伝説の生き物、エクスカリパー。

渋谷かな

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ディセンバー4

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「このまま真っ二つにして・・・!?」
エクスカリパーが調子に乗ってきた時だった。
「ガオー!」
切り裂いた3つ首竜の背中の傷口から爬虫類のような魔物が大量に出現し始めた。
「この傷では追ってはこれまい!? アイン、離脱するぞ!」
エクスカリパーの判断は迅速で正確だった。周りを魔物に囲まれて逃げれなくなる前に3つ首竜から逃げるというものだった。
「はあ!? どこに逃げる場所があるっていうんだよ!?」
ここは3つ首竜の背中で空の上である。逃げ道はないように思えた。
「空だ。」
エクスカリパーは、まるで決めゼリフのようにカッコよく言い放つ。
「え?」
俺は耳を疑った。
「とう!」
エクスカリパーは俺の体ごと3つ首竜の背中から空に向けて飛び込んだ。
「うわあああ!? 死ぬう!?」
俺は自由落下の中で重力や酸素不足を感じながら死を覚悟した。
「私は自分の道は自分で切り開いて行く主義だ! ワッハッハー!」
剣であるエクスカリパーには大した問題ではなかった。着地する地面が自分の硬度よりも柔らかければ折れることも無いのだから。
「見えてきたぞ。」
「え?」
エクスカリパーに言われて俺は下をよく見た。
「ケイティ! サブリナ!」
先に安全な所まで逃げたケイティとサブリナが上空で俺たちを待って待機してくれていた。
「おい! ここよ!」
ケイティも俺を確認した。聖なる光の鎧を着ている俺は上空でも流れ星のようで見つけやすかったのだろう。
「ただいま。」
エクスカリパーはサブリナに負担をかけないように俺を華麗に背中に着陸させた。
「エクスカリパー、無事だったのね。」
「ケイティとサブリナが私を待ってくれていると信じていた。」
「ギャオ。」
3つ首竜との戦いを経て、エクスカリパーとケイティとサブリナの信頼が生まれた。
「あの俺もいるんですが・・・。」
大活躍のアインだったが、伝説の生き物エクスカリパーと比べるとダラしなかった。
「この空域を離脱しよう。私は疲れたので眠る。何が起こったのかはアインに聞いてくれ。」
さすがの変剣エクスカリパーも必殺技の連発で疲れていた。アインの体から聖なる光の鎧が消えていく。
「zzz。」
そして、そのままエクスカリパーは深い眠りに着いた。
「あんなにがんばったのに、俺は説明役ですか?」
俺は光の無くなった静かなエクスカリパーに恨み節を言う。
「もうディセンバー城は目の前よ!」
遠目だが山の裾にお城が姿を現した。
「あれがディセンバー城!?」
小さな村の生まれの俺は、初めて見るお城の優雅さに目を奪われた。
「サブリナ。お城に向かってちょうだい。」
「ギャオ。」
サブリナはディセンバー城に向けて翼を羽ばたかせ飛んで行く。
「イリーナは大丈夫だろうか?」
俺は自分が大変な目にあったので、イリーナも同じ目に合っていないか心配する。

つづく。
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