最強の幽霊、癒し女のおみっちゃん

渋谷かな

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「可愛くても足はない! 癒し女のおみっちゃん!」
この物語は、クセのある幽霊が国民的テレビアニメになれるようなキャラ文芸的な日常を描く。
「それを拒否する。」
拒否女の乃木子とおみっちゃんの友情の物語である。
「エヘッ。」
エヘ幽霊のおみっちゃんが笑って誤魔化して始まり。

「原宿? ここは旅籠ですか?」
乃木子たちはパンケーキを食べに原宿にやって来た。
「現代の旅籠はにぎやかですね。」
原宿は人がたくさんいて、一般人には見えないおみっちゃんの体をスイスイ通過していく。
「わ~い! 人間食べ放題! 食べていいですか?」
「それは拒否する。」
餓ッ鬼ーの食欲は無尽蔵であった。
「きれい! ライトアップしていて、街が宝石のように輝いていますね! エヘッ。」
「そうね。金色にきれいね。」
街は電飾で華やかに光っていた。
「クレープに、ワッフルに、プリンに、ゼリーに、パンケーキに、人間に食べ放題ですね!」
「人間は食べちゃダメよ。」
原宿にはおいしそうな食べ物がたくさんあった。
「それにしても、乃木子ちゃん。」
「なに?」
「なんだか私たちの格好は周りからういてない? ジロジロ見られてるし。」
クリスマスが終わっても、サンタクロースのコスプレ衣装で原宿を歩く人間はいなかった。
「そうね。こんなに目立ってしまうと、アイドルにスカウトされそうだわ。」
「アイドル? スカウト? それって・・・美味しいんですか?」
よだれを垂らしながら目を輝かせる餓ッ鬼ー。
「おみっちゃん、この子なんとかしてよ。」
「餓ッ鬼ーは、どれだけ食べても、すぐにお腹が空くんです。」
よだれ女は元々、餓鬼の設定なので、食いしん坊である。
「乃木子ちゃんを食べていい?」
「あの拒否する前に、頭にかぶりついてるんだけど。」
空腹に耐えかねた餓ッ鬼ーは乃木子の頭に食いついて、タラーンと血が乃木子の額に流れてくる。
「あ!? パンケーキ屋さんが見えてきましたよ!」
おみっちゃんが目的のパンケーキ屋を見つけた。
「わ~い! パンケーキ! かわいいパンケーキ!」
餓っ鬼ーは乃木子の頭から離れた。
「血、血、血が!?」
乃木子は生身の人間だったが、即座に傷が治る。乃木子が巫女だから神のご加護とでもしておこう。
「それにしても、すごい行列ね。」
「まさに亡者の群れですね!?」
パンケーキ屋の前には10時間待ちの看板の行列ができていた。
「なんとかしなければ!?」
「美味しいパンケーキのためです。全員食べてもいいですか?」
「それは拒否する!」
餓ッ鬼ーには人間は食料にしか見えない。
「おみっちゃん、少し姿を見えるようにして、幽霊らしく人間を驚かして、ここから追い払ってよ。」
「は~い。お安い御用ですよ。」
おみっちゃんは勇んで行列の亡者たちに声をかける。
「みなさん、耳かきはいかがですか? 包帯も負けますよ?」
幽霊のおみっちゃんにできることは、これぐらいであった。
「カワイイ!」
「すごい! 宙を浮いている!」
「なに!? 映画の撮影!?」
一般人にも姿が見えるようになったおみっちゃんは行列の人々を引き付けた。
「なんだか照れますね。エヘッ。」
まんざらでもないエヘ幽霊。
「チャンス! 店の入り口まで道が開けた! 行くわよ! 餓ッ鬼ー!」
「わ~い! パンケーキ! 憧れのパンケーキ!」
乃木子と餓ッ鬼ーはパンケーキ屋に入店することができた。
「美味しい! これがパンケーキ! 乃木子よりも美味しい!」
「不味くて悪かったわね・・・。」
「でも、乃木子にはちみつを塗ったら美味しくなるかも!」
「それは拒否する。」
乃木子と餓ッ鬼ーは並ばずにパンケーキを食べることができた。
「私たちが行列に寒い中、並ばないでパンケーキが食べれるのも、おみっちゃんが命懸けで道を開いてくれたからね。おみっちゃん! 無駄死にじゃなかったわよ!」
「いやいや、もう私、死んでますけど。」
「あら? おみっちゃんいたの? アハハハッ。」
おみっちゃんも店の中に入っていた。
「おみっちゃん、私に憑依していいから、実態化しないで、透明でいてね。」
「どうしてですか?」
「そうするとお会計が2人分で済むのよ。」
「ズルい!?」
「パンケーキ、おかわり!」
乃木子と餓鬼とおみっちゃんは仲良し。

つづく。
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