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「土は風に弱い。土は水にも弱い。」
ころぴょんは気象予報士。気象の知識からゴーレムの土の性質を分析する。
「発生せよ! 熱帯低気圧! そして・・・台風なれ!」
そして何の前振りとは関係なく、面倒くさいので台風を発生させる。
「はっはっはっ! どんな敵でも台風なら一撃よ!」
「鬼、悪魔、ころぴょん。」
「なんとでも言いなさい! 勝てばいいのよ! 勝てば!」
「ガオオオオ!」
台風はゴーレムに襲い掛かる。ゴーレムは強風と豪雨に見舞われて苦しそうに悲鳴を上げているようだった。
「ガオ?」
そして、台風は何事も無かったかのように過ぎ去った。
「さあ! 次、いってみよう!」
「誤魔化すな!」
「ははははは! 後は任せた!」
「こら!? ころぴょん!?」
ころぴょんの気象予報士としての潜在能力は高いと思われるのだが、本人のいい加減な性格が、そのまま天気図に現れているかのようだった。
「こうなったら僕がサイコロを振るしかない! 何が出るかな? 何が出るかな? ヤッホー! ヤッホー!」
サイコロの目は・・・。
「大悪魔の足の裏。なんだこれは? ん?」
上空に大きな足の裏が現れ、僕は、その陰に呑み込まれる。
「でっかい足の裏!? ギャアアア!?」
そして足の裏は重力に引かれるように地上にドッカーン! と大きな音をあげながら衝突する。周囲には衝撃で土ぼこりが舞い上がり視界を遮る。
「やったか!?」
「これも私の適切なアドバイスのおかげね。」
「どこが!?」
「いいじゃない。ゴーレムも倒せたんだし。」
「そうだね。・・・でも、あのゴーレムはどこから現れたんだろう?」
「まあまあ、細かいことはいいじゃない。町の人々も守れたんだから。」
「そうだね。誰かさんの台風の被害を除いてね。ギロ。」
「ああ! 疲れた! さいぴょん! ニの町に帰りましょう!」
「もう・・・ころぴょんたら。」
こうして僕たちはサンの町を後にした。何事も無かった様に。
そして、その様子を退屈そうに見ている者たちがいた。
「面白くない!」
「どこが?」
「女魔王のサイコロ心臓は強すぎだ! 面白くない!」
「さいぴょんは、おまえが作ったんだろうが・・・お父さん。」
「はい。そうです。俺がお父さんです。」
「はっはっは!」
「は!? しまった!? のってしまった!?」
もちろん、いたずらな神、俺とくまぴょんであった。俺たちは人間が人生に抗う姿を見て遊んでいる。
「やはりヒーローに対して、悪役が必要だ。」
「おお!? うさぴょんが珍しくまともなことを言った!?」
「珍しくは余計だっの。」
「で、悪役には誰をする気だ?」
「それは・・・カトリーヌ・ねこぴょん様だ!」
「英雄カトリーヌ・ねこぴょん様か!?」
「その通り!」
「盛り上がって来たな!」
「・・・と、思ったが、やっぱり、やめた。」
「なんじゃそりゃ!?」
「メインディッシュは最後にとっておこう。」
「じゃあ、誰を悪役にするんだよ?」
「ふっふっふ、いるじゃないか? 俺たちに歯向かった愚か者が?」
「分からない。誰?」
「俺たちを奴隷犬として飼っていた偉い飼い主様がいるじゃないか?」
「ありぴょんか!?」
ありぴょん。俺のサイコロ芸によって、ただのありが巨大化し、成敗されたらギミックで擬人化して、俺とくまぴょんを奴隷犬として飼った悪いありのことである。
「その通り。まずはありぴょんでいい。ララキ。」
「お呼びでしょうか? うさぴょん様。」
「おまえ、相変わらず中途半端な登場の仕方だな? もっと面白く出てこれないのか?」
「面白く出てくる必要があるのでしょうか?」
「神に歯向かっていると上級天使に、いつまでもなれないよ。」
「いいですよ。どうせ私は中途半端ですから。」
「うわあ!? 開き直った!? 助けて!? くまぴょん!?」
「知りません。」
ララキ。中級と上級の天使の間の存在。これも神の悪戯である。俺の命令で、捕らえたありぴょんの管理を任されている。
「ありぴょんは大人しくしているか?」
「はい、身動きもできないように懺悔の沼に漬けてあります。今もキラとラキを留守番させています。」
「あの二人なら、中途半端な、おまえより優秀だからな。」
「ムカッ。どういう意味ですか?」
「そのままの意味だよ。」
「まあまあ、二人ともケンカはしない。これから、ありぴょんの封印を解きに行こう。」
「そだね。楽しくなって来たな。わっはっはー!」
「中途半端って、どういう意味ですか?」
「やめろ。」
俺たちは、ありぴょんが漬けられている懺悔の沼に向かった。
つづく。
ころぴょんは気象予報士。気象の知識からゴーレムの土の性質を分析する。
「発生せよ! 熱帯低気圧! そして・・・台風なれ!」
そして何の前振りとは関係なく、面倒くさいので台風を発生させる。
「はっはっはっ! どんな敵でも台風なら一撃よ!」
「鬼、悪魔、ころぴょん。」
「なんとでも言いなさい! 勝てばいいのよ! 勝てば!」
「ガオオオオ!」
台風はゴーレムに襲い掛かる。ゴーレムは強風と豪雨に見舞われて苦しそうに悲鳴を上げているようだった。
「ガオ?」
そして、台風は何事も無かったかのように過ぎ去った。
「さあ! 次、いってみよう!」
「誤魔化すな!」
「ははははは! 後は任せた!」
「こら!? ころぴょん!?」
ころぴょんの気象予報士としての潜在能力は高いと思われるのだが、本人のいい加減な性格が、そのまま天気図に現れているかのようだった。
「こうなったら僕がサイコロを振るしかない! 何が出るかな? 何が出るかな? ヤッホー! ヤッホー!」
サイコロの目は・・・。
「大悪魔の足の裏。なんだこれは? ん?」
上空に大きな足の裏が現れ、僕は、その陰に呑み込まれる。
「でっかい足の裏!? ギャアアア!?」
そして足の裏は重力に引かれるように地上にドッカーン! と大きな音をあげながら衝突する。周囲には衝撃で土ぼこりが舞い上がり視界を遮る。
「やったか!?」
「これも私の適切なアドバイスのおかげね。」
「どこが!?」
「いいじゃない。ゴーレムも倒せたんだし。」
「そうだね。・・・でも、あのゴーレムはどこから現れたんだろう?」
「まあまあ、細かいことはいいじゃない。町の人々も守れたんだから。」
「そうだね。誰かさんの台風の被害を除いてね。ギロ。」
「ああ! 疲れた! さいぴょん! ニの町に帰りましょう!」
「もう・・・ころぴょんたら。」
こうして僕たちはサンの町を後にした。何事も無かった様に。
そして、その様子を退屈そうに見ている者たちがいた。
「面白くない!」
「どこが?」
「女魔王のサイコロ心臓は強すぎだ! 面白くない!」
「さいぴょんは、おまえが作ったんだろうが・・・お父さん。」
「はい。そうです。俺がお父さんです。」
「はっはっは!」
「は!? しまった!? のってしまった!?」
もちろん、いたずらな神、俺とくまぴょんであった。俺たちは人間が人生に抗う姿を見て遊んでいる。
「やはりヒーローに対して、悪役が必要だ。」
「おお!? うさぴょんが珍しくまともなことを言った!?」
「珍しくは余計だっの。」
「で、悪役には誰をする気だ?」
「それは・・・カトリーヌ・ねこぴょん様だ!」
「英雄カトリーヌ・ねこぴょん様か!?」
「その通り!」
「盛り上がって来たな!」
「・・・と、思ったが、やっぱり、やめた。」
「なんじゃそりゃ!?」
「メインディッシュは最後にとっておこう。」
「じゃあ、誰を悪役にするんだよ?」
「ふっふっふ、いるじゃないか? 俺たちに歯向かった愚か者が?」
「分からない。誰?」
「俺たちを奴隷犬として飼っていた偉い飼い主様がいるじゃないか?」
「ありぴょんか!?」
ありぴょん。俺のサイコロ芸によって、ただのありが巨大化し、成敗されたらギミックで擬人化して、俺とくまぴょんを奴隷犬として飼った悪いありのことである。
「その通り。まずはありぴょんでいい。ララキ。」
「お呼びでしょうか? うさぴょん様。」
「おまえ、相変わらず中途半端な登場の仕方だな? もっと面白く出てこれないのか?」
「面白く出てくる必要があるのでしょうか?」
「神に歯向かっていると上級天使に、いつまでもなれないよ。」
「いいですよ。どうせ私は中途半端ですから。」
「うわあ!? 開き直った!? 助けて!? くまぴょん!?」
「知りません。」
ララキ。中級と上級の天使の間の存在。これも神の悪戯である。俺の命令で、捕らえたありぴょんの管理を任されている。
「ありぴょんは大人しくしているか?」
「はい、身動きもできないように懺悔の沼に漬けてあります。今もキラとラキを留守番させています。」
「あの二人なら、中途半端な、おまえより優秀だからな。」
「ムカッ。どういう意味ですか?」
「そのままの意味だよ。」
「まあまあ、二人ともケンカはしない。これから、ありぴょんの封印を解きに行こう。」
「そだね。楽しくなって来たな。わっはっはー!」
「中途半端って、どういう意味ですか?」
「やめろ。」
俺たちは、ありぴょんが漬けられている懺悔の沼に向かった。
つづく。
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