異世界ファンタジー部3

渋谷かな

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3-15 夏の全国大会 始まる

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「いよいよ! ここお台場の砂浜から夏の異世界ファンタジー部! 全国大会を行いたいと思います!」
 順調に夏の全国大会が始まった。
「最初に開催を立ち上げてしまえば、私が脱線することもあるまい!?」
「最近、スズの独り言が酷くなったな。妄言壁かな?」
「私は真っ赤なリンゴです。アハッ!」
 相変わらずマイペースな皇女様は自覚症状はなかった。
「それでは全国の出場校の中から有力な小学校を紹介したいと思います!」
「私って、小学生だったんだ!?」
「分かる! 時々忘れるよね。自分が7才だってこと。」
「一層のことメルモくんみたいに薬を飲んで大きくなるか? それとも迷惑探偵みたいに薬を飲まされて大人が子供になったことにするか?」
「一応、僕たちはスズの魔王の力で時をかけることができるので、アダルト・皇女スズも登場可能だもんね。」
「そういうサトもアダルト・従者サトになれるではないか。視力は悪いけどな。」
「僕はアントレか?」
「違う。アントレは女主人のラスカルを命を懸けて守ったのだ。おまえはただのスマホとゲームのやり過ぎだ。」
「ワッハッハー!」
 サトは現代病だった。
「はあっ!? いかんいかん!? また脱線した!? 私は本当に病気なのか!? しかもかなりの重傷かもしれない!? サト! 布団を引け! 私は寝るぞ!」
 スズは砂浜に布団を引いて眠りについた。
「うるさいのが熟睡しているうちに本編をどうぞ。」
 皇女様が静かだと世界は平和になる。

「1番目は、前回の春の新人戦の優勝チーム! 神奈川県の神奈川小学校です!」
 もちろん今回も優勝候補筆頭である。
「リーダーはもちろん、この人! 鎌倉カマ!」
「オカマ! オカマ! オカマ!」
「オカマ言うな! 誰がオカマだ!」
 カマはUSAコール並みに人気のある異世界ファンタジー部の選手であった。 
「他のメンバーも横浜ヨコ、川崎カワ、相模原サガと実力のある選手が揃っております!」
 全選手が能力が高かった。
「そして! トリを務めるのはこの人! 前回MVPを獲得した! 蛍ケイ選手!」
「ブー!? 蛍ちゃん!?」
 なぜか神奈川小学校にサトの師匠の蛍がいた。
「天下無敵の美貌のツートップ! カマケイコンビが連覇に挑みます!」
 カマと蛍は美しい侍だった。
「蛍ちゃん! 蛍ちゃん!」
「おお! 我が弟子ではないか?」
 そこにサトが現れた。
「蛍ちゃん、今回は参戦しない約束でしょ?」
「だって、ここで登場しないと私の出番がないんだもの。アハッ!」
「うわあ・・・・・・スズとおんなじ性格だ。」
 蛍はスズのご先祖様を食べているので性格が似ている。
「もう少し私の出番を増やしてくれないと出場するしかないな。エッヘン!」
「ちょっと待ってね。審議してくるから。」
 サトは大会本部で話し合いを行う。
「いいよ。スーパークイックで良ければ、小話をカットインさせるよ。」
「えっ!? いいの?」
「大丈夫。うるさいのが寝てるからね。」
「暑そう・・・・・・。あれが自分の末裔と思うとゾッとするな。」 
 サトは砂浜で寝ている皇女様を指さし、それを見た蛍は吐き気がした。

昔話、サト3才の夏の終わり。
「どうだ? サト。お友達が多いと嬉しいだろう。」
「うん! これも蛍ちゃんが百鬼夜行を教えてくれたからだよ!」
「ワッハッハー!」
 サトは魔王を倒すために妖怪のお友達を集めていた。
「こらー! おまえたちも働け!」
「そうだ! そうだ! お友達に働かせるな!」
「ワッハッハー!」
 サトのお友達になった妖怪は田んぼを耕されたり、水汲みに行かされたり、耳かきをさせられたり皇居で楽しく暮らしていた。
「皇居も賑やかになったものだね。」
「お友達がいるっていいね。」
「サト。おまえも働け。」
「じゃあ、蛍ちゃんも働いてよ。」
「嫌だ。私は働かない。面倒くさいんだもの。」
「やれやれ。蛍ちゃんには困ったものだ。」
「私に困れることを幸せに思うんだな。ワッハッハー!」
 夏に最強の大妖怪の蛍。
「みんな。ありがとう。これからもクソガキを頼んだよ。」
「はい。蛍様。」
 妖怪たちは子供のサトに従っているというより、蛍がサトについているからお友達のフリして付き合っているといった感じである。
「さあ! 今夜は皇居の花火大会だ! みんな! 楽しんでおくれ!」
「おお!」
 蛍は昭和の大スターのように羽振りは良かった。

「いや~。今日は楽しかった。」
「そだね。花火もきれいだったね。」
 蛍とサトは花火大会を楽しんだ。 
「サト、がんばって後片付けをがんばってね。」
「えっ!? 蛍ちゃんも手伝ってよ。」
「これも修行だ。クソガキ。」
 修行を盾になんとかサボろうとする蛍。
「おまえも早く光の刀が出せるようになればいいな。」
「無理だよ。だって全然うまく出せないんだもの。」
「おまえの心の中に夢と希望を輝かせるんだ。そうすればおまえの刀は現れるだろう。自分の身は自分で守れるようにならないとな。」
「ええ~。そんなことを言わないで、ずっと蛍ちゃんが僕を守ってよ。」
「それは無理。私はもうすぐいなくなるから、もう少ししっかりしてもらわないとな。」
 蛍は夏が過ぎれば冬眠してしまう。
「知らない。僕も冬は皇居の小屋で大人しく冬眠するんだ。そして来年になって蛍ちゃんが帰ってきたら一緒に楽しく暮らすんだ。蛍ちゃん! 大好き!」
「やれやれ。甘えんぼだな。もしも私がいなくなったらどうするんだ? 一人で生きていくことは大変なんだよ!?」
 その時だった。

「蛍! おまえも優しくなったものだな!」

 目の前に鬼が現れサトを捕まえる。
「酒呑童子!?」
 鬼の頭領の酒呑童子が現れた。
「また、おまえか!?」
「もうすぐ夏の終わりだ。おまえの妖力が弱るのを待っていたぜ。今年こそ、どちらが最強か決めようじゃねえか! ウィッ!」
 酔っ払いの酒呑童子は毎年、蛍の元にやってきて酒の余興として遊びに来る。
「子供を返せ!」
「嫌だね。返してほしかったら赤城山まで来るんだな。無事につけたら返してやるよ! 早く来ないと酒のつまみにして食べてやるぞ! ワッハッハー!」
「蛍ちゃん! 助けて!」
「サト!?」
 あっという間に酒呑童子はサトを誘拐して闇に消えていった。
「まずい!? 誰が宴会の後始末をするんだ!? ・・・・・・違う違う!? もうお盆も終わった!? あ、秋が近づいている!?」
 蛍は夏が過ぎると寿命が短かった。
「ガオー!」
 そこに進撃の巨大鬼が現れる。
「どれくらい弱っているか試させてもらいますよ。」
「茨木童子!? おまえもいたのか。」
 茨木童子は酒呑童子の副官である。
「悪いがおまえに構っている暇はない。」
 その時、閃光が走る。
 
ブシュー!

「ギャアアアアアアー!」
 新劇の巨大鬼が光で一刀両断され倒された。
「相変わらずですね。蛍光刀の威力は。予想通りです。ワッハッハー!」
「何がおかしい?」
「最初から巨大鬼であなたを倒せるとは思っていませんよ。ここから大江山の間に鬼を1万匹配備しました。どれだけの夏エネルギーを残してお頭の元にたどり着けるか楽しみです。それではさよなら。」
 言いたいことだけ言って茨木童子は去っていった。
「しまった!? あいつを捕まえて皇居を掃除させればよかった!? チッ!」
 蛍はどこか抜けていた。
「遠いな・・・・・・大江山・・・・・・助けに行かないといけないのだろうか? はあ・・・・・・遠いな。」
 蛍は不満タラタラである。

「ということで、私は大江山に鬼退治に行くので、後はよろしく。エヘッ!」
 蛍は片付けより旅行を選んだ。
「なんでわしが片づけないといけないんだ!? 自分で片付けろよ!」
「スラスラ!」
 結局、皇居案山子や皇居スライムたちが宴会の後片付けをさせられた。
「それにしても素直じゃないな。サトを助けに行くと言えばいいのに。」
 蛍が捻くれているのはいつものことだった。
「まさか、あいつが人間の子供なんぞを助けに行くとは・・・・・・明日は雪かな?」
 長い付き合いの皇居案山子は空を見上げた。

「なんで私がクソガキを助けに行かないといけないんだ!? 私はあいつのお母さんじゃないぞ! そう! せめてお姉ちゃんだ!」
 少し感覚がズレている蛍。
「オニオニ!」
 小鬼が大量に現れた。
「鬼トラップ! 人間の子供を助けに来るぐらいだ。子供の鬼を攻撃することもできまい。ワッハッハー!」
 茨木童子は蛍に罠をしかけていた。
「オニオニ!」
 小鬼たちが蛍に攻撃を仕掛けてくる。
「クソガキがいっぱい!?」
 注意。蛍は面倒くさがりで基本的に子供が嫌いである。
「だ、誰のせいで苦労していると思っているんだー!!!!!!」
 蛍、怒りの放電。
「オニオニー!?」
 小鬼たちは吹き飛ばされ道ができた。
「あ~、スッキリした! クソガキも救い出したら、ふっ飛ばしてやる! アハッ!」
 蛍はストレスを解消して前に進んで行く。
「なんて残忍な奴なんだ!? 子供の鬼を躊躇なく攻撃しやがった!? もしかしてお頭は大変な奴にケンカを売っているのでは!?」
 茨木童子は蛍にビビった。

「赤鬼!」
「青鬼!」
「緑鬼!」
「黄鬼!」
「桃鬼!」
「5人揃って、鬼レンジャー!」
 鬼にはたくさんの種類がある。
「ご苦労様。アハッ!」
 蛍は蛍光破で鬼レンジャーを吹き飛ばす。
「天邪鬼!」
「さいなら!」
「邪気!」
「またね!」
「夜叉!」
「バイバイ!」
「鬼ふつじ無惨」
「それは鬼滅!」
「鬼ばばあ!」
「それはお母さんだよね。アハッ!」
 蛍は次から次へと襲い掛かる鬼を退治していく。
「鬼って弱いのしかいないな。これじゃあ鬼ヶ島が桃太郎さんに負ける訳だ。誰か私にお団子くれないかな?」
 蛍は鬼退治に飽きていた。
「バカな!? 全滅だと!? たかが蛍の妖怪一匹に全滅だと!? どうやってお頭に教えればいいんだ!? 俺が殺されてしまう!?」
 予想外の展開に戦々恐々の茨木童子。

「ここはどこだ?」
 サトは目を覚ました。
「大江山だ。」
 小鬼がいた。
「鬼? 僕はサト。君は誰?」
「俺は小鬼。お父ちゃんは酒呑童子だ。ごめんな。お父ちゃんは強すぎて遊んでくれるのが蛍さんくらいしかいないんだ。別に危害を加える気はないから安心してくれ。」
 酒呑童子は蛍と遊びたいだけだった。
「あの・・・・・・この小鬼さんが僕を食べたそうにしているんですけど?」
「ジュルジュルジュル! ねえ、食べていい?」
「ダメ! 絶対にダメ!」
 他の小鬼が大きく口を開けて涎を垂らしていた。
「そいつは餓鬼の小鬼。悪気はないんだ。ただいつもお腹が空いているという呪いにかかっているんだ。」
「可哀そうに。お腹が空いているんだね。そうだ! 百鬼夜行! いでよ! 妖怪! 皇居ごはん! 皇居味噌汁! 皇居焼き魚!」
「コメコメ!」
「ミソミソ!」
「ウオウオ!」
 サトは妖怪のお友達を呼び出した。
「食べていいよ!」
「美味しい!」
「おまえ、いいもの食べてるな?」
「アハッ!」
 サトは小鬼と餓鬼に食事を与えて友情を深めた。
「コオ、ガッキー。僕とお友達になろうよ! ニコッ!」
「馬鹿野郎! 俺たちはもうお友達だろうが!」
「そうそう! 食べ物くれたらお友達だよ!」
「やったー! 鬼のお友達をゲットだぜー! アハッ!」
 サトは妖怪お友達になろうを成功させた。
「野球やろうぜ! 俺の夢は日本のプロ野球を通り越して、鬼谷みたいなメジャーリーガーになることだ!」
「なんで鬼谷を知っているの!?」
「バカにするな! 今どき山でもネットの電波は受信できるんだぜ!」
 赤城山はWi-Fi設備が整っていた。
「雷トランクスや雷ボクサーパンツも売っているから買ってくれ! 売り上げで回転寿司を食べに行くんだ!」
「ガッキーは大食い選手権に出ればいいのに?」
「大食い選手権?」
「無料でたくさんご飯が食べれる大会だよ?」
「出たよ。既に出場して大会で優勝してしまって、大食いクイーンを負かしたら共演NGで出場が禁止になっちゃったんだ。」
「大食いの出禁って、いったいどれだけ食べたの?」
「地球1個分かな? アハッ!」
「マジか!?」
 ブラックホールの胃袋を持つガッキー。  
「ワッハッハー!」
 子供は子供同士直ぐに打ち解けて仲良しになった。

「お頭! 大変です! 蛍がやってきました! 鬼たちがみんな倒されちゃいました!?」
 茨木童子がお頭の酒呑童子の元へ慌てて駆けてくる。
「だろうな。最強対決をするんだ。他の鬼に奴を倒せるはずがない。」
 酒呑童子は最初から蛍がやってくることを計算していた。
「なら人さらいなんかしないで、最初からおまえが戦うんだな。」
 そこに蛍が現れた。
「相手をしてくれないおまえがいけないんだろうが。おまえが戦ってくれていれば、人間の子供をさらう必要がなかった。」
「だって面倒臭いんだもん。」
 全ての元凶は蛍のつれない態度だった。
「さあ! 全力でいくぞ! 俺を楽しませてくれ! ヒクッ!」
「こい。酔っ払い。」
 酒呑童子と蛍の戦いが始まった。
「くらえ! 蛍! 金棒! 乱れ打ち! オラオラオラオラ!」
「忘れたのか? 私には打撃攻撃は効かないぞ。蛍忍法! 蛍化の術!」
 蛍は無数の蛍に分身して酒呑童子の攻撃をかわす。
「蛍の翼! どうだ? 空に舞ってしまえば攻撃できまい!」
 蛍は空に舞い上がる。
「甘いな。必殺! 鬼鉄砲!」
 酒呑童子は指鉄砲のように鬼の波動を上空に飛ばして攻撃してくる。
「なに!?」
 不意を突かれた蛍だが辛うじて避ける。
「今度はこっちの番だ! くらえ! 蛍光斬! もらった!」
 上空から加速して蛍が酒呑童子に突撃する。
「なんの! 酒防壁!」
 酒呑童子の体を酒が覆っていく。
「バカな!?」
「カッコいいだろ? 伊達に良い酒を飲んでないんでな。良い酒は男を一人前にしてくれるんだぜ! ワッハッハー!」
 酒呑童子の酒の美学である。
「酒なんかで防げると思うなよ! 最大出力! 蛍光斬! うおおおおおおー!」
 蛍は全身全霊の力で攻撃を仕掛ける。

ドカーン!

 激しい衝突の爆発が起こる。
「はあ・・・・・・はあ・・・・・・はあ・・・・・・。」
 蛍は力を使い果たしてしまった。
「ワッハッハー! 俺の勝ちだな! もう、おまえに光はない!」
 勝ち誇る酒呑童子。
「サトを・・・・・・サトを連れ戻すまでは・・・・・・私は倒れる訳にはいかない!」
 蛍は最後の力を振り絞り倒れるのを踏ん張る。
「グウッ!?」
 それを聞いたサトは無意識に走り出す。

「蛍ちゃんをいじめるな!」

 サトは酒呑童子の前に立ちふさがった。
「サト!?」
「ガキだと!?」
 蛍も酒呑童子も予期せぬ出来事に驚く。
「僕が相手だ! 蛍ちゃんは僕が守るんだ! おまえなんか僕が倒してやる!」
 サトの叶えたい願いが輝き実体化していく。
「これが僕の刀!?」
 蛍の危機を救うためにサトは初めて光の刀を出すことができた。
「よし! これで僕も一人前! いくぞ! 鬼さん!」
 サトは酒呑童子に光の刀で襲い掛かる。
「光の刀だと!? ふざけるな! 大人の恐ろしさを教えてやる!」
 酒呑童子は金棒でサトを迎え撃つ。
「ギャアアアアアア!」
 見事にサトは吹き飛ばされる。
「ホームラン! よく飛んだな! 俺が人間ならプロ野球選手になっていただろうに。玉、中島、俺で最強のクリンナップができたのに残念だ。」
 小鬼がメジャーリーガーを目指すのは父親の酒呑童子の影響が強かったらしい。  
「死ね! 小僧!」
 酒呑童子がサトにとどめを刺そうとする。

「それはどうかな?」

 蛍は何かを取り出した。
「なんだ? それは?」
「これは携帯用バッテリーだ。」
「はあっ!?」
「私はエネルギー切れを克服したのだよ! 現代科学をなめるなよ! 急速チャージ! 力が漲ってくるぞ! ワッハッハー!」
 蛍はバッテリーからエネルギーを充電していく。
「さあ。続きをしようか?」
「おいおい!? それは卑怯じゃねえか!?」
 全回復した蛍と酔いが覚めた酒呑童子。

「蛍ちゃん。いい大人が恥ずかしいからやめようよ。」
「お父ちゃん。俺も鬼の頭領なんて後を継がないからな。俺はメジャーリーガーになる!」
 サトと小鬼に止められるバカ親たち。
「うるさい! クソガキ! 私はおまえを助けに来たんだぞ!」
「そうだ! そうだ! 俺の後を継げって! 鬼がメジャーリーガーになれる訳がないんだから!」
 突如始まる二軒の親子喧嘩。
「お頭、料理とお酒の準備ができたので、そろそろお開きにして宴にしませんか?」
 戦いを止めたい茨木童子。
「仕方がねえな。酒が切れては戦えねえからな。」
 酒呑童子は戦意を無くした。
「あの、この子をどけてもらっていいかな?」
「ジュルジュルジュル!」 
 ガッキーが蛍を頭から食らいついていた。
「ワッハッハー!」
 こうして和気藹々と戦いは終わった。
「蛍ちゃん。助けに来てくれてありがとう。」
「べ、別におまえを助けに来たわけじゃない。後片付けをするのが嫌だっただけだ。」
「酷い!? 蛍ちゃん!」
「ワッハッハー! 」
 こうして昔話は楽しく終わった。
「酒呑童子。来年の夏まで、この子を頼む。」
「任せとけ。これも何かの縁だ。困ったら助けてやるよ。」
「ありがとう。」
 蛍は酒呑童子と仲直りした。 
「サト。無事で良かった。」
「えっ?」
 急に真顔になる蛍。

「また来年会おうな。ニコッ!」

 蛍は笑いながら消えていく。
「蛍ちゃん!? 蛍ちゃんー!!!!!!」
 蛍の姿は完全に消えてしまった。
「秋風が身に染みるぜ。」
 酒呑童子も静かに蛍を見守った。
「ぜ、絶対に、絶対に生き残って見せるよ! 来年の夏も蛍ちゃんと遊ぶんだ! うおおおおおおー!」
 涙を拭い決意するサト3才の夏の終わりであった。

「また来週!」
 蛍の昔話が長すぎて異世界ファンタジー部の夏の決勝大会の話は進まなかった。
 つづく。
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