やっと冒険に出られます

渋谷かな

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ポンタと師匠

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「やめておけ。宮仕えなど。平凡に暮らすことに比べれば意味のないことだ。」
 ポンタは師匠にロナ王女に護衛騎士に誘われたことを尋ねてみた。
「分かりました。師匠。」
 素直なポンタは師匠のいうことは何でも聞く。こうしてポンタが護衛騎士になることはなくなった。

「すごい! お金だ!」
 ポンタの実の家族のポンタパパ、パンタママ、妹のポーちゃんは大金を手に入れました。
「ポンタに私の護衛騎士になるように説得しなさい!」
 もちろんロナ姫の仕業である。
「はい! かしこまりました!」
 直ぐにポンタ・ファミリーはポンタの教会に向かう。

「ポンタ! ロナ姫の護衛騎士になりなさい!」
 ポンタ・ファミリーはポンタの教会にやって来た。
「嫌だ。僕は平凡に暮らしたい。」
 しかし、ポンタは断った。
「ポンタ! 親の言うことが聞けないのか!」
「聞けない。じゃあ、そういうことで。」
 ポンタは教会の入り口を閉ざすのであった。

「やるわね! ポンタ!」
 ロナ姫はポンタを強敵だと感じていた。
「姫、こいつらをどうしますか?」
「お金は全額没収です!」
「えー!? そんな!?」
 ポンタ・ファミリーはお金を儲け損ねた。
「打ち首獄門にならなかっただけ有難いと思いなさい!」
 一喝する姫の威厳。
「そっちがそうくるなら。これはどうかしら?」
 ロナ姫の次の手が始まる。

「わあ! スゴイお金!」
 高橋教会の高橋神父の前に大金がおかれました。
「ポンタを教会から追い出して、私の護衛騎士にしてくれるなら教会に多額の寄付をするわ!」
 もちろんロナ姫の差し金である。
「分かりました! ポンタ! おまえ教会から出ていけ!」
 神父は血も涙もありませんでした。
「そんな!? 神父様!?」
「おまえがロナ姫に嫁げば恵まれない子供たちに温かいご飯を食べさせてやれるんだぞ!」
 聞こえはいいが生贄の人身売買である。
「神父様がそんな冷たい人間だとは知りませんでした。それなら僕は山に籠ります。じゃあ、そういうことで。」
 ポンタは教会から去って行きました。
「ポンタ! 私から逃げれると思うなよ!」
 逃げられると追いかけたくなるロナ姫のストーカー根性。

「ええ~い! モンスターを姫の散歩に差し向けても殺せんとは! 忌々しい姫だ!」
 一方、アレフガル王国に悪い大臣の田中がいました。
「で、姫は今は何をしている?」
「裏山で山登りを楽しんでいる模様です。」
 ロナ姫はポンタの跡を追いかけて山に入ったのだった。
「チャンス! モンスターの軍勢を指し向けろ! それから魔法使い共に火を付けさせて山ごと姫を焼き殺してしまえ!」
「ははあ!」
 田中大臣は姫が嫌いだった。
「ロナ姫さえ死んだら、私の娘を姫にするのだ! ワッハッハー!」
 悪い人の考えることの基本は私利私欲である。

「ポンタ! 出てこい! 私と勝負だ!」
 ロナ姫は山の中で叫びながら登ってくる。
「ガオー!」
 しかし、姫の大声は居場所をモンスターたちに教えることとなってしまう。
「キャアー! 助けて! ポンタ!」
 ロナ姫、危機一髪。
「でい!」
「ポンタ!」
 そこにポンタが現れる。
「ポンタ! 来てくれたのね! さすが私の護衛騎士!」
「誰もあなたの護衛騎士になった覚えはありません。騒がしいと昼寝できないでしょ。」
 ポンタは昼寝の邪魔をされて機嫌が悪かった。
「こいつらを倒したら、山から出ていってくださいね。」
 ポンタは剣技の構えに入る。
「鈴木流奥義ふりこ斬り! 一蹴!」
 ポンタは剣を振り子のように振り回す。
「ギャアアアアアアー!」
 一撃で大量のモンスターたちが倒された。

「やったー! 勝った! わ~い!」
 大喜びのロナ姫。
「姫、山を下りてください。」
「ええ!? ポンタ、私の護衛騎士になってよ。これでも私は命を狙われているんだから。」
 命を狙われているくせに楽しそうなロナ姫。
「じゃあ、そういうことで。」
 ポンタは去って行こうとする。
「そのお嬢さんが命を狙われているというのは嘘ではなさそうだ。」
 そこに師匠が現れる。

ポンタ
2戦2勝
お金200円

剣士見習い
レベル10
HP20
MP20
攻撃力20
防御力20
素早さ20
魔法力20
運20

スキル
・鈴木流奥義ふりこ斬り・一蹴

装備 
武器 銅の剣
鎧   
頭  
腕  
装飾 

心・属性耐性
火 0
水 0
雷 0
風 0
土 0
光 0
闇 0

持ち物
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