ハリウッド・クエスト 後編

渋谷かな

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ルア

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「起きて、起きて、あなた。」
 結婚式から1年の歳月が流れた。僕は昨夜もがんばったので、まだ布団の中で眠っている。
「はい! はい! はい! はい! 起きました!」
 僕は布団から飛び起きた。これが僕の朝の日課であり、本能が危機を感じて自然に目が覚めて飛び起きるのだった。
「よくできました。あなた、地球の神なんですから、遅刻はダメよ。」
 ルシファー様の笑顔はきれい。
「はい! 直ぐに支度します!」
 僕は慌ただしく出勤準備をする。
「ルアちゃん、あなたのお父さんは地球の神様なんですよ。とっても偉いんですよ。」
「バブバブ! キャッホー!」
 ルシファー様との間に僕の子供ができた。名前はルア。お互いの頭文字をとって名付けた。僕とルシファー様の愛の結晶である。
「行ってきます!」
「いってらっしゃい! あなた!」
「バブバブ!」
 お出かけのキスは18禁に該当するので放送禁止である。それでも僕は幸せだった。
「神様って、退屈だな。」
 僕の仕事は順風満帆で何事もなく平和だった。定時で帰れる公務員サラリーマンのようだった。
「よくきましたね。ペリーヌとアナスタシア。お茶でも出しましょう。」
 その頃、僕の自宅では女子会が行われていた。
「おやめください!? ルシファー様!? 私たちがやります!?」
「そうです!? お座りになって、ルアちゃんの相手をしていてください!?」
「そうですか。それでは宜しくお願い致します。ルアちゃん、ママと遊びましょうね。」
「バブバブ!」
 ここまではよくある女子会の光景である。席につき優雅にティータイムを楽しむ女子たち。
「首尾はどうですか?」
「はい。この前、大津波を起こした邪神ポセイドーンの生まれ変わりは子供の間に倒しておきました。」
「皆からはルシファー様に忠誠を誓うと毎日、貢ぎ物がハリウッド孤児院に送られてきています。」
「そうですか。それは素晴らしい。」
 僕の仕事が平和な理由。それは災害はペリーヌとアナスタシアが倒し、生きとし生ける者が僕の妻を恐れて事件や問題を起こさないからであった。
「ルシファー様、いつまで結婚生活を続けるんですか?」
「飽きたらやめますよ。最近は毎日同じことの繰り返しで退屈していますからね。旦那も二人目の子供ができる頃には体がボロボロで使い物にはならないでしょうからね。まあ、ボロボロになるまで私を楽しんだのですから、離婚して捨てられても文句は言われないでしょう。もちろん」
 どんな時でもルシファーはルシファーであった。
「やったー! いつものルシファー様だ!」
「破壊神の胎動が聞こえてくる! 唯一無二の絶対神ルシファー様の復活だ!」
 ペリーヌとアナスタシアはとても喜んだ。
「もちろん親権は私のものです。まさか私に口答えする気ですか?」
 母になってもルシファーはルシファーであった。
 ハリウッド20万字フル出場の勝者はルシファー様。
 終わる。
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