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美しさは、正義
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「ねえねえ、この平和な時代に誰が鉄砲なんて撃っているのかしら?」
「物好きもいたものです。」
「実は、ペリーのお父さんだったりして。」
「鉄砲! これも僕のご先祖様たちが僕たちを守ってくれているのだ! ありがとうございます! ご先祖様! ワッハッハー!」
「ご先祖様って、そんな都合のいい者なのかしら?」
「それより、街に白粉屋さんができたんですって、行ってみない?」
「いくいく! お汁粉、大好き!」
「白粉は化粧であって、食べ物ではない。まったく楓には困ったものだ。」
「困ったのは、おまえだ。早く席につけ。」
子供たちが騒いでいると桜先生が教室にやって来た。
「そして、さようなら。」
「桜先生、さようなら。」
こうして子供たちは寺子屋を後にした。
「おかしいわね?」
「どうしたの?」
「いつもの桜先生なら、「私は顧問だ!」とかいって、化粧品についてきそうよね?」
「だって、桜先生は並んでるよ。」
「エエー!?」
「恐るべし!? 桜先生!?」
ちいたちが化粧屋にたどり着くと、桜先生が幽霊友達の癒し女のおみっちゃんと先に来て、楽しそうに行列に並んでいた。
「あなたたち、ちゃんと列の最後尾に並びなさいよ! 割り込みは教師の私が許しません!」
「桜お姉ちゃんのケチッ。」
「あら? 楓ちゃんね。私は、おみっちゃん。桜から色々と話は聞いてるわよ。」
「例えば、どんな?」
「そうね。お漏らしをして布団に宝地図を描いたとか。」
「お姉ちゃん!?」
「あははは。ごめん、ごめん。」
と騒いでいる間に桜先生とおみっちゃんは化粧屋の中に入る。
「長いわね。」
「もうすぐ私たちの番だわ。」
「お腹空いた。」
「本当に長いな。」
「どうして家々がいるのよ!?」
「あなた、男でしょ!?」
「これからは男も化粧する時代がやってくるのだ。ワッハッハー!」
「あ、私たちの番だわ。」
「入りましょう。中でお団子が出るかもしれないわよ。」
「やったー! お団子!」
「待ってくれ!? 僕を置いていかないで!?」
家々たちは化粧屋の中に入る。
「女の価値は見た目で決まるのよ! つまらない化粧をしていると、つまらない人生になるわよ! みんな美しものが好き! 不細工は、罪よ!」
「きれいなお姉さん!? おお!? 何という説得力!?」
「私! この人についていくわ!」
「お団子はどこですか?」
「男に生まれたのが悔しい! 女に生まれたかった! 無念だ!」
化粧屋の女主、平将文。
「さあ、それではあなたたちもきれいになりましょうね。」
と言いつつ、化粧をしながら子供たちの霊力を奪おうとする。
「そこまでだ!」
そこに、ちいの兄のライが現れる。
「あ、お兄ちゃん。」
「あ、お兄ちゃんじゃない。ちい、知らない叔母さんについていったらダメって言ってるじゃないか。」
「桜先生も一緒だよ。」
「桜先生は、霊気を吸われて、しわくちゃになって路地に捨てられていたよ。」
無残にも、桜先生とおみっちゃんは霊力を吸われて、しわくちゃババアになっていた。
「おまえは、いったい何者だ?」
「特別命霊警察、略して特命のライ。」
「特命? そんなもの聞いたことも無い。」
「聞く必要はない。ここでおまえは逮捕されるんだからな! 竜雷破!」
「ギャア!?」
ライは必殺の一撃を刀で放ち、平将文を攻撃する。
「私は白粉を分厚く塗ることによって、相手の攻撃を防ぐことができるさ。さすがにヒビが入ってしまったみたいだけど。」
「顔の下に、きれいな顔がある!?」
「覚えていろ! また私は必ず現れるからな! 今日の所は勘弁してやる! さらばだ!」
平将文は逃亡した。化粧屋も店じまいした。しわくちゃババアになった女性たちも救出されたのだった。
「家々、家々。」
その夜、家々の枕元に第三代将軍の徳川家光の邪霊が現れた。
「zzz。」
「ギャアアア!? お化け!?」
白粉パックを顔に貼って寝ていた家々の顔は化け物だった。
つづく。
「物好きもいたものです。」
「実は、ペリーのお父さんだったりして。」
「鉄砲! これも僕のご先祖様たちが僕たちを守ってくれているのだ! ありがとうございます! ご先祖様! ワッハッハー!」
「ご先祖様って、そんな都合のいい者なのかしら?」
「それより、街に白粉屋さんができたんですって、行ってみない?」
「いくいく! お汁粉、大好き!」
「白粉は化粧であって、食べ物ではない。まったく楓には困ったものだ。」
「困ったのは、おまえだ。早く席につけ。」
子供たちが騒いでいると桜先生が教室にやって来た。
「そして、さようなら。」
「桜先生、さようなら。」
こうして子供たちは寺子屋を後にした。
「おかしいわね?」
「どうしたの?」
「いつもの桜先生なら、「私は顧問だ!」とかいって、化粧品についてきそうよね?」
「だって、桜先生は並んでるよ。」
「エエー!?」
「恐るべし!? 桜先生!?」
ちいたちが化粧屋にたどり着くと、桜先生が幽霊友達の癒し女のおみっちゃんと先に来て、楽しそうに行列に並んでいた。
「あなたたち、ちゃんと列の最後尾に並びなさいよ! 割り込みは教師の私が許しません!」
「桜お姉ちゃんのケチッ。」
「あら? 楓ちゃんね。私は、おみっちゃん。桜から色々と話は聞いてるわよ。」
「例えば、どんな?」
「そうね。お漏らしをして布団に宝地図を描いたとか。」
「お姉ちゃん!?」
「あははは。ごめん、ごめん。」
と騒いでいる間に桜先生とおみっちゃんは化粧屋の中に入る。
「長いわね。」
「もうすぐ私たちの番だわ。」
「お腹空いた。」
「本当に長いな。」
「どうして家々がいるのよ!?」
「あなた、男でしょ!?」
「これからは男も化粧する時代がやってくるのだ。ワッハッハー!」
「あ、私たちの番だわ。」
「入りましょう。中でお団子が出るかもしれないわよ。」
「やったー! お団子!」
「待ってくれ!? 僕を置いていかないで!?」
家々たちは化粧屋の中に入る。
「女の価値は見た目で決まるのよ! つまらない化粧をしていると、つまらない人生になるわよ! みんな美しものが好き! 不細工は、罪よ!」
「きれいなお姉さん!? おお!? 何という説得力!?」
「私! この人についていくわ!」
「お団子はどこですか?」
「男に生まれたのが悔しい! 女に生まれたかった! 無念だ!」
化粧屋の女主、平将文。
「さあ、それではあなたたちもきれいになりましょうね。」
と言いつつ、化粧をしながら子供たちの霊力を奪おうとする。
「そこまでだ!」
そこに、ちいの兄のライが現れる。
「あ、お兄ちゃん。」
「あ、お兄ちゃんじゃない。ちい、知らない叔母さんについていったらダメって言ってるじゃないか。」
「桜先生も一緒だよ。」
「桜先生は、霊気を吸われて、しわくちゃになって路地に捨てられていたよ。」
無残にも、桜先生とおみっちゃんは霊力を吸われて、しわくちゃババアになっていた。
「おまえは、いったい何者だ?」
「特別命霊警察、略して特命のライ。」
「特命? そんなもの聞いたことも無い。」
「聞く必要はない。ここでおまえは逮捕されるんだからな! 竜雷破!」
「ギャア!?」
ライは必殺の一撃を刀で放ち、平将文を攻撃する。
「私は白粉を分厚く塗ることによって、相手の攻撃を防ぐことができるさ。さすがにヒビが入ってしまったみたいだけど。」
「顔の下に、きれいな顔がある!?」
「覚えていろ! また私は必ず現れるからな! 今日の所は勘弁してやる! さらばだ!」
平将文は逃亡した。化粧屋も店じまいした。しわくちゃババアになった女性たちも救出されたのだった。
「家々、家々。」
その夜、家々の枕元に第三代将軍の徳川家光の邪霊が現れた。
「zzz。」
「ギャアアア!? お化け!?」
白粉パックを顔に貼って寝ていた家々の顔は化け物だった。
つづく。
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