ハリウッド・クエスト 後編

渋谷かな

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ベルゼブブ

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「インビディア! おまえに倒された多くの魂のためにも、おまえだけは俺が倒す!」
 俺の中で何かが変わった。今まではセーラ姫を守りたい。ヘスティアーやロザリー、アロアを守りたいという普通の思いだけだった。それが幽霊のエンビと話をしたことで、死人の魂の分まで俺は戦わなければいけない、死人の無念も晴らしてあげたいと強く思うようになった。その心の変化が俺に強い力を与えてくれる。
「できるのかい? おまえに? このデビルサモナーのインビディア様を倒せるというのかい!」
「いくぞ! インビディア! 輝け! 俺のハリウッド! 必殺! エンビ・スラッシュー!!!」
 アーサーの放った剣の斬撃からインビディアに倒されたエンビの魂が現れる。
「エ、エンビ!?」
 エンビの出撃に驚くインビディア。
「この卑怯者! おまえなんかに後ろからいきなり襲われなければ負けはしないんだよ!」
「なにを!? もう一度、闇に食わせてやる! 悪魔召喚魔法! ブラック・リップ!」
 インビディアは黒い大きな唇の悪魔を呼び出す。
「2度も食われる訳ないだろう! 悪趣味なんだよ!」
 エンビの斬撃は唇の悪魔を切り裂く。
「なんだと!?」
「ダークネス・キル!」
 エンビの斬撃はインビディアをも切り裂いた。
「ギャアアアアアアー!」
 悪魔召喚士のインビディアは倒された。
「やったー! アーサーが勝った!」
 喜ぶセーラ姫たち。
「デーモンドラゴンが消えた!? インビディアを倒したのか!?」
 ロザリーも魔界竜との戦いを何とか持ちこたえた。
「ゴロゴロ~、ゴロゴロ~。」
 ヘスティアーとアロアは勝利のゴロゴロの舞。
(アーサー、ありがとう。僕の無念を晴らしてくれて。)
「いや、俺は何もしてないよ。勝てたのはエンビのおかげだよ。」
(僕の力が必要な時は言ってね。いつでもアーサーのためなら力を貸すよ。)
「ありがとう。エンビ。」
 エンビの無念を晴らしたアーサーはファントムのハリウッドに新しい力を宿した。
「ドドドドドドドー!!!」
 その時、魔王の城の門が開き、籠城して守っていた魔王サタンの軍勢が城から討ってでてきた。
「我こそは、暴食のベルゼブブだぞ! おまえら全員、食ってやる! イーティング・アルティメット!」
 ベルゼブブは雑魚の悪魔を大きな口で食べて一掃していく。
「エンビがいたら、殺すだろうな。」
 気を遣うアーサー。
「私が呼んできてあげたのよ!」
 色欲アスモデウスは魔王城に援軍がきたことを伝えに行っていたのだ。
「おまえら、インビディアが倒されるの待っていただろう?」
 呆れるロザリー。
「だって、女の子だもん。エヘッ。」
 つづく。
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