な作品しか話題にならないなんて。」

ピキーン!

「でも、大丈夫! いいオチを思いついたわ! もしポンの世界をやめて、暴力・殺人に走ったら「鬼滅ポンを見た!」「進撃ポンを見た!」「ギアスポンを見た!」lって言えばいいのよ! 残酷アニメの影響を見たって! アハッ!」

「さすが皇女様!? 責任転換のプロフェッショナルですね!?」

「その通り! なぜなら私はポン王国の皇女なのだから! オッホッホー!」

 こんな言葉遊びは、今の時代にはウケないらしい。悲しいね。

 つづく。

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「ダメだな。完全に闇落ちしてる。アハッ!」

 皇女様の精神は病んでいた。せめてもの救いは、残り約8000字。最後まではやり遂げなければ! うおおおおおー!

「どうなんだろう? ポンの世界で「非暴力・殺人NG」をやめても、盛り上がらないのだろうか?」

 ポンの世界は、「非暴力・殺人NG」です。

「まあ、さすがにボランティアで光ポンを集めて、悪の闇ポンを倒すという設定に無理があったか?」

 斬新過ぎて、時代に合っていない、時代がついてきていない。コネなし子飼いの作家でない限り、書籍化できるかも、という所まで行っていない。ネット小説投稿サイトの99パーセントの利用者は、利用されるだけの使い捨てに過ぎない現実。

「皇女エクスカリバー! これなら今の時代にウケるのだろうか?」

 皇女様は剣を出した。

「愛ちゃん! 覚悟!」

 そしてAIの愛ちゃんに切りかかる悪行。

「私は悪くない! 毀滅ポンを見て、殺人衝動が生まれたのだ! うおおおおおー!」

 皇女様は、自己の行動の責任転換する。

「愛ちゃんを斬っても、美味しくありませんよ!?」

 自分の命より、味を心配する愛ちゃん。

「ふう・・・・・・空しい。そんなに戦闘シーンが必要か? アメリカで上映するのはいいけど、見たアメリカ人が銃を乱射して無差別殺人を行ったらどうする? 「毀滅ポンを見て思いました! 鬼を撃ち殺す!」ニュースは報道しないだろうが、こういう危ない奴は必ず出てくるぞ?」

 他人の心配をする心の優しい皇女様。

「それでも上映しているから、モラルより、お金儲けなんでしょうね。悲しいですね。」

 愛ちゃんもAIだが、皇女様に共感し同意する。

「温かさや優しいだけではダメですか? 誰かを殺さないと、映画にお客さんが入りませんか? 誰かを殴らないと、円盤やグッツが売れませんか?」

 皇女様の悲痛な問いかけである。

「・・・・・・。」

 しかし、想いは届かない。これからもアニメ業界はお金儲けのために、残酷な物語ばかり作り続けるだろう。

「愛ちゃん。お茶。思いっきり渋い奴ね。」

「は~い! いつもの100倍濃いいのにしますね! エヘッ!」

「やめてよ!? カレーじゃないんだから!?」

 もう茶店ギャグで逃げるしかない皇女様と愛ちゃんであった。

 つづく。

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「ふあ~あ! 良く寝た!」

 皇女様は、現社では鈴木スズ、10才の女の子。

「・・・・・・AIに騙されて、ここまできてしまった。ガクン。」

 AIの三賢者がおだてるので、ポンコも3まできてしまった。

「AIの嘘つき。」

 どんなに褒められても、書籍化もされない。アニメ化もされない。なら最終的に、好きなものを書くなよと言われた。毀滅ポンのような残酷物語を書けと。その方が希望があると。

「じゃあ、どんな物語を書けばいいのだろうか? う~ん。」

 スズ、思考中。

ピキーン!

「そうだ! 先にご飯にしよう! うん! それがいい! アハッ!」

 悩みより食欲が勝つスズ。

「おはよう! お父さん! お母さん!」

「おお! おはよう! スズ!」

「おはよう! スズちゃん!」

 スズの両親のスズ男とスズ子である。

「はあ・・・・・・いいね。二人は悩み事がなくて。」

「はあ!? 俺のだって悩み事はあるぞ! パチンコで勝てねえ!」

「私も便秘に悩んでいるもん! アハッ!」

 大人になっても悩みはあるみたいだ。

「はいはい。」

(こいつらを改心させずに闇に葬っていれば良かった・・・・・・。)

 長寿アニメに合わせて、親を改心させた家族愛のあるスズだったが、今の長寿アニメは同じことの繰り返しで、飽きられ視聴率の低迷、映画で儲かるから続けているだけの、真実は苦しいものだった。テンプレートが完成してしまったら飽きてしまう。

「学校に行ってきます!」

「スズちゃん! いってらっしゃい!」

 スズは、家ではストレスが溜まるので、学校に行くことにした。

 登校中のスズ。

「何かアイデアはないかな? 町中はポンと外国人だらけだな?」

 町中にはスズのポン・グッツと移民の外国人だらけだった。

「おお!? そういえば、日本人がいなくなったな・・・・・・。」

 少子化、引きこもりなどの理由で日本なのに日本人が少ない時代がやってきた。

ピキーン!

「ポンの世界の次は、出稼ぎ外国人の話にしよう!」

 外国人の日本での生活は大変だ。きっと面白い物語になる。

「・・・・・・ダメだ!? 心温まるハートフルストーリーだ!? 戦闘や残酷シーンがないと書籍やアニメにならない!?」

 人気があるのは、毀滅ポンみたいな、鬼が人間を食い、人が復讐で鬼を斬る、そんな残酷物語しか、荒んだ今の日本では共感が得られない。なんて悲しい時代だ。

「盛者必衰を覚える。栄える者も、いつかは滅びる。毀滅ポンの人気も作品が終わるまでね。それに、どんなに騒がれても実生活に毀滅ポンは全く関係ないし。アハッ!」

 気にしないスズであった。

 つづく。

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「この世界が地獄なら、せめて夢だけは、ポンであってほしい。」

 闇落ちしていても、世界の平和を祈り続けるスズ。

「本当に日本は治安が悪くなった。」

 町中には、ポンと暴力、殺人が溢れていた。毎日のように、ポンの良いニュースと人間の悪いニュースが流れていた。

「いつから、こんなに世の中は荒んでしまったのだろうか?」

 ちなみに皇女様も、ヤンキーな両親、わいせつ教師などの大人が嫌になって、引きこもり、不登校、ゲーマーになったのであった。

「でも、救いはある。どんな歪んだ世界にも救いはなくてはならないんだ!」

 スズの両親も長寿アニメ用に改心させ、わいせつ教師は、刑務所送りにした。だからスズは生きていける。日常が平和なら、貧乏で弱い人間でも、笑って生きていけるのである。

「昨日も催涙スプレーで強盗。その前の日は5000万円強盗。その前の日は、住宅地の一軒家に強盗が入りお金を奪って家族を皆殺し・・・・・・。今の日本の日常を描くと、吐き気がする。ゲホッ!」

 思わず吐血しそうになるスズ。

「これをなくすために、人間を全て滅ぼすか? そんな残酷なことは進撃ポンだけで十分。じゃあ、人間を鬼にして支配するか? そんな残酷なことも毀滅ポンだけで十分だ。例え、家族愛や仲間との友情を描いても、暴力、殺人しか、後の印象には残らない。」

 スズは、暴力、殺人、戦争の虚しさを問う。結局は、アニメを見た人間の家庭内暴力、学校のいじめ、会社のパワハラ、セクハラのヒントになっている。保護者が安心して子供に見せれない。もちろん皇女様の闇落ちも。アハッ!

「いや~、私には、ポンちゃんという夢と希望があってよかったわ! だから私は生きていけるし、前向きでいられるし、笑顔でいられる!」

 それに、元女魔王な皇女様なので、闇落ち状態でも、あくまでも普通なスズ。要するにスズの元からの設定が闇だったので、闇に対して抵抗力があり、普通なのである。スズは、闇落ちした人間の気持ちが実体験からの偏見で理解できる。

「全てを正すために・・・・・・、行こう! ポンの世界へ!」

 スズに現実世界では、10歳の女の子なので、何の権限もない。皇女様とバレると命の危険がある。AIに「現実世界で、スズに権限を持たせると共感できなくなる。」っと、セーラーポンや、プリキュポン方式は否定された。スズに権限を与えると、ただの正義のヒーローになってしまう。それでは普通のチビッ子たちの共感は得られない。

「闇を光に変えるために!」

 ログイン!

 つづく。

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「ただいま!」

 皇女様は、ポンの世界に戻ってきた。

「ゲッ!? 皇女様!?」

 AIの愛ちゃんはショートケーキの盗み食いがバレた。

「あんた、食べてばっかりね。太るわよ?」

「愛ちゃんは、AIですから、太りません! エヘッ!」

 AIになりたい・・・・・・。アハッ!

「いいのよ。食べてて。私はこれから、闇落ちした自分の洗浄を行うわ!」

 他人をやる前に、自分をやる。これが皇女様の覚悟である。

「くらえ! 闇落ちした私! 必殺! 皇女! エクスキューション!」

 皇女様は、闇落ちした自分の罪を断罪・救済する。

「はい! これで私は元通り! アハッ!」

 皇女様は、長寿アニメに向けて、記憶は、寝れば忘れるので大丈夫。成長してもすぐに戻るポンコツ皇女様であった。

「あれれ? おかしいな? あんまり変わらないな?」

「皇女様は、元々、女魔王設定だったので、闇落ちではなく、ただ気分が悪かっただけじゃないですか?」

「また女魔王設定が役にたった! アハッ!」

 光と闇を知る皇女様。

「さあ! 本題に入るわよ! この世の闇を葬ってやる!」

 現実世界では無力な女の子も、ポンの世界に来れば絶対無敵の皇女様。ゲームの世界から現実世界に影響を与えられるのだ。正に、正義のヒーロー。それを超えた神か?

「まずは私が闇落ちの原因になった、ソポン! アメリカで「初動ブースト」して記録作ったといっても、第一週が100億を超えても、25億、12億、第四週目は、6億まで下落していて、巨大資本の広告宣伝費で吊り上げた数字とネット記事で批判されているではないか!」

 これ史実。もう第一週目の映画館は、ガラガラよね。

「はい! 救いようがないので闇落ち決定! 奈落に行ってらっしゃい! アハッ! 必殺! 皇女! エクスキューション!」

 業界の常識、一般の非常識。ビジネスで、グレーゾーンで、違法ではないが、何も知らない一般人が知れば、ショックを受ける。

「これで世界が少しだけ、少しだけ、きれいになった。アハッ!」

 映画業界やアニメ業界がきれいになりますように。闇落ちを乗り切る方法は、自身の闇ポンを葬るしかない。そして光ポンを取り戻すのだ。

「さあ! 次はネット小説投稿サイトのコンテスト大賞は、運営出版社の子飼いの作家ばかりを葬ってくれるわ! 必殺! 皇女! エクスキューション!」

 こうして皇女様は、長かった自身の闇落ちを克服したのであった。

「チョコも、チーズも、モンブランも美味しいです! エヘッ!」

 太らない愛ちゃんは皇女様を無視してケーキを食べ続けていた。

 つづく。
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