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4.第二界
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ピンクの園にぼつりぼつりと現れたモノトーンの塊。
黒い着物。
金色の大きな柄が入ったいろんな渋い色合いの袴。
白いハチマキに白襷(たすき)をかけている。
着物の襟のあたりには白い何か字の書いた布をつけているようだ。
頭は当然ちょんまげ。
腰には刀。
全員長いのと短いのを2本ずつ。
入口付近にいる人が持っている長い棒。
わずかな月明りで鈍色に光る先端はどう見ても槍。
小学校の時連れていかれた国立博物館でしか見たことがない。
花の合間に立ち尽くし、全員あたりを見渡している。
吹奏楽のBGMは幻聴ではないのか?
いまだにほぼ同じ音量で鳴り続けていた。
4人。
飛び石をかき分けて二手に分かれ、あの障子の方へと進んでいく。
忍び寄る人の足並みは、とうとうその入口の左右まで来た。
抜刀。
瞬間、抜き身の刀はバラをかすめたらしい。
かすめた。
そうかすめただけに見えた。
が、あの丸いみっしりした花が欠けている。
残骸ははらりと舞って落ちた。
俺の鼻の頭から汗が噴き出す。
一人が障子を乱暴に開けた。
ヒュン
開けると同時に部屋のなかから躍り出た刀が左右に空を切り、刀の主はそのまま地面へと降りたつ。
向かい合う黒い着物の男は逆方向斜め上から振り下ろすも、部屋の男は返す刀で軌道をそらし、さらに折り返しで黒い着物の男を切った。
黒い着物の男はその場に倒れるようにしゃがみ込み、少しうめいた後うずくまって、そのまま今度こそ倒れた。
切った男はもう一人逆から来た黒い着物の男に切られたものの、刀をまっすぐ前に突き出して串刺ししたあと、ゆるゆると刀を離して倒れた。
「うぁ」
誰のものとも知れない声。
方々で立ち回りが始まり、一人また一人と縁側から花園へ、花園から縁側の内へと流れて混ざり合う。
目の前の花園には男たちが大きな点になって沈んでいく。
その点のいくつかが、急に大きくなりだしたこちらを向く人影で見えなくなった。
「3人来る」
口を開くのでいっぱいいっぱい。
体が動かない。
「こっちだ来い!」
コウダに紐を思い切り引かれてスイッチを入れられたようにターンして駆け込む。
押し入れに無理やり入ると思った以上の狭さ。
布団に押されて襖ごと今にも飛び出してしまいそうだ。
すぐ横にコウダの体温と息遣いを感じる。
目の前の襖裏の木目は、室内の景色を大いに隠してくれているものの、そこからにじみ出る恐怖の元を全く隠せない。
たんたんたんとん
畳の部屋の中に誰か入ってきたか。
必死で後ろの布団に体を押し付ける。
続いてもう一人。追っ手か。
ちゃりっちゃりっ
すすっざっ
しゃっ
ひゅっ
キン
金属が当たって鳴る小さめの音。
畳をすり足で歩く音。
そして踏み込み。
恐らく刀がこすれ合っている。
振動は押し入れの襖を時折揺らし、足元にすらほんのり伝わった。
シャー
さささ
静かだ。
ヒュン
たんっ
たたん
ヒュン
ザシュッ
金属の薄くて長い柱が襖から垂直に生え、
ずずっ
抜けていった。
ちょうど俺とコウダの間だ。
生えた跡からさっきまでなかった光が差し込む。
ヒュン
たん
ビシュワッ
キン
ヒュン
襖の合わせ目と新たにできた穴から入る薄暗い光が心臓の音を加速させる。
心音の主は俺か? コウダか?
シュバッ
「あぐぅ」
ざざっ
ヒュ
ズドシュッ
ザッ
どさっ
音が消えた。
「いたか」
少し遠い。
でも誰かがそれよりずっと近いところから、さらに近いところへと歩いてくる。
足音は、襖一枚挟んだ向こう側で止まった。
ちょうどコウダの前らへん。
息ができない。
ずりっ
畳と布がこすれている。
今度は俺の前だ。
ちびりそう。
ガチでちびりそう。
さっき刀が襖に刺さったときに出てきてかろうじて抑えた尿意がどんどん強くなる。
むしろちびって同情を買って逃げられないだろうか。
情けなかろうが何だろうが怖い。
痛いのも死ぬのも怖い。
親父、母さん、いままでありがとうございました。
ごめん。俺、ほんとごめん。
じいちゃん、思ってたよりずっと早く再会できそうだね。
左から一気に、光と空気が。
安藤さん、ごめん。
テスト中にあなたの胸をガン見しました。
もうしません。
テスト中とは言わず、金輪際見ません。
だからたすけて。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさ
目が合った。
黒い着物。
太い眉毛がびしっと上がった目力のある男前が刀を手にして立っている。
男は息をつくと、もう一人に手であっちに行けと合図しているようだ。
冷たく俺たちを見下ろし、その顎をくいっと明後日に向けた。
出ろ、ということだろうか。
俺とコウダがともに外に出る。
前は見ない。
見ないぞ。
だって…ああ、もう。
見ちゃった。
男が倒れている。
なぜかあんまり血が出ていない。
切られてるはずなのに切られてるように見えない。
あんなにやり合ってたのに今にも起き上がってきそうだ。
なんて観察している場合じゃない。
今の状況を思い出そう。
出ろって言われたろ。
出ろってのは、やっぱりこう、スパッと切りやすいからだよね。
押し入れ内は布団でみっしりしてるし、低いしね。
暗澹たる気持ちで立ち上がったのだが、男の顔を見るやその口から出たのは違う言葉。
「ゆけ」
渋い声だ。
びっくりしてワンテンポ反応が遅れてしまった。
「早う行けい!」
男は大きく自分たちが来た方向、つまり外への出口のほうに腕を振った。
もう一呼吸目力を込めて俺たちを眺めた後、さっと身をひるがえして部屋を出ると、俺たちが来た方向へ走り去った。
極力見ないようにしているアレ以外、誰もいなくなった。
「もしかして助かった?」
「…よかったな義賊で。
色付きの着物のやつだったら即やられていた。
そもそも俺たち屋敷の外の人間だから」
それってつまりここから出口までの間に色付き着物のやつに出くわしたら本当に最後ってことね。
コウダが安堵感と失望感でぼーっとする俺の手をつかんで出口のほうに早足で進みだす。
アレを踏まないように気を付けて俺もそれに従った。
その段階でようやく自分の状態に気づいた。
ちびってない。
やったな。男を上げたぞ俺の息子!
黒い着物。
金色の大きな柄が入ったいろんな渋い色合いの袴。
白いハチマキに白襷(たすき)をかけている。
着物の襟のあたりには白い何か字の書いた布をつけているようだ。
頭は当然ちょんまげ。
腰には刀。
全員長いのと短いのを2本ずつ。
入口付近にいる人が持っている長い棒。
わずかな月明りで鈍色に光る先端はどう見ても槍。
小学校の時連れていかれた国立博物館でしか見たことがない。
花の合間に立ち尽くし、全員あたりを見渡している。
吹奏楽のBGMは幻聴ではないのか?
いまだにほぼ同じ音量で鳴り続けていた。
4人。
飛び石をかき分けて二手に分かれ、あの障子の方へと進んでいく。
忍び寄る人の足並みは、とうとうその入口の左右まで来た。
抜刀。
瞬間、抜き身の刀はバラをかすめたらしい。
かすめた。
そうかすめただけに見えた。
が、あの丸いみっしりした花が欠けている。
残骸ははらりと舞って落ちた。
俺の鼻の頭から汗が噴き出す。
一人が障子を乱暴に開けた。
ヒュン
開けると同時に部屋のなかから躍り出た刀が左右に空を切り、刀の主はそのまま地面へと降りたつ。
向かい合う黒い着物の男は逆方向斜め上から振り下ろすも、部屋の男は返す刀で軌道をそらし、さらに折り返しで黒い着物の男を切った。
黒い着物の男はその場に倒れるようにしゃがみ込み、少しうめいた後うずくまって、そのまま今度こそ倒れた。
切った男はもう一人逆から来た黒い着物の男に切られたものの、刀をまっすぐ前に突き出して串刺ししたあと、ゆるゆると刀を離して倒れた。
「うぁ」
誰のものとも知れない声。
方々で立ち回りが始まり、一人また一人と縁側から花園へ、花園から縁側の内へと流れて混ざり合う。
目の前の花園には男たちが大きな点になって沈んでいく。
その点のいくつかが、急に大きくなりだしたこちらを向く人影で見えなくなった。
「3人来る」
口を開くのでいっぱいいっぱい。
体が動かない。
「こっちだ来い!」
コウダに紐を思い切り引かれてスイッチを入れられたようにターンして駆け込む。
押し入れに無理やり入ると思った以上の狭さ。
布団に押されて襖ごと今にも飛び出してしまいそうだ。
すぐ横にコウダの体温と息遣いを感じる。
目の前の襖裏の木目は、室内の景色を大いに隠してくれているものの、そこからにじみ出る恐怖の元を全く隠せない。
たんたんたんとん
畳の部屋の中に誰か入ってきたか。
必死で後ろの布団に体を押し付ける。
続いてもう一人。追っ手か。
ちゃりっちゃりっ
すすっざっ
しゃっ
ひゅっ
キン
金属が当たって鳴る小さめの音。
畳をすり足で歩く音。
そして踏み込み。
恐らく刀がこすれ合っている。
振動は押し入れの襖を時折揺らし、足元にすらほんのり伝わった。
シャー
さささ
静かだ。
ヒュン
たんっ
たたん
ヒュン
ザシュッ
金属の薄くて長い柱が襖から垂直に生え、
ずずっ
抜けていった。
ちょうど俺とコウダの間だ。
生えた跡からさっきまでなかった光が差し込む。
ヒュン
たん
ビシュワッ
キン
ヒュン
襖の合わせ目と新たにできた穴から入る薄暗い光が心臓の音を加速させる。
心音の主は俺か? コウダか?
シュバッ
「あぐぅ」
ざざっ
ヒュ
ズドシュッ
ザッ
どさっ
音が消えた。
「いたか」
少し遠い。
でも誰かがそれよりずっと近いところから、さらに近いところへと歩いてくる。
足音は、襖一枚挟んだ向こう側で止まった。
ちょうどコウダの前らへん。
息ができない。
ずりっ
畳と布がこすれている。
今度は俺の前だ。
ちびりそう。
ガチでちびりそう。
さっき刀が襖に刺さったときに出てきてかろうじて抑えた尿意がどんどん強くなる。
むしろちびって同情を買って逃げられないだろうか。
情けなかろうが何だろうが怖い。
痛いのも死ぬのも怖い。
親父、母さん、いままでありがとうございました。
ごめん。俺、ほんとごめん。
じいちゃん、思ってたよりずっと早く再会できそうだね。
左から一気に、光と空気が。
安藤さん、ごめん。
テスト中にあなたの胸をガン見しました。
もうしません。
テスト中とは言わず、金輪際見ません。
だからたすけて。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさ
目が合った。
黒い着物。
太い眉毛がびしっと上がった目力のある男前が刀を手にして立っている。
男は息をつくと、もう一人に手であっちに行けと合図しているようだ。
冷たく俺たちを見下ろし、その顎をくいっと明後日に向けた。
出ろ、ということだろうか。
俺とコウダがともに外に出る。
前は見ない。
見ないぞ。
だって…ああ、もう。
見ちゃった。
男が倒れている。
なぜかあんまり血が出ていない。
切られてるはずなのに切られてるように見えない。
あんなにやり合ってたのに今にも起き上がってきそうだ。
なんて観察している場合じゃない。
今の状況を思い出そう。
出ろって言われたろ。
出ろってのは、やっぱりこう、スパッと切りやすいからだよね。
押し入れ内は布団でみっしりしてるし、低いしね。
暗澹たる気持ちで立ち上がったのだが、男の顔を見るやその口から出たのは違う言葉。
「ゆけ」
渋い声だ。
びっくりしてワンテンポ反応が遅れてしまった。
「早う行けい!」
男は大きく自分たちが来た方向、つまり外への出口のほうに腕を振った。
もう一呼吸目力を込めて俺たちを眺めた後、さっと身をひるがえして部屋を出ると、俺たちが来た方向へ走り去った。
極力見ないようにしているアレ以外、誰もいなくなった。
「もしかして助かった?」
「…よかったな義賊で。
色付きの着物のやつだったら即やられていた。
そもそも俺たち屋敷の外の人間だから」
それってつまりここから出口までの間に色付き着物のやつに出くわしたら本当に最後ってことね。
コウダが安堵感と失望感でぼーっとする俺の手をつかんで出口のほうに早足で進みだす。
アレを踏まないように気を付けて俺もそれに従った。
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ちびってない。
やったな。男を上げたぞ俺の息子!
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