スピリット・ファンタジー

渋谷かな

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スズーキと水の精霊

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「いただきます! モグモグ! 美味しい!」
 サトーの家でご飯を食べる火の精霊サラマンダーのサラちゃんがいた。
「どうしておまえが俺の家にいるんだ!?」
 サトーは火の精霊サラマンダーが要ることに驚いていた。しかもご飯まで笑顔で食べている。
「それは・・・・・・私がいると光熱費が安くなるからです! ガス代はタダ! 電気代も火力発電でタダ! スマホの受電もタダですよ!」
 火の精霊サラマンダーは家庭の節約に力を発揮していた。
「なんてお得なんだ!」
 衝撃を受けるサトー。
「いてくれ! サラマンダー! 俺の家に! ご飯ももっと食べていいぞ!」
 サトーは陥落した。
「勝った! これで契約成立です! アハッ!」
 火の精霊サラマンダーは居住権を確保した。

「で、なんで学校についてくるんだよ?」
 サトーは異世界チキューのニホーン国のシブヤ―村の学校に通う高校一年生。
「どこで悪魔が潜んでいるかも分からないでしょ! 私が守ってあげるから安心しなさい!」
 火の精霊サラマンダーは精霊戦士サトーの護衛をするという。
「どこから来るんだ? その自信は?」
 サトーは火の精霊サラマンダーの言うことに疑念を抱く。
キイーン!
 その時、居眠り運転の車がサトー目掛けて突撃してくる。
「ギャアアアアアアー!? 死ぬ!?」
 サトーは死を覚悟した。
「危ない!」
 火の精霊サラマンダーは火の玉を作り出し車にぶつける。
ドカーン!
 火の玉が車に命中して炎上する。
「フウ―ッ。危なかった。」
 一仕事終えて安堵する火の精霊サラマンダー。
「運転手さん大丈夫かな!?」
 サトーは黒焦げの運転手のことを心配する。
「どうだ? 私は役に立つだろう? ワッハッハー!」
 自分が大好きな火の精霊サラマンダー。
「やり過ぎだ!」
 サトーは火の精霊サラマンダーに注意する。
「気にするな。だって私は精霊だから。ワッハッハー!」
 マイペースを極める火の精霊サラマンダー。

「おはよう。サトー。」
 そこにサトーの同級生が現れる。
「おお。スズーキ。」
 サトーとスズーキは仲良しだった。
「ゲッ!? そいつは!? まさか!?」
 サトーはスズーキに可愛い小さな女の子が付いていることに気づいた。
「精霊さんだ。サトーは俺の友達なんだ。ウンちゃん。挨拶して。」
 スズーキは精霊にサトーに挨拶するように言う。
「初めまして。私は水の精霊ウンディーネです。ウンちゃんと呼んでください。アハッ!」
 大人しそうで礼儀正しい水の精霊ウンディーネ。
「スズーキ!? おまえはいったい何をやらかしたんだ!?」
 サトーはスズーキに問う。
「実は・・・・・・一度にたくさん食べ過ぎて喉を詰まらせたんだ。そこで「水! 水! 水をくれ!」と強く叫んだんだ。するとどこからもなくウンちゃんが現れて、俺に水をくれて死なずにすんだんだ。」
 これがスズーキと水の精霊ウンディーネの出会いである。
「俺と同じだ!? なんて悲劇的召喚だ!?」
 サトーは自分の時と同じだと同情した。
「ゲゲゲッ!? おまえはウンディーネ!?」
 火の精霊サラマンダーは水の精霊ウンディーネを見て恐怖する。
「そういうあなたはサラちゃん!?」
 火の精霊サラマンダーと水の精霊ウンディーネには因縁があった。
「どうしておまえがここに!?」
「そういうあなたこそ!?」
 火花が散る火の精霊サラマンダーと水の精霊ウンディーネ。
「また男を呪い殺す気か!?」
「失礼な! 私は浮気した男に天罰を下しただけです! アハッ!」
 水の精霊ウンディーネは嫉妬深かった。
「そういうあなたこそ! お世話になった家を何件火事にすれば気が済むのよ!」
 火の精霊サラマンダーがいる家はよく燃えるらしい。
「なにー!? 火事は困るぞ! サラちゃん! 俺の家から出て行ってくれ!」
 サトーは火の精霊サラマンダーを追い出しにかかる。
「残念! 私との居住の契約は朝、成立したので居座ります! アハッ!」
 一歩も引かない強い火の精霊サラマンダー。
「そんな!?」
 絶望するサトー。
「はっ!? 待てよ!? ということはスズーキ! おまえも精霊戦士になったのか!? 悪魔と戦ったのか!?」
 サトーは気づいてはいけないことに気づいてしまった。
「精霊戦士? 悪魔? なんだそれは? おまえ頭がおかしくなったのか? 元からおかしかったけど。ワッハッハー!」
 スズーキは精霊戦士や悪魔を知らなかった。
「あれを見ろ。」
 サトーは指さす。
「俺は魔王シュベルト様の72体の悪魔の一人! アガレスだ! モンスターども! 人間を抹殺しろ!」
 現れたのは悪魔アガレス。
「スラスラ!」
 スライムを始めとするモンスターたちが人間を襲う。
「な、なんだ!? あれは!?」
 スズーキは初めて悪魔やモンスターを見て驚く。
「あれが悪魔だ。スズーキくん。アハッ!」
 得意げに答えるサトー。
「悪魔!? バカげてる!? これはゲームじゃないんだぞ!?」
 まだスズーキは信じられない。
「諦めろ。おまえにもウンディーネがいるじゃないか。」
 スズーキには水の精霊ウンディーネが付いていた。
「いや!? これは!? 幻覚か!? 夢だろうっと思っていたんだ!?」
 スズーキは水の精霊ウンディーネを本当は信じていなかった。
「酷い! 私の乙女心を踏みにじったんですね! ・・・・・・許さんぞ! この人間如きが!」
 水の精霊ウンディーネは嫉妬深い。
「ヒイイイイー!? 助けて!?」
 命乞いするスズーキ。
「ん? なんだ。騒がしいな。あんな所にも人間が。このアガレス様自ら殺してやろう! 死ね!」
 悪魔アガレスはサトーたちを見つけ突進してくる。
「ギャアアアアアアー! 見つかった!」
 スズーキたちは悪魔アガレスが突進してくることに気づいた。
「いくぞ! サラちゃん!」
「おお!」
「イフリート・変身!」
 サトーは火の精霊サラマンダーを身に纏い火の精霊戦士サラマンダーに変身する。
「なに!? バカな!? 俺の攻撃を受け止めただと!? たかが人間如きが!?」
 精霊戦士になったサトーは悪魔アガレスの攻撃を受け止める。
「悪いが俺は人間だけど、精霊戦士なんでね。」
 サトーは悪魔アガレスに説明する。
「精霊戦士!? おまえ精霊に選ばれた人間だというのか!?」
 悪魔アガレスの方が人間のサトーより精霊に詳しい。
「あいつらは何を言っているんだ!? それにサトーのあの格好は!?」
 スズーキは腰を抜かして驚いている。
「彼は火の精霊サラマンダーの精霊戦士になったんです。だから悪魔とも戦うことができます。」
 水の精霊ウンディーネがスズーキに説明する。
「そして、私を呼び出すことができたあなたも水の精霊戦士になることができます。」
 スズーキは水の精霊ウンディーネに選ばれたのだ。
「俺も精霊戦士になれる!? ・・・・・・ええ、あんな格好は恥ずかしい。」
 スズーキは見た目を気にするタイプらしい。
「うるさい! 死にたく案勝ったら「ウンディーネ! 変身!」と叫ぶなさい!」
 お怒りの水の精霊ウンディーネ。
「こうなったらどうにでもなれ! ウンディーネ! 変身!」
 スズーキは破れかぶれに変身の言葉を唱える。
「おお!? この姿は!? 俺も精霊戦になれたのか!?」
 スズーキは水の精霊戦士になった。
「ぶつくさ言ってないで、火の精霊に加勢しなさい!」
 どこからか水の精霊ウンディーネの怒鳴り声が聞こえてくる。
「加勢しろって言ったって、武器はないのか? 武器は? どうやって戦うんだよ。」
 もっともなスズーキの意見。
「パンチとキックです。アハッ!」
 笑って誤魔化す水の精霊ウンディーネ。
「なんて見切り発車な。」
 スズーキは成長過程のスタート地点にいることを悟った。
「こうなったら、破れかぶれだ! いくぞ! ウンディーネ・キック!」
 スズーキは悪魔アガレスに飛び蹴りを放つ。
「ギャアアアアアアー! 覚えてろよ!」
 悪魔アガレスを倒した。
「どうだ。これが俺の実力だ。」
 スズーキは水の精霊戦士になり悪魔アガレスを倒し自信を付けた。
「おお! スズーキ! 助かったぜ! ありがとう。」
 サトーはスズーキに手を指し述べる。
「サトー。一緒に悪魔を倒そう。」
 スズーキとサトーは固い握手を交わすのであった。
「いつの火か燃やして蒸発させてやる!」
 火の精霊サラマンダーは水の精霊ウンディーネが嫌いだった。
「おまえの命の火を私の水で消してあげるわ!」
 水の精霊ウンディーネと火の精霊サラマンダーは犬猿の仲である。
 つづく。
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