汚れ無き純粋な瞳の平凡な日常。2 魔法少女育成編

渋谷かな

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夜空のお星さま6

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 ここは渋谷のテレビ局NHKKのスタジオ。
「良い子のみんな! ほんのおねえさんの時間だよ! チイース!」
 3大おねえさんの一つ、ほんのおねえさんの収録が始まった。
「今日も夜空のお星さまの続きだぞ。イエーイ!」
 平成最後の大ヒット作である。本もアニメもCDも声優のライブも全て大ヒット。大ヒットの要因は老若男女に愛された作品ということだろう。
「今日も通行人の女の子Bのお話だぞ。みんなと同じ、普通の女の子のシンデレラストーリーだ。なんだかワクワクしてきたね。」
 星々の輝きは世界に平和をもたらし、人々の心を豊かにする。
「それではどうぞ。」
 スタジオの照明が暗くなり、ほんのおねえさんにスポットライトが照らされる。視聴者は本の世界に誘われる。ほんのおねえさんは朗読を始める
「しんどい・・・。」
 通行人の女の子Bは自分の立ち位置に朝から立ちっぱなしでした。女の子の足はパンパンにむくんでいました。
「暑い・・・。」
 太陽は女の子をジリジリと照らし続けます。
「お腹すいた・・・。」
 女の子は休憩もなく、ご飯をたべることもできずに、朝が来たら自分の決められた立ち位置に行き、夜が来るまで立ち位置から動くことはできません。
 これが通行人の女の子Bの生活でした。
 通行人の女の子Bの立ち位置の前には、オシャレなお店がありました。店の名前は、エルメス。店の外装は高級でゴージャスな感じです。店内にはピカピカっと光輝くバッグに、財布。お客様は、ファンタジー世界のお金持ちとお姫様など、セレブばかりでした。
 通行人の女の子Bは、いつも眺めながら思っていました。
「ああ~♪ 一度でいいからエルメスのスカーフを巻いてみたい。きっと、あのスカーフさえ巻ければ、通行人の「エルメススカーフを巻いた女の子B」として、楽しく立っていられるはず!」
 通行人の女の子Bにとって、エルメスは憧れだったのです。
 つづく。」
 スタジオの照明が明るくなる。
「良い子のみんな! おもしろかったかな? うんうん、おもしろかったね! 良い子のみんなには、夢だとか、憧れているものはあるかな? 何か1つでいいから好きな物を見つけてね。そうすれば、心が純粋でいられるからね。悪い大人になんかなっちゃあダメだぞ。」
 ほんのおねえさんは、良い子のみんなの教育番組である。今時珍しい全国のPTAや教育委員会が絶賛する番組である。
「それでは良い子のみんな! せーの! 本が大好き! 読書! 最高! またね! 朝起きたら、お父さんとお母さんに、おはようございますって言うんだよ!」
 こうしてほんのおねえさんの収録は無事に終わった。
「いや~良かったよ。谷子ちゃん。」
 そこに番組プロデューサーがやって来る。
「お父さんとお母さんとおばあちゃんが待っているので、家に帰ります。」
 谷子は仕事が終わったので、早くお家に帰りたかった。
「分かってる、分かってるって。ただ、これを見て。」
 プロデューサーはスマホの動画を谷子に見せる。
「これは!?」
 動画には、谷子がほんのおねえさんとして、栞が魔法少女エルメスとして、渋谷のハチ公像の前でゲリラ・サイン会を行った時の映像だった。
「たったの5分だけだったのに!?」
 たったの5分だけでも、全世界に配信される時代であった。
「これを見て。」
 SNSのファンの書き込みがたくさんあった。
「ほんのおねえさん、マジ神!」
「ほんのおねえさんもお姉さんも可愛かった。」
 書き込みは好意的なものが多かった。
「どうだろう? リアルに2020エルメス降臨祭を行う前に、この作品の中で、降臨祭や魔法少女48のライブを行うというのは? もちろん魔法少女にはボイストレーニングや宣伝活動はしてもらうよ。」
 渋井姉妹の夢が動き出す。
 つづく。
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