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14.第六界
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ゆっくりと停止し、プシューっと音を立てて開いたドア。
車掌エーレッシャさんは動く気配もなく。
降りろと誰に促されるわけでもない。
なのに右足から車外に踏み出したのはコウダと同時だった。
俺の家の玄関。
『中』に入ったときと同じ形でそこにある。
電車の窓の明かりで引き戸についた埃や泥跳ね、水滴の跡がはっきりくっきり。
「今回は俺、先行くから」
「そうしてくれ。基本この後全部な。
お前ん家だしお前の『中』だ」
引き戸に手を掛けると冷たい肌触り。
そろりと。
開いた。
鍵かかってなかった。
危ないぞ俺。気をつけろよ俺。
泥棒に入られるぞ。俺みたいな。
静まり返った真っ暗な玄関。
人の気配はない。
電気も当然付いてないから真っ暗。
でも、薄ら見えるものは一通り全部、何時もと同じ。
ある程度見通せる奥のダイニングまで、夜中に目が覚めて降りてきた時と良く似た光景。
現実と全く同じ位置にある玄関の電気のタップをON。
現実と全く同じように昼白色に明るくなった。
敷居を跨ぐ。
背後から引き戸を閉めようとしたと思われるコウダの息を飲む音が聞こえた。
「何?」
「電車消えてる」
それを聞いたってもう驚きもしないし怖くもない。
コウダが戸を閉めたのが背後からのピシャっという音で分かる。
これでもう2回目。
後ろの状況が変化してるってことは、今回この後も同じような感じだと思ってた方がいいな。
あれ? ってことは、
「俺頭いいのかな」
前にコロコロ中が変わるのは慌ててるか頭の回転が早いかだって言ってた。
この際ぜひ後者だと確信したい!
「さっきも言った。お前、『中』の設定知ってるだろ」
もちろん…そうだったね。自分で自分の首締めた結果ってことだったね。
まじ凹むわー…。
じゃあとりあえず。
「おい、靴脱ぐな」
しまったつい習慣で。
半分脱ぎかけた靴をトントンしてもっかい履いて。
気を取り直して、新品の靴買ったとき以外やったことないドキドキの。
土足で室内へGO。
すげぇ。足踏みするだけで背徳感ある。
取り敢えずテレビ部屋っと…。
襖の前に向き直ると、左手に今歩いてきた廊下。
靴の裏の砂利と泥がついて、うっすら俺とコウダの足跡が残ってる。
右手にダイニング。
で、取ってに手を掛けて…。
せーのッ!
んッ。え? あ?
開かない。
手を片手から両手にし、全力でぐいぐいしても、びくともしない。
逆側の隙間に手を挟んでもだめ。
「強行突破はしないほうがいいよね」
コウダは隣でダイニングをチェック中だった。
「それはNGだな。
こっちは何も無さそうだ。
が…あるはずの勝手口もないな。
これじゃどこにも行けない」
ええー?
本当かよ。
気になってコウダと入れ替わり、ダイニングを確認。
むぅ…確かにない。
親父が屈みながらパンツ一丁で出て行くあの秘密の扉がない。
じゃあもう2階しか選択肢ねぇじゃんか。
親父の寝室と、俺の部屋と。
折角『中』に来たのに、こんな手狭な俺の家の、しかも俺の家で終りかもってことだよなぁ。
手元のタップでまた電気を点けて暗澹たる気持ちで階段を昇る。
この黄色に黒いタップで、NOTIONALっていつの時代か分んないメーカー名。
壁のベニヤ板のざりっとした触り心地。
踏みしめる度感じる軋み感といい、ちょっと足を斜めにしないと登れない段の狭さといい。
『中』なのにいつも通り。
残念。
唯一得意になれるのは今回コウダの前に俺がいること。
一歩2階に足を踏み入れる。
襖が二つ。
親父の部屋と、俺の部屋。
って言ってもその部屋同士の仕切りも襖だから、実際は仕切られてるっていうか仕切られてないっていうかなんだけど。
「親父の部屋のほうが普段は物が少ないから、そのままなら安全な気がする」
「窓あるか?」
「ある」
脱出経路の確保も出来そうなその部屋の襖に手を掛け。
そっと…あら。またか。
開かない。両手で引っ張っても開かない。
「わかった。じゃお前の部屋な」
コウダが俺のために襖の前の場所を空けた。
片手で、やっぱりそっと。
開いた。
スススーっと、いつも引っ掛る辺りできっちりひっかかって。
ちょっと襖を持ち上げて引くと、いつも通り全部開いた。
「やっぱこっちが当たりか」
廊下からの明かりで薄らと、日本地図が真正面膝付近の高さに見える。
それ以外の場所は薄暗くてハッキリしないけど、概ね普段と変わりない。
「あんな低い位置になんであんなもん貼ってあるんだ」
日本地図の位置の不自然さに違和感を感じたらしいコウダ。
危機管理の意味での質問なんだろう。
「大丈夫。俺があの位置に貼ったまんまだから」
直後は学習机の椅子を置き、さらに椅子に服を掛けて誤魔化し、翌日帰りに100均で買った日本地図でカモフラージュ。
隠したのはもちろん、先日の膝蹴り跡。
「…穴は開いてないな」
「…ちょっと凹んでるだけだから」
コウダはほっと息を着いた直後、鼻で笑った。
くそ。なんか気付いたな。
こういうの察されるのスゲぇやだ。
吊るされた電気の紐を引っ張ると、蛍光灯の明かりが学習机を照らし出す。
多少違うのは教科書・ノートだけ置きっぱで、その他置いてるあれこれが一通りないこと。
床に服とか色々散らかってないこと。
親父との部屋の間に襖がないこと。
やっぱこの部屋だけなのか。
あとは…。
ぞっとした。
最大の違いを見つけてしまった。
仏壇がない。
そこに静かに佇んでいるはずの、木製のそれと、位牌と、遺影がまるっと全部ない。
代わりにあったのは。
丁度今さっき登ってきたのと同じような、小さな四角い穴に続く古めかしい下り階段だった。
車掌エーレッシャさんは動く気配もなく。
降りろと誰に促されるわけでもない。
なのに右足から車外に踏み出したのはコウダと同時だった。
俺の家の玄関。
『中』に入ったときと同じ形でそこにある。
電車の窓の明かりで引き戸についた埃や泥跳ね、水滴の跡がはっきりくっきり。
「今回は俺、先行くから」
「そうしてくれ。基本この後全部な。
お前ん家だしお前の『中』だ」
引き戸に手を掛けると冷たい肌触り。
そろりと。
開いた。
鍵かかってなかった。
危ないぞ俺。気をつけろよ俺。
泥棒に入られるぞ。俺みたいな。
静まり返った真っ暗な玄関。
人の気配はない。
電気も当然付いてないから真っ暗。
でも、薄ら見えるものは一通り全部、何時もと同じ。
ある程度見通せる奥のダイニングまで、夜中に目が覚めて降りてきた時と良く似た光景。
現実と全く同じ位置にある玄関の電気のタップをON。
現実と全く同じように昼白色に明るくなった。
敷居を跨ぐ。
背後から引き戸を閉めようとしたと思われるコウダの息を飲む音が聞こえた。
「何?」
「電車消えてる」
それを聞いたってもう驚きもしないし怖くもない。
コウダが戸を閉めたのが背後からのピシャっという音で分かる。
これでもう2回目。
後ろの状況が変化してるってことは、今回この後も同じような感じだと思ってた方がいいな。
あれ? ってことは、
「俺頭いいのかな」
前にコロコロ中が変わるのは慌ててるか頭の回転が早いかだって言ってた。
この際ぜひ後者だと確信したい!
「さっきも言った。お前、『中』の設定知ってるだろ」
もちろん…そうだったね。自分で自分の首締めた結果ってことだったね。
まじ凹むわー…。
じゃあとりあえず。
「おい、靴脱ぐな」
しまったつい習慣で。
半分脱ぎかけた靴をトントンしてもっかい履いて。
気を取り直して、新品の靴買ったとき以外やったことないドキドキの。
土足で室内へGO。
すげぇ。足踏みするだけで背徳感ある。
取り敢えずテレビ部屋っと…。
襖の前に向き直ると、左手に今歩いてきた廊下。
靴の裏の砂利と泥がついて、うっすら俺とコウダの足跡が残ってる。
右手にダイニング。
で、取ってに手を掛けて…。
せーのッ!
んッ。え? あ?
開かない。
手を片手から両手にし、全力でぐいぐいしても、びくともしない。
逆側の隙間に手を挟んでもだめ。
「強行突破はしないほうがいいよね」
コウダは隣でダイニングをチェック中だった。
「それはNGだな。
こっちは何も無さそうだ。
が…あるはずの勝手口もないな。
これじゃどこにも行けない」
ええー?
本当かよ。
気になってコウダと入れ替わり、ダイニングを確認。
むぅ…確かにない。
親父が屈みながらパンツ一丁で出て行くあの秘密の扉がない。
じゃあもう2階しか選択肢ねぇじゃんか。
親父の寝室と、俺の部屋と。
折角『中』に来たのに、こんな手狭な俺の家の、しかも俺の家で終りかもってことだよなぁ。
手元のタップでまた電気を点けて暗澹たる気持ちで階段を昇る。
この黄色に黒いタップで、NOTIONALっていつの時代か分んないメーカー名。
壁のベニヤ板のざりっとした触り心地。
踏みしめる度感じる軋み感といい、ちょっと足を斜めにしないと登れない段の狭さといい。
『中』なのにいつも通り。
残念。
唯一得意になれるのは今回コウダの前に俺がいること。
一歩2階に足を踏み入れる。
襖が二つ。
親父の部屋と、俺の部屋。
って言ってもその部屋同士の仕切りも襖だから、実際は仕切られてるっていうか仕切られてないっていうかなんだけど。
「親父の部屋のほうが普段は物が少ないから、そのままなら安全な気がする」
「窓あるか?」
「ある」
脱出経路の確保も出来そうなその部屋の襖に手を掛け。
そっと…あら。またか。
開かない。両手で引っ張っても開かない。
「わかった。じゃお前の部屋な」
コウダが俺のために襖の前の場所を空けた。
片手で、やっぱりそっと。
開いた。
スススーっと、いつも引っ掛る辺りできっちりひっかかって。
ちょっと襖を持ち上げて引くと、いつも通り全部開いた。
「やっぱこっちが当たりか」
廊下からの明かりで薄らと、日本地図が真正面膝付近の高さに見える。
それ以外の場所は薄暗くてハッキリしないけど、概ね普段と変わりない。
「あんな低い位置になんであんなもん貼ってあるんだ」
日本地図の位置の不自然さに違和感を感じたらしいコウダ。
危機管理の意味での質問なんだろう。
「大丈夫。俺があの位置に貼ったまんまだから」
直後は学習机の椅子を置き、さらに椅子に服を掛けて誤魔化し、翌日帰りに100均で買った日本地図でカモフラージュ。
隠したのはもちろん、先日の膝蹴り跡。
「…穴は開いてないな」
「…ちょっと凹んでるだけだから」
コウダはほっと息を着いた直後、鼻で笑った。
くそ。なんか気付いたな。
こういうの察されるのスゲぇやだ。
吊るされた電気の紐を引っ張ると、蛍光灯の明かりが学習机を照らし出す。
多少違うのは教科書・ノートだけ置きっぱで、その他置いてるあれこれが一通りないこと。
床に服とか色々散らかってないこと。
親父との部屋の間に襖がないこと。
やっぱこの部屋だけなのか。
あとは…。
ぞっとした。
最大の違いを見つけてしまった。
仏壇がない。
そこに静かに佇んでいるはずの、木製のそれと、位牌と、遺影がまるっと全部ない。
代わりにあったのは。
丁度今さっき登ってきたのと同じような、小さな四角い穴に続く古めかしい下り階段だった。
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