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渋谷かな

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異世界ホテル3

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 ここは異世界ホテル2階。
 部屋番号201号室から宿泊者が出てきた。少しやつれた様な表情をしている。
「お帰りなさいませ。宿泊者様。あれ? 少しダイエットされましたか? それとも宿泊者様は役立たずの種なしでしたか? へっへっへ。」
 コンシェルジュのアンコ椿は下品に笑う。
「それでも出てこられたんですから、次の階へご案内します。」
 アンコ椿は階段を上がっていき、宿泊者を3階へと案内する。
「はい。3階に着きました。そして目の前には301号室。お客様が何を夢見て、何を希望しているのか、そんな想いが部屋の中身を変えることもありますので、扉を開ける前には、しっかりと自分の想いを込めて扉を開けて下さいね。」
 異世界ホテル100ルームは、宿泊者の夢と希望を叶えることができるホテル。そのためには宿泊者の強い意志や心が試される。2階のインキュバスも宿泊者の性欲を試している。
「それでは、301号室に行ってらっしゃい! 宿泊者様のご武運をお祈りします。へっへっへ。」
 相変わらずアンコ椿は下品な笑いを浮かべる。

 ここは301号室の部屋の中。
 301号室も201号室と同じような普通の部屋である。
「うー、うー、うー、誰かいるの?」
 部屋の中には、泣いている小さな男の子がいた。宿泊者に気づいた男の子は少し涙を浮かべて、不安そうに宿泊者を見て目ている。
「うー、うー、うー、ここはどこ? 僕は誰なの? どうしてここにいるの?」
 小さな男の子は、自分がどこにいて、自分のことが誰なのか、なぜ自分がここにいるのか、全く分かっていなくて不安だったのだ。
「うー、うー、うー、僕の名前はなんていうの?」
 小さな男の子は、自分の名前すら知らないみたいだった。宿泊者は、泣いている小さな男の子に名前を与えることにした。
「うー? 僕の名前は、ウーなの。僕に名前をくれるの? ありがとう。」
 名前が無かった小さな男の子は、自分に名前をくれた宿泊者に感謝して、明るい笑顔を浮かべている。
「僕に名前をくれたお礼に、宿泊者様に幸運をあげる。」
 小さな男の子は名前をくれたお礼に幸運をくれるという。これからの100ルームに挑戦する宿泊者のことを心配してくれている。宿泊者は2階で疲労した体力を回復してもらった。

 ここは301号室の前。
「ああ~、宿泊者様が部屋に入っている間、私は暇になるんだけど何をしていよう? 困ったな。トイレにでも行って、便器に座って休もう。へっへっへ。」
 アンコ椿は不気味な笑いを浮かべる。

つづく。
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