汚れ無き純粋な瞳の平凡な日常。2 魔法少女育成編

渋谷かな

文字の大きさ
25 / 71

良い、夜空のお星さま4

しおりを挟む
 魔法高校剣道東京大会が行われる前に、親しみと共感のファン作りのために魔法少女の平凡な日常を描く。

 ここは渋谷のテレビ局NHKKのスタジオ
「良い子のみんな! ほんのおねえさんの時間だよ! うおー!」
 谷子は自分に自信の無い、前髪の長過ぎる女の子。しかし、前髪の下にはカワイイ素顔を隠している。谷子には、本の神様が憑りついている。子供の頃から読んだ本の数は1億冊以上。長過ぎる前髪の不気味な谷子は渋谷のスクランブル交差点のツタヤヤの本コーナーでアルバイトをし、カワイイ素顔を出した谷子はNHKKのほんのおねえさんにも選ばれ、アイドル活動もしている。谷子からすると日本武道館で本の朗読コンサートも行ったので、高校剣道東京大会で優勝して、全国大会の日本武道館に行っても面白くない。最近、本好き谷子も姉の栞に無理やり魔法少女にされた。
「今日も大好評の、夜空のお星さまを読みますよ! イエーイ!」
 夜空のお星さまは、良い子のみんな、お父さんとお母さん、おじいちゃんとおばあちゃん、PTAから大好評で、番組の放送直後には渋谷のNHKKには寄付金が1兆円集まった。
「それではどうぞ。」
 スタジオの照明が落とされ、ライトがほんのおねえさんだけを照らす。視聴者は本の世界に引き込まれる。
「昼間に、まぶしい太陽さんが暑そうに輝いていました。
 ある日、何の個性もない通行人の女の子Bが太陽さんに願い事をしました。
「太陽さま! どうか私を、キャラクターにして下さい!」
 空から暑そうな光が彗星のように暑そうな残像を残しながら、通行人の女の子Bの元に舞い降りてきました。
「暑そう・・・。」
 暑そうな光の正体は、ミニ型太陽に棒がついた杖、サンロッド。通行人の女の子Bは太陽を自由に操れる、サンロッドを手に入れました。
「アツアツ・・・。」
 ボタンを押すと、高温の熱が出ます。
「ギャア!?。」
 通行人の女の子Bは、パリパリのチャーハンができる、高温IHコンロを手に入れました。
 つづく。」
 谷子は朗読を終えた。スタジオの照明が明るくなる。
「良い子のみんな! おもしろかったかな? うんうん。おもしろいね! ありがとう!」
 谷子は本が大好きな、物静かな女の子。ただ本の素晴らしさ、本の持っている感動を、多くの人達に、まだ汚れていない良い子のみんなに知って欲しいし、伝えたい。それが本好き谷子の願いである。小話の内容を変えるだけで毎回使える素晴らしい、ほんのおねえさん。
「良い子のみんな! いくよ! 合言葉は、せーの! 本が大好き! 読書! 最高! またね! おもらししちゃあ、ダメだぞ!」
 こうして谷子は、ほんのおねえさんの収録を終えた。
「私の回は、ただでさえ、ほんのおねえさんから始まるんだから、10分アニメのネタじゃないんだから、プロデューサーや警備員は毎回出てこなくていい! 読書・最高・本が大好き!」
 魔法少女、本好き谷子。元々、ほんのおねえさんとして、大好きな本を魔法書グリモワールとして使いまくり、本を読まない子供たちを本好きにする奇跡を起こしてきた。出版社の売り上げに貢献できる素敵なキャラクターである。
「お父さん! お母さん! おばあちゃん!」
「谷子。」
「谷子ちゃん。」
「我が孫よ。本を読み聞かせておくれ。」
 谷子はNHKKでの会話をしないことで、物語の中で両親とマンションの大家さんのおばあちゃんと再会を果たす。本当は毎日会っているはずなのだが、久しぶりになると感動の再会シーンになる。
「本の神様だよ。本を読まない悪い子は、本の角で叩いちゃうよ。」
おまけ、本の神様は、本を傷つけられると怒るが、本の神様自身も本の角で人を叩くので、大して変わらない。

つづく。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

とっていただく責任などありません

まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、 団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。 この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!? ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。 責任を取らなければとセルフイスから、 追いかけられる羽目に。

愛しているなら拘束してほしい

守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

貧乏神と呼ばれて虐げられていた私でしたが、お屋敷を追い出されたあとは幼馴染のお兄様に溺愛されています

柚木ゆず
恋愛
「シャーリィっ、なにもかもお前のせいだ! この貧乏神め!!」  私には生まれつき周りの金運を下げてしまう体質があるとされ、とても裕福だったフェルティール子爵家の総資産を3分の1にしてしまった元凶と言われ続けました。  その体質にお父様達が気付いた8歳の時から――10年前から私の日常は一変し、物置部屋が自室となって社交界にも出してもらえず……。ついには今日、一切の悪影響がなく家族の縁を切れるタイミングになるや、私はお屋敷から追い出されてしまいました。  ですが、そんな私に―― 「大丈夫、何も心配はいらない。俺と一緒に暮らそう」  ワズリエア子爵家の、ノラン様。大好きな幼馴染のお兄様が、手を差し伸べてくださったのでした。

処理中です...