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ある意味第二王子
しおりを挟む前世の私の推し……プリウス第二王子殿下。
彼とリュー様にはあまり接点がないみたいで、リュー様にくっ付いて移動している私は未だ出会えずにいる。
マイナー第一王子殿下とリュー様はよく会っているみたいだけど、口に出来ない色事も逢瀬には欠かせないようで。
「リュー様、どこに行くんですか?」
「マイナーのとこ。……ふふ、君みたいな清らかな子は来ちゃダメだよ」
「き、清らっ……は、はい!」
「うん、いい子」
ぽんぽん、なんて頭を撫でられて、リュー様の帰りを健気に待っちゃう私。
ベタ惚れだぁ~…
そんなことばかりだから、結局どちらの王子殿下にも会えずにいる。
まあ、絶対リュー様の方がイケメンだけどね!
見た目は絶世の美女だから、内面で勝負だけど。
内外ひっくるめてもリュー様の圧勝なんだからっ!
特に、プリウス殿下には。
今なら言える(前世では、恋は盲目ばりにかばい立てしてた)。
彼が愛されるために、出来すぎる兄とは違って優しさで周囲を懐柔して、人に囲まれていたことを。
兄と比べてばかり。
兄が死ぬまで王位継承権を持つ者とは思えない八方美人ぶり。
このかっこいいリュー様を前にしたら、その出来すぎるマイナー殿下も、ヘタレなプリウス殿下も魅力足らず。
なーんて、噂をすれば影がさすってホントなのかな?
「やぁ、こんにちは。アンドリュー嬢はいるかな?」
出たー!
穏やかな性格に色気あるボイスで人気圧倒的一位!
泣く子も見惚れる癒し系ジャニ顔男子!
その名もプリウス=アルカザント!!
「ぁ、あのぉ…」
「あぁ、編入生の……えっと」
「アイリス=キャンベル=ダイナーです。あ、そうじゃなくて……リュー様でしたら、マイナー殿下のところだと思います」
「そっか、じゃあ当分戻ってこないかな…」
「そう、ですね」
「アイリス嬢、だよね」
「は、はいっ」
「アンドリュー嬢が戻ってくるまで、僕とお話しませんか」
「え、は、はいっ」
それから、リュー様が戻ってくるまで会話してた……はずなんだけど。
目の前の推しに目が眩んであんまり内容覚えてない…
うぅ、私のばかっ。
「プリウス殿下、私の可愛い子羊をいじめないであげてくれ」
「そんな……いじめてたとかじゃ、ないよ」
「ふふっ、わかっているよ。あまり間に受けないでくれ」
「そうだね、すまない。ところで、アイリス嬢と仲が良いんだね。君が誰かと一緒にいるのは珍しい。囲まれているのはよく見るけれど」
「そう?私は普段通りだよ」
たぶんそれは私が金魚の糞のごとく付いて回っているからだと思いまふ…
むにゅっ、と頬を摘まれる。
「気まぐれな私を1人にしないでくれるんだ。優しい良い子だろう?」
「そうだね、動きも小動物のようで可愛らしいし」
「珍しく意見が合うね、私たち。でもこの子のことに関しては、私の圧倒的な勝利かな」
リュー様のからかいにプリウス殿下がむっとした表情を見せる。
わざとだ、でも可愛い愛しい尊い。
「なんでかな?」
そして感じる、リュー様のぬ く も り。
なんで?!腕の中にいるの?!
あぁもうっ、前世の推しとかどうでもいい!!
私の今世の推しはリュー様ですぅぅぅううううう!!!
「この子と私は女性同士だからね、愛でるのに抱きしめても問題はないんだ」
「狡いなぁ、こんなときだけ性別を思い出したかのように利用するんだから」
「アイリス嬢も嫌じゃないだろう?」
「はい…♡」
「ははっ、顔真っ赤。この子に関しては、本当に惨敗のようだ」
その後もリュー様の腕の中でぼんやりとしていたから、2人の会話に婚約の話が登っているのにも気付かなかった。
あぁ、プリウス殿下は王子様度も第二王子だわ…
リュー様には劣るけど……やっぱり好き!
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